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キッチンのカウンターやダイニングテーブルをきれいにしても、すぐに家族が物を置いて困る、というメールをいただきました。
他人事とは思えません。うちはキッチンはきれいですが、バスルームのカウンターの上に物が散乱しています。
家族がすぐに散らかしたり、家事を手伝ってくれないときはどうしたらいいのでしょうか?
1つの解決法として、家族がそういう行動に出る理由を考えてみるというのがあります。原因を見つけて、1つひとつ解決していくのです。
家族が家事に非協力的な理由には以下のようなものがあります。
1.家事をしない結果が自分に返ってこないから
家族が家事をしなかったり、物をそのへんに散らかしたままにするのは、それで毎日、それなりに快適に暮らせているからです。
今、全く家事を手伝わない家族も、独り暮らしになったら自分なりに掃除をしたり、物を片付けたり、食事の支度をするはずです。
トイレットペーパーがなくなったらそのままにせず、買いに行く、という行動を選ぶでしょう。
現在、家族が家事に無頓着なのは、誰かが常に自分の代わりにやってくれているからです。
一般に日本の主婦やお母さんは、家事をやりすぎている傾向にあります。
まあ、社会的に主婦が家事をするしかない、という部分はあります。通常、夫は仕事で忙しく、夜遅くにならないと帰ってこないし、週末は疲れて寝ています。
こういうことが起きないように、仕事や住む場所を選ぶときに注意すべきなのですが、すでにそういう状況になってしまっていたら、これを変えるのはなかなか難しいです。
とは言っても、出したものをテーブルに置きっぱなしにしないなんてことは、たとえ1日12時間働いていたとしてもできます。
忙しい人ほど、スッキリした環境を保つべきである、というのは当ブログによく書いていることです⇒忙しいからこそ家事のルーティンが必要。汚部屋掃除の手順はこうして身に付ける
一度、家族会議のような話し合いの場で、ごく簡単で軽い家事から、少しずつほかの家族にやってもらうよう頼んでみるとよいかもしれません。
すべてを自分でやらず、シェアをするのです。
2.妻や母が家事で大変なことに気づいていない
ふだん家事や片付けに全く協力しない人は、たいてい悪気はありません。
奥さんが毎日の家事ですごく苦労しているとか、寝る時間をけずって朝家事や時短家事をがんばっているとか、キッチンのカウンターに自分が物を置くたび、ものすごくストレスをかかえていることを知らないなのです。
というのも、奥さんが何も言わないからです。
断捨離もそうですが、自分1人でやっていて、家族に自分の希望や理想のライフスタイルを伝えていないと、全く協力を得られないことがあります。
他の人は、まさか奥さんやお母さんがそんなことを考えているなんて夢にも思っていません。
この場合は、
– 今、自分は毎日どんな家事をやっているのか
– どんなことに困っているのか
– どんなことをされると(されないと)ストレスになるのか
– どんなふうに家を整えたいのか
このような現状や自分の気持ちを率直に家族に伝えるとよいでしょう。
自分の気持ちを伝えると、「なんだ、言ってくれればいいのに」と素直に分担に応じてくれるかもしれません。
3.やり方がわからない
家族が家事をしないのは、もしかしたらやリ方を知らないからかもしれません。
ふだん家にいる専業主婦の奥さんが、週末に外出するとき、家族の昼食を用意しておくことも多いでしょう。
「鍋にあるのをあたためてね」とか、「電子レンジでチンしてね」と声かけしたり、付箋にメモを書いて出かけます。
それなのに、鍋にあるのを食べていなかったり、食べたあと、流しに食器を下げないご主人がいます。
これは、気が利かないからではありません。
おかずはテーブルの上だけではなく、鍋やキッチンのカウンター、冷蔵庫、パントリー、スーパーやコンビニにも存在しうるとか、食べたあと食器は流しですぐに洗って片付けるべきであるという発想をしないからです。
その方面の知識がすっぽり抜け落ちているのです。
奥さんにしてみれば、「そんなの当たり前じゃない」と思うことでも、知らない人にとってはまったく想像がつかないことです。
特に日本の男性は、幼いときお母さんが何でもやってくれる環境で育つ人が多いため、この方面の自活能力が限りなくゼロに近い人がいても不思議はありません。
最近の男性は違うかもしれませんが。
私が中学生や高校生のときは、女子が家庭科の授業を受けているとき、男子は技術工作とか何とか名前は忘れましたが別のことをしていました。
私が、足踏みミシンをうまく扱えず、糸がからまってすごくあせっていたとき、男子は本箱を作ったりしていました。
今のように男女が家庭科の授業を一緒に受けるようになったのは、中学校では1993年、高校では1994年からです。わりと最近のことです。
