たんすからあふれた服

ミニマルな日常

最終更新日: 2018.05.5

母にガラクタを捨ててもらうにはどうしたらいい?←質問の回答。

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母親に物を捨ててもらうにはどうしたらいいのか、という問い合わせが届きました。

もうすぐ母の日なので、今回はこの質問に回答してみますね。

まず、メールを引用します。シロさんからいただきました。



母にガラクタを捨ててもらいたい

件名:少しずつ捨てています

筆子様

いつもブログを拝見させていただいております。

鹿児島県20代兼業主婦のシロです。

母の持っているガラクタを捨ててもらうにはどうしたらいいのですか。

私はチョコが置いてあっても嫌いなので食べませんのですがこれって普通じゃないのですかね? 今となってはかえってよかったと思っています。

余計なことまで書いてしまって申し訳ありません。

シロさん、お便りありがとうございます。

「余計なことまで書いてしまって」とあるので、チョコレートの話は、お母さんのガラクタとは関係ない、ということですね。

まったく別の質問と解釈しました。

シロさんの質問は

1.お母さんにガラクタを捨ててもらう方法を知りたい

2.チョコレートを嫌いな人は、そばにチョコレートがあっても食べないのが普通なのかどうか知りたい。

この2つですよね?

チョコレートに関しては、嫌いな人はふつう食べないと思います。チョコレートをおいしく食べたいという目的以外の、べつの動機や意図があるのでない限り。





質問が簡単すぎると的確に答えられません

つぎに、お母さんにガラクタを捨ててもらう方法ですが、シロさん、この質問、あまりにも簡単すぎる(情報量が少なすぎる)と思いませんか?

私は、シロさんご自身も、シロさんのお母さんも、全く存じ上げないのです。多少は状況説明があってもいいと思うのですが。

お母さんはいくつぐらいの人で、どんなガラクタを持っているのか。お母さんとシロさんは同居なのか。お母さんのガラクタが、どんなふうに、シロさんに迷惑をかけているのか、といったことです。

お母さんのガラクタ問題に対して、これまでシロさんはどんな解決策を試み、その結果、どんなことが起きたのか、なんて情報もあるといいです。

ものすごい長文の質問メールをもらっても、それはそれで扱いにくいのですが、あまりに簡単な質問文だと、的確に答えられません。

問題を解決するためには、状況を把握することが必要なのです。シロさんの質問には状況が何も書かれていないので、答えにくいです。

自分で状況を客観的に分析しているうちに、人に聞かなくても、解決策がわかったりします。自己解決できるわけです。

たぶん、今のシロさんに必要なのは、状況を冷静に分析することだと思います。

この点については、リビングルームの片付け方の記事にも書いたので、読んでください⇒リビングに物がいっぱいでお客さんが来ても対応できない。どうしたらいい?

そんなわけで、うまく答えられそうにないのですが、ここでは、どんなお母さんにもあてはまるアドバイスを3つ書きます。

1.本人に捨てる気がなかったら捨てさせることはできない

最初に言いたいのは、本人にその気がなかったら、無理に捨てさせても、よい結果にはならない、ということです。

無理強いされてうれしい人なんていません。

多少は、お母さんのほうに、「物が多すぎるからちょっと片付けたい」という気持ちがないと、断捨離をすすめても、ケンカになるだけです。

特に親子の場合は、ひどいバトルになるかもしれません。

他人から言われたのなら、素直に聞けることも、実の娘に言われると、別件でがまんしていたことなんかもいっきょに噴出して、ものすごく頭に来たりします。

そして売り言葉に買い言葉のケンカが始まります。両者の性格や親子関係にもよりますが。

ただ、お母さんが、「物が多すぎてちっとも片付かない。どうしたら、もっとスッキリ暮らせるのかしら?」と感じているのなら、「捨てる方法があるよ」と教えてあげることはできます。

多くの人は、たくさんある物をなんとかうまく収納してスッキリ暮したい、と考えています。

物の絶対量が、家の収納スペースや、自分の管理能力のキャパシティを越えている、という発想がありません。うまく整理・収納すればスッキリ快適に暮らせると思っており、「本当は捨てるしかない。捨てるのが唯一の解決策だ」ということに気づいていないのです。

物の多さに悩んでいるお母さんには、「少し捨てたら、もっとラクになる」ということをそれとなく教えてあげれば、自発的に捨てると思います。

人は、「こうすると自分にメリットがある」と感じなければ動きませんが、いったん、「自分はこうしたほうが人生がよくなる」と思えば、そのようにします。

70歳ぐらいの方だったと思いますが、ある読者の方は、娘さんに、「私はお母さんが死んだあと遺品整理するなんてまっぴらだから、いまのうちに自分で片付けてね」と言われ、私の本「1週間で8割捨てる技術」を、手渡されたそうです。

その方は、以来、本を見ながら、自分で片付けていて、だんだん暮しやすくなってきていると教えてくれました。

シロさんのお母さんが、自分の持ち物に対して、どんな感情をいだいているのか、聞いてみてはどうでしょうか?

