シールをめくる女の子の手

ミニマルな日常

子どものものを減らすには?無理なくできる片付け習慣の作り方

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子どものものの片付けに悩んでいる読者のお便りにアドバイスします。

まずメールを紹介しますね。メロディさんからいただきました。

子どものものがいっぱいでストレス

件名:子どもの宝物

こんにちは。いつもブログを楽しく拝見しています。

うちには小学1年生の娘がいるのですが、子どもの物の片付けで悩んでいます。

娘は、空き箱や折り紙で作った作品、マクドのハッピーセットのおまけ、付録のシールなど、本人にとって宝物らしいものをたくさん集めていて、子ども部屋のあちこちに置いています。

正直、私にはゴミに見えるし、実際にただ放置されているものもたくさんあります。

本人は「全部大事!」「これはまだ使う!」と言って手放そうとせず、私がこっそり捨てようとするとすぐに気づいて怒るので、手がつけられません。

私としては、せめて何かルールを決めて整理してもらいたいのですが、あまり口うるさく言って片付けが嫌なことになっても困るし…。

物が増えすぎて、収納も限界で、部屋が片付かないことに私自身がストレスを感じてしまいます。

子どもの物にどこまで口を出してよいのか、どうやってスペースを整えればいいのか、筆子さんのご意見を伺えたら嬉しいです。





メロディさん、こんにちは。お便りありがとうございます。

子ども部屋がぐしゃぐしゃなのいやですよね(私の娘は26歳になった今もぐしゃぐしゃ)。

一方で、シールが宝物になるお子さんの気持ちもわかります。

私もシールを山のように集めていましたから。

まあ、放置しておいても、ある時点で捨てると思いますよ。

ただ、そのままにしておくと、たぶん、必要なもの(学校のプリントとか)が一緒くたになって、なくしものや忘れ物が多発するので、多少は整理したほうがいいでしょうね。

以下のようにやってみてはどうでしょうか?

捨てるよう口うるさく言わない

メロディさんがお便りに書いているように、まず、「捨てろ」とか「片付けろ」と口うるさく言わないことをおすすめします。

「片付けろ」とうるさく言われると反発します。

特に、別件で叱っているときに、「あんた、部屋もくしゃくしゃでしょ。片付けなさい!」というのは最悪のパターンです。

さらに、勝手に捨てるのもNGです。子どもって忘れているようで、「ここにあったあれ」を覚えています。

親がだまって捨ててしまうと、子どもは、「大切にしていたものを勝手に処分された」という記憶だけが残ります。

子どもにとって、空き箱やリボンの切れ端は、ただのゴミではありません。それは創作や遊びの材料であり、思い出のつまった宝物です。大人がその価値を理解できなくても、とりあえず、子どもが大切にしているその気持ちは尊重しましょう。

くさらない物も賞味期限を過ぎればガラクタ~もったいなくてシールが捨てられなかった愚か者の独白

スペースに制限をかけてみる

ものが増えて散らかる一方なら、お子さんがものの収納に使えるスペースに制限を設けてみるといいでしょう。

たとえば、「この引き出しに入るぶんだけにしよう」「このカゴに入らなくなったら見直そう」といったルールを親子で話し合って決めます。

置いておける場所をあらかじめ決めておくと、子ども自身が残すものを選ぶきっかけになります。

このとき、「何でも入れていい箱」と「作品を飾る棚」のように、用途を分けたスペースを2つほど作ると、子どもにも区別がつきやすくなります。「ここにあるのは得に大事なもの」という認識ができると、すべてをそのへんに放置しなくなるでしょう。

収納のキャパシティは、子どもにとって目で見えるルールです。感情的に言葉で言うよりも、この世には、「いるもの」と「もういらないもの」の2つがあることがよくわかるのではないでしょうか?

