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文房具を持ちすぎていた私が、持ちすぎないシンプル生活に変わることができたのは思考を変えたから。
「自分がちゃんと使える物だけ持とう。持ちすぎないようにしよう」というごく当たり前の考え方をするようにしたら、快適な生活になりました。
そこまで到達するのに何年もかかりましたが。
どんなふうに考え方を変えていったのか、詳しくお伝えします。
いつも余計に文房具を持っていた
私、子供の頃から、文具類が好きで、常に必要以上持っていました。
父親が事務用品を扱う商事会社に勤めていたので、シールをや鉛筆、まだ高価だったシャープペンを私にくれました。
かわいいシールをたくさんもらいましたが、自分ではもったいなくて使えず、何十年もたったあと幼かった娘が使い切りました⇒くさらない物も賞味期限を過ぎればガラクタ~もったいなくてシールが捨てられなかった愚か者の独白
社会人になって、もうそんなにいらないはずなのに、ファンシーショップや東急ハンズで文具を買い続けていました。
ボールペンやレターセット、カード、ノートなど、使い道はいっさい考えず、かわいいな、便利そう、と目についてものをほいほいと買っていました。
1つひとつの値段は安いですから。
貧乏人ほど、さほど必要でもない安物をたくさん買って、無駄にお金を使っている、と言われますが、私はその典型でした。
店で買うだけでなく、通販(フェリシモ)でも、文房具を買い集めていました。通販で物を増やした苦い体験はこちらで詳しく紹介しております⇒「持たない暮し」をめざす人が絶対買ってはいけない3つのものとは?~ミニマリストへの道(22)
シンプルライフと言いながら隠れタメコミアンとなる
さすがに、持たない暮らしを指向し始めてからは、文房具は買わなくなりました。私が、自分のために無駄に文房具を買っていた時代は、20年以上前に終わっています。
カナダに来てからは買わなくなったのです。
ところが、自分のためではなく、「娘のため」と言いながら、結果的に文具をたくさん買っていました⇒買い過ぎなければ子供の物を捨てる悩みもない:ミニマリストへの道(81)
隠れタメコミアンだったわけです。
余計な物を増やしている事実に気づき、不用なものを買わなくなったのは、ほんの7,8年前のことです。
買わなくなりましたが、以前買ったものが残っていたため、文具類はまだまだありました。
時々捨ててはいるものの、捨て方が甘かったのです。
一生かかっても使いきれないことに気づく
シールやマスキングテープは古くなると粘着力が弱くなりますが、私がたくさん持っていたペンやノートはそんなに簡単に劣化しませんでした。
ときどき、思い出したように、ボールペンやサインペンの束をひっぱりだして、1本、1本、試し書きをし、インクが出るかどうかチェックしました。
インクが出ないものは断捨離です。
ダラーストア(日本で言えば100均)で買ったものは、すぐにインクが出なくなりますが、昔、東急ハンズで買ったものは、思いのほか質がよく、毎回しっかりインクが出ました。
そういうものは「これはまだ使えるから取っておこう」と、そのまま引き出しにしまわれました。
しかし、使うことはありません。
ボールペンはくさるほどあるからです。
買って20年たったノートやカードも充分きれいです。私が子供の頃使っていた、製造後40年以上経過した色鉛筆も、まだまだちゃんと使えます。
私はすでに50歳をすぎていました。
いつものように、ボールペンやサインペンの試し書きをしているとき、ふと思いました。
「これ、試し書き以外で全く使ってないよね?」
「これ、一生かかっても使い切れないかもしれない。こうして、ときどき試し書きするだけで、終わってしまうかもしれない」。
消耗品だから使い切ろう、と思うワナ
そうなのです。私がこの世に存在する残り時間はもうそんなに長くありません。
40年たっても使い切れなかった色鉛筆を、あと30年ぐらいで使い切れるのでしょうか?
