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家の中にたくさんガラクタがたまってしまうのは、結局そこに住んでいる人が、欲張りだからです。
「欲張っている」というより、「損をしたくない」気持ちが強いといったほうがいいでしょうか。
なぜ欲張ると、物が増えてしまうのか、特にガラクタがたまりやすい3つの場所を例にあげて、欲張りとガラクタの関係を詳しく説明します。
1.お風呂と洗面所(バスルーム)は欲望のふきだまり
バスルームに物が多い人は、欲張りな人である、と言えます。あるいはないものねだりをしている人かもしれません。
最近のバスルームのガラクタの元凶はパーソナルケアグッズです。
パーソナルケアグッズは、別名トイレタリーと呼ばれるもの。コスメ、ヘアケア製品、バスグッズ、デンタルケア製品など、自分の体のお手入れに使う品々です。
先日紹介した、アメリカのミニマリスト、ジョシュアも、お母さんのアパートには、お店が開けるほど、パーソナルケアグッズがあった、と語っていました⇒捨てる生活が夢を叶える。ミニマリストに学ぶ手放す技術(TED)
お風呂場や洗面所に、大量の使いかけの化粧品、シャンプー、サンプル、入浴剤、ボディシャンプー、汚いタオル、誰も使わないタオルハンカチ、バスタオルのストックがありませんか?
家の中に置き場所がなくて、バスルームとは関係ない物が置いてありませんか?
洗面所やお風呂場に物がたまっている人は、必要以上に自分のケアに力を入れすぎているのかもしれません。
今は基本的なお手入れにプラスして、よけいなことをする人がずいんぶん増えました。
自分の体やペット、家具、その他をかまいすぎると、物がどんどん増殖します。
かまえばかまうほど、専用のお手入れグッズが増えるのです。
年を取ったけれど、白髪染めや化粧品でばっちり若作りして、少しでもきれいに見せたい。加齢臭をマスキングするために、香水も大量にふりかけなければ。
そんな欲望が、バスルームにどんどんガラクタを呼び込みます。
実は体や肌はある程度放置したほうが、体のほうで自然にバランスを保ってくれます。
化粧品会社は、「こういうお手入れをしたいなら、こんな製品が最適、これを使えば、今よりもっとお若くなりますわ」と言います。こんな言葉を鵜呑みにしないほうがいいです。
老化は自然の成り行きです。外側を無理に若作りするよりも、よけいな物を捨てて、脳内をクリアに保ったほうが、アンチエイジングにはずっと効果的です。
余計なお手入れを断捨離すれば、もうお手入れグッズも増えません。
あるいは、物に頼らず、自分でケアすることで、たくさんの物を減らせます。
私は化粧品もシャンプーも断捨離したら、洗浄剤や、専用のグッズが劇的に減りました⇒セルフカットのすすめ。時間もお金も大幅に節約できる
増えすぎたトイレタリーはこんなふうに処分してください⇒洗面所にある小さなボトルを今すぐ捨てる(プチ断捨離その5)
その後、自分が余計なケアをしていないか、考えてみてください。
いきなり湯シャンや肌断食をしなくてもいいのです。使っているアイテムの使用頻度を落とす、アイテムの数を少しずつ減らす、こんなやり方で、使いもしない物の増殖を抑えることができます。
そのほうが、節約になるし、時間も心のゆとりもできるのです。
2.ベッド周りが汚い人は貪欲な人
寝室もガラクタがたまりやすい場所です。
なぜ、ベッド周りに物がたまるのか?
