スーパーマリオ

TEDの動画

スーパーマリオ効果 – もっとたくさんのことを学べるように脳をうまくだます(TED)

人生をビデオゲームとして捉えると、より多くのことを学べるし、成功しやすい、と伝えるTEDの動画を紹介します。

タイトルは、The Super Mario Effect – Tricking Your Brain into Learning More(スーパー・マリオ効果 – より学べるように、脳をうまくだますこと)。

プレゼンターは、人気ユーチューバーのMark Rober(マーク・ローバー)さんです。



スーパーマリオ効果

When 50,000 of Mark Rober’s 3 million YouTube subscribers participated in a basic coding challenge, the data all pointed to what Rober has dubbed the Super Mario Effect. The YouTube star and former NASA engineer describes how this data-backed mindset for life gamification has stuck with him along his journey, and how it impacts the ways he helps (or tricks) his viewers into learning science, engineering, and design.

マーク・ローバーのユーチューブのサブスクライバー300万人のうち、5万人が基本的なコーディングチャレンジをしたところ、ローバーが、スーパーマリオ効果と呼んでいる結果が出ました。

スターユーチューバーで、もとNASAのエンジニアである彼は、人生をゲームと考え、データの裏付けのあるこのマインドセットに、自分がいかにだわってきたか、この考え方のおかげで、視聴者が科学、技術、デザインを学ぶことをどれほど助けることができたか語ります。

収録は2018年の4月、長さは15分。英語その他、5ヶ国語の字幕があります。

☆トランスクリプトはこちら⇒Mark Rober: The Super Mario Effect: tricking your brain into learning more | Mark Rober | TEDxPenn | TED Talk

☆TEDの説明はこちら⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に

ローバーさん、楽しそうですね。





2種類のパズル

1年ほど前、ユーチューブのフォロワーに、簡単ななコンピュータ・プログラミングパズルをやってもらうよう頼みました。

友人と作ったパズルです。

コードのブロックをうまく並べて、迷路を進むゲームです。コードはプログラミングでよく使うコマンドになっています。

その場にあったコードのブロックをおいたら、Runをヒットすると、車がそのコマンドどおりに動きます。

「どんな人もコーディングを学ぶことができると証明したくて、このゲームを開発した」と、皆に言ったところ、5万人がゲームに参加しました。

実際は、私は、誰でもコーディングを学べるということを証明したかったわけではありません。

実は、こっそり2つのバージョンのパズルを作ったのです。

一方には、Runをヒットして、うまくいかなくても、最初にもらえた200ポイントはそのままで、「うまくいきませんでした。再度やり直してください」というメッセージが出ます。

もう一方には、うまくいかなかったとき、「うまくいきませんでした。5ポイント失いました。あなたは今195ポイントです。再度やり直してください」というメッセージが出ます。

ポイントを失うとやる気もなくなる

ポイントを失うか失わないかだけの違いです。

片方のパズルだけ、現実社会ではまったくなんの価値もない、見ることもない、意味のないフェイクインターネットポイントを失うのです。

失敗するたびにポイントを失うゲームをやった人たちの成功率は52%で、ポイントを失わなかった人たちの成功率は68%でした。

ポイントを失わないパズルをした人たちは、ポイントを失う人に比べて、2.5倍も、パズルを解く試みをしました。

つまり、何かをうまく学び、成功するためには、学ぶプロセスについて、最適な捉え方をすればいいのです。

幼児は失敗を気にしない

この結果を知って、こんなふうに思いました。

学ぶプロセスで、失敗を気にしないようにしたら、もっと成功できるんじゃないか? もっと学びやすくなるんじゃないか?

本当にそうなら、実生活でも、その証拠があるはずだ、と思ったとき、よちよち歩きの幼児のことを思い出しました。

これは、私の息子です。

幼児は、いつも新しいことを学ぼうとしています。失敗しても気にしません。

歩き始めたとき、息子は、「転んだら、かっこ悪いな」なんて気にしていなかったし、親も、転んだからといって、罰したりはしませんでした。

ゴール(歩くこと)にフォーカスして、うまくいけば、息子と大喜びしました。

この年代の子供は、試したり、失敗したりして、自分にはいろいろ新しい能力があるんだと発見していきます

スーパーマリオ効果

でも、幼児を引き合いに出すのはフェアではないかもしれません。幼児の脳は、大人の脳とは違いますから。

私たちとそう違わない例を出すために、水道屋の話をしましょう。私が8歳のときに出会った水道屋で、イタリア人です。

スーパーマリオブラザーズが出たとき、僕と友達は、夢中になりました。

城までたどりついて、美しいピーチ姫をバウザー(クッパのこと)から助けたいと思いました。

学校に行けば、どのレベルまで進んだか、という話でもちきりでした。

どんなふうに死んだか、なんて話はしなかったのです。

ゲーム中、、穴に落ちても、「ああ、恥ずかしい。とんでもない失敗だ」なんて思って、すぐやめたりはしませんよね?

