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なぜあなたは使いもしない物を、自宅にしまっているのでしょうか?
そういう物が増えると汚部屋になってストレスが増えるのに。
しまいっぱなしの物が多い人は、死蔵品から自分がどんな価値を得ているのか、そういう物が、自分の人生にどんな役割を果たしているのか、じっくり考えてみると、もっとスムーズに捨てることができるかもしれません。
多くの場合、価値をもたらしてくれるから取ってあるのではなく、捨てるのがもったいないから、そこにしまって、5年も10年もたっただけではないでしょうか?
このへんで一度、死蔵品たちと向き合ってはどうでしょう?
死蔵品のおかげであなたが得ていそうなものを5つ紹介しますね。
1.安心感
まず考えられるのは安心感です。
今は全然使っていない調理家電やツールだけど、3年、5年先に、使うときが来るかもしれない。今は全然使っていないタオルだけど、愛犬が病気になったときに、使えるよね。そのとき、これがあれば、すぐに使えるから安心よね。
こんな気持ちです。
いつかそれが必要になったときに、「あ、捨てないでよかった」と思いたくて、使わないものをキープする人もいました⇒捨てなくてよかった、と感じる時があり、それがとてもうれしいので片付けが進みません。
こういう人たちに考えてほしいのは、死蔵品を持ち続けることで得ている安心感が、人生においてそんなに重要かどうかです。
たとえ、しっかり準備して、あれこれ物を取り揃えておいても、それで十分とは言えません。人生には、予想外のことが起きますから。
ご主人と離婚することになるかもしれません。突然自分が病気になるかもしれません。事故にあうことだって考えられます。
先日私の娘が、追突事故にあいました。交差点で信号待ちをしていたら、いきなり後ろから車が突っ込んできたのです。
娘は車をとても大事にしていて、熱心にメンテナンスしています。部屋は散らかしても、車は中も外側もきれいです。
私が車を降りようとすると、「絶対、ドアをスノウバンクに(道端の端っこにできている雪の山)ぶつけないでね」と念押しします。
娘が、まだ免許取り立ての頃、狭い駐車場で、うっかり、車体の一部を壁にこすりつけてほんの少しすり傷を作ったときは、半泣きになって電話してきました。
そんなふうに、心をくだいて、先日もメンテナンスに出したばかりの車の後部が、たった2秒か3秒でぐしゃぐしゃになってしまったのです。
こういうことは、人生にはよくあるんじゃないでしょうか? そんなときに、死蔵品をたくさんキープすることから得ている安心感がいったいどれほどの役にたつのでしょう?
何の役にもたたないと私は思います。
思ってもいないできごとにであったときは、それをそのまま受け入れるしか生きるすべはありません。
2.自分自身を象徴するもの
私たちにとって所持品は、自分という人間を表すものであり、自分自身の延長です。
所持品を見ると、その人がこれまでどんなふうに生きてきて、これからどんなふうに生きていくか、想像がつきます。
死後にたくさん物が残っていたら、それは文字通りその人の遺産でありレガシーです。
だから、突然の災害などで、所持品を失ってしまうと、私たちは自分の一部を失ったかのような気分になり、茫然自失します。
物を捨てると自分がなくなってしまいそうな気がするのは、こんな理由からだと思います。
でも、いっこうに使わない物が、はたしてどんな自分を表しているでしょうか?
・ショッピングばかりする自分
・買っただけで安心する自分
・何にでも執着する自分
・貧乏性や心配性の自分
・おまけならなんでももらう自分(過去の私です)
・自分の本当の声に耳を傾けない自分
・先延ばしをする自分
あまり、いい人間像は浮かばないと思います。
これからもそういう自分でいたいなら、そのままでもいいでしょう。でも、そういう自分をあまり好きになれないなら、使わない物は処分したほうがいいですよ。
3.愛する対象
持っている意味がない、自分の人生にとって必要ではない。それが、重々わかっているのに、捨てられないとしたら、もはや、あなたはそれらの死蔵品を愛しているのかもしれません。
どんなに役立たずでも、それが好きで仕方がないなら、捨てませんよね?
あなたの死蔵品に対する思いは、必然的で、見返りの必要のない無償の愛なのでしょう。
愛しているから、どんなに邪魔で、不便を強いられても気にしません。愛しているから、使わない物の管理に、お金、時間、体力を取られても平気です。
その場合は、私には何も言うことがありません。
何を愛そうが、その人の勝手ですから。
でも、本当に愛しているのなら、暗い押し入れの中で、ホコリまみれにしてしまっておくのはかわいそうだと思いませんか?
4.パワーの象徴
使わずにずっとしまってある物たちは、あなたのパワーの象徴なのかもしれません。
・たくさんのブランド品を買うことができる経済力
・その経済力をささえる仕事をもつ、できる私
・その経済力をささえる魅力的なご主人
・こんなに難しい本を読むことができる私
・こんなにたくさんの素敵な服を着こなせる自分
・こんなにたくさんのプレゼントをもらった、誰にでも好かれる魅力的な私
・こんなにすごい作品をどんどん生み出した神童のような子供を作った私
・さまざまな調理ツールを使いこなせる料理上手の私
そこに置いてある物は、こんな自信を生み出しているのかもしれませんね。
ただ、物を自信のよりどころにするのはあまりおすすめできません。
たくさんの物を管理していくのは物理的に大変だし、何かの事情で、物を失ったときに、一気に自信をなくしてしまうからです。
死蔵品が放つ「あなたはすごいわよ」というメッセージが必要な場合、物そのものを持つ必要もないでしょう。
写真だけで十分じゃないですか?
5.思い出
死蔵品が、あなたの貴重な思い出を体現している可能性もあります。
今、使っていないちょっと古い物は、みんなあなたの郷愁を誘う貴重な物なのでしょう。
でも、思い出の品をたくさん持ちすぎると、どちらかというと過去にフォーカスしてしまって、今を生きることが困難になります。
現在の生活に目を向けないと、日々の満足感や幸福度が下がります。
マインドフルネスで実現する。今この瞬間を生きて幸せになる4つの方法。
それに押し入れを古い物で埋め尽くさなくても、昔のことはいくらでも思い出せますよ。
自分が大事だと思っていることは、脳はしっかり記憶しています。脳が記憶倉庫だとすると、わりと取り出しやすい場所に置いてあるので、押し入れの中を見なくても、ふとした瞬間に思い出します。
ふだんは放置している死蔵品を、押し入れの奥底から取り出さないと思い出せないことは、あなたにとってそれほど重要なことではないとは考えられませんか?
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死蔵品が自分の人生にとってどんな意味を持っているのか、考えてみることをおすすめしました。
シンプルライフを願っているのに、使っていない物を捨てようとしないとき、多くの人は、「これは大事だから」と理由付けします。
そして、またそのへんにしまうのですが、この時、「どうして大事なのかな?」と掘り下げて考えてみるといいですよ。
大事な物はそんなにいくつもいらないし、物理的な物より精神的なもののほうが大事な場合もよくあります。
物理的にいくら満たされていても、幸せでなかったり、不安や居心地悪さを感じていたりする人はたくさんいます。
精神的に満たされないから、とりあえず、物を集めている場合もあるので、自分にとって大事なものや、どうやったら何かを大事にできるのか、よく考えてください。
それが汚部屋脱出に大きく貢献します。