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捨て活を始めたばかりの読者の質問に回答します。
明らかなガラクタは捨て終わったが、そこで止まってしまったという内容です。
こういうこと、よくありますよね。
こんなとき、うまく捨て活を進める方法を4つのステップに分けて紹介します。
明らかなガラクタを手放しただけでもスッキリしますが、断捨離はむしろここからです。今回は、この壁を超える方法を紹介します。
まず、お便りを紹介しますね。なごみさんからいただきました。
捨てられない
先日、図書館でたまたま『1週間で8割捨てる技術』を見つけ、タイトルにひかれて手に取りました。とても読みやすくて、家に帰ってから筆子さんのブログも読み始めました。
私は物をたくさん持っていて、ようやく最近、「このままではいけない」と思い、捨て活を始めたところです。
まずは明らかなゴミから捨てようと、大昔からあるほとんど着ない衣類、使いかけのまま放置していた化粧品、古いレシートなどを捨てました。
ところが、ここで捨てるものがなくなりました。
何年も使っていない調理器具があるんですが、捨てられません。使っていないけれど新品同様のホットプレートなんかです。
使わないのはわかっているけれど、まだ使えるからもったいないと思ってしまうんです。
本に書かれていたとおりです。
夫も、「取っておけば?」と言います。
家はと言えば、少しはきれいになったんですが、まだまだ物は多いです。
使っていないけど状態のいいものはどのように判断していけばいいと思われますか?
アドバイスをいただけたらうれしいです。
なごみさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
本を読んでいただき、うれしいです。
不要だけど、まだまだ使えるものは捨てにくいかもしれません。
しまう場所があるなら、生活の邪魔になっていないでしょうし。
ただ、使えるものでも、使わないものは捨てたほうがいいと思います。
それは、過去ではなく、今を生きる選択です。次のようなステップを取ってみてください。
ステップ1:不用品を持ち続けるコストを考える
なごみさんが持っている「使わないもの」を今後も持ち続けることで発生するコストについて考えてください。
捨てるかどうか迷っているとき、人はそれを手放すことによって失うもののことばかりを考えています。
「高かったのに」「まだ使えるのに」「捨てたら後悔するかも」という気持ちは、全部、手放すことで生じるかもしれない損失を見ています。
ですが、不用品を持ち続けるコストもあります。
使わないホットプレートなどは、収納スペースを占領するだけでなく、目に入るたびに「また使ってない」「捨てなきゃ」となごみさんの気持ちをざわざわさせるでしょう。
つまり、不用品はただそこに置いてあるだけで、人の集中力や思考するエネルギーを奪います。
いらないものがたくさんあれば、掃除や探し物の時間が長くなり、本当に必要なものがまぎれてしまう問題もあります。
一言で言うと、暮らしにくくなります。
「まだ使えるから」と手元に置いておくと、こんなふうにいろいろ問題が発生しているし、今後もそれが続きます。
捨てれば、こうした問題と無縁になります。こう考えれば、「捨てた方がラクになるかも」と思えるでしょう。
もったいないから捨てない。この決断のせいであなたが失っているたくさんのもの。
ステップ2:使うかどうかを見極める
使えるかどうかではなく、実際に使っているかどうかで残すものを決めてください。
使っていなかったら持っている意味はあまりありません。
ステップ1に書いたように、不用品はただの「保管すべき物」で、それはなごみさんの意識と空間を奪っています。
本当に使うものだけを残すと格段に暮らしやすくなります。
今残しているものを最後に使ったのがいつか考えてみると、それが、使うもの」かどうか判断できます。
たとえば、ホットプレートについて考えてみましょう。
最後に使ったのはいつだったでしょうか? 半年前? 1年以上前?
もし「もう思い出せない」「数年前」といった答えになるなら、それは今の生活には必要ないと考えられます。
ほかにも、「今日、これが突然壊れたら、もう一度買い直したいか?」と自問するのもいいでしょう。
その答えは、「イエス」ではないと思います。その場合、これはもう必要ありません。
すでに所有しているから、捨てるのがなんとなくもったない気がするだけです。
このように、客観的に実際の使用頻度や生活との関わりを確認すると、「使えそうなもの」も実はガラクタであるとわかります。
古道具屋になるつもりがないなら、不用なものは手放したほうが、暮らしの質があがりますよ。
ステップ3:捨てない理由を書き出してみる
ステップ2までやっても、もったいなくて捨てられないときは、なぜ、それを今も持っているのか、そして、来年も再来年も持ち続けるのかその理由を書き出してみましょう。
頭の中で考えているだけだと、もやもやしたままなので、しっかり言葉にすることをおすすめします。
書き出すと、自分の気持ちがもっとはっきりわかります。
使わないのに持ち続けるよくある理由は、「高かったから」「まだ新しいから」「もらいものだから」「もったいないから」などです。
こうした理由は、今の自分の生活に必要かどうかとは、ほとんど関係ありません。
重要なのは、今とこれからの生活にちゃんと役立つかどうかです。
残す理由が過去のできごとや、執着に偏っていたら、思い切って手放してください。捨てても何も困りません。
持っている理由が、「特にない」「なんとなく置いてある」なら、それは、不用品を処理していないだけの状態です。
できるだけ早く手放してください。
迷っているようでも、心の中では答えが出ていることが多いもの。書き出して、その答えと直面しましょう。
ステップ4:まず1つだけ手放してみる
「捨てられない…」と、悩んで行動が止まっているときは、考えすぎず、何か1つ捨ててみてください。
あれこれ考えていても断捨離は1ミリも進みません。実際に捨ててみると、膠着状態から抜け出せますよ。
何か1つ捨ててみて、状況や心境の変化を見てください。
何か大きな問題が生じるのか、それとも何も起こらないのか?
たとえば、キッチンにある使っていない調理器具の中から、1つ捨ててみるのはどうでしょう?
ホットプレートが難しいなら、小さなタッパーや古いピーラーなど、捨てたところで、たいしてダメージがないものを選ぶといいでしょう。
タッパーやピーラーを捨てて、すごく後悔して、胸がドキドキしたり、涙がはらはら出てきたとしても、100均やアマゾンで、すぐに調達できるので安心です。
捨ててみると、「あ、意外と捨てられた」「やってみたら大したことなかった」という気づきがあります。
こうした成功体験を重ねていくと、次も捨てる決断をしやすくなるでしょう。
行動してはじめて気づくことも多いので、迷いや悩みが深いときほど、思い切って何か捨ててみてください。
それでは、なごみさん、暑い毎日が続きますが、お元気でお過ごしください。
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読者の質問に回答しました。
捨てるとき、「もったいない」「持っていればいつか使えるかも」と思うでしょうが、そう思ったからといって、それを取っておく理由にはなりません。
たとえスペースに余裕があったとしても、管理の手間が発生するし、大事なものがそうでないものの間にまぎれてしまうからです。
今、捨てなくても、あとで引っ越しやリフォームといった機会に捨てることになります。それなら、早めに捨てておいたほうがいいと思いませんか?