穴に落ちたら、「ここに穴があるんだな。次は、もう少しスピードをあげて、ジャンプは遅めにしよう」と考えます。

ゲームに勝つことに意識を向け、緑色の貝に飲み込まれたとき、どれほど自分が馬鹿に見えるか、とは考えません。

失敗ではなく、学ぶことにフォーカスするこの態度が、たくさんのことを短い間で学ぶことを可能にするのです。

これを私は、スーパーマリオ効果(Super Mario Effect)と呼んでいます。

人生をゲームだと考えてみる

人生をゲームと考えたとき(life gamification)、スーパーマリオ効果のおかげで、たくさん成功し、学んできました。

私はYoutubeに科学のチャンネルを持っていて、エンジニアのスキルを使って、いろいろな物を作っています。

巨大な水鉄砲や、雪の玉のマシンガンなど。

このような物を作るのに、ふつう、2,3ヶ月かかりますが、1つだけ、作るのに3年かかったものがあります。

毎回、中央に命中するダートの的です。

ダートを投げると、命中するように、ボードが動くのです。

ずいぶん苦労しましたが、最終的にはできあがりました。

これを作っていたとき、私はマリオのゲームでピーチ姫を助けるときと同じ気持ちでした。

失敗するたびに、がっかりはしましたが、失敗しても、「ああ、失敗か。残念。でも、ここから何を学んだのかな? 次は、うまくいくためにどうすればいいのかな?」と考えたのです。

失敗の捉え方を変える

人生をゲームのように考えるのは、「ポジティブな考え方をしろ」とか、「決してあきらめるな」というのとは違います。

これらは、本当はやめたいのに、無理やり耐えろと言うようなものです。

チャレンジや学ぶプロセスを、うまく捉えているときは、やめたいとは思いません。

失敗は無視して、また試そうとごく自然に思います。

幼児が立ち上がってまた歩こうとするときや、スーパーマリオブラザーズをやり続けるときのように。

最初に紹介したパズルを、あきらめずにやろうとするときのように。

彼らは、お金をもらってパズルをしていたわけではないし、誰かに強制されててもいないし、人が見ていたわけでもありません。

チャレンジに関する捉え方が違ったので、何度もトライして、学び続けたいと思ったのです。

余談ですが、先ほど紹介したダートの的は、ジミー・キンメルの番組でも紹介されました。

このときは、相手が投げたら、投げ矢と違う方向に動くものを開発しました。

リハーサルのときまでには間に合わず、本番ギリギリになってできました。

私の3年間の血と汗の決勝のグランドフィナーレです。

本番ではとてもうまくいきました。

これ以後、このボードにはさわっていません。もう十分、やった、という気持ちです。

テストをゲームだと考えると

チャレンジの捉え方を変えれば、大きな違いが生まれます。

ここで簡単な思考の実験をしてみましょう。

あるテストを出したとしましょう。テストをするには、こんなボタンを使います。

テスト

ボタン3を5秒押し、6を1秒、それから3と5を6秒押す、こんな指示があります。

1ページめの指示を全部終えない限り、ほかの32のテストのページを見ることはできません。

このテストを1時間受けるために、皆さんにどれだけ払ったらやってくれますか?

さて、「テスト」という言葉を「ゲーム」に変えたとしたらどうでしょう?

指示を書いた部分をこんなふうに回転させ、インプットするボタンをこんなふうにしたら?

ゲーム

言葉でタスクを表示するのではなく、こんなふうにビジュアルで表現したら?

やるべきことは、最初のテストと同じです。

次のページやレベルに行くためには、それぞれのボタンをある一定の順番と時間、押さなければなりません。

いま、1986年だとして、このゲームをするのにみなさんはいくら私に払いますか?

