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節約できない、貯金ができない、無駄遣いばかりする。
そんな悩みのある人におすすめのTEDトークを紹介します。
タイトルは、6 ways to improve your relationship with money（あなたとお金の関係を向上させる6つの方法）
プレゼンターは、Chase Consumer Banking のCEOである、Thasunda Duckett（ターサンダ・ダッケット）さんです。
The Way We Workというシリーズの1つで、4分のごく短いプレゼンテーションです。
お金と自分の関係・TEDの説明
Taking control of our personal finances can feel overwhelming — but it doesn’t have to be. Thasunda Duckett shares how to minimize shame around money and start having honest conversations about how to save.
自分のお金を管理するのは大変だ、と思いがちです。でも、そうである必要はありません。ターサンダ・ダッケットが、お金に関する恥の気持ちを最小限にし、お金を貯めることについて、正直に話しはじめる方法を伝えます。
公開は2020年の1月、長さは4分。英語をはじめ、10ヶ国語の字幕があります。日本語字幕はまだありません。
動画のあとに抄訳を書きます。
☆トランスクリプトはこちら⇒Thasunda Duckett: 6 ways to improve your relationship with money | TED Talk
☆TEDの説明はこちら⇒TEDの記事のまとめ（1）ミニマリスト的生き方の参考に
短いし、わかりやすいので英語の勉強の素材に向いています。
お金の心配をしなくてすむようにしたい
お金と自分の夢を思い、銀行残高をチェックすると、「こんな残高では、夢を叶えることができない」と思ったりしませんか？
典型的なアメリカ人の家庭の経済状態はストレスの多いものです。アメリカ人のうち46％が、緊急事態になって、400ドル(4万2000円ぐらい)を捻出するのに苦労する状況です。
しかも、アメリカ人のうち60％は、12ヶ月以内に、そういう緊急事態に遭遇します。
「私にとってお金ってなんだろう？」という質問を自分にしたとき、ほとんどの人は、「心配になる」と言うでしょう。そして不安になり、恥を感じるのです。
みな、お金とストレスの多い関係を結んでいると思います。なぜなら、自分を批判することがついてまわるからです。
期日に光熱費を払えないとき、それを自分の本質にかかわることだと思います。
私は、誰にも「私は頭が悪い」と思ってほしくありません。「お金のことは自信がない」とか「お金の心配でいっぱいだ」、と思ってほしくもありません。
だから、ストーリーを変えましょう。
■お金との関係をよくする6つの方法
1.お金について話す
1人ではできないので、仲間の助けに頼ってください。
お金の話はタブーになっていて、人に、自分の経済状態や、お金にかかわるストレスを話すことはありません。
友達同士、集まって話すべきです。お互い、ジャッジはしないし、恥ずかしいと思う必要もありません。
お金ともっといい関係を築こうと決めたことを祝ってください。これは重要なことです。
それが終わったら、現実を見ましょう。話してはいけないことなどありません。自分とお金の関係はどこから来たのか？ 自分を、ゴールに近づけないもののために、なぜ、手持ちのお金をすべて使ってしまうのか？
私が恐れていることは？ 私の希望は？ 私の夢は？
次に行動開始です。今週、何ができるか？ 今月、何ができるか？
2.お金が何なのか理解する
お金は究極のゴールではありません。それは、みなさんの夢に到達するための仕組みです。
お金があなたを定義するわけではありません。お金は、あなたにとって、もっとも大事なものを手に入れるための方法にすぎないのです。
3.自分のゴールを見極める
究極の質問を自分にしてください。あなたは何のためにお金を貯めているのですか？
車を買うため？ 借金の返済？ 緊急のときのためのお金？
お金を貯めるゴールには、短期的なゴールと、長期的なゴールがあります。
