体重ベア

ミニマルな日常

親がくれた物を捨てたいのに捨てられない、そんな悩みの解決法。

読者の方からいろいろなメールをいただきます。最近、相談メールで多いのは、

1 自分は断捨離をがんばっているのに、家族が物を家に持ち込んで増やす、散らかす。

2 知らないうちに汚部屋になってしまい、片付けることができない。

3 親(特に義理の親)が子供にいらない物をくれるので困る。

4 買い物が止まらない。

この4つです。

今回は、3番の、親にもらった物を捨てたいけど、捨てられないときどうするか、という問題をとりあげます。



体重ベアをもらってしまって困っている

先日、「趣味でないぬいぐるみを出産祝いとして、子供にプレゼントされたら筆子さんはどうしますか?」という質問をもらいました。

そのぬいぐるみは体重ベアだそうです。

体重ベアは、子供が生まれたときの身長と体重そのままに仕立てたテディベア。子供の名前が書いてあるそうです。別名ウエイトベア、またはメモリアルベア。

カスタムメイドのベアということですね。

調べてみたところ、ただのぬいぐるみなのに2万円~3万円ぐらいします。

最近は、結婚式のときに、結婚する人間(つまり新郎、新婦)からメモリアルベアを両親に贈ることもあるようです。

「これまで育ててくれてありがとう、生まれたときはこんなに小さかった私たちは、おかげさまでここまで大きくなって、今日、結婚します」という感謝の気持ちを表すためでしょうか?

親は体重ベアをもらってもうれしくないと思います。それより、子供たちが自分で費用をだして結婚式をあげ、新婚旅行に行ってくれたほうがずっと幸せでしょう。

しかし、出産祝いとして、子供にあげるのは、子供がそのうちこのベアで遊ぶかもしれない、と期待できるので、よさそうではあります。

誰が考えだしたかのか知りませんが、うまいビジネスですね。

出産はかなりエポックメイキングなできごとですから、体重ベアを見たり、抱っこするたびに、親はかつての喜びがわきあがってくるかもしれません。

ただ、私はこの手のメモリアルグッズはべつにほしくありません。

体重ベアは、究極の思い出の品ですが、作られた「思い出の品」です。人工的なので、「いらない」と思うのです。思い出すものぐらい、自分で決めたいと思いませんか?

相談者さんは、シンプルライフをめざしているし、家は1LDKで狭いし、すでにおもちゃはいっぱいあるし、ベアがメルヘンチックなので浮いているし、子供(3歳)は興味を示していないから、もう捨てたいと思っているとのこと。

しかし、お義母さんがすぐ近くに住んでいて毎週遊びに来るので、捨てるとすぐにバレてしまいそうでできないでいるそうです。

このメールに対して、「そのベアを見るたびに、ネガティブな感情になるなら私は捨てる」と簡単に答えました。

しかし、メールを出したあとで、そんなふうにシンプルに対処できたら、最初から捨てているだろう、と思いました。そこで、この記事で少し補足します。

親(友達や恋人でも同じですが)からもらったプレゼントを捨てるか、捨てないかの判断は、結局、自分が何を選択するか、で決まると思います。





ウエイトベアを捨てにくくしている理由

相談者さんは、自分の卒業アルバムや、ペアリング、結婚指輪は捨てているそうです。わりと捨てるのが得意な人みたいですね。

ところが、体重ベアは捨てたいのに捨てられずモヤモヤしているとのこと。

捨てられない理由は、まず、お義母さんの気持ちを傷つけたくない、という思いがあるからですね。

くれた人の気持ちを傷つけたくないという理由から、好きでもない、使ってもいない、必要でもない、場所をとっている、そもそもほしくない贈り物を持っている人はたくさんいます。

この場合、相手を傷つけない、という目的を達成できれば、捨てることができるわけです。

この体重ベアに関して、私は2つのやり方を思いつきました。

1.いつもある場所からベアを隠して、お義母さんの反応を見る。
もしお義母さんに、「あら、◯◯ちゃんのベアは?」と聞かれたら、「あ、ちょっとベアをエタノールでふこうと思って、あっちに置いたままでした」と言って、もとに戻せばいいでしょう。

半年たっても何も言わないようなら、そのまま捨ててもまず問題ないのではないでしょうか?

