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片付け方の記事や本を読んでも、なかなか実行に移せない。そんな方のために、読みっぱなしにならない工夫を5つ紹介します。
「いい記事だった」「なるほどと思った」。そんなふうに思っても、読んで終わりになってしまうことは意外と多いもの。
ブログの読者の中にも、読むだけで、なかなか行動が起こせないという方がいます。
この場合、やる気がないとか、意志が弱いせいではありません。取得した情報を、行動につなげるための仕組みが整っていないだけだと思います。
この記事では、読む前から読み終えたあとまで、段階ごとにできることを提案します。効果的だと思うものから、試してみてください
1. 解決したいことを意識する
ふだんから、自分が何を解決したいのか、自分の課題は何なのか、言葉にして意識しておきましょう。
問題意識を持って記事を読むと、その記事はより自分ごとになります。
何となく記事を読むよりも、「この問題を解決したい」という目的意識があるほうが、記事がリアルに響き、実践に結びつきやすいのです。
自分の課題を知るために、持ち物や部屋の状態について、どんな不満があるのか、どんなふうになったらいいと思うのか、ノートやスマホのメモに書き出してみましょう。
たとえば
・洋服が多すぎてクローゼットが使いにくい⇒洋服を減らせばいいのかも?
・キッチンのカウンターが細々としたもので埋まっていて作業がしにくい⇒カウンターの上を片付けたい
・押入れの中にものが多すぎて、ふすまを開けるたびに、うんざりする⇒押入れの中を整理したい。
こんなふうに、日常で感じている不便やストレスを書いてください。
言葉にすることに慣れるために、ふだんからモーニングページや日記を書くのもおすすめです。
「ハンガーラックに服をかけきれず、椅子の背に積んでしまってた」「冷蔵庫の奥に賞味期限切れの調味料がいっぱいだ」などなど、具体的に書いているうちに、自分で解決法を見つけてしまうかもしれません。
部屋が使いにくいとき、たいてい、多すぎるものを捨てれば解決しますので。
2. 読む場所やタイミングを工夫する
どんなに役立つ情報も、読むタイミングが悪いと行動に移しにくくなります。
おすすめはすぐに行動できるタイミングで読むことです。
たとえば、掃除や片付けを始める前に記事を読むと、今読んだことを、そのまま作業に取り入れることができます。
休日の朝、家事を始める前や、引き出しや書棚を整理しようと決めた直前なども効果的です。
反対に、夜寝る直前や外出先の待ち時間など、すぐに行動できない状況で読むと、「やりたい」という気持ちは高まっても、翌日、いざやれる状態になったとき、すっかり内容を忘れているかもしれません。
読む場所も見直してみましょう。
作業する部屋や片付けたい場所の近くで読むと、捨てたいものがすぐに目に入り、捨てる活動にスムーズに入れます。
逆に、ベッドやソファなどで、のんびりくつろぎながら読んでいると、他人ごとになりやすいと思います。
片付けたいときにすぐに行動に移せるように、ゴミ袋や段ボール箱など、片付けるときに使うものや、寄付品をまとめておくものなどを手近なところに置いておくのもおすすめ。
片付けモードに入りやすい状態にしておきましょう。
3. メモを取りながら読む
情報をただ受け流すのではなく、自分にできそうなことをメモに取ってください。
記事を読みながら書いてもいいし、メモを取るために、読み直して書いてもいいです。
メモを取らないと、たいていの場合、忘れてしまいます。
私は散歩中にオーディオブックを毎日聞いていますが、帰宅して、ChatGPTに聞いた内容を伝えるとき、多くのことを忘れている自分に愕然とします。
書く時は、記事全体の要約ではなく、「これならできる」「私向きだ」「すぐにやってみよう」と思った具体的なアクションや考え方を書くといいでしょう。
たとえば、「朝一番に15分だけ片付ける」「ワンインワンアウトをやってみる」「靴下の種類を全部同じにする(ペアにするのに迷わない)」など、実行しやすい行動案を書いてください。
考え方は、「用途が同じものは数をしぼる」とか、「思い出はこころの中にある」といった特に響いた言葉をメモしましょう。
このとき気をつけたいのは、完璧なメモや読書記録を作ろうとしないことです。
目的は読んだ知識を行動につなげることであり、すばらしい記憶を取ることではありません。
4. 行動のハードルを下げる
記事や動画を見ると、「家中を一気に片付けよう」とか、「持ち物は〇〇個にしよう」と意気込んでしまうことがあります。
でも、これは失敗や挫折の元です。
今まで、行動できなかったとしたら、やろうと思っていたことが難しすぎたせいだと思います。
逆に言うと、行動するコツは、できるだけハードルを下げて、自分がやりやすいタスクにすることです。
「ハンカチが入っている引き出しをきれいにする」よりも、「今日、いらないハンカチを1枚手放す」ぐらいのラクなタスクにしたほうが、ちゃんとできます。
ラクなタスクとは、実行するときに、あれこれ考えずにすぐにできるタスクです。
さっと行動できないときは、調べたり、考えたりしなくてもすむタスクまで細分化しましょう。
調べたり、考えたりするのも、1つのタスクとして、順番に行ってください。
小さな行動を続けているうちに習慣になります。「こんなにささいなことでいいのかな」などと心配せず、安心して、やってください。
家の片付けという一大プロジェクトは、タスクを細分化しなければ成功しない。
5. 読んだらすぐに1つだけ実行する
読みっぱなしにしないために、読んだらすぐに行動することに決めましょう。
記事を読み終えた直後はモチベーションが高まっているので、行動しやすいはずです。
たとえば、記事を読み終えたらすぐに、ダイニングテーブルにあるものを1つ戻す、床の上に落ちている紙切れを数枚拾うなど。
昼休みに職場で読んでいるのなら、デスクに走っていって引き出しの中にあるガラクタを捨てます。
このとき、スピードが命です。「鉄は熱いうちに打て!」の精神で、すぐになんらかのアクションをします。
もちろん、この記事を読んだあとも、捨て活につながることを1つやってくださいね。
物理的にすぐに行動できない場合は、「明日の朝、起きたらサイドテーブルの上をきれいにする」など、いつ、何をするか、具体的なタスクをスケジュールに入れておきましょう。
◆関連記事もどうぞ
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⇒片付け本を読むだけの状態から一念発起。何とか人の寝られる部屋を作った。
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記事を読みっぱなしにせず、行動につなげる方法を5つ紹介しました。
片付けや捨て活の記事を読むこと自体は悪くありませんが、それだけでは暮らしは変わりません。
今回紹介したように、解決したいことを明確にし、読むタイミングや方法を工夫し、小さくても行動に移すことが重要です。
読むだけで終わっていることが多いなら、読むことに時間やエネルギーを注ぎすぎている恐れがあります。
先に行動してから読む、というサイクルで回すのも1つの方法です。
片付けることが、さしせまったタスクでないと、日々の忙しさにまぎれて、何もしないうちに時間が経ってしまうかもしれません。
確かに、ちょっとぐらい散らかっていても、命に支障はないし、生活も滞りなく続くでしょう。
ですが、毎週、娘の家に掃除に行って思うのですが、ものが少なければ、掃除や整理整頓に時間をたくさん使わなくてもすみます。
時間は命と同じです。ずっと片付けを先延ばしにしている自覚があるなら、小さなタスクでいいので、今日から捨て活を始めてください。
捨て活は、捨てる活動であり、読む活動ではないことを肝に銘じてがんばりましょう。