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昨日、「売ればお金になったかもしれない」と感じて、物を手放したことを後悔し、やはり「売ればお金になるかも」と思って、誰も使っていない物を捨てられず、もやもやしている読者のお便りを紹介しました。
お宝なのかガラクタなのか判断できず、断捨離が進まないときはこうしよう。
結局、もやもやの元は、お金への執着です。
お金にこだわっているから、不用品を捨てることができないのです。
お金にこだわらないほうがいい
そういう人はめずらしくありません。不用になったものをどんどん捨ててしまう私を見て、母も娘も同じことを言います。
「売ればお金になる」と言う人が、どのぐらいの収入を見込んでいるのか、私にはわかりません。
しかし、それが、「いつ手に入るかわからない100万円程度」ならば、さっさと不用品を捨てたほうがいいと思います。
なぜか?
不用品を捨てることには、お金では買うことのできないメリットがあるからです。
どんなメリットがあるのか、改めて5つ書きますので、「売ればお金になる」と思って、何年も古いものを捨てない人は、もう1度考え直してください。
きょう紹介するメリットを差し置いても、「いつ手に入るかわからないお金」を取りたいのかどうかを。
1.もう悩まなくていい
不用品を捨ててしまえば、もう2度とその品物について、何かを思い悩む必要はありません。
これ捨てる? どうする? 捨てないとしたらどこに置く? などなど、いちいち悩むのは疲れますよね。
もちろん、後悔するくせのある人は、「捨てなきゃよかった」と、捨てたものにいつまでもコントロールされ続けます。しかし、長々と後悔するのは思考のくせなので、修正可能です。
「私はもう物に生活をコントロールされない」と決心すればいいだけです。
2.スペースができる
不用品を一掃すれば、これまで物がふさいでいたスペースが解放されます。
前より、床がたくさん見えるようになるでしょう。押入れを開けても、息苦しい気持ちにならないでしょう。
部屋の中の視覚的ノイズも、ぐんと減るでしょう。
今までは、テーブルや床の上に置いておくしかなかった、不用じゃない物たちの収納スペースだってできます。
家の中に適度に余白があるのはとても気分のいいことです。
動きやすいし、掃除もしやすいですよ。
シンプルに暮らすために余白を取ることを意識したい7つのもの。
3.もう管理しなくていい
いったん物を所有すると管理しなければなりません。
それは、大事な物も、さほど重要でない物も、ただのガラクタも同じです。
物が少なくなれば、メンテナンスや手入れが簡単になります。
散らかしたあとの片付けも楽になります。
物をたくさん持っている人は、自分が、いかにメンテナンスに時間や体力を使っているかあまり気づいていません。
「いえ、特にメンテナンスしてませんけど」と言うなら、持っている意味はありません。
適切なメンテナンスをしないと、物はどんどん劣化するからです。
衣類や本なら、湿気や直射日光から守るべきだし、機械類なら油をさす必要があるし、錆びを防がないといけないものもあるでしょう。革製品を長年放置すると、かびますよね?
以前書きましたが、母と断捨離したとき、母が人からいただいたという新品のバッグを捨てたことがあります。
もらったときは新品だった素敵なバッグも、私が見たときは、箱にはあちこち茶色いしみがついており、バッグ本体は、かびくさくて、持つだけで体に悪そうな物体と化していました。
今これを書きながらも、「うえ~~~っ」と思った記憶がよみがえってくるほどです。
しまい込んで劣化させるだけなら、いったい何のためのギフトだったのか? こういうのは、むなしくないですか?
「思い出の品」を取り出してみたら虫がたかっていた、大事に何年もしまっていた服を引っ張り出したら黄ばんでいた、特別なときに使おうと思ってホテルからもらってきたシャンプーを取り出したら固まっていた。
こういう経験をする人は多いです。
しっかりメンテナンスをしないとこういうことがおきます。
大事ならメンテナンスすべきです。
「大事だ、大事だ」と口で言うだけで、実際は、ただ放置しているなら、物を大事にしているとは言えません。
捨てられない人は、物を大事にするとはどういうことなのか考えてみよう。
面倒見きれないぐらいなら、さっさと捨てるか、必要な人にあげたほうがいいと思いませんか?
そのほうが自分のためだし、資源をより有効に活用できます。
4.気分がよくなる
不用品を捨てたあと、多くの人は、気分がよくなります。
その理由はさまざまです。たとえば、
-視覚的ノイズがなくなってスッキリ
-何度も探しものをしなくてよくなる
-自分の持ち物を把握できるから今後は無駄な買い物をしなくてよくなる
-たくさんの物の管理や世話をしなくてすむ
-持続可能なライフスタイルにシフトできる
-手持ちのものをちゃんと使える
-もう家族に、「片付けろ!」と言われない
-自宅で思う存分仕事や家事に集中できる
-未完了の作業を終えた達成感
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-買った物をちゃんと使えていない罪悪感がなくなる
-物に振り回されず、主体的に生きられる
こんなことが起きるから気分がよくなるわけです。
さらに、物に振り回されなくなると、本来自分が大事にしたかったことをしたり、考えたかったことを考える時間と気持ちの余裕ができます。
つまり、以前より前向きに生きられるのです。
5.実はお金も節約できる
「お金になるはずの物を捨てると貧乏になる」。この思考のせいで、多くの人が不用品にしがみつきます。
しかし、長い目で見ると、不用品を捨てたほうが経済的です。
その理由は先日記事にしました⇒なぜ不用品を捨てるとお金が貯まるのか? その理由を7つ紹介します。
私も、昔、たくさん物を持っていたときより、あまり物がない今のほうが、お金が残っています。
しかも、私は、不用品をフリマで売ったりなんてただの1度もしませんでした。すべて寄付してしまったんです。
売ってお金にしなくても、断捨離をすれば、無駄に物をためこむライフスタイルが改まるのでお金が残ります。
不用品を捨てながら、自分の消費スタイルや物との付き合い方にしっかり向き合えば、もう同じ失敗は繰り返さないでしょう。
もし、あなたが、ものすごく損得勘定にこだわる人で、1円でもいいからお金がほしいと思っているなら、不用品を捨てれば、もっと現実的で効果的な節約ができるようになります。
シンプルライフは、自分がしたいことを可能にする生活ですから、「お金を残すこと」や「お金を稼ぐこと」が真の願いなら、実現できますよ。
人一倍、損得勘定にこだわる人が、不用品を手放す気になる方法。
不用品を捨てれば、それが、もっとお金が残る生活に変わるきっかけとなりますが、捨てずに、「売ればお金になる」としがみついている限り、変わることはできません。
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今回は物を捨てるメリットについてお知らせしました。
お金がないと生きられませんが、「不用品を売ればお金になるから取っておこう」と思っている人の多くは、実はそこまで経済的に困窮していません。
それでもまだ、お金が欲しい。
そんなにお金が欲しいなら、不用品はさっさと捨てて、あいた時間や体力を使ってアルバイトや副業をすればいいのです。
そのほうが、売れるかどうかわからない物にしがみついているより、確実にお金を得ることができます。