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捨てられない思い出の品を手放す7つの小さな儀式

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捨てにくい思い出の品があるときは、自分なりに小さな儀式をすると気持ちの区切りをつけやすいです。

この記事では、手軽にできるシンプルな儀式のアイデアを7つ紹介します。

古い手紙、写真、記念品。「もういらない、捨てたい」と思っているのに、なかなか捨てられないものがあったら試してください。

最初に儀式をするメリットを確認しておきましょう。

儀式をすると捨てやすくなる理由

人は何かを終えようとするとき、「これはここで終わり」とはっきり区切ったり、「これはこういう意味があった」と自分なりに意味づけをすると、次に進みやすくなります。

たとえば、卒業式や結婚式などの儀式は、過去のできごとが完了させ、新しい段階へ進んでいくものです。

思い出深いものを捨てるときも、ただ捨てるのではなく、区切りの瞬間にすると、捨てることを受け入れやすくなるでしょう。

『The Power of Moments』(邦題『瞬間のちから』)という本に、こんなエピソードがあります。

難病にかかった夫を6年看病した末に見送った女性は、悲しみから立ち直れず、なかなか結婚指輪を外すことができませんでした。

つまり、新しい関係を持つことができなかったのです。

彼女は、セラピストに相談し、結婚式の逆バージョンともいえる小さな儀式を行いました。

司祭に促されて指輪を外したとき、ようやく新しい一歩を踏み出すことができたのです。

手放すことは失うことではなく、次へ進むためのステップです。そのステップを儀式で強調すれば、捨てにくい思い出を手放しやすくなります。





思い出品を手放す7つの儀式

ではここから、すぐにできそうな儀式を7つ紹介します。

1. きれいに包んで捨てる

捨てたいものをきれいな紙や布で包んでから処分します。

ゴミ袋にそのまま入れると、ぞんざいに扱ってしまったようで心が痛みますが、丁寧に扱えば、「礼を尽くした」と思うことができます。

細々とした思い出の品を小さな箱にまとめてから捨てるのもいい方法です。ただし分別を考えると、箱と中身の素材をそろえる必要があるので、紙の箱に紙類をまとめるといった手間が生じます。

最後にひと手間かけてると「これまで大切にしてきたんだ」という気持ちを確認できます。供養する気持ちも生まれるので、より安心して手放せるでしょう。

2. 気持ちを言葉にする

捨てようとするものに、感謝の言葉を言いましょう。

捨てる瞬間に「ありがとう」と声に出すと、その品物との関係が完了した感覚が得られます。「これまでお世話になりました」と言うと、お別れなんだという気持ちになりますよね?

声に出すのが照れくさければ、心の中でつぶやくだけでも同じ効果があります。

よほど思い入れが強いものには、短い手紙を書くのもいいでしょう。

「この品が私にしてくれたこと」「ありがたかったこと」を書き出し、手紙と一緒に処分しましょう。手紙を書いているとき、気持ちを整理できるので、より納得して捨てることができます。

3. 写真に撮ってから手放す

また見たいと思うものは、写真で記録を残しましょう。

ものがなくなっても、写真があれば思い出すきっかけは消えません。スマホで撮影してアルバムにまとめておけば、好きなときに見返すことができます。

「完全に消えてしまうわけではない」と思えると安心なので、捨てるのが苦手な人でも手放す決心がつきやすくなるでしょう。

ただし、人によっては写真があるせいで、未練が残ることもあります。写真を見るたびに「捨てるんじゃなかった、できれば取り戻したい」といった気持ちになるなら、写真は撮らないほうがいいです。

写真のせいで、気持ちが楽になるのか、それともつらくなるのか考えて、本当に写真で残したいものだけ撮影してください。

4. 最後にもう一度使う

処分する前に一度だけ使い納めをします。

衣料品なら実際に着て外出し、食器なら食事やおやつで使います。すると、「もう充分に役目を果たしてもらった」と感じることができます。

これまでほとんど使っていなかったものも、「少なくとも1回は使ってみた」と思えるでしょう。

実際に使ってみると、意外に便利で、今後も使いたいと思うものが見つかるかもしれません。

ただ、寄付したり、フリマで売ったりするものは、使用しないほうが手放しやすいこともあるので、この点は考えて使ってください。

5. 処分する日にちを決める

思い出の品を捨てる日をあらかじめ決めましょう。「この日に捨てる!」と手帳やカレンダーに予定を入れると、捨てることがより儀式に近いイベントになります。

片付けの実行日は、週の始まり(日曜日か月曜日)、月初が近いならその日、5のつく日など区切りのいい日にすると、さらに捨てやすくなります。

こうした日はフレッシュスタート効果が働き、「きのうまでは古い自分、今日からは新しい自分に変わる」と感じられるからです。

思い出の品は古い自分が持っていたものなので、新しい自分にはもう不要なのです。

ただし、今日捨てればいいものを新年まで待つ必要はありません。捨てる日を決めるときは、先延ばしにならないよう、できるだけ今日に近い日にしてください。

6. 雰囲気を演出する

手放す作業を始める前に、空間を少し整えて、捨てる時間を特別な時間にしましょう。それは、いつもの片付けではなく、思い出の品としっかりお別れをする儀式です。

スッキリとした部屋で、お香やアロマをたいたり、好きな音楽をかけて特別感を出してください。

場合によっては、思い出の品を手放す前に、床の上に散らばっているものを拾う作業をしなければなりませんが、部屋はきれいにしておいたほうがいいので、一石二鳥だと考えてください。

いつも同じ音楽をかけると、そのうち、その音楽を聞くだけで、何か捨てたくなるかもしれません。

いい雰囲気の中で捨てることは、捨てることを「気持ちのいい活動」と思わせてくれる効果もあります。

7. 誰かに思い出を語る

その品物にまつわる思い出を誰かに語りましょう。

思いのたけを語ると、「もう充分だ」という気分になれるでしょう。共通の思い出がある人にしゃべってみると、懐かしい話で盛り上がって楽しい時間を過ごすこともできます。

話し相手がいないときは、SNSで発信するのもおすすめです。「今日この品物とお別れします」と写真を添えて投稿すると、心温まるコメントが入り、お別れがポジティブなものになります。

何もコメントが入らなくても、気持ちは整理できるのでやってみてください。

ただ、思い出の品との別れは、本来とてもプライベートなことなので、他人に見せることでもないとも思います。そんなときは、限定公開や非公開の日記を利用してください。

◆関連記事もどうぞ

持て余している物なのに、捨てにくい人は、捨てやすくなる儀式を考えてみては?

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最初に紹介した本へのリンクです。

******

思い出の品を捨てるときに、気持ちに区切りをつけられる儀式を7つ紹介しました。

長く使っていたものや、愛着があるものを捨てるとき、私たちはものと一緒に、品物に結びついている記憶や感情に別れを告げます。

思い入れが強い人ほど、ちょっとした儀式をするとかなり捨てやすくなるでしょう。

一番簡単なのは、「ありがとう」ということです。お礼を言うと捨てる罪悪感や放置していた後悔が和らぎます。

小さな儀式を行えば、捨てにくさは和らぎます。儀式は、ものとの関わりをきちんと終わらせるための小さな工夫なのです。





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