小銭を取り出す人

TEDの動画

子供にお金との上手なつきあい方を教える意外な方法(TED)

子供にはお金の心配ばかりする人生を送ってほしくない、うまくお金を使える自立した人になってほしい。こんなふうに思っている人の参考になるTEDの動画を紹介します。

タイトルは、The Surprising Way to Teach Your Kids to be Smart with Money(子供にお金とうまくつきあう方法を教える驚くべきやり方)。

プレゼンターは、公認会計士であり、ファイナンシャルプランナーのエレン・ローガン(Ellen Rogin)さんです。

子供がいなくても、自分のお金の使い方を見直したいなら、参考になります。



子供にお金のことを教える驚くべき方法:TEDの説明

Focusing on allowance and financial concepts to teach kids to be smart with money is a great start. But, If this is all we focus on, we miss the opportunity to ensure our kids grow into prosperous adults. Listen to this surprisingly simple system anyone can implement to nurture a child’s prosperity right away.

子供にお小遣いをあげたり、お金の仕組みを教えることから始めるのはよいことです。けれども、こうしたことばかりに意識を向けると、子供たちが豊かな大人になれるよう教育するチャンスを失ってしまいます。

子どもたちが豊かな人生を送れるようにする、誰でもできる驚くほどシンプルな方法を聞いてください。

動画の長さは11分12秒。字幕はありません。動画のあとに抄訳を書きます。

☆TEDの説明はこちら⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に

重要なのはお金に対する考え方

皆さんがお金について信じていることは、もしかしたら間違っているかもしれません。

お金に対する考え方は、お金をどうするのかと同じぐらい、豊かさに影響があります。

お金に関して考えていることは、人生に大きな影響を与えるのです。お金に対する価値観は、私達が、子供のとき、見たり聞いたり、体験することに根ざしています。





お金に関する価値観は家庭で生まれる

みなさんの、お金に関する記憶で、もっとも古いものは何でしょうか?

私の記憶は3歳のときのものです。母とこんな会話をしました。

「ママ、パパはどこに行ってるの?」

「仕事よ」

「どうしてパパは仕事に行くの?」

「お金を稼ぐためよ」

「どうしてパパはお金を稼ぐの?」

「あなたのおもちゃを買うためよ」

こんな会話を何度もしました。

父は仕事に行き、母は家にいました。母は高い教育を受けていて、たまに仕事をすることもありましたが、母のすることは、我が家の家計には何ももたらしませんでした。

自分が意識していたかどうかは別にして、そのように、意図されていたかもどうかも別にして、この体験から私はお金に関する強力なメッセージを受け取ったのです。

20代のとき、私はMBAを取得し、公認会計士やファイナンシャルプランナーの資格もとりました。

自分自身のビジネスも持ち、人々のお金に対する考え方を理解することに情熱を持っていました。

このとき私は、「お金を稼ぐのは夫の仕事だ」と自分が信じていたことに気づいたのです。私の父がそうしていたよう夫がお金を稼ぐのだと。

そんなはずではないのに。この考え方は正しくありません。

子供の人生の豊かさにかかわる価値観は、このように、生まれたその日から、形作られるのです。

お金の管理法を教えるだけでは不十分

私たちは、ふつう、どんなふうに子供にお金のことを教えるでしょうか?

たぶん、お小遣いをあげたり、お金を貯めることを教えてあげたりするでしょう。投資について話しあう人もいるかもしれませんね。

みなさん自身も、そんなふうにしてお金について学んできたことでしょう。

たいていの人が、子供にお金をうまく管理することを教えようとします。そしえ、うまく教えていると感じています。

現実的なことや、数字に意識をむけ、お金をうまく管理する方法を教えます。

こうしたお金教育は、もちろん、必要なことです。ですが、これだけでは足りないのです。

お金の管理の仕方ばかりにフォーカスしすぎると、真の意味でお金と上手につきあうことを学んで、豊かな人生を送ることができる大人になるチャンスを失ってしまいます。

子供たちは、お金と健全な関係を築く必要があるのです。

親の言動からお金に対する考え方を学ぶ

子供が受け取っている、お金に関するメッセージは、意図されたものではないでしょう。

子供たちは親がするお金の話を聞いています。親がどんなふうに買い物しているのか、見ています。

お金の状況に対する親の反応の仕方にも気づいています。

いつも見ていて、親が感じているストレスや、お金に対する態度を吸収しています。

お金のことを話していないときですら。

たとえば、「お金持ちは、自己中心的で、正直ではない。正直で、善良な人間には大きな財産を築くのはとても難しい」。大人になってこんな価値観をもつ人がたくさんいます。

お金が原因で、大人がいつもけんかをしていたら、子供はそこから何を学ぶでしょうか?

