食器棚を開けている女性

ミニマルな日常

断捨離は全部捨てることじゃない:自分に合った適量を見つける方法

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断捨離はものを全部捨てること。こんな勘違いをしているとかえって片付けが進みません。

すべて捨てようとするのではなく、自分にとってちょうどいい量を見極めていく方がうまくいきます。この記事で適量を見つけるコツを紹介しますね。

本来、片付けの目的は、より心地いい暮らしをすることです。

持ち物を極限まで減らす必要はありません。

目的は全捨てではない

片付けというと、いらない物をとにかく処分することだと考えがちです。

断捨離やミニマリストが流行し、持ち物を極限まで減らすことが理想のように言われることが増えました。いくつ捨てたか、何個残っているか、そんな話もよく聞きます。

でも、片付けの本来の目的は捨てることそのものではなく、暮らしをより快適にすることです。

捨てようとがんばりすぎると、大切な思い出の品を勢いで捨ててしまったり、無理して減らして、後悔することもあります。

お客さんに出す食器が足りない、洋服が足りずに洗濯に追われる、こんなケースもあるでしょう。これでは生活の質が下がるので、片付ける意味がありません。

片付けは生活をよくするための手段です。

不用品を捨てながら、自分の生活に合ったバランスを見つけることが重要です。

ものをとことん捨てようとするのではなく、負担になっているものを減らす視点を持ちましょう。





「ちょうどよい」とはどんなこと?

ものは多すぎれば管理が大変になり、少なすぎれば日常生活に支障が出ます。その中間にあるのが、心地よく暮らせる適量です。

たとえば衣類を考えてみましょう。

クローゼットにたくさん服を詰め込んでいると、着たい服を探すのに時間がかかります。逆に、数が少なすぎると、イベントに着るものがない、毎日同じ服で変化がなくなるなど、別の不便が生じます。

いつも在宅で仕事をしている私は少ない服でも困りませんが、出勤する人はそういうわけにはいかないでしょう。自分のライフスタイルに合わせて「これだけあれば充分」というラインまで減らすのが理想的です。

食器も同じです。いつ来るかわからないお客さんに備えてたくさん持っていると食器棚が満杯になります。最低限に絞りすぎると普段の食事で足りなくなります。普段使う分に、予備を数枚足すくらいが、その家庭にとっての適量かもしれません。

タオルもわかりやすい例です。家族の人数や洗濯の頻度に応じて必要な枚数は違います。

多すぎると収納場所を圧迫し、使わないまま劣化しますが、少なすぎると突然の雨の日に足りなくなります。使いたいタオルが全部洗濯中で、お風呂上がりに「え、ない…」なんてことになるかもしれません。

予備も含めて数を決めるといいでしょう。

本や雑誌も同じです。読まない本が積み上がると、読みたい本が埋もれて探しにくいし、書棚が視覚的ノイズになります。

でも、手元に本が一冊もないのは物足りないと感じる人もいるでしょう。本好きの人にとっては、読みたいときにすぐ手に取れる本が数冊ある状態がちょうどいいと言えます。

適量は人によって異なります。一人暮らしと、子育て中の家庭では必要な量は大きく違いますし、年齢や働き方によっても変わります。

若いころは服が多くても楽しいかもしれませんが、年齢を重ねると数が多すぎて管理が大変だと感じやすくなるかもしれません。

朝の支度で洋服を迷わず選べる、調理に必要な道具がすぐ取り出せる、読みたい本が一目で見つかる。そんなふうに日常がスムーズにいくとき、適量になっていると考えられます。

適量を見つける4つのステップ

ちょうどいい量は人それぞれです。他人の真似をするのではなく、自分や家族に合った量を探すことが大切です。以下のステップで適量を探してください。

ステップ1:現状を把握する

まず自分がどれだけものを持っているか、客観的な事実を確認します。

何枚服があるか、お皿は何枚あるか。実際に数えてみると「こんなにあったのか」と驚くことも多いでしょう。

ただ、所持品すべてを数えようとするとすごく大変な作業になるので、特に多すぎると思うもの、少し減らしたいものに絞って、数えてください。

ステップ2:必要な数を考えてみる

次に、日常生活でどのくらい使っているか観察します。

服なら1週間/1ヶ月/ワンシーズンに何枚着ているか考えてください。実際に使っている数から、必要な数を考えましょう。

私は、以前、プロジェクト333(3ヶ月33アイテムで暮らすこと)を自分なりにアレンジして、日々の服装の記録を取ったことがあります。

もう着ないと思う服をごみ袋に詰めてみた~私なりのプロジェクト333。

ミニマリストらしいファッションの選び方。プロジェクト333のすすめ。

ステップ3:適量まで減らす

適量がわかったら、その数まで減らしましょう。といってもいきなり捨てる必要はありません。

日用品は使って消費するのがいいと思います。

詳しくはこちらを参照⇒死蔵品を作らないために、すでに家にある物を使う4つの戦略。

もちろん、あまりに多すぎるときは、断捨離してください。

ステップ4:暮らしながら調整する

決めた量でしばらく生活して様子を見ます。

服を50着程度にして暮らしてみたら、洗濯するからこんなには必要ないと気づくかもしれません。

逆に、真冬のコートが1枚だと、いつも同じで寒い季節によけいに気持ちが塞ぐこともあるでしょう。

いったん数を絞り込んだあとも、合わなければ修正していくと、そのときの自分の適量に近づきます。

片付けや断捨離は一度で完結しません。

ずっと、生活の変化に合わせて調整します。

ただ、自分なりの適量の見つけ方ができるようになると、それ以後は、ものが増えすぎることはありません。

見た目より適量を優先する

片付けをするとき、SNSや雑誌の部屋と比べてしまうのはやめましょう。

真っ白な壁に家具が少しだけ置かれた部屋や、ものがほとんどない空間を見ると、「本当に片付けるなら、ここまで減らさなければならない」と感じてしまうこともあるかもしれません。

ですが、片付けの目的は見た目を整えることではなく、暮らしをスムーズにすることです。

見た目だけを基準にすると自分の適量を見失うことになりがちです。

たとえば調味料は、キッチンに何十種類も美しく並べて映える収納にするよりも、実際によく使う数種類だけを持つほうが自分の暮らしに合っているかもしれません。

同じように衣類や本も、見映えを意識して極端に減らす必要はありません。自分が快適に着回せる服を揃え、好きな本を何冊か持つほうが、心地いい暮らしになります。

*******

自分にとってちょうどいい量まで減らす断捨離をおすすめしました。

片付けというと「いかに多く捨てるか」に意識が向きがちですが、適量を基準にすると暮らしやすさを考えられるようになります。

減らすことだけに集中すると、足りなくなったり、後悔したりする危険がありますが、必要十分を探るなら、その心配はありません。

私は靴は冬のブーツとそれ以外の季節のスニーカーの2足で回していましたが、これだと靴の痛みが早いので、最近は年間、3足履いています。

ちょうどよい量を意識することは、断捨離をスムーズにしてくれる効果もあります

全部捨てようと思っていると、「時間があるときに一気にやらなきゃ」と思ってハードルがあがりなかなか始められません。

「自分に合う量に整えればいい」と考えると、今の自分でもできそうな気がするので(実際できますが)、着手しやすくなります。

不用品を捨てるとき、ぜひ、ちょうどいい量にすることを考えてください。





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