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家にたくさん服があるのに、シーズンごと新しい服をどんどん買ってしまう。
この生活をやめる方法をお伝えしています。これまで
1.買い方の傾向を調べる
2.家にある服の棚卸し
3.買うきっかけを見つける
4.足りないマインドを手放す
5.買ったのに着ない理由を調べる
この5つをおすすめしました。調子はどうでしょうか?
今回は、買い物によってどんなふうに幸せになっているか考えてみるすすめです。
幸せになりたいから買うんだよね?
服に限らず、果てしなく買い物を続けている人は、大なり小なり幸せになりたいから買っているのだと思います。
誰しも幸せに楽しく暮らしたい、と願っているので、自分の幸せにつながる行動をするはずです。
ハッピーになりたいから、お金と時間を使って、まめに服を買っているのですよね?
しかし、本当にあなたは幸せに近づいているのでしょうか? 逆に幸せから遠ざかっているとは考えられませんか?
買い物からどんな幸せをもらっているのかじっくり考えてみると、実は幸せになっていないことに気づくかもしれません。
その場合、自分を幸せにしない行動をこれ以上続けないほうがいいので、少し買い物を控える気になるでしょう。
考えるヒントとして、買い物から得られそうな幸せ(メリット)を4つ紹介しますね。
1.気がまぎれる
つらく悲しいことがあったり、やらねばいけないのに放置していることがあったりするとき、そのことばかり、ぐるぐる考えていると気が滅入ります。
そんな時、買い物をすると、その瞬間だけは、「いやなこと」を考えなくてすむので、ストレスがやわらぎます。
気がまぎれるのです。
これは決して悪いことではありません。
問題ばかりに目を向けていると、深くて暗いところにどんどん沈んでいくので、視点を変え、別のことを考え、やってみるのは、底なし沼に落ちないための、いい方法です。
しかし、気をまぎらわすものとして、全面的に買い物に頼るのは、かえって自分を不幸にします。
買い物は本当の問題を解決してくれないので、何度買い物をしたところで、状況は変わりません。
単に貯金が減って、部屋に服がたまっていくだけです。
2.ハッピーな気分になれる
買い物をすると、気分がよくなる神経伝達物質が出るので、痛みがやわらぎ、楽しい気分になります。
買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。
欲しいと思っていたものを手に入れれば、達成感もあるでしょう。
人は新しい物や新しいことが好きだから、新しい服を手にいれることは楽しいことです。
今日の冴えない自分が、新しい自分になる。
代わり映えないしない生活が、心機一転、新しい生活になる。
そんな予感をもたらしてくれます。
しかし、ハッピーな気分を求めて、買い物ばかりしていると、次第に買い物の頻度が増えます。
脳が刺激に慣れてしまうからです。
人間はどんな刺激にも慣れます。
会社のお金の使い込みもそうです。最初は数万円の使い込みでドキドキしていた人も、何度かやっているうちに次第に慣れて、そのうち、数10万、数100万と金額が増えていきます。
金額が減っていく人はいません。破滅するまで、金額は増え続けます。
これは、薬物に依存するのと同じ仕組みです。
買い物でスリルと興奮を得ている場合も、同じようにその刺激に慣れるので、そのうちもっと強い刺激を求めるようになります。
買い物の頻度も増えていきます。
こんなときは、依存している可能性があるので、気分転換として買い物を楽しめるところまで、いったん戻ってみたほうがいいです。
最初は、違和感があるかもしれませんが、そのうち慣れます。
3.自信を与えてくれる
着るものは、アイデンティティと強く結びついているので、好みの服を手に入れ、それを着ればセルフイメージがあがります。
外見に対するコンプレックスが強いときは、素敵な服、よく似合う服、明るい色の服、人がいいといってくれそうな服(ブランドものとか)を着ることは、大きな自信を与えてくれるでしょう。
勝負服みたいなものを買って着るのも、悪いことではありません。
会社に行きたくないから、お気に入りの服を買って出勤する。交渉に自信がないから、パリッとしたスーツを着る。
服装で自信を得るのは、手っ取り早いし、効果的です。
会社でのパフォーマンスもあがるでしょう。
しかし、服装でセルフイメージをあげるのも、やりすぎないほうがいいと思います。
服を買いすぎて、クレジットカードの請求がふくらみ、部屋の中が服だらけになると、せっかくあがったセルフイメージが大きく下がります。
お金や持ち物をまともに管理できない自分になってしまうからです。
4.状況をコントロールできる
物を買い占める心理の記事で書きましたが⇒マスクや食品の買い占めについて思うこと。
買い物をすると、「私は、状況をコントロールしている」と思うことができます。
私たちは、いつも状況をコントロールしたいと思っているので、買い物をするのがとても楽しいのです。
「私はコントロールしたいなんて思っていない」とあなたは言うかもしれませんが、思い通りにならないことに対して、もどかしさやイライラ、不満、怒りを感じるのは、状況をコントロールしたいからです。
「き~~~っ!」と感じれば感じるほど、コントロールしたいと思っています。
家族や友人、同僚に、もっとこういうふうに行動してもらいたいと思うことなんて、日常茶飯事ですよね。
家庭で料理を担当している人は、家族に対して、「帰りが遅くなるなら、もっと早く、夕食を作る前に連絡してほしい」と思うはずでs.
