歯

歯の健康

最終更新日: 2017.09.3

歯茎に膿が出たらすぐに歯医者に行く理由。歯の健康を保つことは究極の節約です

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私の歯の治療体験を書いています。今回は抜歯の原因である、歯の根に発生した炎症とについて少し詳しく書きます。

歯茎 膿」でこのブログにアクセスする方が多いです。サーチワードを見ていると、歯医者に行ったほうがいいのかどうか、迷っている様子です。

断言します。

すぐに歯医者の予約をとり受診してください

1度歯の根や歯茎に膿が出たらほっておいても消えてなくなりはしません。特に歯茎におでき(フィステル)があるなら、もう自力では治せないと思ってください。

フィステルは膿の出口です。これがあると口臭もきつくなります。

いったん膿を外に出してしまえば、なくなるというか、体外から除去できます。しかし、感染がおさまらない限り、膿は出続けます。



そもそも膿とは何でしょうか?

体内のどこかに細菌が侵入すると、白血球が中心となった身体を守る戦闘隊がやってきて、細菌と戦います。この戦いで死んだ細胞(白血球や細菌の死骸)が膿です。

細菌が侵入するから、膿ができるのです。細菌が侵入することを「感染」といいます。細菌と白血球が戦うことで生まれる状態を「炎症」といいます。

ウィルスや細菌などの異物が体内に侵入すると、ウィルスに侵された細胞は、ヒスタミンなどの化学物質を出し血管をひろげます。

その血管を通って細菌を殺すために白血球が集まります。だから感染すると、その部分が腫れるのです(これが炎症)。

歯茎の場合も似たようなことが起きています。腫れて痛みが出ます。

膿はもういらないものなので、身体は外に排出したいのですが、歯の根には出口がありません。そこで、歯茎のほうに押しやられ、それがおでき(フィステル)を作ります。

先にも書きましたが、フィステルは膿の出口です。

フィステルができたら、「元の原因を断たないと、絶対取れません」と私の歯医者は言いました。私の経験でもそうです。私なんて、根幹を掃除して、膿を出す治療を2回したのに、再発しました。

今は痛みがなくてもそのうち痛くなります。

私の場合、歯の根の炎症がひどくなり、歯茎がぶわっと腫れるたびに、フィステルから膿がどろどろと出て、ものすごい痛みに襲われました、

その痛みは2週間ぐらい続いたものです。日を追うごとにおだやかな痛みになっていき(自分が痛みに慣れるのかもしれません)、そのうち何事もない雰囲気に(歯茎の腫れは残っています)。

「だから、このままほっておいても大丈夫だろうか」という気持ちに傾きがちです。しかし、「ほっておくと必ず痛みがぶり返す」と、根管治療をした歯医者に言われました。





歯茎の感染の影響は全身に及ぶ

歯茎の感染はいろいろな原因で起きます。

たとえば:

●神経を抜いた歯の根
●歯茎の中で折れた歯
●なんでもないはずの歯の根
●歯周病、虫歯になった歯
●歯茎そのものを傷つけて細菌が侵入
●親知らずを抜いた後、周囲が感染

自分でフィステルを針の先でつついて膿を出す人もいるようです。

こんなことすると、また感染する可能性があります。針の先や自分の手を消毒してやっていないですよね?