それは、こたつの周囲に物がたまるのと一緒です。
いったんこたつに入るとぬくぬくするので、外に出るのがつらくなります。
多くの人は貧乏性なうえに、マルチタスク志向なので、こたつでのんびり温まって、みかんを食べるぐらいでは「損だ」と思っています。
こたつの中で温まりつつも、いろいろな活動をしたいのです。
テレビを見たり、雑誌を読んだり、スマホをかまったり、勉強をしたり、おやつを食べたり、ゲームをしたり、化粧をしたり。
けれども、活動を変えるごとに、いちいちグッズを取りにこたつから出たくありません。その結果、こたつ周りに、さまざまな生活用品が輪を描いて常駐します。
ベッドもこれと同じです。
みんな、ベッドに入っても寝ることだけに徹しません。スマホを見たり、本を読みたいと思います。それも1冊の本だけではないのです。
本を何冊か同時進行で読んでいる人はたくさんいます。
その理由を聞くと、1冊だけではあきるから、読みたい本がたくさんあるから、などと言います。
貧乏性の欲張りなので、1冊にしぼりこめません。私も昔、枕元に本を積んでいました。
こういう人たちは、老眼鏡も数種類持っていたりします。目覚まし時計もそうです。あらゆる品物を複数持ちする人は珍しくありません。
水や食べ物も置いてあるかもしれません。
さらに、こういう「寝る前の時間を惜しんでいろいろやりたい人」は寝室にテレビを持ちこむので、リモコンがあります。
寝るために布団に入っても、やりたいことがたくさんあるので、周囲にどんどんグッズがたまるのです。
多くの人は、「寝る」というシングルタスクに徹することができません。
欲張れば欲張るほど、寝室が散らかり、ストレスが増えるので、肝心の睡眠の質が落ちます。
寝る前にいろいろやろうとしすぎて、本来の目的である睡眠がおろそかになってしまうのです。
睡眠がおろそかになると、どんな活動も100%やりきることができません。
布団の中で中途半端に本を読むぐらいなら、すべてのものを取り去って寝ることだけに徹したほうが、暮らしの質はアップします。
寝室の断捨離の仕方はこちら⇒寝室にあるごちゃごちゃした物を捨てて快眠を得る:プチ断捨離22
就寝前に脳が興奮して眠れない人も、いろいろ欲張っているのかもしれません⇒寝られない夜はこれで解消。寝る前によけいなことを考えない6つの方法。
3.玄関がごちゃごちゃな人はケチな人
家の中でガラクタがたまる代表と言えば玄関。
玄関は靴を置く場所ですが、ここに大量の靴を収納する人がいます。
こんな靴がたくさんあるなら、やはり欲張りな人、と言えるでしょう。
●もう履かない古い靴
●買ったけど履いていく場所がない靴
●現役の靴だが、あまり履かない靴
もう履かない靴なのに捨てられないのは、「いつか誰かが使うかも?」と言い訳しながら、手放すのを拒んでいるからです。
子供がたくさんいる家庭では、小さくなった靴がたくさん入っているものです。
上の子には大きいけど、もう少したてば下の子が履ける。そんな心づもりで、靴をしまいこんだものの、他にもたくさん靴があるため、「上の子の小さくなった靴」は下駄箱の奥底で忘れ去られてしまったのです。
「できるだけ1足の靴を使いまわしたい」「新しい靴を買うなんてもったいない」。そんな損得勘定が余計な靴を増やしてしまいます。
買ったけど履かない靴があるのは、セールの誘惑に負けたせいです。
「ふだんの自分ならまず履かないデザインや色だけど、3割り引きになっているから、買わなきゃ損よね」と思って買ってしまったのです。
ですが、普段は履かない靴なので、手持ちの服装やTPOに合わず、全く出番がありません。
しかし、手放すのはもったいないので、下駄箱にしまってあります。
そうこうするうちに、また靴のセールで、自分らしくない靴だけど、「可愛いし、バーゲンだし」とまた別の余計な靴を買ってしまいます。
「お得な靴」をスルーできない性分のせいで、玄関に履かない靴がたまっていくのです。
現役の靴だけど、あまり履かない靴が多い人も欲張りな人です。欲張りなので、「おしゃれは足元から」と思いながら、たくさんの靴を買います。
服装に合わせて、靴を取り揃えるのです。1つのスタイルに絞り込めないので、玄関にろくに履かない靴が散らばっています。
かつての私がそうでした。別にファッションに合わせたいと思っていたわけではないのですが、そこそこ高価なのに、ろくに履かない靴をたくさん持っていました。
結局、履きやすい靴を履くことになりますから、あまり出番のない靴は、ずっとそのままです。
というわけで、玄関が履かない靴の墓場のようになっているのなら、いろいろなところで欲張り過ぎていないか冷静に振り返ってください。
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今回は取り上げませんでしたが、キッチンにもリビングルームにも欲張った末に家に招き入れてしまったものがたくさんあると思います。
食べきれないほど大量にある食品、読みきれないほど持っている本など。
「自分は欲張っていないか?」
こんな視点から持ち物を見直してみると、物減らしの大きなヒントが見つかるでしょう。欲張りをやめれば、部屋の中もすっきりするのです。