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家の中にものがいっぱいだから、これまで何度も断捨離を試みた。しかし、数回やっただけで、やる気がなくなり、結局、家の中は変わらない。むしろものが増えている。
そんな人は、なぜ片付けが続かないか考えて、その問題を解決すると、今より続きます。
今回は、断捨離が難しくなってしまうよくある理由と対策を7つ紹介します。
1.量の多さに圧倒される
大量にものがあると、捨てても捨てても終わらない感覚にとらわれて、途中でやめてしまうことがあります。
無力感にさいなまれるのです。
できた分を見る
量の多さに気持ちが負ける問題の解決法は、できた分を見ることにあります。
「これから片付ける分」を見るのではなく、「これまでに片付けた分」に意識を向けましょう。
そうすれば、少しずつでも進んでいる実感が持てます。
たとえば、
・片付いてきれいになった小さなエリアをほれぼれと見る
サイドテーブルの上、引き出し1つの中、デスクの上など
・物をいくつか手放せたことを意識する
読者の方の中に、「最近、こんなものを捨てて、こんな感じになりました」というお便りをくださる方がいますが、これも、手放すことができたものに目を向ける、いいやり方です。
・ビフォーアフターの写真を取る
片付ける前の写真を、片付けたあとの写真と見比べ、成果を確認します。
2.「もったいない」という気持ち
新品同様のものや、まだ使える物を手放そうとすると「もったいない」と感じることがよくあります。
この感情も断捨離を難しくしてしまう原因の一つです。特に、購入したときの値段がすごく高いと、お金を無駄にした気がして捨てる気になれません。
価値について再考する
「もったいない」気持ちを乗り越えるには、そのアイテムの価値についてもう1度考えることが有効です。
「これを使わずにしまい込んでおく方が、もっともったいないのではないか?」と自問してください。
「もったいない」は、「有用なのにそのままにしておいたり、無駄にしてしまったりするのが惜しい」という意味です。
押し入れや棚にずっと置いておく行為が、そのアイテムの価値を認め、活かしていることになるでしょうか?
使わずにそこに放置しているものが、どんな形で、あなたの生活をよくしてくれていますか?
ものは使わないとその価値を引き出すことができません。
寄付したり、リサイクルしたりすれば、そのアイテムは他の人に役立つ可能性がありますが、そこに置いておくだけでは、誰の役にも立たないのです。
むしろ「せっかく買ったのに、ちゃんと使うことができていない」という残念な気分や罪悪感を倍増させるでしょう。
しまったままにしているだけでは、価値も得ていないことに気づけば、手放す決断がしやすくなります。
3.未来への不安
ものを捨てようとするとき、多くの人の脳裏に浮かぶ鉄板の言葉は、「いつか使うかもしれない」です。
その「いつか」がやってくる保証はどこにもありませんが、「いつか何かで使える」と思ってしまうのです。
これは多分に心理的なバイアスのせいです。
人はいったん自分が手に入れたものの価値を高く評価する傾向があります⇒授かり効果のせいで捨てられない物を捨てられるようになる考え方
バイアスを外して考えれば、今手にしているものは、「持っていても仕方がないもの」と認識できるかもしれません。
期限を設ける
「いつか使うかもしれない」という物には自分で使用期限を設けてください。例えば、「半年間使わなければ手放す」というように。
タイムリミットは季節が一巡りする1年がいいと思いますが、期限は自分で適当に考えればいいでしょう。
私は引っ越してきてから、半年たっても使わなかったら手放そうと思っているものがいくつかあります。
クローゼットや食器棚から、使っていないけれど、「いつか使うかもしれないもの」を全部段ボール箱に入れて、今日の日付けと使用期限を書いて、押し入れなどにしまっておきましょう。
期限が来たときにまだ使っていなければ、「ああ、やっぱり使わなかった」と判断し、手放せると思います。
4.決断疲れ
断捨離では、一つ一つの物について「残すか捨てるか」を決めなければなりません。
この選択を何度も繰り返すうちに「決断疲れ」が生じて、断捨離を続ける意欲がなくなってしまうことがあります。
決めなくてもすむ状態を作る
決断疲れのせいで、片付けが滞っているなら、いったん決断疲れを避けましょう。意識して、決断しなくてもいい状況を作ってください。
たとえば、
・深く考えなくても捨てられる明らかなゴミを捨てて、捨てる経験値を高める
とにかく捨てたいリビングルームにありすぎる8つの物(プチ断捨離15)
・一度にすべてを決めない
一気にたくさんのものを断捨離するのではなく、少しずつ捨てましょう。
少しずつ捨てれば、「いる・いらない」を考え決定する回数も少なくなります。1日に数個だけ決断する、15分だけ片付けに集中するなど、決断の回数を少なくし、疲れを溜めない工夫をしましょう。
・捨てるルールを作る
迷ったら指針にするルールを先に考えておきます。
- この場所からあふれたら捨てる
- 使ったのが3年以上前なら捨てる
- 存在を忘れていたら捨てる
など。
5.感情的な執着
思い出や特別な感情をものに結びつけていると手放すことが難しくなります。
贈り物や過去のポジティブな体験を想起させるものは、捨てるとつながりや思い出も失われるように感じられ、手放せなくなるのです。
写真で思い出を保存する
愛着があるものは、写真で残せば、思い出をキープできます。写真を見れば、思い出を振り返ることができるので、本体は手放す気になれるでしょう。
ただ、何もかも写真を撮って残す必要はありません。たくさん写真を残すと、今度は写真が増えて、見たいものをさっと見ることが難しくなります。
私は20年ぐらい前から、日記ブログをつけているので、そのブログを見れば、以前持っていたものの写真を見ることができます。でも、「ああ、そういえばこういうのあったな」と思うぐらいで、特に深い感慨はありません。
今この瞬間からも、思い出は増えていくので、古い思い出は、よほど強烈で意味深いものでない限り、忘れてしまっても大丈夫なものになるのではないでしょうか?
