家計簿をつける主婦

買わない

買い物の支払いは代金だけじゃない。余計な物が生み出す5つの損害。

物を買うときお金を払います。もしそれが余計な物だったら、それ以外にもあとで数々の代償を払わなければなりません。金銭的コストもあれば、感情的なコストもあります。

今回はそんな隠された代価を5つ紹介します。

いらない物を家に入れるコストについて考えるクセをつければ、無駄遣いを防止できます。



1.所有と管理にかかるお金

何か物を家に入れたその瞬間に、その物のために、住宅費と管理費を払っている、と考えるべきです。

人間は欲が深いので、1つ買ってしまうとまた次が欲しくなります。

買った何かに合わせて別の何かが欲しくなることもしばしば。2017年用のスケジュール帳を買ったあと、それに合わせて、マスキングテープやシール、筆記具がほしくなったりしませんでしたか?

自分ではそんなつもりはなくても、店に行けば、たくみに関連商品がディスプレイされています。ネット通販なら「この商品を買った人はこちらの商品も買っています」なんて親切に教えてくれます。

何かを買うとそこで完結することはなかなかないのです。

新しく買ったものに合わせて別のものを買いたくなり、実際買ってしまうことをディドロ効果といいます⇒止まらない買い物を止める方法。ディドロ効果のワナを知れ。

1つ買うとまた別の物が雪だるま式に増えていく、と警戒するべきです。

物が増えれば、収納スペースが必要になるので、新しい収納グッズや収納家具がほしいと思います。「手狭になってきた、もっと大きな家に引っ越そう」と考える人もいるでしょう。

学生のときは4畳半一間に下宿していたのに、結婚したらもう少し大きい公団住宅、子供が生まれたら一軒家。こんなふうにだんだんスペースの大きな家にアップグレードします。

確かに人間の数は増えていますが、人の数よりも物の数がどんどん増えているのです。物のために住宅費を払う生活がどこまでも続きます。

物を増やすと払わなければならない金銭的コストはこちらで詳しく説明⇒節約ではお金はたまらない。お金持ちになりたいなら、買わない暮らしが1番いい

2.物に物理的にしばられる

「物がたくさんあればあるほどいい」と物があることで安心感や幸福感を得ている人は、それを失いたくないので、物にしばられることになります。自分の持っている物が足かせになるのです。

物が増えると自由に引越しや旅行がしにくくなります。

私の母は、「1週間以上家を開けたくない」といいます。近所に弟一家が住んでいるから、郵便は取っておいてもらえるし、庭の植木の水やりだってしてくれます。

それでも空き巣が心配らしいのです。

私は自分が持っているものの中で、本当に大事なもの、なくしたくないもの(パスポートとか)は小さな袋に入れており、全部持って歩けます。

いつも話しかけている大事なぬいぐるみも小ぶりなので、旅行するときはリュックに突っ込んでいます。

それ以外の家にあるものが、泥棒に取られたり、火事で全部燃えてしまっても、たぶんそんなに打撃は受けません。もちろん燃えてほしくないですが、最初のショックが癒えたら「まあいいか」とあきらめきれるレベルです。

娘の子供のころの写真はGoogleドライブに入れてますが、これが全部消えてしまっても、別にどうってことありません。本人が消えたらすごくショックを受けると思いますが。

ふだんから「次に引越ししたいとき、これを持っていくか?」とか「火事になったとき、持ち出したいものか?」と最悪の場合を想定しながら、物減らしをしています。

「これがないと、何もかも終わる」というものはそんなにないのです。

この世に生きている間だけ物をちょっと貸してもらっている、という感覚です。

物を大事だと考え、買い物を続けていると、「ちょっと借りてるだけ」という境地になかなか立てないようです。「なくしたくない」という執着が、人の自由を奪います。



3.罪悪感や劣等感をかかえこむ

余計な物を家にいれると、それを活用できない自分に罪悪感を感じます。これはかなり大きな気持ちの負担でありストレスです。

私は長いあいだシールを溜め込み、使うことができず持てあましていました⇒くさらない物も賞味期限を過ぎればガラクタ~もったいなくてシールが捨てられなかった愚か者の独白

勉強しようと思って中国語の教材を何年も放置しました⇒中国語の教材と本を断捨離するのに12年かかった私がとうとうたどりついた真実とは?~ミニマリストへの道(18)

