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モーニングページだけじゃない:『ずっとやりたかったことを、やりなさい』のおすすめワーク5選

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モーニングページを提唱したアメリカの著者、ジュリア・キャメロンの本について、質問をいただきました。

『ずっとやりたかったことを、やりなさい』(The Artist’s Way)に載っているワークで、モーニングページ以外におすすめのものを知りたいという内容です。

この記事でお答えしますね。

まず、お便りを紹介します。

しのぶさんからいただきました。

やってよかったワークはありますか?

件名:モーニングページの本について

筆子さんこんにちは。

質問です。

『ずっとやりたかったことを、やりなさい』の本を読みました。

モーニングページ以外にも、毎週やってみようという課題が載っています。

筆子さんはモーニングページの他に、やってみてよかったものはありますか。

他の人のブログなどを見ても、モーニングページ以外のことを実践したという記事がなかなか見つかりません。

読んでいると、文化の違いかアーティスト向けだからか、よく分からない課題もあるなあと思っています。

しのぶさん、お便りありがとうございます。

ほかのワークも、いくつか試してみました。

ただし、モーニングページのように10年以上、毎日続けているわけではなく、ときどきスポット的に取り入れるというスタイルです。

たしかに、アーティスト向け、かつ英語圏の文化背景に基づいた提案なので、日本人には少しピンとこない部分もありますね。

でも、そういうものは、自分なりにアレンジして使えばいいと思います。

では以下に、私がやってみてよかったもの、おすすめできるものを5つ紹介します。

尚、私は英語版を読んでいるので、翻訳版の訳し方と違っている部分があるかもしれません。





1. アーティスト・デート

アーティスト・デート(Artist Date)は、週に1回、理想は2時間ほど、ひとりで出かけて、何か楽しめることや刺激を受けられることをするというワークです。いわば、自分自身とデートするような時間です。

これは、日本でも実際にやってみたことがある人は多いのではないでしょうか。

アーティスト・デートは、創造性を回復させるのに役立ちます。

ポイントは、「ひとりで行う」ということ。

私のように一人暮らしなら、一人の時間はたっぷりありますが、家族と同居している人は、自宅でも職場でも常に誰かと一緒という環境になりがちです。そのため、人目を気にして、行動に制限がかかることもあります。

そこで、意識的に自分だけの時間を確保し、感性を刺激します。

本の中では、「美術館に行く」「好きな雑貨屋を巡る」「面白そうな講座を受ける」などが例として挙げられていますが、もっとささやかなことでいいと思います。

私が実際にやってよかったのは、書店や図書館で気になる棚をぶらぶら見てまわること。ふだんは手に取らないジャンルの本と出会うことがありました。

また、スーパーで普段は買わないお菓子コーナーをのぞいてみるのも、ちょっとした発見があります(私は甘いものは食べませんが、パッケージや商品を見るのが楽しいので)。

カフェ、美術館、園芸店、クラフトショップ、古道具屋など、ひとりでふらっと立ち寄れて、ちょっと心が動く場所を選ぶといいでしょう。友人に会ってしまうと、アーティストデートにならなくなるので、少し遠出をしたほうがいいかもしれません。

日本では「おひとりさま」という言葉があるせいか、ひとりで行動することがどこか寂しいものと捉えられることがあります。ですが、一人の時間は自分を満たすために欠かせません。

途中でSNSを見たり、家族に電話をかけたりせずに、「完全にひとりで完結する時間」として過ごすのであれば、近所を散歩するだけでも立派なアーティスト・デートになります。

2. アファメーション

アファメーション(Affirmation)は、自分に向けてポジティブな言葉をかけるワークです。

たとえば、「私は創造的な人間だ」「私は自分の声を信じている」といった短い文章を、声に出したり、ノートに繰り返し書いたりします。自分の中にある「どうせ無理」「こんなことをしても意味がない」といった否定的な声を、上書きしていくのが目的です。

肯定的な言葉を繰り返すワークは、ジュリア・キャメロンのオリジナルというわけではなく、自己啓発やメンタルトレーニングの分野で広く使われている手法です。

キャメロンがアファメーションを重要視しているのは、以下の理由からです。

・創造性に関する否定的な思い込みを和らげる(たとえば、「私には才能なんかない」と言った思い込み)

・内なる検閲官(Censor)へ対抗する言葉を用意する

・モーニングページと併用して、否定する信念の書き換えを試みる

キャメロンは、ネガティブな思い込みは、子ども時代の経験や社会からの刷り込みで身についた「誤解」だと指摘しています。自分に関する誤解を、見つけ出して書き換えることがアファメーションをする目的です。

自己否定しがちな人、極端に自己肯定感が低い人、すぐに自信を失う人は、アファメーションをしてみる価値があります。

とはいえ、日本語で「私は素晴らしいアーティストです」なんて言うのは、少し気恥ずかしいかもしれません。

その場合は、口に出さず、ノートに書くといいでしょう。そしてそれを読み上げます。

もしくは、「私は自分の感性を信じてもいい」といった、もっとしっくり来る言葉を口に出すのもいいでしょう。

その言葉を無理に信じこもうとするのではなく、「私は、そう思ってもいいんだ」と、新たな可能性に心を開くつもりでやってみてください。

私は、「これまでもちゃんとできたからこれからもできる」と自分に言うことが多いです。

3. クリエイティビティ・チェックイン

クリエイティビティ・チェックイン(Creativity Check-In)は日常生活のなかでふと浮かんだアイデア、ちょっと気になった言葉や色、あとで調べてみたいと思ったものなどを、メモしておくことです。