2.お義母さんにベアを捨てようと思っていることを言ってみる。
贈り物をくださる気持ちはうれしいけれど、自分はほしくないし、子供も興味を持っていないし、そもそも私はミニマリストですし、と正直に話してみてください。

もし私がお義母さんなら、「あ、そう、いいよ捨てても」と言います。相談者さんのお義母さんも「じゃあ、私が家で使うわ」と言うかもしれません。

捨てる相談をしたぐらいで、お義母さんはべつに傷つかないと思いますが、いかがでしょうか?

私は、義理の親に、なんでも率直に話せる関係を作っておくのがベストだと思います。自分の気持ちを素直に言えない関係を作ってしまうと、家族がらみのイベントがあるたびにしんどい思いをすることになります。

理想の関係を作るためのいいチャンスだと思って、聞いてみてください。

参考⇒義理の両親の贈り物で子供のおもちゃがどんどん増える問題の解決法

もちろん、義理の親とは全くかかわりたくないし、心を割って話すのも嫌だ、ということなら、がまんしてベアをずっと飾っておく選択もあるでしょう。

しかし、これは、義理の親を尊重しない行為だし、そもそも好きでもない物を部屋にずっと置いておくと、自分も楽しくありません。

こういう「ちょっぴり不愉快な気持ち」はだんだん心の底にオリのようにたまっていき、無意識のうちに、心の闇になってしまうのではないでしょうか?

そして、何か別の要因が重なって、ストレスが増えたとき、とてつもない疲労感となってあなたを襲うかもしれません。下手すると病気になるかもしれません。

贈り物を捨ててもいい話⇒人からもらった贈り物を捨てる3つのコツ、罪悪感を感じる必要なし

お義母さんがぶち切れたときの対処法

お義母さんに、「このベア、もういらないので捨てようかと思っているのですが」と言ったら、お義母さんが、

「あら、このベアはあなたにあげたんじゃないのよ。◯◯ちゃんにあげたのよ」と答えたらどうするか?

「ねえ、ちょっと◯◯ちゃん、お母さん、このベアいらないって言うのよ。こんなにかわいいのに。かわいよねーこれ。◯◯ちゃん、このベア好きよね?ね、ね!?」と、子供に無理やり、「うん、あたち、ベアちゃん好き」と言わせたらどうするか?

「このベアは、◯◯ちゃんが生まれたときと同じ大きさなんだよ。これがいらないってことは、◯◯ちゃんもいらないってことなんじゃない!?」とお義母さんがむちゃくちゃな理屈を言ったらどうするか?

実際、私の母親も、自分の我を通したいとき、この手の屁理屈をこねます。もうあんたには何もあげない、もうあんたの言うことは何も聞いてあげない、と脅迫めいたことも言います。

こんなふうにお義母さんがプチ切れた場合も、冷静に、「今のところ、◯◯は興味を示していないので、ふだんはベアをお義母さんにあずかってもらうのがいいように思います。遊びに来るときベアを持ってきてくれませんか?」と言ってみてください。

「◯◯がもう少し大きくなって自分で判断できるようになってから、ベアがいるかどうか決めてもらいましょう」と言うのもいいでしょう。

「もう、可愛くない嫁ね!せっかく私が◯◯のために3万円も出して買ったのに!」とお義母さんが怒ったら、こちらの記事に書いた仏陀のエピソードを思い出してください。

仏陀のエピソード⇒いらない贈り物をきっぱりと断る方法。プレゼントを受け取ってはいけない時もある。 一番最後に書いています。

相手の怒りは、受け取らなければ、すべて相手に返っていきます。

この記事には贈り物の本質も書いているので、それもお義母さんに伝えてください。

贈り物は、自分の愛を相手に伝えるもの。相手の幸せを願ってするのが真の贈り物であり、自己満足のためにするものではない、ということ。

相手がその贈り物から、幸せを得られないのであれば、相手にはその贈り物を手放す権利がある、ということ。

このようなことを話してください。

ここで自分の意見をしっかり表明しておくと(あるいは、大々的にケンカをしておくと)、雨降って地固まるとなり、今後は以前より、心を割った付き合いができるのではないでしょうか?

