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使うつもりで買ったのに、ガラクタにしてしまうのは、すぐに使わないから、そのまま忘れるせいです。
買うときは「これを使って、もっと快適な暮らしにしたい」と思っていたはずなのに、家に持ち帰ったそのものは、なぜか引き出しの奥に入ったまま。
そんなふうに「使うつもりだったのに、使わなかったもの」は、誰の家にもあると思います。
わざわざガラクタにするためにお金を払う人はいませんから。
それなのに、ものが使われずに終わることって多いですよね。
その理由はいくつかありますが、今回はその中でも、タイミングを逃す点に注目して、ガラクタ化を防ぐ方法を提案します。
よくある3つのガラクタ化パターン
「使うつもりだったのに、使わなくなったもの」が生まれるとき、ある程度パターンがあります。
ここでは、筆子ジャーナルにもたびたび登場してきた、典型的な3つのケースを紹介します。
1.準備が必要なもの(使うのに手間がかかる)
使うまでに準備や段取りが必要なものは、使うことが後回しにされやすく、ガラクタになりやすいです。
特に、すでに便利に使っているものがあるときは。
たとえば、買ったばかりのキッチン家電。
マニュアル通りに使えば便利なのはわかっているけれど、「説明書を読むのが面倒」「使ったあと洗うのが大変そう」「そもそも置き場所がない」
こんな理由で、そのまましまいこむことがありませんか?
スキャナーがプリンターなどのオフィス家電でも同じことが起きがちです。
買っただけで満足し、生活の中で実際に使うには一歩踏み出すエネルギーが必要なのです。
特に収納スペースがあると、「ひとまず押し入れに」「いつか使うときのために」と、そのまま押し込まれ、使うつもりでいたはずのものなのに、存在自体を忘れられてしまうこともあります。
私も過去に、買ってすぐに使わなかったものがいくつかあります。今でも覚えているのはワイヤレスのヘッドフォン。最初は覚えていても、そのうち忘れてしまい、たまたま見つけると、「あ、買ったんだ」と懐かしい対面をすることがありました。
2. 理想の自分が買ったもの(現実とのズレ)
「こうなりたい自分」を思い描いて買ったものは、現実の自分とギャップがありすぎると、使われないまま終わることが多いです。
たとえば、英語の教材やオンライン講座、筋トレグッズ、ヨガマット、カロリー計算アプリなど。
どれも「変わりたい」「ちゃんとやろう」と思って買ったものだけれど、ふだんの暮らしに定着せず、最初の数日だけ使って、あとは放置…という経験、ありませんか?
このタイプのものは、ものそのものが必要というよりも、「理想に近づきそうな未来」を買っています。
でも、モチベーションは時間とともに下がり、自分と離れているものは、ちょっと意識しないと使いこなせません。
私も、昔、英語やフランス語の勉強に使うために、教材をたくさん買いました。でも、実際は時間がないので使わないんですよね。
どんなものも使うためには、時間やエネルギーといったリソースが必要です。
リソース配分について考えて、適切に割り当てていくのは意外と難しいもの。
使わずにそのまま書棚に並べておくほうがずっとラクです。
こんなふうに、「素晴らしいものたち」が、自分の今の生活とまったく接点を持たないまま、出番を失ってしまいます。
半期に1度の野望ガラクタ捨て祭りのススメ。今日こそ現実と折り合いをつけよう。
3. もったいなくて使えないもの(温存して忘れる)
「大事に使いたい」「もったいない」と思いすぎると、ものをしまい込み、使うタイミングを失ってしまいます。
たとえば、ちょっとおしゃれなワンピースや化粧品、食器。
「もっとふさわしい場面があるはず」「特別なときに使おう」「古いほうがあるから」と思ってしまうと、どんどん使うハードルが上がって、結局一度も使わないまま、なんてことになります。
以前、私も白いシャツは汚れるのが嫌で、おろすまで時間がかかりました。
さらに厄介なのは、温存しているうちに気持ちが冷めてしまうことです。
服の好みが変わったり、季節が過ぎたりして、「あのときはあんなに気に入っていたのに今となってはなんか違う」となるケースもあります。
私も、懸賞でもらった漆塗りのペアのアイスクリームカップを、「もったいなくて使えない」と思って何年も取っておいたことがあります。
結局、「ものは使ってなんぼじゃ!」と思い直し、使うことにしましたが。
もっと早くおろして使えばよかったと後悔しました。
このタイプのものは、「特別な日」を待っていても、その特別な日が永遠に来ないという落とし穴があります。というのも、本人の中で、その「特別な日」は明確に意識されておらず、とにかくその日は「今日ではない」のです。
いつか使うかもしれない、と思うものを本当に使う方法、あるいは見切りをつける方法。
買ったものをガラクタにしない工夫
使うつもりで買ったのに、なぜか使わずに終わる。
この流れを断ち切る基本的な方法は、買う前にしっかり必要性を検討することと、買ったあとに、ちゃんと使える状態を作ることです。
ここでは、すぐに実行できる4つの方法を提案します。
買う前に使うときや機会を具体的に決めておく
レジに並ぶ前に、「この服はいつ着るの?」「この道具はどの作業で使う?」と自問し、具体的な使用シーンを思い描いてください。
「なんとなく使えそう」「あると便利そう」「いつか使うかもしれない」という気持ちでで買ったものより、「火曜日のZoomの打ち合わせで着る」と決めて買った服のほうが、使われる確率が高いです。
家に着いたら、すぐに袋から出して暮らしに組み込む
買ったらすぐ、箱やタグを外し、クローゼットに吊るす/キッチンに置く/文房具は引き出しに入れる、というようにすぐに使える状態にしておきます。
つまり、「商品」から「自分の生活の道具」に変えるステップをできるだけ早く済ませてください。
「48時間以内に使い始めるルール」を活用するのもおすすめです。
実際に私もこれを意識するようになってから、死蔵品を作らなくなりました。
すぐに使えないものは「使う日」を決めて手帳に書く
どうしてもすぐには使えないものは、「来週の金曜にこの新しい茶碗で昼食を食べる」など、使い始める日をあらかじめスケジューリングします。
ただ、これはけっこう面倒だし、先延ばしする可能性があがるので、買ったらすぐ使うクセをつけてしまったほうが効果的です。
買わない理由をあえて考えてみる
何かを買う前、私たちは、「これを買うべき理由」を考えていますが、買わないほうがいい理由もたくさんあります。
いったん引いて、買わないほうがいい理由もいくつか出してみてください。
実際、すでに家に似たようなものがある、クレジットカードの請求が増えそう、しまい場所がない、といった事情があるなら、買わないほうがよけいなストレスが増えません。
「買った自分」ではなく「買わなかった自分」を想像するのもおすすめです。
もし、買わなくても平穏無事な未来が思い浮かぶなら、それを買ってしまうと、生活が複雑になるかもしれません。
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買ったときはちゃんと使うつもりでも、使うタイミングを逃すと、せっかく手に入れたものが死蔵品になります。
出番を逃したものは、そのまま引き出しの奥にしまわれ、存在を忘れられていく。ものが多いとこんな流れになりがちです。
でも、ちゃんと使うものだけを買い、手に入れたら早速使っていくことを心がければ、ガラクタは増えません。
使う場面がわかっているものを買い、家に持ち帰ったあとも、使うことを意識しましょう。