そのうえで、情報を提供したり、シロさんが片付けを手伝えば、意外にすんなり捨ててくれるかもしれません。

2.母親に物を捨ててもらいたい理由は何なのか?

子供が、親とは言え、他人に物を捨ててもらいたいと思うとき、それなりの理由があると思います。

多くは、愛情からでしょう。つまり、物だらけの家に住んでいると、生活しにくいし、高齢者には危険だからです。

年をとってくると掃除もままなりません。私の母は85歳になったところですが、70代なかばぐらいから、前ほどしっかりは掃除しなくなりました。

私は里帰りするたびに、掃除をしています(私は決して掃除好きではないし、多少汚くてもがまんできる人間です)。

若い頃の母は私なんかより、ずっと掃除や洗濯を熱心にやる主婦でした。

まあ、母は4人家族用の一軒家に一人で住んでいるので、管理が行き届かないという面もあるでしょう。広い家をきっちり掃除するのは、私でも面倒です。ですが、年をとってくると、目が悪くなるから、ほこりがたまっていても、気づかないのです。

高いところに物を出し入れするのも危険ですね。

年をとれば取るほど、物は少ないほうが快適に暮らせます。

そのような苦労を親にさせたくないから、子供は親に「物を捨ててもらいたい」と思うわけです。

ところが、なかには、「自分があとで苦労したくないから」という動機で、親に断捨離させる人もいます。このような自分勝手な、自分の都合だけによる、断捨離の強制はうまくいきません。

シロさんは、20代なのでお母さんもまだ若いと思います。50歳前後でしょうか?

まだまだ現役のお母さんに、物を捨ててもらいたい理由は何なのか、それは自分のためなのか、お母さん本人のためなのか。

そのあたりのことを考えて、もし自己都合による願望なら、お母さんに断捨離を無理強いするのはやめたほうがいいです。自分の考え方を変えたり、お母さんの物が多いせいで生じている問題を別の方法で解決できないか考えてください。

シロさんは、「母のガラクタ」と書いていますが、人のものはガラクタに見えやすいのです。客観的に考えたら、自分のほうがたくさん物を持っていることもあります。

本当に、お母さんはガラクタをたくさん持っていて、それを捨てないと、お母さんに大変な災いが起きるのか、単に自分のエゴで捨ててもらいたいのか、そのあたりも考えてみるといいでしょう。

3.お母さんが物をためこまないように自分ができることをする

お母さんが、多少は捨てる気があるものの、いろいろな理由から物をためこんでいるという状況なら、そうならないように、シロさんのできることを行ってください。

1番に書いた、「捨てる発想がない」こと以外にも、人は以下の理由から物をためこみます。

1.忙しすぎて片付けているひまがない(と思っている)
2.買い物が大好きなので、物がどんどんたまる
3.物を捨てられない病気である
4.すでにたくさん物があり、一人ではどうしようもできない(放置状態)

それぞれの対策を書いておきます。

1.忙しすぎるお母さん

お母さんが忙しすぎて、片付けや断捨離に手が回らないなら、お母さんの負担が少しでもラクになるように、シロさんが手伝えることを積極的に行ってください。

たとえば、自分の親の介護のせいで、お母さんが家のことに手が回らないのなら、週に、2日でも3日でも、シロさんが実家に出向いて、家事を肩代わりすればいいのです。

実家が遠いとできないので、その場合は、シロさんがお金を払って、家政サービスを派遣します。

もし実家に自分の物を置いてあるのなら、即刻断捨離すれば、その分、物の数が減り、お母さんの負担が軽くなります。

私も、実家に置いてあったものは、ほとんど捨てました⇒実家の自分の部屋の断捨離。いつ、どんな物を捨てたか?

