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引越しに関する質問をいただきました。物がたくさんあって、どこから手をつけていいかわからないそうです。
今回はこの質問に回答します。
2月から引っ越しする人が徐々に増え、3月の半ばすぎは引っ越し業者が一番忙しい時期になりますね。
確かに引っ越しはとてもストレスを伴う作業ですが、計画的にことを進めれば、かなりストレスを軽減できます。
まずメールをシェアします。よくお便りをくださるTさんからです。
引っ越しを前に、なげやりな気分になっています
件名:たびたびです
まだまだ沢山あり、気持ちが落ち込んだ時に筆子さんの引越しの記事やブログを読んで気を落ち着けてます。
でもあと16日しかないのに、物は減ってきていても足の踏み場がなくなってきてしまいました。
大物は彼のお父さん達が運んでくれるので、このような部屋に踏み込むのだなと思うとちょっと情けないです。
直前まで仕事も続けるので仕事の服、少しの普段の服、食品など取っておかなくてはいけないんですが
にしても…っていう有様です、そのためかだんだん気持ちもダレてきてしまいました。
筆子さんは引越しの時責任感があるからかしっかりされているイメージです。
どこか私はもういいやって気持ちがあるのかもしれません。活を入れる方法があったらよろしくお願いします。
Tさん、いつもお便りありがとうございます。
Tさんに必要なのは、活を入れる方法を知ることではなく、引っ越し作業をスムーズに行うために、計画を立て、その計画に従って行動することです。
計画を立てるためには、ゴールと現状を知る必要があります。
このメールには、部屋に足の踏み場がないこと(それがどこなのかは不明)以外、具体的な状況も、問題がどこにあるのかも、あまりに不明確です。そこで私は、こんな返信をしました。
筆子の返信
ご質問には記事で回答するかもしれませんが、先にメールで返答しておきます。
>だんだん気持ちもダレてきてしまいました
気持ちがだれてきたって具体的にどういうことですか?
引っ越しの準備が面倒だから、やりたくなくなってきた、もう引っ越しはしたくなくなってきた、ということでしょうか?
ご自身が好きで、引っ越すんですよね?
しかも、ご家族が手伝ってくださいます。
これ以上、いったい何を求めているのでしょうか?
これから一人暮らしをするのだし、もっと自主的になったほうがいいと思います。
自分の行動は自分で責任をとる、と決めるのです。
引っ越しに関する状況
この返信に対し、2通、返信をいただきました。内容を以下にまとめます。
引っ越しそのものに関すること
・私はいま、一人暮らし。
・今度、恋人が見つけた家に引っ越しをし、結婚を前提として同棲を開始する。(現在は、私の住まいで半同棲状態。彼は実家住まい)。
・どこから手をつけていいのかわからない。
・毎日、現在の住まいから、実家と新居に物を移動させている。
引っ越しに至った事情
・新居は、彼の職場のそばである。
彼は、仕事の関係で、職場付近で一人暮らしすることを余儀なくされた。しかし、彼にお金がないため、一人暮らしできない。だから、私に一緒に住もうと持ちかけ、私もそうすることにした。
・この件に関して、実の親は怒っているが、彼の両親は見守ってくれている。
同棲しようと言い出した彼は、「本当に引っ越すの?」と半ば驚き、同棲を強制して申し訳ないと思っているのか、何も言わない。
・こんな事情があり、頭の中がぐちゃぐちゃである。
・これまで、他人に指示され、それに従うほうが楽だと思い、そう生きてきたせいか、自分で物ごとを決められないようだ。結婚後、彼に指示を出さなければならないのかと思うとゆううつだ。
そういえば、Tさん、同棲するって言ってましたね。
こちらで、前にいただいたメールを紹介しています⇒プレゼントに入れるギフトレシートとは?(片付けに関係ない質問特集) 4つ目の「結婚のことで悩んでいます」の箇所です。
すでに、新しい家(アパート?)の契約は住んで、手付金も打ってあると思うので、引っ越しは決行する、という前提で回答します。
1.ゴール設定
まず、どんな状態で新生活を開始したいのか考え、それをゴールにします。
Tさんから以前いただいたメールには、母親に服を押し付けられていっぱいある、と書かれていたと思います。
物を捨てられないと言っておられたとも思います。
過去記事にあるはずですが、埋もれていて確認できません。記憶違いだったらすみません。
新居では、生活する人間の頭数も増えますし、物は少ないほうがいいですよね。
これを機会に、「必要な物だけを持ちすっきり新生活を開始する」という目標を立ててはどうでしょうか?