ヒントを紹介しましょう。私が写っているビデオです。

少年:任天堂! ああ、パパ、ありがとう、ありがとう。

父親:私に抱きつかなくてもいい。さあ、プレイしなさい。

少年:(泣いている)

楽しく科学を学ぶ

科学のユーチューバーとして、人々が、科学を学ぶことを、ネガティブに捉えている気がすることがあります。

学校で、あまりうまく教えてもらえなかったので、何か怖いものになっているのです。

さきほど紹介したテストのように。

そこで私は、人々が嫌う物理のレッスンを、もっとおもしろいものに変えています。

テストからゲームにするのです。

流動体を説明するのに、液化した砂を入れたお風呂を使ったり、浮揚性の説明に、ドライヤーとピンポン玉を使ったり。

私のアプローチは、ヴェロキラプトル(頭のいい恐竜)が狩りをするのと似ていると思います。

学ぶプロセスを捉え直し、すばらしいゴールに意識を向ければ、失敗する恐怖はなくなり、ごく自然に学べるようになります。

失敗よりゴールに目を向ける

最後に、漫画を1つ紹介します。真理をついています。

漫画(計画と現実)

私達は人生を上の図のように思い描き、そうなってほしいと願います。

しかし、実際はいろいろなことが起きます。

テストで悪い点をとったり、たちの悪いクライアントに出会ったり。なんらかの障害に出会うものです。

最初の失敗で、自分を信じられなくなり、自分はだめだと思いがちです。

漫画の下の図は、人生をゲームになぞらえた絵です。

自転車で岩にぶつかっても、やめません。「何を学んだか? 次は、どうするか」。こう考えて、やり直します

人生が上の図みたいだったら退屈ですよね。

リスクも報酬も、チャレンジもないし、満足感が得られません。

下の図が本当の人生です。障害はバグではなく、仕様なのです。

自分にとって意味のあることを考えてみてください。

大学の修了証、友達関係、家族、仕事で達成したこと。

すべては、下の図のようなことが起きて得たはずです。

失敗して、失敗して、失敗して、最後にようやく成功したから、価値があるのです。

私の成功の多くは、スーパーマリオ効果のおかげです。

チャレンジの捉え直しは、私には効果がありますが、結果は人それぞれでしょう。

ですが、フォーカス先を、失敗からゴールに向け、人生のチャレンジをビデオゲームのように考えると、もっとたくさんのことを学び、成功するよう、脳をだますことができるのです。

//// 抄訳ここまで ////

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失敗から学ぶ

失敗から何かを学んで、また試すという態度でいれば、現状よりずっとたくさんのことを学べるし、成功もするのだ、私はこれを「スーパーマリオ効果」と呼んでいる、という内容のプレゼンを紹介しました。

発明王のエジソンも、失敗すればするほど成功に近づくとか、失敗ではない、うまくいかない方法を1万通りみつけただけ、といった名言を残していますので、これは真理ですね。

断捨離がうまくいかない人も、1つや2つの失敗でめげず、果敢に挑戦を続けてください。

ローバーさんは、人生をゲームにたとえていますが、私は映画にたとえるといいと思います。

自分がプロデューサーで、監督で、主演の映画です。

すると、嫌いな人が出てきても、この人は、私の映画をおもしろくするという役割をになった配役なのだ、と思えます。

実際、悪役を演じる人にパワーがないとつまらない映画になります。

ゲームでも、映画でも、はたまた他のものでも、何かになぞらえて、人生を俯瞰で捉えられると、打たれ強い人になるでしょう。

****

私がおもしろいと思ったのは、ネット上のバーチャルなポイント(現実には何の価値もないポイント)を、失敗するたびに5ポイント失うだけで、人のやる気がなくなるところです。

逆に、ポイントをキープするか、増やすことができれば、やる気が持続します。

人は、いったんもらったものはどんなものも失いたくないようです。

授かり効果⇒授かり効果のせいで捨てられない物を捨てられるようになる考え方

子育てをしている人は、子供が何か失敗するたびに、罰やペナルティを与えないほうがいいですね。

失敗しただけで、じゅうぶん本人はこたえていますから。

そこにペナルティを加えると、ますますがっかりして、いい結果につながりません。

これは大人もそうなので、何か目的に向かって行動しているとき、わざわざペナルティは課すのはやめましょう。





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