2.買い物が大好きなお母さん

他人の趣味嗜好を変えることはできないので、買い物好きのお母さんを、物を買わない人に変えることは難しいです。

ただ、物が欲しくて買い物をしている人は、そんなに多くありません。

退屈だ、さみしい、といったネガティブな感情をいやすためだけに、買い物をする人がたくさんいます。もしシロさんのお母さんが、このケースなら、お母さんが少しでもハッピーになれるように、シロさんができることをするといいでしょう。

さみしさから買い物をしているのなら、もっとまめに実家に顔を出すとか。

シロさんがシンプルライフを送り、「買い物は何の解決にもならない。必要なものを必要な数だけ持つ生活って楽しいよ」ということを身をもってお母さんに知らせれば、「そうかもしれない。私もやってみよう」と片付けを始めてくれるかもしれません。

私も母親ですが、娘から、「これってなかなかいいよ」と食べ物や飲み物をすすめられると、一度は試してみます。

親は娘や息子と体験を共有したいと強く願っているので、子供がすすめるものには興味を示すはずです。親子関係にもよりますが。

また、お母さんの買い物のお金の出どころがどこなのか、考えてみるのも有効です。

以前、100均でどうでもいい物を大量に買い、自分のところに持ってくるお母さんについて相談を受けたことがあります⇒買い物依存の母とコレクター気質の夫のせいでイライラが止まりません←質問の回答。 ☆この記事は必ず読んでください。

質問者のYukoさんに、お母さんのお金の出どころを聞いたところ、昨年、お父さんが亡くなってから、お母さんが好きに使っていたらしい、ということでした。

Yukoさんは、弟さんと話し合って、今後は、弟さんにお母さんのお金の管理をしてもらうことになったそうです。

人が異常に買い物したり、物をためこむ時、必ず何らかの心理的な理由があります。

「お母さんは、戦後の物のない時代に育ったから」「バブル世代だから」だけですませず、いまのお母さんの心理や、考えていることを聞いてみたり、考えてみたりしてください。

そのうえで、シロさんのできることをします。

3.物をためこむ病気にかかっているお母さん

どんな物も捨てられず、ためこむ結果、ふつうの日常生活を送れなくなる病気があります。OCDなどです。

OCDの説明はこちら⇒物をためこむ母親にスッキリ断捨離してもらう方法。実録・親の家を片付ける番外編

ADHDの人も、片付けるのは苦手です⇒ADHD(注意欠陥他動性障害)の原因と行動の特徴は?汚部屋に関係あるの?

また、一時的にうつ状態に陥って、周囲の環境なんてどうでもよくなることもあります。

このように、発達障害や心の病気のために、物をためこんでいるのなら、専門家の治療を受けるのがベストです。

症状が軽ければ、自分で気をつけつつ、部屋が散らからないシステムを作ることもできます。いずれにしても、家族や親しい人のサポートが必要です。

4.物がありすぎる家に住んでいるお母さん

お母さんが一人で片付けるのが難しい状況なら、少しずつ一緒に片付けるのが一番いいと思います。

もし同居しているなら、これは簡単ですね。

別居で遠くに離れているなら、まめに里帰りするか、私のように、回数は少ないけれど、長期間滞在して、いっしょに片付けてください。

参考記事⇒「実録・親の家を片付ける」のまとめ

まあ、どの程度物があるかによります。とてつもなくあったら、ある程度は、プロの人に片付けてもらってもいいと思います。

一人でやろうとしないで、お父さん、兄弟姉妹や親戚などにも相談してください。

母親のガラクタ問題、関連記事もどうぞ

お母さんが物を片付けなくて困っている、物を持ちすぎているという質問には、これまでにも何回も答えています。

一読していただき、取り入れられそうなところは参考にしてください。

物をためこむ母親にスッキリ断捨離してもらう方法。実録・親の家を片付ける番外編

実家がゴミマンション化。片付けられない母親をどうしたらいいのか。

物がいっぱいの実家の断捨離や遺品整理で疲れています←質問の回答。

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同居の義理母が物をため込み汚屋敷状態、という悩みに答えます。

洋服が捨てられない母をこんなふうに説得した~実録・親の家を片付ける(16)

人を説得する方法はあるか?断捨離を邪魔する家族との対話の進め方。

*****
今回はお母さんに物を捨ててもらう方法を書きました。

家族関係のことは、なかなか他人にはわからないので、私のアドバイスが現状に合わないこともたくさんあるはずです。

結局、自分で状況を把握しながら、お互いの生活環境と性格に合わせて最適な方法をとるしかないでしょう。





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