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50代貧乏主婦の歯の治療体験を書いています。
今回からインプラント編です。歯の根の治療をあきらめ、問題の歯を抜き、インプラントをすることにしました。
インプラントとはごく簡単に言うと、歯がなくなったあと人口の歯の根(チタン)をアゴの骨に埋め込み、その上に人口の歯をつけて、自分の歯として使うことです。
文章で書くと簡単ですが、歯茎を切開して、アゴの骨を削るという外科的手術が必要になります。
これまでの経過
●20代半ばごろのひどい虫歯とその治療が原因で、25年以上たったある日、歯の根に膿がたまり激痛が筆子を襲った。
●大金を投じて、何度か根管治療を試みるも、歯の根にたまった膿は取れなかった。専門医にサジを投げられた後は、貧乏人筆子は歯を抜くお金をけちって放置していた。
●そのうち、別の根にも膿が飛び火。新しく担当になった歯科衛生士キミに、「歯の根の膿をほおっておくと、脳にまわってしまう」と言われて怖くなったので、放置から2年後、とうとう歯を抜く決意をした。
●抜いたあとは、費用は1番かかるが、長い目で見ると最も自分の歯に近い感じで使えるらしいインプラントをすることにした。
歯を3本抜くので、ブリッジにすると、3本分がブリッジ、それを両脇の歯で支える、5-unit bridge (ファイブユニットブリッジ)になる。
前歯だったらよさそうだけど、右上の奥から2番めの歯から手前に3本なので、ブリッジじゃないほうがいいような気がした(単に素人の考え)。
歯の根の治療について最初から読みたい方はこちらからどうぞ⇒51歳の冬、突然やってきた歯の痛みの正体は?根管治療(1)
インプラントの専門医、ドクターDに予約
【2014年12月17日】
いつもの歯医者に専門医を紹介してもらいました。
これを英語でreference リファレンス と言います。動詞は refer リファー。「じゃあ、ドクターDにリファーしておきますね。そちらのクリニックからあならに電話してもらいます」と受付で言われました。
北米の医療は分業が進んでいるので、まずは街の普通の医者に行き、必要に応じてそこからさまざまな専門医にreferしてもらいます。
といっても私がこれまでreferしてもらったのは、出産でお世話になった産婦人科医、根管治療の専門医、今回のインプラントのお医者さんだけです。
翌週22日。ドクターDのクリニックから電話がかかってきました。「初診はニューイヤーデーの前か後か、どちらがいいですか?」と聞かれたので、早いほうがよかろうと、「前でお願いします」と頼みました。
12月30日午前11時に予約がとれました。
年の瀬で、日本なら仕事納めをしているでしょうが、こちらでは、年末年始はもうあまりホリデーという雰囲気はありません。
1月1日は祝日なので、12月31日、1月1日は仕事を休む人が多いですが。
ほどなく、初診のときにだす問診表がメールで送られてきました。
メールには初診料245ドルとありました。
さらに「当クリニックは『direct bill しない』」とも。これは、診察が終わったら、患者が診察代すべてを支払い、あとで保険適用分を返してもらうシステムです。
ただ、このクリニックで保険を請求するペーパーワークはしてくれます。
つまり、患者は治療が終わったらその場で料金を全額払い、保険適用分があれば、それが返って来るのを待っていればいいのです。
医者によっては、書類を自分で記入して保険会社に出すところもあります。これはけっこう面倒です。
健康診断も予約した
問診票に「最後に健康診断を受けたのはいつ?」という質問がありました。
27歳のときに会社をやめて以来、健康診断なんてほとんどやっていません。30歳ぐらいのとき、派遣会社で1度やりました。
カナダに来てからは、夫が1度クリニックでやったので、同じ医者に頼んで1度やってもらいました。
それが私が最後に受けた健康診断です。
「はて、それはいつのことであったか?」
思い出せないので夫に医者の名前を教えてもらい、電話で聞いてみました。4年ぐらい医者に会いに行かないと、患者の登録簿からはずされます。
私の名前ももうなかったのですが、生年月日で探してもらったらパソコンにかろうじてデータが残っていました。
2003年の秋に健康診断を受けていました。
西式甲田療法の食事を自己流にアレンジしていた私は、自分の健康状態が少し心配でした。
こんな健康法です⇒西式甲田療法で健康とダイエットのために朝食を抜くはずが夕食を抜く日々
去年の夏あたりから抜け毛が多いのも気になっていました(最近は改善されました)。健康診断も受けておくことにしました。