片付けを残すものを自分で選択する機会に変えれば、「全部大事だから捨てない!」という状況から抜け出すきっかけになります。

子どもが見直す時間を作る

子どもは、一度しまったものや、そのへんに置いたものをそのまま忘れてしまうこともあります。まあ、これは大人も一緒です。

いらないものがいっぱいあっても、きっかけがなければ手放す機会は訪れません。

そこで、季節の変わり目、長期休みに入ったタイミングなど、定期的に宝物を見直す時間を作ってください。たとえば、「今日はこの箱の中を一緒に見てみようか」と声をかけて、中身をひとつずつ確認します。

このとき、「これ、まだ大事?」と追い詰めるような質問をするのではなく、「これ、どうやって作ったんだっけ?」「これはいつもらったもの?」と、思い出をたどるような会話をするのがおすすめ。

一緒に見直しているうちに、子どもが、以前ほど気持ちが残っていないことに気づいて(もちろんこんな気持ちを子どもは言語化できませんが)、「もういいかも」と思える瞬間があるかもしれません。

たくさんありすぎると、「こんなにはいらないかも」と思うこともあるでしょう。

私は、自分の不用品をよく、友人(娘と似た年頃の子どもが2人いた)にあげていました。幼かった娘はそれを見ており、「あの2人にあげて」と自発的に言うことがありました。

見直すときは、小さな箱や棚ひとつ分など、小さなスペースに区切って行って下さい。「自分で選んで手放す」という体験を重ねると、子どもは少しずつ片付けに前向きになっていきます。

とは言え、見直した結果、「全部残す」という結論に至るかもしれませんが、ただ放置して全部残してしまうより、要不要を考える体験をしている分、将来の片付けスキルにつながると思います。

片付け以前に親がすべきこと

子どものものの片付けについて、親ができることは、捨てるように強制することではありません。

子どもがどんなものに愛着を持っているのか、なぜ手放さないのかといったことに目を向けて、子どもの気持ちを理解しようとすることが重要です。

たとえば、子どもが空き箱を大事にしているなら、それをどんな遊びに使っているのか観察してください。

そのとき、「へえ、こんなふうに使ってるんだね」と声をかけると、子どもは自分の感性を受け入れてもらえたと感じ、安心します。片付けの話をする前に、子どもに「ママは私のことをわかってくれる人だ」と思ってもらうことが、すべての前提になります。

さらに、親自身が日頃から片付けやもの選びを楽しんで実践している様子を見せるのも効果的です。

メロディさんが「これはお気に入りだから残す」「これはもう使わないから処分する」と言葉にしながら整理する姿を見ながら、子どもも所持品を選ぶことを自然に学んでいきます。

子どものものを片付けるとき、目的は、今すぐ部屋をきれいにすることだけではありません。

それは、子どもが自分の持ち物に責任を持ち、取捨選択をする力を育てるための、長いプロセスです。

焦らず、怒らず、何度でも子どもがものを見直すチャンスを用意してください。「いつかできるようになる」と信じて関わり続けることが、親にしかできない大切なサポートです。

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おわりに:コミュニケーションの質を変える

子どもの持ちものが増えるのは、それだけ日々たくさんのことに興味を持ち、心が動いている証拠です。

親としては片付かない現実にモヤモヤしてしまうかもしれませんが、一見するとカオスであっても、そこには子どもなりの世界や選択の結果があります。

きれいな部屋を目指す前に、子どもが今、どんなふうに世界を見ているのか想像するといいでしょう。

親が散らかっていることばかりに目を向けていると、どうしても「捨てさせよう」「きれいにさせよう」と、子どもを動かすことに意識が向きます。すると、子どもは「責められている」「大切にしているものを理解してもらえない」と感じて、自分を守る方向に向かいます。

でも、「この子は今こういう世界を生きてるんだな」と親が一歩引いて受け止めれば、自然とかける言葉もやさしくなるし、無理に捨てさせるのではなく、「一緒に見てみようか」というスタンスに変わります。

このように、コミュニケーションの質が変わると、子どもは「選んでもいいんだ」「大事にすることを尊重してもらえている」と安心し、自発的に所持品を管理する方向に行くと思います。





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