しかも私が使わなければならないのは色鉛筆だけではありません。ボールペンもサインペンもシャープペンも鉛筆もありました。
ノートやカードも。
しかも、今は毎日パソコンに向かって文章を書いているから、紙やペンの出番はずいぶん減っています。
手紙も全く書きません。普段はeメールばかり。カードを書くのは年に1回、クリスマスのときだけ。
絶対使い切れない。
そう確信しました。
文具類はできるだけ使い切りたいと思っていましたが、あきらめました。寄付して他の誰かに使ってもらうことにしたのです。
その日から、私はまだまだきれいで使えそうな物も、自分がすごく好きな物も、かわいい物もみんな捨てることにしました。
引越し前のある日に捨てた文房具
●色鉛筆やクリップなど
この色鉛筆の中に、私が子供のころ使っていたものが混ざっています。わかりにくいですが、大きな糸の背後にあるちさな糸は、昔フェリシモでもらったおまけです。
裁縫グッズを整理しておまけの一部を断捨離しました⇒裁縫道具の整理と収納の仕方、ミニマリストの場合
今思うと私の身の回り、フェリシモのおまけだらけでした。
●マスキングテープ、洗濯バサミ、タイマー
この日マステを3本捨てたおかげで、残りのマステを1本ずつ着実に使い切ることができました。
一番多いときで9本も持っていたマステ。始末に困って、チラシで作った箱に入れてみた写真はこちら。
チラシの箱は強度が足りないので、すぐに別の引き出しに入れ替えました。余計なものがあると、余計な収納を考えたりして仕事が増えます。
この日3本マスキングテープを捨てて、残り6本にし、その後順番に使いきり、今は最後の1本を使っています。
●紙雑貨
最後に使ってから16年以上経過しても全く数が減っていなかったサンキューカードを捨てました。
ぽち袋や、「Happy Birthday」と書いてある紙のタグは、カナダに来るまえに東急ハンズで買ったので、1990年代初期のものです。
このような文房具や雑貨をどんどん捨てていきました。家族は、「どうしてこんなまだまだきれいで、使えるものを捨てるのか?」とあきれていました。
今、捨てた写真を見て思いますが、このとき捨ててなかったら、たぶん私は、一生捨てずに持っていたと思います。
☆こちらにも大量断捨離した文房具の写真あり⇒ボールペン1本生活をめざして。文房具を効果的に断捨離する7つのステップ。
数が少ないからこそ物を大事にできる
多すぎるストックを手放してから、手持ちの文具を大事に使っています。
もう何年も前から、物を使いきるために、1つずつ順番に使っていく、という方法をとっています。
今使うものを1つだけ決めて、ほかのものは別の場所にしまいます。
いつも同じものを使い続けていると、早く使い切ることができるし、「きょうはどれを使おうかな」と迷うこともありません。
私はこれを「1点集中使い切りメソッド」と読んでいます。
詳しいやり方はこちら⇒持たない暮しをめざすなら、ぜひマスターしておきたいボールペンを使い切るコツ
ボールペンでもノートでも、靴でも服でも、1点集中使い切りメソッド、つまり1つずつ順番に使うようにしてから、どれもきっちり使い切ることができるようになりました。
ひとつ使うととても満足感を感じます。
この使い切りメソッドは強力ですが、あまりにストックが多すぎると、使っていない分がなかなか減っていきません。
時々ストックを見て、「ああ、まだこんなにある」と思います。私にはこれがけっこうストレスなのです。
誰の役にもたたず、そのまま死蔵されているものが、ここにまだこんなにある、と罪悪感を感じてしまうのです。
引越し前に文房具を大量断捨離したら、このストレスがなくなりました。
文房具に関しては自分がちゃんと使うものだけが、身近にそろっています。
これはとても良い気分です。
☆ミニマリストへの道シリーズを最初から読む方はこちらから⇒何度も失敗したけど、今も前を見て進んでいます~「ミニマリストへの道」のまとめ(1)
☆この続きはこちら⇒引越し前にガンガン物を減らす合言葉:ミニマリストへの道(89)
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溜め込み時代にはまったく想像もしていなかった快適な生活ができるようになったのは、持ちすぎているストックを捨てたから。
物を大事にするためには、ある一点で、多すぎるものに見切りをつける必要があります。たとえ、それがまだ充分使えるものでも。