写真の整理

断捨離テクニック

写真整理のコツ:残す写真と捨てる写真を見極める5つの基準

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写真の整理に際し、残す写真を決める5つの基準を紹介します。

若い頃、写真は紙焼きで持つのが普通だった私(昭和34年生まれ)の世代の人は、いまだに大量の写真をもっていて途方に暮れることがあります。

写真はただの紙切れではなく、楽しい思い出を映し出すもの。「残すべきか、それとも捨ててもいいのか」と迷うことが多いかもしれません。

いずれにしろ、全部残すのは現実的ではありません。でも、整理を始めても、どんな写真を残すのか、多少は方針がないと、なかなか手放せないものです。

量を減らすことだけでなく、自分や家族にとって意味のある写真を選ぶ視点を紹介するので、写真整理の参考にしてください。

紙焼き写真をベースに考えていますが、デジタル写真にも応用できる考え方です。

1.明らかにいらない写真を捨てる

まず、誰が見ても不要とわかる写真を捨てましょう。

・ピンぼけ・手ブレしている写真
被写体がぼやけていたら、写真の意味がありません。そこに何が写っているか判別できなければ思い出を残す役割を果たせません。

・重複している写真
同じ構図・同じ瞬間を連写したものは、ベストショットだけ残して他は捨てます。スマホやデジカメの普及で、同じような写真が何十枚も残っているケースは多いもの。1枚を選べば十分です。

・暗すぎる・明るすぎる写真
露出が極端で、見づらい・雰囲気が伝わらないものも捨てます。光の加減が悪いと、そのときの表情や場の空気感がうまく伝わりません。

・指が写り込んでいる・レンズが汚れている写真
撮影ミスで画面の一部が隠れてしまっているものは、残さなくて大丈夫です。

・被写体に覚えのない写真
知らない人が偶然写り込んでいるもの、何を撮ったか思い出せないもの、電柱や床だけが写っているシュールな写真。こうした写真は記録としての価値はありません。

・劣化している写真
色あせや黄ばみがあるもの。カビ臭い写真や破れているものは、保管しても劣化が進むだけです。大切な写真なら、スキャンするか、スマホで撮影し、デジタル化するほうが長く楽しめます。

整理を進めるうえで一番難しいのは、感情が絡む写真の選別です。明らかに不要な写真は判断に迷わないので、こうした写真から捨て始めると写真整理に加速がつきます。





2.見た時の感情を確認してみる

その写真を見たとき、どんなふうに心が動くか考えてください。

残すべき写真は、見た瞬間に「懐かしい」「うれしい」など、ポジティブな気持ちになれるものです。逆に、見るたびに気持ちが沈む写真や、嫌な思い出を呼び起こすものは無理に残す必要はありません。

写真は過去を記録するものですが、それを見た今の自分や家族にプラスになるものを残すべきです。嫌な気分になる写真を手元に置いておくと、アルバムを開くたびに昔の嫌なことを思い出します。

たとえば、学生時代の友人たちと撮った写真を見て自然に笑顔になれるなら、それは残す価値があるでしょう。けれども、同じ時期の写真でも、当時のつらい記憶がよみがえって苦しくなるなら、迷わず手放してください。

大切な人が映っている写真を捨てることに罪悪感を持つ人もいます。ですが、写真を捨てても、その人との関係や記憶が消えるわけではありません。

前向きな気持ちで見返せる写真だけを残すと、アルバムを開いたときに幸せな気分になれ、写真を見るのが楽しみになります。

3.ストーリーがある写真を残す

ただの風景やスナップではなく、その写真に物語があるものを残しましょう。

残す価値があるのは、その写真を見ながらエピソードを語れるものだと思います。

旅行先で偶然出会った人との一枚や、家族で思わず笑ってしまった瞬間の写真などは、写真が小さな物語を体現しています。時間が経っても語り継げるエピソードがある写真は、家族や友人と一緒に見たときに、話が弾みます。

一方で、何を残したかったのか思い出せない風景写真や、とりあえず撮った集合写真は、後で見返しても説明がつかず、扱いに困ることがあります。

昔のように、写真そのものが少なかった時代ならこうした写真も、「記録」として残す意味もありました。しかし今はデジタル写真があふれる時代です。エピソードのない写真まで残すと、整理が大変になるだけです。

写真は単なる画像ではなく、体験を未来に伝えるものや、コミュニケーションのツールと考えてください。「これを見せたら誰かと話が広がる」と思える写真を残しましょう。

4.誰のために残すのか

残す写真を選ぶとき、「誰のために残すのか」という視点を持ちましょう。

自分だけが楽しむための写真なら、自分が不要だと感じればすべて処分できます。自分だけが管理する写真は、たくさん残してしまっても自分が苦労すれば済みます。

しかし、将来の家族のために残すなら、残すべき写真が変わってきます。

たとえば、友人との旅行写真は自分にとって大切でも、家族にとってはそこまで価値がないかもしれません。一方で、自分の幼少期や家族の節目を記録した写真は、子どもや孫にとって特別な意味を持つ可能性があります。

遺品整理の現場では、大量の写真が残されて遺族が困ることが少なくありません。残された人にとって価値のある写真を意識して選んでおけば、後日、家族の負担になることもないでしょう。

残す写真は、未来に残すメッセージだと考えてください。

5.繰り返し見返したいかどうか

最後の基準は、何度でも見返したくなるか、どうか、です。

きれいに撮れていても、一度見て満足し、その後ほとんど手に取らない写真は、残しておく必要はないかもしれません。逆に、何度も見返したいと思う写真は、残す価値があります。

たとえば、旅行先の風景写真は一度見れば十分で、以後はアルバムを開く機会がないことも多いでしょう。一方で、家族史に残るようなエピソードや体験を撮った写真は、年月を経ても、繰り返し見たいと思うでしょう。

どんな写真を繰り返し見たいと思うかは人によって違います。風景写真が好きで、心に響く人もいれば、家族の写真が重要だと思う人もいます。

自分にとって大事な写真を残してください。

写真はあとから見返すために残します。意味のある写真を選べば、少ない枚数でも、大きな価値を引き出せるでしょう。

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おわりに:今の生活に合った量を残す

写真整理で大切なのは、自分にとって本当に意味のあるものを見極めることです。

今回紹介した5つの基準を意識すれば、判断に迷う時間が減り、整理をしやすくなるでしょう。

ただ、どんなに価値がある、大事だと思った写真でも、残しすぎれば管理しきれず、結局は見返さなくなります。

写真はアルバムに貼っても、そのままでも場所をとるものです。

整理しきれないと、あとで見返しにくいし、「片付けないと」という気持ちの負担にもなります。

今、快適に生活し、ストレスを増やさないためには、あまり残しすぎないほうがいいでしょう。

写真の整理は時間がかかるので、1日15分など、時間を区切って楽しみながら取り組んでください。

厳選して残した写真は、日常の中で楽しめるようにしておくとさらに価値が増します。

お気に入りを数枚フレームに入れて飾ったり、フォトブックにまとめておくと、見る機会が自然に増えるでしょう。ある程度、アルバムやフォルダーに整理しておいたほうが、将来家族が引き継ぐときにわかりやすく、負担になりません。

今とこれからの暮らしがよりよくなるために、残す写真を選びましょう。





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