4.そして、それを視覚化する
ゴールを視覚化してください。
ヴィジョン・ボードは、あなたが、何のためにお金を貯めているのか、視覚化したものです。
ゴールがわかったら、ポスターボード（展示用パネル）、マーカー、のりを用意します。
雑誌の写真を切り取りましょう。旅行の写真、学費のローンを払い終わった写真を集めます。
「そんなことして、何になるの？」と思うかもしれません。
肝心なのは、ゴールに向かった行動をできるようにすることです。ビジョン・ボードが、自分が行こうと思っている先や、どんなふうに生きるべきか、そこへ向かうためのステップを見せてくれるのです。
5.いくら稼ぐかではなく、どれだけ残すかが重要
大事なのは、収入の額ではなく、どれだけ残すかです。
自分の稼ぐ金額内で、基本的なニーズを満たせる能力があるかどうか、理解することが重要です。
もしそうできないなら、何を修正すべきか考えましょう。
改めるべきことを細分化して、使えるツールについて話します。
たとえば、「自動的にお金が振り返られる貯蓄用の口座を持っているか？」とか。そういう口座を開いたり、毎日、1ドルずつ貯金したり。
自分に合うリズムで貯めます。ここでのゴールは、リズムを見つけることで、金額ではありません。
最初はゆっくり、少額から始めればいいのですが、今すぐ始めてください。
ちょっとしたコツをお話ししましょう。私たちはみな、衝動的な買い物をします。手元にスマホがありますから。
店にアクセスして、ショッピングをしてもいいのです。ほしい物を買い物かごに入れてください。でも、まだ買いません。
24時間待って、「本当に必要なの？ この商品が、自分のゴールへ向かうことに、どんな役割を果たすの？」と考えます。
ゴールに向かうのに、それは何の役にも立たないのなら、削除します。
6.自分にやさしくする
年収が自分の価値を決めるわけではないと知ることも重要です。これについては、改める余地があります。
勝利を祝い、失敗したら、ジャッジしないで、恥とも思いません。ただ、もとの道に戻ってください。
単語の意味
fraught relationship 問題をはらんだ関係、ストレスの多い関係
off limits 立ち入り禁止、禁句
end-all be-all 究極の目的
お金に関する他のTEDトーク
たくさんありますが、7つだけピックアップします。
貧困は人格の問題ではなく、現金がないだけの話：ルトガー・ブレグマン（TED）
使いながら貯める
先ごろ、お金に関する質問、3つに回答したので、フォローアップとして、お金との関係を見直す講演を紹介しました。
お金は使うためにあることを忘れていると、節約に失敗します。
節約したくて、買わない挑戦を始める人は、しばしば、「とにかく、何も買わない。1円も使わない」というオール・オア・ナッシングのルールで始めます。
これはあまり現実的なルールではありません。
新型コロナウイルス感染防止策として、都市をロックダウンするのと同じで、数ヶ月はいいけれど、ずっとそのままではいられませんよね？
ずっと家に閉じこもっているのはある意味、楽で簡単な方法ですが、いつかは外に出て社会活動をせざるを得ないため、閉じこもっているあいだに、皆、今後のことを考えるものです。
買わない挑戦もこれと同じで、お金を使うこと前提で、自分のためにならない物やサービスにお金を使わないというスタンスをとったほうがうまくいきます。
収入や貯金の多い、少ないが、自分の人間としての価値を決める、という考え方も捨てたほうがいいです。
こう考えてしまうと、先進国に住んでいる人は、人間として立派で、開発途上国の人は、人間として劣っていることになります。
所持金と自分の人間性を切り離すことができると、見栄を張るための買い物や、経済力のあるところを見せつけるための買い物をしないようになるので、ガラクタが増えなくなります。
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TEDを英語の勉強に使っているというお便りをときどきいただきますが、最初はこういう短いものを素材にするといいと思います。
The Way We Workのシリーズは、スタジオで撮影しているので、音声も鮮明で聞き取りやすいです。
難しすぎるものをやるより、「わりと簡単だ」と思うものを素材にしたほうが効率がいいし、頭も無駄に疲れません。
