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ミニマルな日常

なぜ実家は物だらけなのか? シニアが物をため込む理由(前編)

実家が物だらけになる理由12個を、2回にわけて6つずつ紹介します。

お盆に帰省して、実家の物の多さに、イライラした人も多いでしょう。

「近い将来、これを全部、私が片付けるの?!」と恐れおののいた人もいるかもしれません。

実家が物だらけなら、遅かれ早かれ、あなたが片付けを手伝うことになりますが、そんなとき、親が物をためこむ理由を知っておくと、効果的に手伝うことができます。親の身になって考えられますから。

あなた自身、そしてあなたのお父さん、お母さんは、こんな理由で物をたくさん持っているのではないですか?



1.長く生きているから思い出の品が多い

シニアや高齢者と呼ばれる人たちは、長く生きているから、思い出の品をたくさん持っています。

シニアが何歳にあたるかは、定義している人や団体によって違いますが、だいたい65歳ぐらいでしょうか?

こちらの記事によると⇒「シニア」とは、何歳のことを指す言葉なのか? | 株式会社オースタンス

20代から50代までの方は、シニアの年齢を平均で「63歳ぐらい」と答えています。

とのことです。私は63歳ですから、若者から見れば立派なシニアです。

シニアが、毎年1つずつ思い出の品や記念品を増やしたとしても、物心がついてから50個以上は持っているわけです。

実際は、年に1つということはないですよね? 「思い出」にこだわる人は、年に3個~5個ぐらいは増やしているのではないでしょうか。

雑貨や洋服などの実用品も、使っていないのにずーっと持っているなら、半ば思い出の品になっています。

思い出の品は、誰にとっても捨てにくいのですが、シニアにとっては、よりいっそう捨てにくいと思います。

長く生きてきて、楽しいことやうれしいことがあった年数のほうが、これから生きる年数よりずっと長いからです。

実際は、まだまだ長く生きる人も多いのですが、シニアなので、若い頃のように、存分に生きられるとは思っていません。





2.青春時代にデジタルコンテンツがなかった

今のシニアが、青春時代を過ごした時期に、デジタルコンテンツはいっさいありませんでした。

したがって、書類(説明書、領収書、年賀状、手紙など)、写真、雑誌、本、音楽、映画のすべてをアナログで(物理的な物として)手に入れ、まだそれを持っています。

なんと言っても大事な青春の証(あかし)ですから。

もちろん、途中でかなりの物を、デジタル化した人もいるでしょう。

その一方で、私の母(89歳)のようにインターネットは使わない、スマホは持ってるけど、メール以外のことはよくわからない、もらったメールもしょっちゅう消してしまう(と本人が思っているだけで、みんなゴミ箱にある)なんて人もいるはずです。

このような人は、デジタルコンテンツを信用していないので、ヴァーチャルの世界にちゃんとあるものや、そこに入れておけばいいものを、物理的な物で持っておきたいと思います。

シニアは小中学生のとき、パソコンを使わなかったので、基本的な操作や新しい技術を覚えようとすると、脳に大きな負荷がかかるため、あえてデジタル化をしたいとも思いません。

3.捨てると環境に悪いと思っている

日本はゴミの分別にうるさく、日本人の多くは、複雑な分別法にしたがって、まじめにゴミを分別しています。

よって、シニアも、エコロジーにはわりと敏感です。できるだけゴミは出したくないと思っています。

「私の服や雑貨(どれも大量)を捨てたらゴミが増える。そんな環境に悪いことはできませんよ」。こんな意識があるので、捨てません。

しかし、誰も使わない物は、遅かれ早かれゴミになります。自分が捨てなくても、誰かが捨てます。

本当にゴミにしたくないなら、自分が使うか、使ってくれる人の手に渡るようにいったん家の外に出さなければなりません。

4.捨てるのはお金がもったいないと思っている

シニアは通常年金生活ですから、わりと堅実な生活をしています。

65歳でKFCを創業し、大成功したカーネル・サンダースみたいな人もいますが、たいていの人は、70歳近くなると、「もう余生だな」なんて気持ちになり、これからバリバリ働いて、お金を稼ぎたいとは思わないでしょう。

