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部屋の片付けに関する相談にアドバイスします。
数年に1度、「あ~、これを捨てずに持っていてよかった!」と思うことがあり、それがとても幸せな気分なので、片付けが進まない、という内容です。
まずメールをシェアします。ま・まみれさんからいただきました。
捨てなくてよかった、と感じるのが最高の幸せ
件名:お礼と質問
はじめまして。
40代前半の未婚女性です。
元々SNSなど一切興味がなく、自分を表現することにも一切関心がない性格のため、見る専でした。が、日々筆子さまのブログを拝見しなんだかお便りを差し上げたい気分になりました。
初めて目にしたのは2017年の夏過ぎでした。
こちらの記事でした。
思い出がありすぎて亡くなった両親の物を捨てられない、という相談の回答。
最愛の母がガンの発見から半年持たず、60代前半でなくなりました。
元々健康に気をつけていたし、とても元気でした。
女性は長生きの家系でしたので母も80,90歳は余裕で越えると思っていました。
とてつもない空虚感に耐えられず何とか気が楽になる方法を、と色んな記事を読み漁っていたときでした。
第一印象は、なんかドライな方…そんなに割りきれる人、他にいないのでは?
それに、記憶力が並外れて良いのだわ。
私も記憶力が良ければこんなに思い出の物にすがらずさっぱり割りきれたのだろうか。うらやましい…と、思いました。
すみません。
ところが、日々ブログを拝見していくなかで、筆子さまはとても温かいお心の方で、理路整然と幸せになるための方法を語っているだけなのだと思い至りました。
毎日のブログの更新はどれだけ大変でしょう。
それも無料でみんなに有益な情報をこんこんと説いてくださるなんて本当に感謝しかありません。
片付けに関する相談
話は変わりご相談です。
片付けについてです。
私は一軒家に住んでいるため大量に収納スペースがあります。また一度も引っ越しをしていないので、昔のものも大量にあります。
ですが、以前からミニマリスト・断捨離・こんまりさんの記事などを読むのが好きで、細々と亀の歩みでできる範囲ですが片付けを進めていたせいで、生活スペースはそれなりに確保されており、物の管理にもあまり手がかからない状態にできております。
そんな生活のなか、数年に1度、[ああ、捨てなくて良かった! 家にあったこれが役に立った! 買わずにすんだ!]と思うことがあると、とても嬉しくなります。
何年、何十年の時を越えて今ここで使うためにずっとここにあったのだ、と。
この嬉しさを味わうのが至福の時です。
簡単にそこら辺で買える物でも、このパズルのピースがピタッとはまるような感覚は購入では得られません。(それがどんなに安価な物でも)
ですが、このままだと無駄な物が結構家にある状態になります。
本当はもっとすっきり過ごしたい。数年に1度のあるかないかわからないことのために…とも思ってしまいます。
それが至福で不便でないなら、良いとも思いますが、筆子さまに一言いただけたら何か心に動きがでるか? とも思います。
ご教授いただけると幸いです。
お急がしいでしょうから、お返事は不要です。(いただけても嬉しいですが)
もしも他にも同じような質問が来て、ブログで取り上げていただけるタイミングがあればよろしくお願いいたします。
これからもブログの更新を楽しみにしております。
まみれさん、お便りありがとうございます。
いつもブログを読んでいただき、うれしいです。
このブログを含め、断捨離がテーマのブログを10年近く運営していますが、来るかどうかわからない未来のある日、「ああ、これがあってよかった~~うれしい~~~」と思いたいがために、現在使っていないものをたくさんキープしている方からメールをいただいたのは初めてです。
私は、「同じような質問が来るかもしれない日」を待つタイプではないので、さっさと回答します。
要は、まみれさんが、不用品を捨ててすっきり環境を手に入れたいのか、このままの暮らし(コンフォートゾーン)をキープしたいのか、どちらを選ぶかにかかっています。
「筆子ジャーナル」を読んでいるということは、不用品は捨ててすっきり暮らしたいんですよね?
