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よけいな贈り物はしない:知らないうちにお金が貯まる行動案(その7)

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買い物や収支を記録したり、予算を立てたりするのは面倒でやってられない。

だけどもっと節約したい。

そんな人に、お金が貯まる行動案を紹介しています。

今回は、贈り物にお金を使いすぎないすすめです。

贈り物にお金を使っている

贈り物をする文化がある日本で生活していると、自分でも気づかないうちにギフトにたくさんお金を使ってしまいます。

私が子供の頃に比べれば、お歳暮やお中元といった、家単位でするフォーマルな贈り物は減っているでしょう。

しかし、その分、個人がちょっとした機会に、ちょっとしたものを贈る、カジュアルなギフトは増えているのではないでしょうか?

旅行のお土産、誕生日プレゼント、バレンタインやクリスマスのギフト、子供の日、父の日、母の日、敬老の日のギフトなど。

バレンタインデーに、好きでもない人(ただの友達、同僚、店の客など)にチョコレートをあげて、その1ヶ月後にはもらった人が、くれた人にお返しをするなんて、日本だけです。

最近、ホワイトデーは、韓国や中国にも広がっているようですが。

日本が過剰包装気味であるのも、贈り物好きが高じた結果だと思います。

物だけをあげておけばいいものも、「これだけじゃ気持ちがこもっていない」という感情から、きれいなもので何重にも包みたくなるのです。

とにかく、何かと言えば、物を贈り合っているので、1つひとつは少額の贈り物だったとしても、足し算すると、バカにならないお金を使っているはずです。

特に、ふだん、「買った物を記録するなんて面倒でいや」とか、「収支のチェックなんてしたくない」と思っている人は、現状を目の当たりにするきっかけがないので、思ったより、ギフトにお金を使っているんじゃないでしょうか?

家の中に、細々とした物がどんどんたまるのも、企業が販促品として配る「贈り物」を含め、皆がやたらといろいろな物を贈り合っているからでしょう。

贈り物を見直すと、必ず今より出費が減る、と私は信じています。ついでにゴミも減りますから、エコです。





よけいなギフトはあげない

贈り物の見直しで、一番におすすめしたいのは、よけいなギフトの停止です。

完全にやめる

以下の贈り物はずぐにやめましょう。

・なんとなく惰性でしているだけの贈答

・さしたる理由もないのに行っている贈答

・本当はやりたくないのに、社会的プレッシャーに負けてしている贈答

スケールダウンする

贈り物は、自分の気持ちを相手に伝えるためにするのですから、人によっては完全にやめてしまうのは難しいかもしれません。

そんなときはスケールダウンしてください。

旅行のお土産は2度に1度にする、毎年あげているなら1年毎にする、2つあげているなら1つにする、など。

スケールダウンするためには、考え方を変える必要があります。

体裁を整える、見栄を張る、気前のいい人のふりをする、贈り物上手に思われたい、いい人だと思われたいという気持ちは捨ててください。

人は贈り物をするのが好きですが、他人のためにやっているようでいて、実は、自分のためにやっている贈り物がたくさんあります。

高い贈り物に自分の気持ちをせいいっぱい込めて、「あなたのことをこんなに思っています」という気持ちを表現したいとか、相手ととことんお近づきになりたいといった意図があるわけですから。

ですが、以前の記事でも書いたように⇒知らないうちにお金がたまる行動案(その4)~物を使わず自己表現をする。

物で好意や愛情を示すのはほどほどにしましょう。

前もって態度を明らかにしておく

無駄遣いにしかならない贈り物をやめるときは、前もって相手に、自分の意向を話してください。

「お互いに負担だから、贈り物の交換はやめましょう」、「あなたも私も家の中が物だらけで苦しんでいるのだから、これ以上贈り物で物を増やすのはやめましょう」「あの世に持っているわけじゃないし」「物じゃなくて、詩を贈り合わない?」などと、状況に合わせて、持ちかけてください。

もしあなたがミニマリストであったり、環境保護主義者なら、それも伝えておくといいでしょう。

娘が子供のとき、友人からもらった誕生日プレゼントのせいで、物が増えました⇒おもちゃを大量に家の中に入れてしまったのは、断捨離マインドが定まっていなかったから~ミニマリストへの道(14)

上でリンクした記事にも書きましたが、当時私は、誕生日プレゼントの相場はだいたい20ドル(2000円)だと思っていて、よそのお子さんにあげるときは、20ドルぐらいのものを選んでいました。

