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歯の健康

51歳の冬、突然やってきた歯の痛みの正体は? 根管治療(1)

歯の根管治療と抜歯、インプラントまでの治療体験をつづっていきます。

今から5年前、突然、歯が痛くなりました。それが私の長い受難の始まりでした。



今年の1月に歯を3本抜いた

私ぐらいの年(56歳です)になると、そろそろ歯を失う人が増えてきます。

人の歯の本数は全部で32本。筆子は親知らずを1本抜いていますから、去年まで31本でした。

しかし、今年の1月に3本抜いたので、今や28本です。

70歳の日本人の平均の歯の本数は、たった15本だそうです。あと14年のあいだに15本も失うのでしょうか?

1年に1本?

若い人はこんなことイメージできないと思います。というのも、40歳までの人は、歯を失うことなんてまれだからです。

ところが、45~55歳のあいだに3本失うという統計が出ています。私、平均どおりの道を歩いているようです。

これ以上失いたくありません。

お肌だけでなく、歯のアンチ・エイジングもするべきなのです。

歯が抜ける本数は、こちらのページを参照しました。
日本人の歯の寿命をのばす会|歯周病治療などの知識や習慣を教えます!

歯を失う大部分の原因は歯周病と虫歯のようですが、筆子の場合は、歯の根の炎症です。

歯だけが悪かった私

私は8歳ぐらいのときからずっと小太りですが、これまでのところ、心身ともに健康に恵まれました。

大怪我をしたこともないですし、病院に入院したのは子供を生んだときだけ。

私の州の病院は経過がよければ出産した翌日に退院なので、病院にいたのは30時間ぐらいです。

夜中の1時半すぎに自分でタクシーに乗って病院へ行き、数時間後の6時13分に出産。

翌日の朝、帰るように言われましたが、昼ごはんを食べて行きたかったので、頼んでみたところ、「じゃあいてもいい」と許可を得て、ランチを食べて、午後1時過ぎに退院しました。

39歳と高齢出産でしたが、妊娠中もつわりはなかったですし、産後の経過もふつうでした。

このように健康なほうですが、歯だけは子供のときからあまりよくなく、虫歯がたくさんありました。

今年歯を抜くことになったのも、もとはといえばひどい虫歯が原因なのです。

最初の痛み

それは5年前の2010年の11月の終わり。

ある月曜の朝、突然、右上の奥のほうの歯がすごく痛くなりました。

何かを噛むとずきんと痛く、しばらく痛みが続きます。

夜になるとますます痛みがひどくなり、何もしていないのにずきずきずきずきします。

痛みに強いと自負している私ですが、さすがに耐えられなくなり、翌日の夜、「どの歯が原因かわからないのですが、とてつもなく痛いです」と歯医者さんにSOSの電話をしました。

早速診てもらったところ、27年ぐらい前に神経を抜いて、根管治療したところに、バクテリアがたまって炎症を起こしている、という話でした。

しかも根管に炎症のある歯が2本あり、そのうち1本が特にひどかったのです。

この時、3つの治療法を提示されました。

1:何もしない(治療じゃないけど)
2:根管の再治療
3:歯を抜く

先生と話し合って、結局、根管の再治療を選びました。

確実に炎症を止めるためには歯を抜くのが1番いいのですが、そうすると、抜いたあと、入れ歯やインプラントなどの処置が必要です。

問題の歯は2本あり、2本も抜いて、インプラントしたらいったいお金がいくらかかるのか?

しかも2本の歯の間にはブリッジがかかっています。抜いたら、ブリッジも撤去です。つまり3本抜いて穴を埋めなければなりません。

そのころ私は超金欠でしたので、おいそれとは抜けない状況でした。

先生も、

「ブリッジを入れたり、歯の根を治療するのはとても時間とお金がかかるものです。これまであなたがつぎこんだもの(invest という単語を使っていました)を、そんなに簡単にふいにするのもよくないわね」

と言いました。

そこで、歯の根の治療をする専門のエンドドンティスト endodontist(歯内治療専門医)に予約を入れてもらうことになり、この日はレントゲン代を払い、痛み止めと抗生物質の処方箋をもらって、帰途につきました。

エンドドンティスト は歯髄と神経の病気を専門としている歯科医です。

日本では一般の歯医者さんが治療するでしょうが、北米は分業が進んでいるので、同じ歯医者でも専門医のところに行かねばならないのです。

1週間後、治療代の工面が心配な筆子はドキドキしながら、歯内治療専門医のもとを訪れました。





歯内治療専門医に会う

治療は3分?

