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実家の片付けや遺品整理のプレッシャーを減らし、スムーズに進めるためのコツを7つ紹介します。
親の家や故人が残したものを整理するのは、精神的にも肉体的にも負担が大きい作業です。
ものの量が多すぎて圧倒される、何をどう片付ければいいかわからない、思い出が詰まっていて捨てる決断ができない…。さらに、家族との意見が合わずに衝突したり、プレッシャーを感じたりすることもあるでしょう。
「いつかやらなければ」と思いながらも、手をつけるのが億劫で放置してしまったり、いざ取りかかっても、ものの多さに圧倒され、気持ちが沈んだり。
そんなときは、以下のポイントを意識して進めましょう。
実家の片付けと遺品整理:目次
1.小さな作業に分ける
実家の片付けを始めるとき、「家全体を一気に片付けよう」と思うとうまくいきません。
こう考えると、どこから手をつけていいかわからなくなります。
また、大きなエリアに手をつけてしまうと、なかなか終わらず「全然進まない…」と落ち込んでしまうかもしれません。
おすすめは作業の細分化です。
片付けたい場所を、今日少しの時間でできる小さな作業に分けましょう。
たとえば、スペースごとに分けるならば、
・引き出し1つ
・棚の1段
・テーブルの上のものだけ
もののカテゴリーごとに分けるなら
・着物
・書籍
・飾りもの
こんな風に小さな作業にバラして一つずつ終わらせてください。
作業を細分化する時は、最初にどこをどんな風に片付けたいのか、紙の上で計画を立てることをお勧めします
小さな作業にすれば無理なく取り組めるし、目に見える変化があるので、やる気も続きます。
「終わった!」という達成感が自信をもたらしてくれるでしょう。
2.自分がコントロールできることに集中する
親の家にあるものは、100%自分のものではないので、思い通りに進めることが難しい時があります。
「家族がなかなか片付けに協力してくれない」
「業者を呼びたいけれど、ほかの家族が反対している」
「親が残したものを私が勝手に捨てるのはまずいかもしれない」
こうした問題にぶつかり、整理が進まず、ストレスを感じることもあるでしょう。
そんなときは、自分がコントロールできることに意識を向けましょう。
たとえば、
・自分の持ちものから捨てる
・自分が判断できる場所(自分の部屋、クローゼットなど)から手をつける
・迷うものは後で判断する(自分の裁量で決められないものは、とりあえず保留して後で見直す)
「家族が協力してくれない」「親のものが多すぎる」など、自分では変えられない現実を頑張って変えようとすると、無駄にエネルギーを使ってしまいます。
作業が行き詰まったら、「今日、私ができることは何か?」と問いかけてみましょう。
コントロールできることに集中すると、ストレスが減り、前向きに進められます。
難しいことやできないことではなく、「いま、できること」に目を向けてください。
3.「今」の気持ちで判断する
親の家には、思い出のつまったものがたくさんあります。
「これは、母親が少しずつ集めたものだ」
「高価なものだから、手放すのはもったいないかも」
「いつか使う時がくるかもしれないし」
こんなふうに考えてしまい、なかなか手放せないこともあるでしょう。
でも、「過去に大切だった」と考えすぎると、片付けは進みません。
「今」の気持ちや状態で判断しましょう。
迷ったら、以下のように自問してはどうでしょうか?
・今この着物や高級な食器セットを私は買うか?
・この大量のアルバムや手紙が突然なくなったとして、本当に困るか?
・親が集めていた置物や記念品は、今の自分の暮らしに意味がある?
この質問に対して「うーん…」と迷うなら、そうしたアイテムは、すでに役目を終えているのかもしれません。
すべてをあっさり手放すのが難しいことは私もわかっています。
そんなときは、「すぐに捨てるか、取っておくか」の二択ではなく、「写真に残す」「使える形で活用する」「一定期間だけ保管する」といった方法を試してみるとよいでしょう。
未来や過去ではなく、「今」に意識を向けて片付けを進めてみてください。
4.他人の期待に振り回されない
実家の整理をしていると、周囲の意見や「こうすべき」という固定観念にしばられることがあります。
「全部ちゃんと取っておいたほうがいいんじゃない?」
「親が大事にしていたんだから、捨てたら申し訳ないでしょ」
「形見は持っておかないと後悔するわよ」
こうした言葉を聞くと、「私が捨てるのは間違っているのかも」と迷うこともあるでしょう。
ですが、片付けの目的は自分の人生を快適にすることです。
他の人にとって「大切なもの」でも、自分にとってそうでないなら、無理に持ち続ける必要はありません。
もちろん、家族の意見を無視するわけにはいかないので、どうしたいか考えて、自分の意見をはっきり伝えましょう。
たとえば、こんなふうに伝えてみてはどうでしょう?
