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なぜ白い小麦粉はあまり食べないほうがいいのか、その理由をお伝えします。
白砂糖、白い小麦粉、白米、こうした白いものは健康によくないと言いますが、一体全体なぜでしょうか?
白い食べ物の問題点
栄養がないからでしょうか。
単に栄養がないだけなら、「カロリーだけを補給する食品」と考え、栄養はあとで摂ることにし、今はカロリーだけとっとこ、という場合に使えそうなものです。
しかし本当の問題は、こうした炭水化物を消化、代謝するにはもともと一緒についていたビタミンやミネラル、植物繊維が必要だということです。
そのため白いものがやってくると、からだは何とか代謝しようとして、別の用途のためにとってある大事なミネラル、ビタミンを使ってしまいます。たとえば骨にあるカルシウムなど。
だから、炭水化物とミネラル・食物繊維はセットで取るべきなんです。
また、白いものは精製度が高いです。つまり加工度の高い加工食品です。
白砂糖同様、もともとは自然にある食べ物でも、加工されればされるほど、人体にとってうまく栄養として取り入れにくい食品になってしまいます。
加工食品が入ってくると、正直、からだはどう反応していいのかわかりません。そこで時には攻撃してみたり、時には脂肪で隔離してみたり、手持ちのもので間に合わせて栄養分を吸収しようと努力してみたり、とにかく野菜など「ふつうの食品」が入ってきたときのようにスムーズに対応できないのです。
つまりからだに負担がかかるわけです。
加工食品は「血と肉になる食べもの」というよりかえって「からだに悪いもの」と言えるのではないでしょうか?
この点が白い食べ物が健康によくない根本的な理由です。
白砂糖の害▶白砂糖はこんなに体に悪い~私が砂糖をやめた理由とは?
昔のパンはまだ栄養があったと思う
19世紀までは小麦粉は畑から収穫したら石臼の上でひいていました。
これはけっこう大変な作業で、水車の力を借りてひいてもちょっぴりしかできず、白い柔らかいパンは、昔はお金持ちの口にしか入らなかったそうです。
貧乏人もパンを食べていましたが、質の悪いパン。さらにパンが食べられない人は、アワとかえん麦(オートミール)のおかゆを食べていました。雑穀ですね。
まあ、こっちのほうが健康によさそうなもんです。しかし、人は白くて柔らかいパンを求めました。
現代は金持ちじゃないとこうした栄養のあるパンが食べられないのはなんという皮肉でしょうか。
白い小麦粉の作り方
小麦粉はこんな感じで作ります。
やることはシンプルで、まず小麦からさまざまな不純物(ゴミとか)を取り除き、最終的にできるだけ小さく砕きます。
白い小麦粉になる前に、表皮や胚芽を順番にとります。
こうして取った栄養分は捨てられるわけではなく、飼料にしたり、べつの食品(の原料)になります。
最後は機械を使って振ります。そうすると、茶色いもの(表皮)は上のほうに行き、白い粉が下に落ちます。
こうしてできあがるのが白い小麦粉です。
白い小麦粉の何がいけないのか
1.栄養がほとんどない
精製過程で表皮と胚芽を取り除くので、小麦にあるビタミンやミネラルは失われています。
さらに現代は大きな工場で小麦から白い小麦粉まで数分でひいてしまいます。
動画を見てもわかるようにかなりのスピードで流しているので、高温になっていると思われます。そのためまた栄養が失われます。
最終的にはただの白いでんぷんになり、栄養分はかぎりなくゼロに近いです。
2.食べるといきなり血糖値があがる
できあがった小麦粉はほぼ100%、でんぷんです。
でんぷんはブドウ糖がたくさん集まったもの。
ブドウ糖はグルコースであり、単糖類の一種です。ほかには何も入っていないので消化がいいのですが、消化がよすぎて胃からダイレクトに血液にいき、いきなり血糖があがります。
小麦粉は甘くないけど(しっかりかめば甘いですが)。果物やはちみつなんかに入っているものとほぼ同じ成分なのです。
白砂糖とよく似ています。
白い小麦粉を食べ過ぎると、砂糖を食べ過ぎた時と同じように、脂肪になり、太りすぎたり、糖尿病になったり、うつ病になったりするリスクがあがります。
急激な血糖値の上昇により心臓病にかかりやすくなるでしょうし、免疫力も低下するでしょう。
白砂糖の害のところでは書きませんでしたが、砂糖や白い小麦粉はうつ病などの精神疾患の要因であると言われています。
グルコースは脳の栄養分なので、これがいきなりたくさん入ると何らかの原因で脳がうまく処理できないのかもしれないですね。
白い小麦粉製品(パン、うどん、パスタなど)を食べながら、砂糖を取ると、ダブルで血糖値をあげることになります。
体調がよくない人、疲れやすい人、冷え性の人、にきびに悩んでいる人はお昼ごはんにうどんを食べ、その後デザートにケーキを食べると、ますます体調が悪くなります。
せめてどちらか1つにしておいたほうがいいのです。
3.漂白されているものもある