なら、そうすればいいだけですよ。
何かを捨ててしまえば、それが、遠い未来のある日、まみれさんが言うところの、パズルのピースになる可能性は失われます。
でも、代わりにもっといい生活になると思いますよ。きょうも明日もあさっても。
未来のいつ来るかわからない「至福の時」を待たなくても、いまの日常が楽しくなるので、「至福の時」がなくても、何の問題もないと思います。
至福だと思いこんでいるだけでは?
そもそも、まみれさんの言う、「至福」ですが、それは、本当に人生における最上の喜びなのでしょうか?
思い違いという可能性もあるかもしれません。
人の幸せにはいろいろな形があるので、至福も人それぞれですが、その瞬間は、涙が出るほどうれしいことですか? 生きていてよかったと思えるほど。
それに、その幸せは、これまで何度、訪れたのでしょうか?
最高の幸せなら、その瞬間を今でも覚えていますよね?
最近、パズルに、かちっとはまったピースは、どんな物で、これまで何個のピースを手に入れましたか?
まみれさんの「至福の時」は、ただの捨てない言い訳かもしれません。
「ほら、あれを取っておいたら、あとで使うことがあったし、これも取っておいたら、あの時役立った、だから、家に今ある、これもあれも、捨てなくていいのよね」、と自分を納得させているだけではないですか?
困難だからこそやる価値がある
断捨離は決して簡単なことではありません。
多くの人が、不用品を大量にためこむ理由は、物の買いすぎもありますが、不用になったときに捨てないからです。
何かが不用になったとき、捨てにくいから、または、捨てることを考えたくないから、とりあえずキープしてしまうのです。
そのような、捨てにくい物ばかりが、家の中で死蔵品となっています。
不用品の片付けは、捨てにくいと感じた物の集積を捨てることですから、肉体的にも心理的にもきつい作業です。
始める前に、こんな恐怖を感じるでしょう。
・大事な物まで捨ててしまいそう(捨てたあと後悔したくない)
・うまくできないかもしれない(失敗したくない)
・大変な作業になりそうだ(きついことはしたくない)
・自分の失敗に直面することになりそうだ(無駄遣いした現実に向き合いたくない)
恐怖があるので、何も捨てずに、きのうと同じように、不用品を収納スペースに入れておくほうが、楽です。
まみれさんの場合は、居住スペースは一応、きれいに整っているから、なおさらそう思うでしょう。
ただ、コンフォートゾーンにいたままだと人は成長しないし、本当の喜びも手に入りません。
コンフォートゾーンの説明はこちら⇒クリーニング代が惜しくて服を捨てられない人へ。もったいない病を克服する考え方。
これまでの人生を振り返って、「手に入れてよかった」と思えるものについて考えてみてください。
どれも、始める前は不安や恐怖を感じたんじゃないですか?
学校にうまくなじめるか心配だという気持ちを乗り越えて学校に行くから、学業をおさめることも、スキルを得ることもできます。
海外に行く不安を乗り越えて留学するから、新しい出会いや価値観が手に入ります。
自転車に乗ることも、転職することも、結婚することも、子どもを作ることも、新しいことや未知のことを始めるときは、どんなことも最初は不安です。
「不安だから」とか、「痛い思いしたくないから」という理由で、やってみたいことを始めずに、慣れ親しんだぬるま湯の中にいると、本当は得られるはずのすばらしいものが手に入りません。
私は、パズルのピースを集めるより、自分が本当にやりたいことをやるほうが、よほど人生にとってプラスになると思います。
まみれさんのお母さんが、思いがけず、早く亡くなってしまったように、まみれさんも、あとどれぐらい生きられるかわかりません。
先のことより、今の生活の充実をめざすことをおすすめします。
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読者の相談に回答しました。
記事の更新お知らせメールが届かない、というメールをいただきましたが、以前記事に書いたように
このメールは、WordPressのプラグインを利用して送っており、私自身は何の管理もしていません
ご自身でメールを解除するなり、アドレスを変えるなりしてください。(メールが届かない、と思ったら、まずスパムフォルダの中を確認すると、そこに入っていたりします)。
ちなみに、私は、Gメールでお知らせメールを受け取っていますが、ふつうに届いています。
それでは、あなたも、質問や感想などありましたら、お気軽にメールください。お待ちしています。