「ドクターGは、また健康診断やってくれるでしょうか?」
「彼は今ホリデーで、今週の金曜日に戻ります。そしたら、聞いておきます。もし診るということであれば、折り返し電話します」。
結局、健康診断の予約は1月7日に取れました。
インプラントの医者に会いに行く
インプラントの医者のクリニックは、私の住まいからかなり南にあります。
車で行けばたいして時間はかかりませんが。
ミニマリスト筆子は車を持たないので、電車とバスを乗り継いて行きます。Googleマップや地元の公共交通のサイトで調べたところ、片道1時間ほどかかることがわかりました。バスのルートなども検討をつけて当日を待ちました。
【12月30日】
ちゃんと乗るべきバスを決めておいたのですが、勘違いして、変なところで降りてしまい、電車の駅を発見できませんでした。
あとで考えたら、単に道を1本間違えていただけです。
しかしこのときは、「これでは予約に遅刻してしまう」と思い、そこからタクシーで行きました。
タクシーに乗ったらあっという間につきました。運転手にチップも含めて23ドルほど払いました。
このクリニックの椅子は、マッサージチェアになっています。座っていても、寝転がっていても、腰の位置をぐりぐりやさしくマッサージしてくれます。これは気に入りました。
いつもの歯医者さんには、診察台に寝転がると見られるように、高い位置にテレビが置いてあるのですが、ここにはテレビはありません。
代わりに音楽を流しています。
受付にも、診察室にも、マックのパソコンと、大きなモニターがあります。パソコンにお金をかけているようです。
ドクターDは40前後の白人の先生でした。
最初に大きなカメラ(一眼レフ?)で、先生が私の口元を撮影しました。
「笑え」というので、笑ってみました。
なぜ写真を取るのか疑問だったのですが、歯を抜いたあと、外から見てわかるかどうかチェックするためだったようです。
その後先生がちょっと口の中を診たあと、レントゲンを撮ることになりました。
いつもの歯医者さんでも2枚とっているのですが、もっと詳細に調べられる写真を撮るそうです。
このとき、「初診は245ドルの予定だったけど、口の中を診てみたら、ちょっと調べたい箇所が出てきたから、値段があがるけど、いいかしら」みたいなことをアシスタントの人に聞かれました。
聞けば、500ドルぐらいになるとか。
いやでしたが、ここでやめるわけにもいかないので、「はい、けっこうです」と答えました。
その後、先生のパソコンのモニターを聞きながら、説明を聞きました。
●歯の根に膿がたまっているところは3本抜いてインプラント
●右下の詰め物にちょっと欠けがあるので、いつもの歯医者で治療するように
●左側の奥歯(炎症ができてないほう)は上下とも歯茎の状態がよくないのでしっかりクリーニングして様子を見る
●ソニッケアー(電動歯ブラシ)とリステリンを使うように。
すぐに買いました⇒真剣に歯磨き生活~ソニッケアー電動歯ブラシとともに
このようなことを言われました。
受付で今後の治療プランと見積を書いた紙にサインしました。費用の合計、5740ドル、と書いてあってギクッとしました。しかし、実はこの数字はむこうのミスで、もっとずっとかかることが2週間後に判明しました。
この日の治療代金は580ドル。クレジットカードで支払いました。3週間後に保険会社から350ドルの小切手が届いたので、自己負担分は230ドルでした。
230ドルってけっこう大きいです。タクシー代も使ってしまったし、帰宅の足取りは重かったです。
しかし、このあとさらに大きな出費が待っているのでした。
歯は大事だから仕方ありませんね。取り替えが聞くだけありがたいと思わなければいけません。
インプラントの治療体験、続きはこちら⇒高額な歯の治療費に心臓が止まりそうになった日~インプラント編(2) この記事では私のインプラントの治療の流れと費用について書いています。
★後書き★
歯に限りませんが、50歳すぎるといろいろガタが出てくるのです。これは20代、30代のときには、想像もつかないことです。
若いうちは、「人はみな年をとる」ということは頭ではわかっていても、心底、腑に落ちているわけではないのです。
そのため、からだに悪い生活をしてしまいます。
そして50歳を過ぎてからそのツケを払うのです。
私の場合、飲酒も喫煙もしないのですが、甘いものやご飯など炭水化物を食べ過ぎて、運動せず、知らず知らずのうちに不健康になっていたようです。
と言ってもグルメだとか、食べ歩きするとか、ホテルのスイーツのバイキングに行くとかして、積極的に甘いものを食べていたわけではないのですが。