・お金は争いの元だ

・お金はパワーだ

・大人になったらお金の話を家でしないようにしよう、だってあんなけんかはしたくないから

子どもたちが感じてしまうことは、コントロールできませんが、家庭で、子どもたちの豊かさへのプロセスが作られていることはわかります。

家庭でのできごとが、子どもたちの未来に大きな影響があるのだとわかれば、子どもたちのためになる価値観を育てよう、という気になりませんか?

お金に対する健全な価値観を身につけさせるには?

どうしたら、もっと健全で、豊かさにつながる価値観を教えてあげることができるでしょうか?

1つ方法があります。

子どもたちが得意なことで、豊かさにつながるものをイメージさせるのです。

子供たちに「ばかげた空想をするのはやめなさい」と言う代わりに、具体的にどんなことを求めているのか、聞いてみてください。

お小遣いをあげるときに、「将来、どんな暮らしになったらいいと思う?」「どうやったらそんなふうになると思う?」と聞くのです。

メンタルリハーサル(心の中でシュミレーションすること、イメージトレーニング)は効果的なツールだと、実証されています。

著名なアスリートは知っています。完璧なゴルフスイングやテニスショット、すばらしいプレゼンをしている自分を思い描けば、イメージトレーニングの効果がわかりますよ。

子どもたちが未来のビジョンを思い浮かべられるような質問をしてください。それが本当になったら、どんな気分になると思うか聞いてください。

これはわくわくする体験です。

子供に先のヴィジョンを描かせる

子どもたちに夢やゴールの絵を描かせてみてください。コラージュにしてもいいですね。ヴィジョンボードを作るわけです。

自分のゴールや夢を表している雑誌の写真を切り抜いて、ポスターボードに貼り、インスピレーションの源にするのです。

このボードをファイナンシャルプランをビジュアル化したものの基礎にして、写真を、時間枠やそうするのに必要なお金ごとに、わけて整理してください。

家族でゲームをする晩(ファミリーゲームナイト)を、将来の夢を語る夜にしてはどうでしょう?

子供たちに、将来の夢を語らせ、そのために必要な行動を起こすことをうながします。

お金の心配をせずにすむ方法

私の経験から学んだことをお話します。驚きますよ。

すごいお金持ちでも、「まだお金が足りない」「このお金を失ってしまうかもしれない」とよく心配します。ギリギリの生活をしている人と同じように。

人が夜眠れないの原因の1つは、お金の心配です。お金について心配するのは、最悪のファイナンシャルプランですよ。

お金の心配をしないもっともよい方法は、自分が感謝できるものにフォーカスすることです。

感謝すると、自分がほしいと思っているものから、欲しくないものに意識が向きます。

すると、「足りない(scarcity)」という思考から、「たっぷりある(abundance)」という思考に変わります。

これを知っていたので、我が家では、子供が小さい時、毎日感謝する練習をさせました。

毎晩寝る前に、子供たちに感謝できることを5つ聞いたのです。

ある晩、息子が、パパとママがすごく寛大(magnanimous)で、僕たちの人生が幸運で(fortuitous)、ユートピア(utopia)の中で暮らせること、と言いました。

みんなスペリングテストに出てくる言葉でした。

子供たちが感謝することが、ときどき、あまりにも心に響いたので、驚いたものです。

娘が7歳のときのこと。サンデースクールに迎えに行ったとき、「神様、お母さん(my mommy)をありがとう」と書いてある紙を見ました。すごく感動しましたが、よく見たら、「神様、お金(my money)をありがとう」の見間違いでした。

感謝することを子供に教えるのは、お金を貯金箱に貯めることを教えるのと同じぐらい大事なことです。

与えること(giving)の大切さ

寄付することは、お金で感謝を示すことです。寄付すると、実は、もっとお金を得ることができます。

逆だと感じるかもしれませんが、お金は愛と似ているのです。与えれば与えるほどかえってきます。

多くの人は、この世にあるお金やリソース、機会は限られていると感じています

これは違います。愛情と同じで、たくさんのものがまわりにあふれています。

周囲にあふれているものを、自分のところに流し込む最良の方法は、お金にしがみついている手をゆるめることです。

持っているものをきつく握りしめていませんか? まだ足りないと恐れていませんか?

そんな状態で、どうして、受け取ることができるでしょうか?

逆にいつも与えてばかりいるのもよくありません。

受け取るより与えるほうがいいと聞いたことはありませんか? これは違います。

与えることも受け取ることも両方大事です。

幸せに関する研究によれば、与えることは幸福度をあげます。ということは、人から与えられることを拒んでいるのは、誰かが幸せになるのを邪魔していることになります。

与えれば入ってくる

子供たちに、与えることを促してください。子供たちが、自分で考えた理由から、他の人を助けるためにお金を使うように。

与えることは人を金持ちにするのか、という疑問をもつかもしれません。

よりたくさん寄付をした人は、よりお金を稼ぐことができる、という研究結果があります。

同じ数の子供がいて、教育レベルや収入レベルも同じ2つの家族がいました。一方の家族は、100ドルよけいに寄付をしました。この家族はもう一方の家族より、375ドル多くお金を得ることができたのです。

もしこれが本当なら、この家族は、よぶんに入ってきたお金をどのように使うことができるでしょうか?