もちろん、違う目標でもいいですよ。ここはご自身で考えてください。
2.ゴールを達成するために戦略を考える
次に、ゴールを達成するために、戦略を立てます。
スッキリ暮らすためには物を減らす必要があります。
Tさんの場合、手持ちの物の行き場所は3つあります。
1)実家
2)新居
3)それ以外
実家に持っていくのは、親御さんに迷惑ですし、新居に持っていったら、物の多い生活をそのまま継続することになります。
私がおすすめするのは3番の、それ以外の場所に物を移動させることです。
すなわちそれは、捨てること、となります。
いま、現在の住まいから1)か2)に物を持っていって、疲れているそうでが、捨ててしまえばこの作業は不用になります。
家具など大きな荷物は粗大ごみとして引き取ってもらい、細かいガラクタは可燃ごみとして出せばいいのです。
まだきれいで捨てるのはもったいない、と思ったら寄付をします。
メールをいただいたのが、日本時間の2月1日だと思うので、引っ越しの日は2月16日ですね? それまでに週末が2回もあります。
充分時間はあるでしょう。彼にも相談して不用品の処分を手伝ってもらってください。
それは指示を出すこととは違います。相談して2人で決めるのです。
いる物、いらない物を決める判断基準は過去記事を参考にしてください。
たとえばこれ⇒断捨離する物にやたらと迷う人向け、捨てる物チェックリスト。
私が引っ越しをしたときも、
1)まず徹底的に断捨離する
2)残った物を荷造りする
というごくシンプルな手順を取りました。
物が多ければ多いほど引っ越しは大変なのです。
私は、現在の家に引っ越してきてからも、さらに断捨離しました。「たいていの物はいらない」と考えて大丈夫です。
「これがないと生活できない、死んでしまう」と思うものだけ残せばいいですね。
Tさんは、すでに新居に物を持ち込めるのだから、先に、「どうしても必要な物」を持っていって残りを捨ててもいいと思います。
どうしても必要な物は、季節商品・思い出の品・特別の時に使うものを除けば、いま、自分が毎日使っている物だけです。
こう考えると、今、移動させているもの(移動させることができるもの)は、べつにいらない物、となります。
この考え方は、いやというほど過去記事に書いています。
この記事を参考にしてください⇒引っ越し前に効果的に断捨離をする5つのコツ。ストレスは最小限に。
Tさん、過去に一度、引っ越しをされているので、そのときの反省をふまえて、今度の引っ越しをするといいですよ。
私の引っ越し体験⇒夫が「物を捨てない人」だと引っ越しはこうなる:読者の引っ越し体験
3.作業のプランニングをする
自分のスケジュールに合わせて、この日までに、この部屋を片付けてしまう、とか、この日は、これを捨てる、といったプランニングをしてください。
おおまかに立てるだけでいいです。
あとは、その計画にのっとって、行動します。
やらなければいけないことを全部リストアップして、それをグループに分けて、割り振りします。
仕事でもそういうことやっていると思います。
頭の中でごちゃごちゃ考えるのではなく、必ず紙に書き出してください。
4.その他の注意事項
不用品を捨て去ったら、荷造りしますが、そのさい、以下のポイントを押さえるといいでしょう。
荷造りは部屋ごとにやる
キッチン、寝室、リビングルームと、使う部屋ごとに、荷造りして、箱にそう書いておけば、荷解きがスムーズにできます。
複雑な物を先に移動させてしまう
まずキッチンにあるものにタックルします。
キッチンは雑多な物が集まっていて、荷造りしにくいからです。
ここにある物を移動できたら、あとは、どうってことありません。
洋服や本を移動させるのは、わりに簡単です。本は重いですが、形が定まっていますからね。
逆に荷解きは、寝室にあるものから始めると、引越し後、物だらけで寝る場所がない、という事態にはなりません。
荷造りと掃除を一緒にやらない
荷造りは荷造り、掃除は掃除と分けてください。
シングルタスクをおすすめします⇒1つずつ仕事を片付けよう。シングルタスクをする7つのコツ
Tさんの場合
1)不用品をすべて捨て去る
2)荷造りする
3)掃除する
こんな順番になるかと思います。
荷造りしているうちに、「これ捨てたほうがいいかな」と思ったら、不用品置き場に置いておき、捨てる作業はあとでします。
いろいろなことを一度にやろうとすると混乱して、すべて中途半端になります。
引っ越しは大変な作業ですが、Tさんの場合、すでに引越し先が決まっているし、独身だから、そんなに物はないだろうし、大きな物を運んでくれる人たちもいるから、引っ越し屋さんとの交渉も必要ありません。
わりと、楽な引っ越しではないでしょうか?
物を減らす絶好のチャンスですし、好きな人と、新生活を始めるわけですから、うれしいことでもありますよね?
恋愛や結婚については専門家に相談すること
同棲や結婚生活に関する不安に関しては、恋愛や結婚相談を受け付けている専門家や、専門サイトに、相談してください(必要ならお金を払って相談すること)。
何度私に相談していただいても、同じことしか言いませんよ。
これまで、自分で物ごとを決めてこなかった、という自覚があるなら、なおさら自分の頭で考えて、決めなければなりません。
結婚したら、子供を生み、育てるかもしれませんからね。
悩んだら、以下の2つの記事を読んでください。
この先どうしたらいいのかわからないと悩んだらこれを読んでください。
人生で解決すべき問題の優先順位のつけ方。何から始めたらいいのかわからない人へ。
それでは、引っ越しがうまくいくこと、お祈りしています。
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よくメールをくださる方は、記憶に残っており、「あ、この人は確かあの人だ」と思うことも多いのですが、その人の生活環境までは覚えていません。
相談者にとっては、自分対筆子、と1対1ですが、私からすると、筆子対大勢の読者なので、覚えていられないのです。
そこで、何かを相談されるときは、ちゃんと回答できるように、手短かでいいので、状況を説明してください。
そうやって情報を整理しながらメールを書いているうちに、自己解決できることも多いです。