6.捨てる方法で悩む
どのように物を処分するか、特に手放すものの行き先を決めかねて、手放すことをためらってしまうこともあります。
ゴミとして捨てることに罪悪感を感じたり、リサイクルや寄付する手間が億劫になったり、フリマアプリで売るつもりで、実際の行動ができなかったりする場合です。
簡単な処分方法を見つける
あらかじめ簡単な処分方法を考えておくとスムーズに進められます。たとえば、
・不要品を受け入れてくれる寄付先をリストアップしておく
・リサイクル業者に持っていく日を決めておく(毎月第3水曜日とか)
・メインの捨て方を考えておく
などして、処分のハードルを下げましょう。
7.自分の価値と結びつけている
それを手放すと、自分の価値が下がると感じてしまうと、手放しにくくなります。
特に、成功体験や努力の象徴として持っているものを手放すことは自分自身の一部を否定するように感じられるでしょう。
たとえば、学生時代に獲得した賞状やトロフィーは、過去の努力と成功を象徴するもので、手放すことが難しいかもしれません。
同様に、かつて一生懸命に勉強して合格した資格試験の参考書やノートも、がんばった証(あかし)だから手放しづらくなります。
仕事で使っていたスーツや名刺なども、過去のキャリアを思い出させ、自分の価値やアイデンティティの一部と感じることがあるため、手放すことが難しいことがあるでしょう。
ものと自分を分けて考える
ものを捨てると自分の一部がなくなりそうに感じるときは、自分の価値は、持っているものとは無関係であると考えてください。
以前努力して成功した体験は、ものを捨てても自分の中に残ります。
何をどれだけ捨てても、経験や成果は決して失われません。こう考えれば、手放すことが楽になります。
番外:完璧主義
完璧主義が断捨離の妨げになることもあります。すべてを完璧に片付けたいという気持ちから、思うように進まなかったり、ちょっと失敗したりすると、そこでストップしてしまいます。
たとえば、押し入れの中をきれいに整理しようとして、すべてのものをきっちりカテゴリー分けし、完璧に収納する方法を考えすぎた結果、途中で疲れて片付けを放置したり、できるだけ高くフリマアプリで売るために準備をすることにエネルギーを使いすぎてしまって、肝心の捨てるエネルギーが残らないような場合です。
完璧を求めず、進んだことに喜びを感じる
完璧であることを目指すのではなく、少しずつでも進んでいることを喜んでください。
ほんの少ししか捨てられなくても、昨日より確実に前に進んでいます。
「今日できたこと」に目を向けると断捨離を継続しやすくなりますよ。
完璧を目指さなくても大丈夫~1日15分の片付けを私がおすすめする理由
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今回紹介したように、断捨離が続かない理由を把握し、それに対する対策を講じることで、少しずつ片付けを進められるようになります。
この記事に書いた以外にも、途中で止まる理由はあると思いますが、以下の理由を思いついても採用しないことをおすすめします。
・誰か他の人のせい(義理母が変なものをくれるから、夫がわけのわからないものを買ってそのへんに置きっぱなしにするからetc.)
・私の性格のせい(私が片付けられない人だから、私がズボラだからetc.)
この2つの理由のせいにしてしまうと、部屋が片付きません。
「誰か他の人のせい」にするのは、自分ではコントロールできない要因に責任を押し付けてしまうことです。
すると、自分自身の行動を変える余地がないと感じ、無力感に陥りやすくなります。
そもそも、他人の行動は変えられないので、片付けの進展が他人次第になり、結局何も改善しないまま終わってしまうでしょう。
自分を「片付けられない人」と決めつけるのも禁物です。性格を理由にすると、努力を放棄してしまうことにつながります。
本当に片付けることが苦手だったしても、必ず今よりうまくできるようになります。
ぜひ、成長マインドセットを取り入れてください⇒自分の能力を自分で見限ることの恐ろしさ、できると信じることの素晴らしさ(TED)
片付けの方法や習慣はいくらでも改善できます。行動に焦点を当て、改善可能な部分に取り組みましょう。