皆さんはどうしますか?

このお金が、皆さんや、皆さんのコミュニティーに大きな違いをもたらすかもしれません。

お金は希望をもたらすツール

与えることや、感謝することに意識を向けると、「お金は障害で、ほしいものを手に入れる妨げになる」という考え方を変えることができます。

お金は希望に満ちたツールになります。よりよい変化をもたらすための。

お金の話をするとき、人々が自信を持っている世界を想像できますか? 恐れるのではなく。

足りないものを探すのではなく、感謝すべきものについて考える世界です。

「成功するためには、与える人になるべきだ」と信じて子供たちが育つ社会です。

何が起こるでしょう? 世界にあるたくさんの問題が、解決されるのではないでしょうか?

お金を得るプロセスが、他の人を助けたり、助けを受け取ることだと考えたらどうでしょう。受け取ったら、また、気前よく他の人を助けるために使うことだと考えたとしたら?

従来のお金に対する考え方から一歩進みましょう。より大きな影響があるのは、お金をどうやって管理するかより、お金に対する考え方をどう変えていくかです。

誰でも子供たちには豊かになってもらいたいと考えています。

将来の成功を思い浮かべること、感謝すること、気前よくすることが、お金に関する健全な価値観を育てます。

そんな価値観を持てば、子供は幸せで豊かになります。そして、将来、世界の問題を解決していくのです。、

単語の意味

prosperity  繁栄、幸福、(特に金銭上の)成功

financial plan  人生の夢や目標を叶えるための、総合的な資金計画

live paycheck to paycheck  ギリギリの暮らしをしている、その日暮らしをする paycheck は給料のことです。

mananimous  寛大な、度量の大きい

bounty  気前のよさ、恵み深さ

お金に関するべつのプレゼン

未来を作り上げるお金の使い方:リン・ツイスト(TED)

経済的に豊かになる5つのシンプルなお金の原則(TED)

私たちがお金に関して愚かな決断をしてしまう理由(TED)

お金を使わずに1年暮らしてわかったこと:キャロライン・ホーグランド(TED)

世帯収入ごとにみる世界の人の暮らし(TED)

ガラクタを全て売り払い、借金を返し、旅に出て、自由に生きている男の話(TED)

幸せになるための、賢いお金の使い方(TED)

数字よりもっと大事なこと

お金の管理の仕方は学校では学ばないので、家庭で、教えなければなりません。

エレンさんによれば、子供を、「お金と良好な関係を保ち、豊かな人生を送れる大人」にするためには、以下の3つの方法があります。

1.将来の夢を具体的に語らせる。ビジュアライズさせる(そうなるために必要な行動も考えさせ、実際にアクションを起こすのを手助けする)

2.感謝できる人にする

3.他の人に与えることを教える

この3つとも実現できたら、確かに、お金のことでストレスをかかえることはないでしょう。

プレゼンにもでてきたように、多くの人がお金の心配をしているのは、足りないものに目を向けすぎているのが原因ですから。

この3つがごく自然にできたらもう最強です。

感謝すると本当に幸福度があがるし⇒幸せになる最強の方法、感謝する気持ちがうむ7つの効果。

与える人のほうが人生がうまくいきます⇒あなたは与える人、それとも奪う人?:アダム・グラント(TED)

さらに、親自身が、できるだけ健全にお金とつきあっているさまを見せるのも重要ですね。

親が、欲しいものをろくにがまんせずに、次から次へと買っていたら、子供に、欲しい物をがまんすることの意味や価値を教えることはできません。

親を反面教師にして育つ子供もいますけれど。

そういう意味では、子供にお金教育をすることは、自分自身のお金の付き合い方を見直すよいチャンスです。

まさしく、子育ては親育てそのものですね。

お金の管理というと、数字にこだわる人がたくさんいます。

ですが、その数字が何を表しているのか、どんな価値観のもとでそんな数字になるのか、ためたお金をどうするのか、そんなことも考えないと、いくら数字が増えても、幸せにはなれないですね。

エレンさんのプレゼンは地味ですが、とても重要なことを指摘していると思います。

*****

「お金をがっちり握ったまま手放さないと、入ってきません」、と言われていましたが、これ、物も同じですね。

古い物にがしっとしがみついて、なかなか手放さない人は、たまにはその手をゆるめたほうがいいです。





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