これは、創造的な兆しを見逃さないようにする習慣です。

私はブロガーなので、ブログのネタになりそうなものは、まめにメモしていますが、ドラマや映画を見て気になったセリフ、シーン、家具、街で見かけた色の組み合わせ(塗り絵の参考にする)、その他日常生活で気になったことを、よく書き留めています。

私の場合、書いたものは、できるだけ速くアウトプットします。

今、noteでつぶやきを更新しているので、たいていそこでアウトプットします。すぐにアウトプットできないものは、Googleのキープにメモします。

情報発信をしていないのなら、アウトプットすることは考えず、「おもしろい」「なんか気になる」と思うものを書いておけばいいでしょう。

心配ごとが多い人は、ふだんなら心配している時間に、「きょう見つけたおもしろいもの」を書く習慣をつけると、胸がつぶれそうなことを考える時間が少し減って、ストレスが和らぐと思います。

4. 子ども時代の「好き」を掘り起こす

これは、子ども時代に夢中になっていたことを20個リストアップするワークです。

Week 2の Weekly Tasks(週ごとの課題)のひとつとして登場します。

目的は、創造性の原点に立ち返ること。

大人になると、私たちは「役に立つかどうか」「意味があるかどうか」「お金になるかどうか」といったことで物事を判断しがちです。

しかし、子どものころの、何かを好きな気持ちははもっと純粋でした。この感覚を思い出すと、自分らしさや自分の中に眠っている創造的な感性を取り戻すことができます。

私は、このワークも結局、コンテンツにします。つまり、思い出したものはすべて、昔話を書いた記事になります。

たとえば、以下のつぶやきでは、幼い頃、貸本のカバーに使われていたパラフィン紙が好きだったことを書いています。

コンテンツにしなくても、昔好きだったことを思い出せば、それだけで懐かしい気分になり、楽しいものです。

こうした時間は、思い出の品をたくさん持っていることより、ずっと意味のあることだと思います。

このワークは、思い出すだけで十分意味があります。

でも、その中からひとつだけでも実際にやってみると、さらに生活が豊かになるでしょう。たとえば、昔、絵を描くのが好きだったなら、大人の塗り絵や、1日1分のスケッチをしてみるといった展開ができます。

キャメロンの本には、いたずら書きをしてみることも勧められているので、お絵描き系はとてもおすすめのワークです。

5. 否定的な思い込みに気づく

このワークは、自分の中にある創造性に関する否定的な思い込み(belief)を見つけて書き出し、それに向き合うものです。

『The Artist’s Way』では、Core Negative Beliefs(根本的な否定的信念)という名前で紹介されています。

たとえば以下のような信念です:

・私は才能がない

・下手なことをして笑われたくない

・創造的なことは、子どもっぽい

・表現してもどうせ誰にも届かない

アファメーションのところでも触れましたが、こうした声は、長年心の中で繰り返されてきた否定的な自己イメージであり、多くの場合、根拠のない誤解です。

このワークでは、まず思い当たる否定的な思い込みをひとつひとつ書き出していきます。

次にその思い込みに対抗するアファメーション(肯定的な言葉)を書きます。

たとえば、「私は表現する価値がない」と思っているなら、「私の言葉は重要だ」といった具合に書き換えます。

私は文章を書くことが仕事ですが、「こんな記事、誰も読まないんじゃないか?」「これ、ちっともおもしろくないよね」とよく思います。

そんなときは、「誰も読まなくても、私が読んでおもしろければいい」とか、「つまらなくても書くことに意味がある」と反論します。

なお、アーティストでなくても、「私は話が下手」「自信がない」「何をやっても中途半端」といった否定的な思い込みを抱えている人は多いでしょう。

こうした声に対して、「上手に話さなくても伝わる」「とにかくここまでこれたじゃないか」「自分のペースで前に進めばいい」といった、肯定の言葉を書いてください。

否定の声が出てきても、鵜呑みにせず、肯定的な言葉でバランスを取るようにすると、ずっと生きやすくなります。

モーニングページを利用して、このワークをするのもいいでしょう。

■記事で話題にしているキャメロンの本はこちら:

■モーニングページに関する記事をよみたいなら⇒モーニングページに関する記事のまとめ。

おわりに:気になったところから、ゆるく始めてみる

『ずっとやりたかったことを、やりなさい』に登場するワークは、どれもシンプルですが、取り組んでみると、思った以上に自分の気持ちが揺れたり、予想と違う感情が出てきたりして戸惑うことがあります。

「全部やらなきゃ」と気負わず、気になったものだけを、できる範囲でやってみるといいでしょう。

モーニングページだけを続けるのもいいし、アーティスト・デートだけを週1で楽しむのでも十分です。

もしくは、落ち込んだ日に、アファメーションを書いてみる。

「最近おもしろいことないな」と感じたら、子ども時代に夢中だったことを1つ思い出してみる。

こんなふうに生活に取り入れてみてください。

本に出てくるワークの中には、あまりピンとこないものがあるかもしれません。

でも、ここで紹介されているワークは、いわゆるアーティストだけでなく、どんな人にも役立つ内容です。

というのも、自分の中にある創造性を大事にすることが、自分らしく生きることにつながるからです。





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