しかも学校で習ったからといって、家庭でうまく家事ができるかというと、それは全く別問題です。家庭科の授業をうけた私なのに、料理はずっと苦手です。
このようにテーブルの上に物を出しっぱなしにしてはいけないという基本的なことを知らないため、奥さんの目から見ると、役立たずか、仕事を増やす人々に見える家族もたくさんいるのです。
この場合は、少しトレーニングをする必要があります。
料理のアシスタントに使うことから始め、ゆくゆくは一人で料理ができるまで教えてあげるのです。
教育することは、相手が子供の場合はひじょうに有意義です。すでに成人して久しい人が相手でも、手遅れということはありません。
やらせてみると自分よりうまいかもしれません。
最初はうまくできないので、手を出したくなるかもしれませんが、そこをじっとがまんして自立に導いてあげましょう。
4.忙しくて家事なんてやっていられない
家族全員みんな忙しくてとてもじゃないけど家事なんてやっとれん、という場合もあります。
この問題を解決するのは簡単ではありませんが、テレビを捨ててみると、みんなもっと時間ができるかもしれません。
テレビはないほうがいいかもしれない話⇒ミニマルライフを加速する~テレビを断捨離すると手に入るもの
毎日かかさず、1年365日テレビを見ていると、かなり時間を取られます。
少しずつ視聴時間を減らす手もあります⇒いきなり捨てなくてもいい。テレビを見るのをやめる11の方法
テレビ以外の理由でみんなが忙しいときは、優先順位に関して家族全員で考え直してみる必要があるでしょう。
生きていく限り家事をすることはついてまわるし、自分のことが自分でできないほど忙しいのも考えものです。家事といったて、大半は出したものをすぐに元に戻すことで解決します。
家族それぞれのスケジュールを見直し、なぜそんなに忙しいのか、その理由を考えるところから始めてください。
子供が塾やお稽古ごとで忙しかったら、習い事を厳選すればいいですね。
5.物が多すぎて家事全般がやりにくい
家の中の物が多すぎると、掃除、洗濯、料理、すべてがやりにくくなります。できるだけいらない物を捨てて、物の絶対量を減らしてください。
家族がダイニングテーブルに物を置きっぱなしにするのは、ほかに置くところがないからかもしれません。
本人の部屋の棚も、共有エリアの収納スペースも物でいっぱいだと、こうなってしまいます。
食器棚に皿やお椀がびっしり入っていて取り出しにくかったら、家族はスーパーで買ってきたお惣菜をパックからじかに食べようとするでしょう。
ゴミ箱がゴミで満杯だったら、空の容器をゴミ箱に入れずテーブルに放置するでしょう。
よく書いていますが、ガラクタはガラクタを引き寄せます。
カウンターに空のペットボトルや、古い調味料の瓶が所狭しと並んでいたら、家族もドリンクの空き缶や、食べさしのお菓子の袋を放置します。
他の人はじゅうぶん家事をする気があるのに、やりにくい状態になっていないかチェックしてください。
片付けない理由はこちらで紹介⇒なぜ物を出しっぱなしにするのか?その5つの理由と対策法
番外:自分の要求レベルが高すぎる
「家族がまったく家事を手伝わない、キーッ!」となる根本的な理由の1つに、期待が大きすぎる、というのがあります。
他人に何も期待しなければ、何のストレスも生じません。
もちろん、理想は家族全員で家事をシェアすることなので、期待したり、お願いしたりすることは必要です。
しかし、これまでろくに家事をしたことがない人たちに、いきなり高度な要求をしても、結果はついてきません。
以下の点を振り返ってみてください。
●相手にできないこと、無理なことを要求してはいないか?
●ちゃんとやり方や希望を伝えたか?
●相手のやり方や事情を尊重しているか?
●指示は具体的だったか?
自分から見ると、家事を全くしていないように見える家族も、実は本人なりの方法で片付けているのかもしれません。
ただ、それが自分には片付けているようには見えないだけなのです。
また指示は具体的にしてください。
「もう、ちゃんと玄関はきれいにしといてよ」というリクエストはあいまいです。
「脱いだら靴をちゃんと揃えて、はしっこに並べてね、こういうふうにね(ここで実演する)」とリクエストすれば、子供でも、靴を揃えて脱ぐと思います。
まあ、中にはいくら教えても、脱ぎっぱなし、という人もいますが、ちゃんと自分の指示が、相手に伝わっているかどうか確認してみてください。
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今回は家事をまったくしない家族に協力してもらう方法をお伝えしました。
家では何もしない人も、外では、ちゃんと掃除したり片付けたりしているはずです。何らかの理由で、家の中ではやらないことを選んでいるのです。
その理由をどこまでも追求してください。