私は「正直は最良の策」だと信じています。もちろん、「人をいやな気分にさせない思いやり」も必要ですが。
~~~~~
プレゼントを捨てるか、捨てないかは、自分の理想の暮らしのために、2つの選択のうちどちらを優先するかで決まります。

1.いらない物だけど、くれた相手の気持ちを傷つけないために持ち続ける。

2.自分の理想の暮らしや幸せに貢献しないからもう捨てる。

どちらを選ぶかは、あなた次第です。





長時間座る生活。座りっぱなしが寿命を縮める。座りすぎのリスクとそれを回避する方法。前のページ

罪悪感しか生み出さない、感情的な買い物をやめる3つの方法。次のページモールでお買い物

ピックアップ記事

  1. ムック・8割捨てて二度と散らからない部屋を手に入れる、発売しました。
  2. ムック本・第2弾『8割捨てれば、お金が貯まる』発売のお知らせ:11月15日です。…
  3. 筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介。現在予約受付…
  4. 新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」3月14日発売のお知らせ(現在予約受け付け…
  5. 筆子の新刊『書いて、捨てる! 』3月11日発売。著者による内容紹介。

関連記事

  1. 古い写真アルバム

    ミニマルな日常

    なぜ実家は物だらけなのか? シニアが物をため込む理由(前編)

    実家が物だらけになる理由12個を、2回にわけて6つずつ紹介します。…

  2. ミニマルな日常

    【555記事達成記念】筆子ジャーナルの人気記事ベスト15を発表

    2015年2月24日にこのブログを開設しておよそ9ヶ月たちました。毎日…

  3. ギフトボックスを開ける

    ミニマルな日常

    物をもらうのをやめる方法:部屋に物がいっぱいある理由(その3)。

    なぜあなたの部屋には、こんなにたくさん物があるのか?その理由を…

  4. 贈り物の青い箱

    ミニマルな日常

    もらい物を断れない性格を直せば、シンプルライフが加速する。その方法とは?

    着々と断捨離が進んでいたのに、人から物をもらってしまいガラクタが増えた…

  5. 積み重なったタオル

    ミニマルな日常

    なぜタオルはどんどんたまってしまうのか?(後編)

    タオル特集、後編です。タオルが増えてしまう理由、タオルがたまら…

  6. 野菜を切っている人

    ミニマルな日常

    夕飯作りに、ヘアケア、いろいろシンプルにしたら快適になりました。

    シンプルな暮らし方を取り入れて、どんどん身軽になっている読者のお便りを…

新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」

ムック:8割り捨てて二度と散らからない

ムック・8割捨てればお金が貯まる

書店かセブンイレブンで買ってね。

 

8割捨てればお金が貯まる・バナー

ムック本・8割捨てればお金が貯まる、発売のお知らせ

「本当に心地いい部屋」

「買わない暮らし。」売れてます(第7刷)

筆子のムック(第5刷)

筆子の本、『書いて、捨てる!』

更新をメールで受け取る

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

1,810人の購読者に加わりましょう

新しく書いた記事を読む

  1. 庭いじりする人
  2. コーヒードリンク
  3. 電子書籍を読む女性
  4. 1つ
  5. ガラクタの中にいる女性
  6. 通帳を見ている女性。
  7. 片付けている人
  8. 引っ越し荷物の梱包
  9. 服のチェックをしている人
  10. 車のハンドルを握る手

筆子の本・10刷決定です

オーディオブック(Audible版)も出ました♪ 捨てられない人は要チェック

 

1週間で8割捨てる技術
 
⇒筆子の本が出ます!「1週間で8割捨てる技術」本日より予約開始

 

実物の写真つき紹介はこちら⇒「1週間で8割捨てる技術」筆子著、本日発売です(写真あり)

大好評・特集記事

小舟バナー

 

お金を貯める・バナー

 

実家の片付けバナー

 

ファッションバナー

 

フライレディバナー

 

湯シャンバナー

 

ブックレビューバナー

 

TEDバナー

 

歯の治療バナー

今日のおすすめ記事

  1. 娘の汚部屋
  2. ダイニングキッチン
  3. 狭い台所
  4. 片付ける人
  5. クリスマス
  6. 物が多すぎる
  7. クローゼット
  8. 水
  9. ネットショッピング
  10. 自撮り

過去記事、たくさんあります♪

PAGE TOP