ですが、20ドルのものを1つだけ買ってあげるのは、なんとなく寂しいかな、と思う気持ちはあったのです。

まあ、たいてい1つだけあげていましたが。

人によっては、もっと高そうなものを2つ、3つとくれました。

だから、たとえばCD1枚だけをもらうと(しかもその中身が、キッズ向けの音楽のコンピレーションで、スーパーで、3ドルぐらいで売っていそうなものだと)、ああ、この子の親は堅実(ケチ)なんだ、と思いました。

今思えば、誕生日パーティに来てくれるだけでありがたいし、CDだって、ありがたい贈り物です。

しかし、昔の私は、ミニマリストではなかったので、「物が増えなくてよかった」ではなく、「あの親は堅実なんだ」という他人に対する品定めが先にたちました。

実は、CDをくれた親よりもっとケチな人がいて、リンクした記事にも書いていますが、その方は、ダラーストア(100円ショップ)で買ったとおぼしきものを2点くれました。

私はこのお母さんとはわりと親しくて、この人が、アンチ商業主義だとよく知っていたので、「なるほどね」と思っただけでした。

人は、どんな人に対しても、「この人はこんな人」という期待値を設定しているので、先に、「私はミニマリストだからね」と言っておけば、そのミニマリストが、何もくれず、何も受け取らなかったとしても、「ああ、ミニマリストだから」とその状況をわりとすんなり受け入れてくれます。

高ければいいと思わない

贈り物でお金を使いすぎないためにすべきことは、2つあります。

1.頻度を減らす

2.1回に使う額を減らす

頻度を減らす方法はすでに書きました。次は、使う額を減らす方法です。

この時大事なのは、「高ければ高いほどいい」とか、「多ければ多いほどいい」という考え方を捨てることです。

価格と価値の違いを知れば、余計な物も浪費も減る。

同じ種類の物なら、ふつうは高いほうが質はいいです。

3000円のトップスより、3万円のトップスのほうが、素材も仕立ても上質でしょう。

しかし、そもそも相手が、トップスを必要としていなかった場合、それが3000円だろうと3万円だろうと「邪魔な贈り物」になってしまうことには変わりありません。

むしろ、高いものをもらってしまうと、「何、これ、全然趣味じゃないわ。でも上質そう。きっとものはいいのね。メリカリに出すと売れるかも?」という気持ちになり、もらった側はすぐに手放せいないかもしれません。

そういう気持ちになる人を私はたくさん知っています。

だから、自分の気持ちを表せる最低ラインの額の贈り物をしたほうがいい。こう考えてください。

もらう人の立場にたってみる

子供や孫にやたらと贈り物をあげる人は、もらう相手のその後を考えてください。

「高価なものをたくさんあげればいいってもんじゃない」、と気づきます。

子供に贈り物をするのは、自分の愛情を表現したいからだと思います。

しかし、同時にその行為は、受け取る子どもたちに特定の価値観を提示し、何度も行えば、その価値観を植え付けることになります。

ことあるごとに、物をもらってしまう子どもたちが、物を大事にすることを学び、誰かの親切な行為に感謝できる人になるでしょうか?

以前、おじいさんが、孫に物をくれすぎる、という方のメールを紹介しました⇒祖父母が孫にプレゼントを与えすぎるのを止める方法。

何かというとおじいさんから物をもらてっている子どもたちは、ことあるごとに、物を欲しがっているようです。

1年に1回、誕生日に何か1つもらっただけでは、満足できない人間になってしまうのです。

あなたは、自分の子供や孫に、そんな人間になってほしいでしょうか?

物を欲しがる子供が大人になると、自分でいっぱい買ってしまうので、部屋は物だらけになります。

そのうち、暮らしにくさに閉口し、めんどくさい断捨離をするはめになるかもしれません。

断捨離はけっこう大変なことは、多くの読者が体験していることです。私も体験しました。

子供や孫にそんな未来を与えたくはないですよね?

■この続きはこちら⇒セールの利用はどこまでも慎重に:知らないうちにお金が貯まる行動案(その8)

■贈り物に関する記事もどうぞ

プレゼントに関する記事のまとめ:捨て方、断り方、選び方。

物をもらいすぎて片付かない。この状況から抜け出そう:プレゼントに関する記事のまとめ、その2

■このシリーズを最初から読む方はこちらから⇒お金が貯まりやすくなるためのざっくりした行動案~予算とか考えたくないあなたへ(その1)。

*****

贈り物を見直すすすめを書きました。

贈り物の交換はコミュニケーションの1つであり、文化なので、これがないと、社会はかなり味気ないものになるし、人間関係もギスギスするかもしれません。

完全にやめる必要はないのです。でも、見直しはしてください。





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