ましてや、おできをつつくつもりが、健康な歯茎を針で傷つけてしまったら、そこから感染します。

膿を放置すると、健康なほかの歯に影響が出ることもあります。

しかも、体内で炎症が起きているのは歯茎だけではありません。

風邪をひけばそれも炎症ですし、胃炎も関節炎も皮膚炎も鼻炎も、「炎」とついていることからわかるように、「炎症」です。

よっぽど健康な人でない限り、体内ではいつも必ずどこかで、大なり小なり炎症が起きています。

そのため、からだの免疫機能はフル回転で働いています。歯茎でひどい炎症が起きていたら、ほかの感染を抑えるところまで手がまわならくなります。

イメージとして、免疫機能を自転車操業をしている感じです。

こんなとき、もし風邪やインフルエンザのウィルスに侵されたら、どうなるでしょうか?一冬中、風邪の症状に悩まされるかもしれません。

ですから、自覚している感染はすみやかに治療したほうがいいのです。そうしないと、からだもきついですし、お金もどんどん出ていきます。

私が炎症を放置したせいで失ったお金の一部

これまでの経過

なぜインプラントにすることにしたのか、ごく簡単にお伝えします。
1. そもそもの原因:25年ぐらい前の虫歯の治療で神経を取り、歯を抜いて、ブリッジをかけた。

2. 25年後 ブリッジを支える歯の根に炎症(膿がたまった)。ものすごく痛む。

3. 何度か根管治療した。

4. 膿が再発し、根管治療の先生に「もう歯を抜くしかない」と宣告された。

5. 2年ほど放置(歯を抜くお金や、その後のケアのお金がなかったため)。

6. 膿が広がった。

7. あきらめて3本抜いた。

詳しくはこれまでの歯の記事を読んでください⇒51歳の冬、突然やってきた歯の痛みの正体は?根管治療(1)

抜歯と歯のクリーニングの費用

私が抜歯で使った費用です。日本とは事情が違うかもしれません。確実に言えることは、「お金がかかる」ということです。

3本抜歯をしたとき、歯のディープクリーニングをしてますのでその治療代も入っています。これは保険適用前の値段です。

- ルートプレーニング(6ユニット) 540ドル
- 追加ルートプレーニング 90ドルX2 180ドル
- ポリッシュ(磨くこと) 85ドル

- 麻酔 6カプセル 90ドル

- シンプルな抜歯 3本(1本250ドル) 750ドル

合計:1645ドル

ルートプレーニングは、スケーリングだけではとれない奥のほうの歯石や汚染を除去すること。詳しくはこちらの記事に書いています⇒知らないうちに進む病気~歯肉炎と歯周病の恐ろしさ

私は歯肉炎をわずらっておりますので(もう治ったような気もしますが、予断は許しません)、このようなクリーニングをしました。

歯肉炎の治療は、私はガリガリけずるクリーニングだけでしたが、薬(抗生物質)で細菌を叩いたり、レーザーをあてる治療もあります。

たんに歯を抜くだけなら、抜歯の費用(750ドル)だけですみます。それと麻酔ですね。麻酔はスケーリングやルートプレーニングをするときも、ガシガシ打ちましたので、抜歯だけならもっと安いです。

以上が1月21日に払った代金。2週間後、保険会社から1004ドル50セント戻ってきたので、自己負担分は640ドル50セントでした。

私は夫が会社で入っているBlue Crossという保険の被保険者の配偶者として、加入しています。自分で保険に加入していれば、自己負担分はもっと減るはずです。

*******

私はこれからも歯医者に通い続けることになります。というのも、上下とも奥のほうの歯は詰め物や被せ物(クラウン)ばかりだからです。

いったん虫歯ができて削ると、詰め物の下や周囲から虫歯になり、さらに削ることに。そのうち削るところがなくなってクラウンをします。

すると今度はクラウンの下から虫歯になります。

詰め物や被せ物の下なんて、自分で磨けませんから、どうしようもありません。

さらに、詰め物や被せ物のせいで、歯の間や歯と歯茎のあいだをきれいに保つことが難しくなるので、歯肉炎など歯茎の病気になります。

そうやって、歯を失う日が刻一刻と近づいて来るのです。

「持たない暮らし」も大いなる節約になりますが、そもそも虫歯にならないことも驚くほど節約効果があります。

歯の治療代にこれまでどれだけ払ったことでしょう。

6歳ごろでしょうか?初めて永久歯が生えてくるときって。このときに、奥歯をできるだけ健康に保つことが、その後の人生を決めるのです。

お金持ちになりたいなら、歯を大切にしてください。





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