「まだ読んでいない本」もたくさんありました。きわめつけは25年以上手付かずのまま持っていた編み棒セットです。

こうした、買ったけれど使っていない物が目に入るたびに、「ああ、まだやってない、もったいない」という気持ちになりました。

これは決してポジティブな感情ではありません。何かに追い立てられているような気分です。

「使いもしないのに、またこんなに無駄なもの買っちゃって」「また浪費してしまった」と自責の念にかられていました。

「いつか、そのうち時間ができたときに」使おう、と思っていましたが、あるとき、「今、これをやるのに自分の時間を使う気がないなら、これから何年待っても同じことだ」と気づきました。

「未使用品」を娘に消費してもらったり、寄付センターに持ち込んだら、ひじょうに心が軽くなりました。長年の重荷から解放されたからです。

「今、本当に必要なもの」を買わないと、あとでこうしたストレスをかかえこむことになります。使っていない物が増えれば増えるほど、このストレスは倍増します。

4.物を大事にしなくなる

心配する人

は~、また無駄遣いしてしまった。

物の数が増えれば増えるほど、1つひとつの物に対するありがたみが薄れます。「あって当然なのだ」という気持ちになってしまうのです。そして、1つひとつを大事に使うことができなくなります。これは危険なことではないでしょうか?

私は収集癖があったので、それはもうたくさんいろんな雑貨を持っていました⇒人はなぜ物を集めたがるのか?~私はこうして収集癖を断捨離しました

コレクションしている人の中には、それぞれの物に思い入れがあって大事にしている人もいるとは思います。

ですが、私が新しい何かを買うと、その前に買った物の存在感が消えました。全部箱や何やらに突っ込んでおいただけ。たまには引っ張り出して見ることもあったけれど、買ったその瞬間にその物に対する興味は消えていたと思います。

釣った魚に餌はやらない、というか、集めた物に、愛情や慈しみを持たなかったのです。

そういうことをしていると、次第に気持ちが乾いてきます。その乾きをまた物を買うことで癒やそうとします。するとますます心が乾きます。

心を貧しくするために物を買っているようなものです。

5.捨てられないから人生の優先順位が変わる

いらない物をためこみすぎると、次第に自分より物のほうが大事になっていきます。

物をいったん手に入れると、そんなに簡単には捨てられません。

人は、物を失うのが嫌いな動物だからです。その点については過去記事で説明しています⇒知らないうちにいらない物を増やしてしまう5つの恐ろしい生活習慣。 「5.損得勘定が好き」ということろです。

物を手放したくないがゆえに、自分の思考をゆがめて、物を家の中に存在させようとします。

アイラブニューヨークと描いてある使っていないマグは、「これは私がニューヨークに行った証拠の品だ。だから捨てない」、たくさんある積読本は、「仕事ができる人はこのぐらいの本は持ってなくちゃね。だから捨てない」という具合。

こんな言い訳をしながら使っていない物をいつまでも持っていると、人生における優先順位が変わります。

ニューヨークに行った体験よりマグの方が大事になり、本を実際に読むという体験より、本そのもののほうが大事になってしまうのではないでしょうか?

本当はいらない、捨てたいと思っても、自分の気持ちより物のほうが大事なので、物を家に置くことが最優先になります。

それでなくても、現代社会では、物に気持ちをこめることを奨励しています。人生の節目、節目で物を買わなければそれは何かが間違っている、という考え方をしている人が多いようです⇒当たり前のように必要だと思っているけど本当はいらない5つの物。

体験より物のほうが大事になると、次第に物に所有されるようになります。

自分が買ったたくさんの物を、なんとかして、家の中におさめておくために、さまざまな犠牲を強いられてしまうのです。

いらない物を買うことは、自分の魂を売り渡すようなもの、と言ったら大げさすぎるでしょうか。

番外:どんなに安いものでも買えばそのお金はなくなる

節約するつもりで、安いものを集中的に買ってしまう人は、1つのごく当たり前の真実に気づいていません。

たとえどんなに安くても、いらない物を買ったら、それに払ったお金は無駄になってしまうということに。

いらない衣料をオークションで売る場合、新品だとしても、新古品ですから、元の値段で売ることは難しいでしょう。特に、日本では新品が好まれますから⇒お金を貯めたいなら今すぐ捨てたい、日本人ならではの3つの習慣。

1度でも手を通したら、せいぜい買い値の25%ぐらいでしか売れないのではないでしょうか?

しかも売るためにいろいろ準備が必要です。

=======

あまり必要でもない物を、ただ単に、「ほしいから、可愛いから、便利そうだから、セールだから、あの人も持っているし」と、うっかり買ってしまうと、以上のような成り行きが待っています。

必要でもない物は安易に買わないほうが、お金も無駄にならない、余計な手間も発生しない、そしてストレスも最小限に抑えられるのです。





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