・「着物は取っておきたいけど、こけしは手放したい」と具体的に伝える
・「全部は無理だけど、一部だけ残すのはどう?」と代案を出す
・「私の家には置くスペースがないから」と現実的な理由を説明する
周囲の人が「残しておくべきだ」と言うなら、「では、引き取りますか?」と聞いてみるのもひとつの手です。
本当に必要なら、その人が持っていくはずですし、そうでなければ要らないことに気づいてくれるかもしれません。
5.こまめに休憩をとる
遺品や実家の片付けは、思った以上に体力や気力を消耗します。
長時間、重いものを運んだり、ほこりっぽい環境で作業したりすると、疲れがたまりやすくなります。
昔の写真や思い出の品を手に取るだけで、気持ちが大きく揺さぶられることもあるでしょう。
そこで、こまめに休憩を取ってください。
最初に作業時間を決めておくのがおすすめです。
・15~30分作業したら、5~10分休む
・午前と午後に分けて、間にしっかり休憩をはさむ
・時間があっても毎日やらず気分転換する日を作る
「もう少しやろうかな」と思うタイミングでいったん休んだほうが嫌にならないでしょう。
疲れた状態で無理に作業を続けると、判断力が鈍り、捨てるべきものを残してしまうこともあります。
気持ちに余裕がないときは、決断疲れを防いでみよう。やり方を7つ紹介します。
休憩中は片付けのことを忘れるほうがいいと思います。
・好きなことをちょっとしてみる(読書、音楽を聴くなど)
・お茶やコーヒーをゆっくり淹れて飲む
・外の空気を吸う
・軽く体を動かす(ストレッチなど)
こうした時間を取ることで、リフレッシュでき、次の作業もスムーズに進みます。
片付けは長期戦です。一度に終わらせようとせず、焦らず少しずつ続けてください。
6.罪悪感を手放す
実家の片付けや遺品整理をしていると「捨てること」に罪悪感を覚えることがよくあります。
「親が大切にしていたものを捨てるなんて、申し訳ない」
「高価なものなのに、捨てるなんて」
「もらいものだから、手放すのは失礼かも」
こんなふうに考えてしまい、なかなか捨てられないこともあるでしょう。
でも、ものを手放すことは、親とのつながりを捨てることでも、親の意思に背くことでもありません。
親は「自分が亡くなった後も、子どもに負担をかけたい」とは思いません。
親が大切にしていたものでも、それを持ち続けることが、今の自分にとって負担になるなら、手放してもよいと私は考えています。
思い出の多いものすべてを捨てる必要はありません。こんな方法を試してみてください。
・写真に残す(形はなくなっても、思い出すきっかけが残る)
・誰かに譲る(本当に必要な人に使ってもらう)
・リメイクして日常で活用する(着物をバッグにする、食器を小物入れにする)
手放すときは、「申し訳ない」と思う代わりに、「ありがとう」と親の愛情に感謝して見送りましょう。
ものを持ち続けることだけが、親の愛情に報いる方法ではありません。
実例あり:今の生活の中で、もっと思い出の品を楽しむ5つのヒント
7.一人で抱え込まない
残されたものが多いと作業が大変になりますし、遺品整理は精神的にもきついでしょう。
「できるだけ自分でやりたい」
「人に迷惑をかけたくない」
「誰かに頼んでも、結局は自分が判断しなければいけない」
こんなふうに考えて、一人で抱え込みすぎてしまうことがあるかもしれません。
その結果、なかなか作業が進まず、時間だけが過ぎていくなら、無理をせず、人の手を借りましょう。
家族や親戚と相談しながら進めるのもよいですが、処分するものに関する考え方やペースが合わないこともあります。
そんなときは、信頼できる友人に手伝ってもらうのもひとつの方法です。
また、思い切ってプロの手を借りるのも選択肢のひとつです。
不用品回収業者や遺品整理の専門業者に依頼すると、自分では難しい処分や仕分けもスムーズに進みます。
すべてを自分一人でやろうとすると、負担が大きくなりすぎてしまいます。
「この作業は誰かにお願いできないか?」と考えて、頼れる部分は遠慮せずに頼ってください。
心身の負担を軽くしながら、少しずつ前に進むことが大切です。
助けを借りることは悪いことではありません。必要なときは、遠慮せずに誰かの力を借りましょう。
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実家や遺品整理をスムーズに進めるコツを紹介しました。
親の家の片付けは、時間も労力もかかりますが、少しずつ進めればいつか終わります。
遺品整理は、故人を偲び、未来へとつなぐための大切な時間だと思います。
焦らず、無理せず、自分のペースで整理を進めましょう。
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