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子供が使いかけてそのままになっているノートやバインダーがいっぱいあります。たぶんこの先も使いません。
使わないと思うものをとっておくのはいやです。何かアドバイスください。
こんな質問をいただきました。この記事で回答します。
まずメールをシェアしますね。Bさんからです。
ノートやバインダーがダンボール一箱分あります
件名:子供の使いかけノート、文房具
アメリカで3人の子供と主人と私の5人暮らしです。私も主人もフルタイムで会社勤め。10、8、4年生の子供たちとの暮らしで毎日ばたばたです。
筆子さんの記事を読んで、毎日少しずつ色々捨てています!
今ダンボール一箱分の子供たちの使いかけノートの山を毎日目にしております。
”捨ててしまおう!”とダンボールにまとめたものの、数週間ダンボールが家で待機しています。”もったいない心”が働いてしまって。 使いかけノートは全部使ったところは捨てて、新しいノートの部分だけを残しています。
でも、また夏の終わりには、学校のリストにそって、全部新しいノートや文具を買うのは目に見えています。(使いかけのものを使わせるようにすればよいのだとは思うのですが、サイズが違うとかここがちょっと破けてるとか、何かと子供たちは良い顔をしません。)
なので、この大量の使いかけノート、バインダーなどが使われることは多分ないのです。
毎年、新しいノートやバインダーを買って、全部使い切らずおしまいって、ほんとにもったいないと思うんですが。
でも、ずっと使わないとわかっているものをとっておくのもいやです。
よろしければ、何か良いアドバイスがあれば教えてください。
Bさん、お便りありがとうございます。いつもブログを読んでいただき、うれしく思います。
Bさんはアメリカ在住なので、日本の人にわかるようにちょっと説明を加えます。
10年生=小学校1年から10年目。高校1年に相当。
8年生=中学2年
4年生=小学校4年
場所によって学年の数え方が違うので、厳密にいうと違うかもしれませんが、Bさんは、小学生、中学生、高校生の3人の男の子のママであり、仕事もしている、ということですね。
子供の学校が全部違うと忙しいでしょうね。
バインダーは、三つ穴のルーズリーフを止めるものです。これは今私が使っているもので、娘が高校のときに使っていたお古です。
北米の子供は、ルーズリーフやプリントをみな、こういうバインダーにとじると思います。
北米では新学年は9月に始まるので、夏休みの半ばから終わりごろ、学校で使う学用品をそろえます。
まず自分はどうしたいのか見極める
Bさんは、たくさんあるノートやバインダーを捨てたいのか、捨てたくないのか、どちらなのでしょうか?
メールのおしまいに、「使わないのはもったいない、でも、使わないとわかっているものを取っておくのは嫌です。何かいいアイデアありませんか?」と書かれています。
つまり、「できれば使いたいけど、使うことはできないから、捨てたい、だけどそれもできないから、どうしたらいいんでしょう?」と悩んでいるのでしょうか。
「私の相反する気持ちをともに満足させる処分方法を教えてください」という質問なのですかね?
そんな方法、ないです。捨てるか使うか、どちらかに決めてください。
断捨離に限りませんが、何かに悩む人は、そもそも、自分がどうしたいのかわかっていないことが多いのです。
まずそこを見極めるべきですね。Bさんの望む状態(ゴール)を明確にしてください。
不用品の未来は3つしかない
不用品がある場合、選択肢は3つだけです。
1.そのまま何もせず放置する
2.使う
3.手放す
この3つは共存しません。
放置すれば、捨てることはできないし、放置しながら使うことはできないし(順番に時間差で使っていく、という現象はあります。その場合は放置ではなく、待機させることになります)、捨てたら、もう自分では使えません。
それぞれのものについて、この3つの選択肢のうち、どれを選ぶのかバシッと決めてください。
そうしたらもう悩みません。決めないから、いつまでも問題が解決しないのです。
いまBさんの家でダンボール箱に入っているノートやバインダーの未来について、1~3の可能性を順番にみてみましょう。
1.放置する
今のところBさんは、放置してますよね? ダンボール箱を毎日目にしてストレスを感じています。
しかも、まだ買っていないもの(この9月に新たに増えるであろうノートやバインダー)のことまで思い浮かべて悩みが深くなっているようです。
ストレスになっているので、放置を選ばないほうがいい気がしますが、どうでしょうか?
もちろん、放置を選びたいなら、それでもかまいませんが。
アメリカにお住まいの方からときどきお便りをいただきますが、みな大きな家に住んでいて、収納スペースもいっぱいあるため、物置などにどんどん放置しているようです。
これはとても危険な行為と言わざるを得ません。当面は、生活の邪魔にならないかもしれませんが、いずれはどうにかしなければなりません。
もし、放置を選ぶなら、タイムリミットをもうけるといいでしょう。
「来年もまだこの状態でダンボール箱があったら、何も考えず、すべて捨てる」というように。
2.使う
Bさんはできれば使いたいと思っているのですよね?