以前、国内で生産されている小麦粉は漂白されていたこともあったそうですが、昭和52年以降は、漂白されていないそうです。
ですが海外産はどうでしょうか?100円ショップに海外産の小麦粉を使った小麦製品が売っているのかどうか知りませんが、安いものは気をつけたほうがいいです。
カナダの小麦粉の袋には「ブリーチしてありません」とよく書いてあります。ということはこう書いていないのは漂白している可能性があるのかなと思っています。
白い小麦粉はブリーチしてなければ真っ白ではなく、クリーム色だそうです。すでに小麦粉を買わなくなった私は今手元になくて見ることができませんが。
漂白に使う代表的な薬剤は次亜塩素酸ナトリウムで、塩素の仲間です。
これはガスで当てているので、小麦粉には残留しないことになっています。それでも、少しは残ってしまうらしいです。
日本国内で消費されている小麦粉で国産のものは少ないです。
手作りパンを作る人は、「はるゆたか」とか「ドルチェ」なんかをクオカで買って作っているかもしれません。ですが国産の小麦粉は高価です。
パン屋で売ってるパン(敷島やヤマザキぱんなど、手作りじゃなくて工場で大量生産してるパン)はほとんど輸入小麦を使っていると思います。
敷島の「超熟」というパンに「国産小麦」という種類がありますので、まあ普通のパンは輸入小麦を使っているのではないでしょうか。
去年、母の家で断捨離しているとき、母がしまいこんだままだった古いインスタントの春雨スープを発見しました。
その春雨が異様に白いので驚愕しましたよ。母は100円ショップで買ったと言っていました。
春雨はでんぷんですから白いでしょうけど、それにしてもすごく白かったのです。私が神経質すぎるのでしょうか?
4.漂白ついでに防腐剤が入ってるものもある
安いクッキーの原料になっている小麦粉には防腐剤が入っている可能性高し。まあ、そのクッキーを作る時にも防腐剤を入れますけど。ダブルで入ってることになります。
5.輸入小麦にはポストハーベストがかかっている
日本は小麦を輸入して国内で製粉していると思います。
輸入小麦は遠いところから船にのってやってきますから、ポストハーベストがかかっています。
ポストハーベスト( postharvest)はharvest(収穫)のpost(後)にかける農薬です。
輸送中に虫がつかないようにかける農薬で、「食の安全」のためにすべてにかけています。
ポストハーベストにもいろいろな種類があり、できるだけ安全なものを使っているでしょうが、残留すると思います。
安全性が高い農薬というのも変ですけど。
そうした農薬を小麦や小麦食品からたくさんとってしまうと、からだには異物ですから、めまい、頭痛、下痢、便秘などの慢性症状のもとになります。
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以上5つが白い小麦粉の健康によくないところです。
私は小麦粉すべてがよくないとは言っていません、昔ながらの品種の小麦粉はそこまで危険ではありません。大量生産されている小麦粉は、不自然な品種改良をされている可能性が高いです。
さらに問題なのは、小麦粉はあらゆる加工品に入っているということ。パンはもちろん、うどん、パスタ、ピザ、ラーメン、シリアル、餃子、焼き菓子系のお菓子(ケーキ、クッキー)、クラッカー、しょうゆ、市販の加工食品(カレー、シチュー、ハンバーグその他いっぱい)など。
加工食品について▶健康とダイエットの敵~加工食品の3つの害を知っていますか?
加工食品を作るメーカーはできるだけ安価に作りたいと思っているので、安い輸入小麦を使っています。外食産業もそうでしょう。
それでなくても日本の小麦の食料自給率は14%です。
ふつうに暮していれば、白い小麦粉をたくさん食べることになります。
だからわざわざ自分で市販の白い食パンや菓子パン、惣菜パン、ケーキやクッキー、チョコレート(にも小麦は入っています)ホットケーキミックスを買ってきて食べる必要はないのではないでしょうか?
ダイエットをしている人はもちろん、からだが弱い人、持病がある人、健康に気をつけたい人は食べる量を減らしたほうがいいです。
特に加工食品は加工する段階で、小麦粉に入ってるものとは別の食品添加物を入れているわけですから。
パンを食べたいなら、予算が許すなら国産のオーガニックの全粒粉を買い、自分で作るといいと思います。作るのはそんなに難しくありません。
小麦粉は使わず、ライ麦とかオーツとか、そういうものをいっぱい入れたパンを作れば尚いいですね。
もちろんブドウ糖は、人間にとって必要なエネルギーです。脳の大切なエネルギー源ですね。しかし、ブドウ糖を取りたければ、玄米、雑穀、豆、芋、野菜、果物などを食べていれば事足ります。
人体が食品を消化し、1つ1つの成分からどうやって栄養を吸収、代謝しているのかまだまだその全容はわかっていません。
しかし、生体である人間にとって、自然界にある食べ物(ホールフード)をそのまま食べるのが、1番からだにやさしいのは確かなのです。