もうあまりお金は入ってこないが、最近は物価高だし、老後が不安だ、節約しなければ。そんな気持ちでいます。

経済的に頼れるのは貯金、退職金、年金、家の中にある金銭的価値のありそうな物ぐらい。

「今後、あまりお金が入ってこない」という見込みのもとで生きているシニアは、お金が減っていくのが嫌です。

人は、みな、失うのが嫌いですが、特にシニアは嫌だと思います。

これまで手に入れた物は、全部自分のお金と交換した物だ、金銭的価値がある。

きのうコンビニでもらったお箸だって、夕食のとき使えば、新しい箸を買わなくてもいい(こう考える人の家に限って、箸が山のようにある)から金銭的価値がある。

金銭的価値のある物をみすみす捨てるなんて、そんなもったいないこと、できるわけがない。

こう思っています。

価格と価値の違いを理解していないので⇒価格と価値の違いを知れば、余計な物も浪費も減る。

使わない物でも捨てません。

5.ギフトやもらい物をたくさん持っている

長く生きているので、人からいただいた物や、今は亡き親族から受け継いだ物をたくさん持っています。

今のシニアが若かったころは、お歳暮やお中元の交換も今より盛んでした。大昔にもらって、箱に入ったまま変質・劣化している石けん、天ぷら油、砂糖、タオルが押入れの中にあっても、不思議はありません。

シニアの多くは、忠誠心や責任感が強いです。いわゆる「昭和のおじさん」を思い出してください。たいてい真面目で頑固ではないでしょうか?

これがギフトの扱いに出ます。

親族から受け継いだものは、邪魔でどうしようもないけど、私が次の世代へ伝えなければならない。

結婚祝いに上司からいただいたのは、すごい古い型のミキサーで、今さら誰も使わないけど、捨ててはいけない。上司の気持ちに報いなければ。

こんなふうに強い使命感を感じているので、捨てません。

6.時代のせいにして逃げている

いろいろな時代を体験してきたシニアの中には、思考が昔よりで(振り返ることができる年数が多いため)、今の現実を見ない人がたくさんいます。

昔はよかった、とか。私が新入社員だったころはもっと熱心に働いた、とか。

そして、自分の今の状況を、自分ではなく、時代のせいにします。

戦後の物のない時代を体験したから、ためこんでしまってもしょうがない。

バブル時代を体験したから、物をいっぱい持っていてもしょうがない。

こんな言葉をメディアで見ると、「そうだ、そうだよ。私が物をいっぱい持っていてもしかたないんだ。むしろ当然だ。だってそういう時代を過ごしたのだから」と考えて、物が多すぎる現実を変えようとしません。

今はもう戦後じゃないし、バブルでもない。今の現実に即した生き方をしたほうが自分もまわりも幸せなのに、そちらの道へ歩みだそうとしません。

・・・シニアが物を捨てない理由、この続きはこちら⇒巣立った子供の物がありすぎる~シニアが物をため込む理由(後編)

もっと実家を片付ける話を読みたい方は、まとめからどうぞ。

「実録・親の家を片付ける」のまとめ

実家の断捨離に関する記事のまとめ、その2

実家を片付けたい人へ

ここでお知らせです。

膳クリーニングという遺品整理をしている業者のサイトのある記事に、コメントをしてください、という依頼があったのでコメントしました。

トップページ⇒遺品整理・生前整理の善クリーニング|優良事業所認定のプロにお任せください

コメントした記事⇒実家が汚い原因を知って解決する方法!きれいに片付けてリスクを回避 | 遺品整理の善クリーニング

この記事にも実家が汚い原因が4つ書かれていますが、今回、私が書いた要因とは1つもかぶっていませんので、合わせて読むといいでしょう。

記事には、実家の片付けを業者に頼んだ場合の相場料金も書かれているので、心の準備もできます。

*****

実家に物が多い理由を6つお知らせしました。

昭和のおじさんと言えば、男尊女卑というか、男性は外でお金を稼ぎ、女性は家で家事・育児をしたまえ、それが人の生きる道だ、と考える人が、今の若い人よりは多いと思います。

女性もその風潮を許してきました。

そんな人が、離婚したり、奥さんに先立たれたりすると、何一つ家事ができないため、物の片付けもできないでしょうね。

家事ができない人ほど、物を捨てておいたほうがいいですよ。





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