ならば、使ってはどうでしょうか? 消費する場合、そのまま使う方法と、何かにリメイクして、新たな用途を与えて使う方法があります。
文房具としてそのまま使う
私も娘の使いかけのノートはすべて自分で使いました。
Bさんも、家からノートが消えるまで、今後いっさいのノート類を買うのはやめてせっせと使ってください。
ノートを使い切る方法を書いています⇒三日坊主なあなたに~ノートをきっちり使い切る方法はこれだ
ボールペンを使い切る方法はこちらです⇒持たない暮しをめざすなら、ぜひマスターしておきたいボールペンを使い切るコツ
もちろん、お子さんに新しいノートを買ってはいけません。去年のを使えばいいのです。
高校生だと、たいていルーズリーフを使うので、ノートはいらないんじゃないですか?
下のお子さん2人には、余っているノートを使ってもらいましょう。サイズが違うって具体的にどこがどういうふうに違うんですか?
北米は、日本みたいにいろいろなサイズのノートは売っていないと思いますが。
私の娘は中学校にあがってからは、専用のノートではなくルーズリーフを使っていたと思います。ノートも持っていましたが、何冊も使いかけが放置されるということはありませんでした。
お子さんのサプライリスト(新学年までに揃えなければならない学用品のリスト)をしっかり見て、「どうしても買わないと前に進めない」と思うものだけ買うようにすればいいでしょう。
「子どもたちがいい顔しません」とか、関係ないです。とことん話し合ってください。
先日、ダラーストリートというツールが出てくるTEDの動画を紹介しました⇒世帯収入ごとにみる世界の人の暮らし(TED)
これを見せて、文房具が家に余っている状態はすごくぜいたくなことだし、ぜいたくすぎて、ばからしいほどである、ということを教えてあげるべきでしょう。
バインダーについても同様です。しょうしょう破けていても、ガムテームやダクトテープを貼ればOKです(実際、私の娘はそのようにして使っていました)。
ダクトテープについて⇒物が少ないメリット:足りないからこそクリエイティブになれる(TED)
子供はべつに新品じゃなくても平気じゃないですか? まあ、その子供によると思いますが。
Bさんの家は、共働きで、お金はあるから、「子供にごちゃごちゃ言われるより、買ったほうが早い」と思うのかもしれません。それならば、「もったいないから使おう」という道はあきらめてください。
リメイクする
Pinterest (ピンタレスト。画像をブックマークできるSNS)で調べると、古いバインダーのリメイク方法がたくさん出てきます。
手作りが好きならそういうことをしてもいいかもしれません。
3.処分する
処分する、つまり自分の家から出す方法もいくつかあります。
代表的なのは
◯ゴミとして捨てる
◯人に譲る・寄付する(人に使ってもらう)
◯売る
一番手間がかからないのは捨てることです。お住まいのゴミの捨て方にそって捨ててください。
寄付する場合は、知っている人に譲ったり、ドーネーションセンター(寄付センター)に持ち込んだりします。
私の近所では、よく、不用品の入ったダンボール箱が、「フリーアイテム」という張り紙とともに、家の外に出されています。
ガレージセールで売ってもいいでしょう。私が行ったガレージセールでは、「日本なら絶対に売り物としては出ないよね」と思うような、限りなくゴミに近いものも並んでいました。
バインダーなどは、じゅうぶん喜ばれるんじゃないでしょうか。
私の娘は、自分の不用品を売って、お小遣いにしています。先日、もう着ないレインコートを「売ってもいいよ」と言って、娘にあげたら、「ああ、これはきっとFacebookで売れる」とのことでした。
最近は、Facebookでも不用品を売れるようです。
こちらの記事も参考にしてください⇒上手な不用品の処分の方法~譲る、売る、捨てる
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このように、ダンボール箱にあるものをどうするか、3つの選択肢から1つ選び、その後、具体的的にどんな方法をとるか決めれば、あまり迷わず、作業が進むと思います。
なお、今後は、できるだけ文房具が増えない戦略を立ててください。つまり、やたらと買わないようにするのです。そうすれば、9月になってどっと物が増えることもありません。
物を買うから増えるのであって、その決断をするのは自分です。
今の時代、「毎年新しいものを買うのがかっこいい」とは決して言えません。プラスチックのゴミの増殖もはなはだしいです。
ゼロウエイストの考え方も取り入れると、断捨離で悩むことも少なくなるでしょう⇒ベア・ジョンソンに学ぶゼロ・ウェイスト・ホームを作る5つのルール(TED)
ベア・ジョンソンのお子さんも、Bさんのお子さんと似たような年齢の男の子です。真剣に話せば、わかってくれるんじゃないでしょうか。
人間、物を与えれば与えるほど、さらに欲しがるものです。与えなければ、それはそれでなんとか暮らしていけます。