買い物は最初から最後まで自分の思い通りにできる行為です。
思い立ったときに、自分で稼いだお金を使って、金額の制限はあるものの、自分がいいと思ったものを選び、さくっと買って家に持ち帰る。
ああ、いい気持ち。
しかも、日本の店員さんは、サービスがいいし、200円のお菓子を買っただけでも、ものすごく深くお辞儀をしてくれたりします。
ずいぶん前、ヤフーオークションで、30円ぐらいで落札した古本が、プチプチのついた袋に入って届いたことがあります。
本はクリスタルパック(透明なOPPフィルム)できれいに包まれ、お礼の言葉が書かれた付箋つきだったので本当にびっくりしました。
30円なのに、包装資材のほうが高くついているのではないか?
カナダのe-bayで本を買うと、ぼん!っと本が封筒(プラスチック系の封筒で、使いまわしているので、一部破れていたりする)に入っているだけ。
ヨーロッパで新品の塗り絵本を買ったときも、びっくりするほどうすいビニールの封筒にただ本が入っていただけです。表紙がやわい本だったので、「角が折れ曲がってなくて奇跡だ!」と思いました。
カナダのアマゾンで塗り本を買っても、1冊だけだと、封筒に本がぼんと入っているだけなので、表紙が薄い本だと、真ん中がよれていることがあります。交換しませんけど(交換しても同じことが起きるだけだというあきらめがある)。
アマゾンではなく、送料の高い立派な本屋で買うと、もっとちゃんと梱包してくれると思いますが。
日本は、そういうことがあまりないので、「お客様は神様だ」という考え方がまだ残っているのかもしれませんね。
そう。神様のようにふるまえる買い物は、とても気持ちがいいのです。
しかし、買い物するときに、「コントロールしている」「私は万能」「私は神様!」と思えたとしても、何度も万能感を感じているうちに、クローゼットや部屋の中、そして生活全体がだんだんコントロールできなくなっていきます。
部屋の中をコントロールできる状態にしておくほうが、ストレスは少ないと思います。
全体的に見たときどうなのか?
確かに買い物から幸せを得ることができますが、その幸せは意外と長続きしないし、買い物だけを幸せの拠り所にしていると、逆にストレスがたまる生活になります。
ハッピーな気分になる方法は他にいくらでもあります。
買い物依存気味なので、買い物以外でドーパミンを出す方法を教えて←質問の回答。
服の買い物は本当に私を幸せにしてくれているか? その幸せは買い物からしか得られないのか?
この点をじっくり考えてみると、服ばかり買う生活から抜け出せるでしょう。
このシリーズを最初から読む方はこちら⇒本気で服の買いすぎをやめたいあなたがすべきこと(その1:傾向調べ)。
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買い物が楽しいというのは否定しません。
買い物がすごく楽しいんです、というメールはよくいただきます。
ですが、そういう人たちは、欲張っています。
買い物は楽しいから続けたい、でも貯金もしたいし、部屋もきれいにしておきたい。どうしたらいいですか?
こんな質問を投げかけてきます。
買い物するとき、お金が必要なので、買い物をどんどんしながら貯金もするなんて不可能です。
幸い、お金は分けることができるので、1万円手元にあるならば、その半分を買い物に使い、その半分を貯金すれば、買い物と貯金が両立します。
ごく簡単なことです。
政府が予算を立てるように、手元にある資源をうまく分配して使えばいいのです。
そのためには、一度、冷静になることが必要です。