12月1日、曇り空の陰鬱な朝、歯の根のお医者さん(エンドドンティスト)に初めて会いました。

先生は、中国系(Chinese Canadian)の男性です。ちなみに、筆子がいつも診てもらっている女医さんも、中国人です。

こちらの歯医者さんは中国系が多いです。
専門医は頭文字がKなのでドクターKとします。

まずはレントゲンです。

「いつもの歯医者でもレントゲンをとったのに、またここで撮影するとは?メールしてないってこと?」

いやでしたが、撮りました。

ドクターKの説明は、いつもの歯医者さんの言ったことと全く同じ。

「根管の再治療をしてもよくなる保障はありません。可能性はフィフティー・フィフティーです」。

医者の説明は3分で終わり、次にアシスタントの女性が、治療の方法と費用について話してくれました。

この方も中国人でものすごい早口。ただでさえ中国語アクセントのある英語は聞き取りにくい上に、専門用語が入っているのでよくわかりません。

根管治療はこんなふうにやることに

治療の方法を簡単に言うと

1.歯茎を切って、たまっている膿をできるだけ取り出す。

2.根管もできるだけきれいにそうじする。

3.根管にふたをして、歯茎を縫合して終了。

4.1週間後に抜糸

費用はそうじする根管の本数によって違うが、およそ3000ドル。

私は2本炎症を起こしているので、最低でも2本治療するが、問題のある根管はそれ以上あることも考えられる。

3000ドル…。

私は夫が会社で入っている医療保険に家族として加入しているので、少しは保険で戻るでしょうが、痛い出費です。

ちょっと考えて、2週間後の朝、施術の予約をとり、この日の診察料金80ドルと、施術の前払い料金100ドルを払って帰宅しました。

このクリニックの支払いは治療後、全額自分でして、あとで保険がカバーする分が手元に戻ってきます。いつも行く歯医者さんは、自分の負担分だけを払う方式です。

3000ドルの支払いが重く肩にのしかかる帰り道。

実はこのとき、もう痛みは消えていたので、ほっておいてもいいような気がしました。

ですが、ドクターKは「痛みは必ずぶり返します」と断言。

いつもの歯医者さんにも、「抵抗力があるときは、痛みはそう感じないけれど、疲れたり、風邪をひいたり、ストレスがあると、痛むのよ」と言われていました。

炎症はずっと前からあったのでしょう。これまでは私の免疫が働いて炎症を最小限におさえていたのが、何かの事情で免疫力が衰えて、痛みが出たのです。

年齢のせいかもしれません。

老眼に続いて、歯でも年を感じた瞬間でした。

大昔、テレビで見た入れ歯を洗浄するホリデントのCMが思い浮かびました。おじいさんが、ホリデントを入れたコップの中に入れ歯を入れるとしゅわしゅわと泡が出てくるCMです。自分には無縁の世界だと思っていたけれど、確実にあっちの世界に足を踏み入れているのです。

この続きはこちら⇒歯茎を切って歯の根にたまった膿を出した体験記~根管治療(2)

歯の根のトラブルのせいで痛みを感じたのは、年のせいだけでなくストレスもあったと思います。

当時の私は、今よりずっとストレスいっぱいの生活でした。ストレスがある時は、からだの弱い部分に問題が出るのです。

精神的にまいっているからストレスがあるのですが、それが、肉体的な問題となって現れ、そのことで、また精神的に疲れる、という悪循環です。

精神と肉体はこのように密接につながっているのですね。





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