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部屋をきれいにしたいのに、どうしても続かない──そんな人のために、もっとラクに片付けに取り組めるマインドセットを紹介します。
片付けたい気持ちは十分あるのに、なかなかそうできないと、「私は片付けが苦手なんだ」と思ってしまうかもしれません。
でも、部屋が片付かないのは、多くの場合、考え方に原因があります。望ましくない思い込みがあるだけなのです。
暮らしを整え、リセットしやすい部屋をつくるには、古いマインドセットを手放し、新しい考え方に切り替えることが効果的です。
では、ここから片付け上手になるのに役立つマインドセットを7つ、具体的に説明しますね。
1:自分が快適になるために片付ける
まず、自分が気持ちよく暮らすために片付けると考えてください。
片付けが苦手な人は、「家族のためにやらなければ」「来客が来たとき恥ずかしくないように」と、どちらかというと他人のために片付けようとします。
他人の目を意識しているので、「やらされている感覚」があり、片付けが義務のようになってしまうのです。そのため、なかなかモチベーションが続きません。
そうではなく、自分自身が毎日ラクに気持ちよく過ごせるように部屋を整えるのだ、と考えてください。自分が安心できる心地よい空間にしよう、こう考えると、部屋の片付けがもっと自分ごとになります。
キッチンのカウンターを片付けるのは、自分が楽しく調理をするため、ダイニングテーブルの上を片付けるのは、自分が落ち着いて食事をするためです。
この考え方に切り替えると、家族が協力してくれなくても、そこまでストレスになりません。また、誰かに「きれいになったね」とほめられなくても、続けられます。
2:少しずつ取り組む
片付けが苦手な人ほど、一気に片付けようと考えがちです。そうではなく、毎日少しずつ片付けるようにしましょう。
1回、5分、10分、15分と短時間の片付けを積み重ねてください。
どのみち、一気にやろうとしてもまず終わりません。
引き出しひとつ、棚の一段、机の上の書類の山など、10分もあれば終えられるところを片付けてみてください。
範囲が小さいのですぐに終わり、きれいになるので「できた!」という達成感があります。
実際、ものは毎日少しずつ、時間をかけて家の中に入ってきました。余分に入ったものを、少しずつまた外に出す、と考えてください。
3:片付けは苦行ではなく自分をラクにすること
片付け作業を、「終わりのない大変なことだ」と思い込んでいると、何もしない前から、気分が重くなります。
片付けを苦行と考えるのではなく、未来の自分を助ける活動だと考えましょう。
それは、将来の自分への小さな投資です。今、少しだけ手を動かせば、明日がぐっとラクになります。
たとえば、キッチンを片付けてから寝れば、翌朝スッキリした気分で朝食の支度ができます。
寝室を整えれば、余計なものが目に入らないので気持ちが落ち着き、眠りにつきやすくなります。寝不足による疲労感が減り、翌日の体がラクです。
片付けは、苦しい作業ではなく、自由に過ごせる時間と心の余裕を生み出す活動。
こう考えれば、もっと前向きに取り組めるようになりますよ。
4:やる気を待つより、仕組みで続ける
やる気が出たら片付けようと思っていると、部屋はなかなかきれいになりません。
やる気にかかわらず、ごく自然に片付けてしまう仕組みを大事にしましょう。
人の気分やモチベーションには波があるので、それを頼りにしていると「今日は疲れたから明日やろう」「週末の時間のあるときにやればいい」と片付けを先延ばすことが増えます。
でも、明日になっても、週末になってもやる気が出ることはあまりなく、ますます散らかっていきます。
これは、多くの人がつまずくパターンです。
気分任せにするのではなく、小さな片付けルーティンを作ることを意識しましょう。
たとえば
・朝出かける前に、リビングをざっと片付ける
・夕食後に食器をすぐ洗う
・寝る前にキッチンのカウンターをきれいにする
こんなふうに、時間と動作を結びつけてやってみてください。
何日か続けているうちに、習慣になります。
やる気任せではなく習慣に助けてもらう。そう考えれば、片付けは気合いを入れて臨む特別な作業ではなく、日常の一部になります。
簡単に部屋がきれいになる if-thenルール(イフゼンルール)、10選。
5:大事なのはものの量を減らすこと
部屋をきれいにするために、収納を工夫するのではなく、ものの量を減らすことを考えてください。
なかなか片付かないとき、「収納スペースや収納グッズが足りない」と思いがちです。そして、隙間を収納に利用したり、収納ボックスを買い足して部屋をきれいにしようとします。
でも、部屋が散らかるのは、収納スペースが足りないからではなく、ものが多すぎるからです。
収納で解決しようとすると、余計な収納グッズが増えたり、本来は捨てるべきものまで収納してしまったりして逆効果です。
自分が無理なく管理できる量までものを減らせば、今ある収納スペースだけで十分です。
タオルが30枚あると、新しいケースを買いたくなるかもしれません。でも、5枚にしぼれば、収納することすら必要なくなります。
なぜ人は収納しただけで片付いたと錯覚するのか? その心理と対策
6:その都度片付けを完了させる
片付けは「あとでやること」ではなく、「今終わらせること」と考えてください。
部屋が散らかるのは、「あとでやろう」と思って机や床にモノをとりあえず置いてしまうからです。
実際は、あとになってもなかなか片付けられません。そのうち、部屋のあちこちにものが積み上がり、どんどん散らかっていきます。
考え方を変えて、1つの行動を必ず最後まで終えるようにしましょう。「出す→使う→戻す」という流れをワンセットで考えてください。
たとえば、郵便受けから郵便物を取り出して帰宅したら、机に置いたままにせず、すぐに仕分けをして不要なものは捨て、必要なものは所定の場所に置きます。
ほんのちょっとしたことですが、徹底すれば下駄箱やテーブルの上に紙類がたまらなくなります。
7:リセットできれば十分
部屋を完璧にきれいにしよう、いらないものを徹底的に捨てよう。こんなふうに完璧をめざすのではなく、リセットできればいい、と考えてください。
片付けが苦手な人ほど、「部屋はいつもきれいでなければ」と思い込んでいるのではないでしょうか?
生活をしていれば多少散らかるのはごく自然なことです。雑誌やSNSで見たような部屋を理想にするのはやめましょう。
散らかった部屋を寝る前にざっと整えれば大丈夫です。
少しでも片付けておけば、大々的に散らかることはありません。
完璧を求めるとなかなか始められなかったり、簡単に挫折したりします。
「リセットできれば十分」と考えれば、片付けのハードルがぐんと下がります。
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片付けに取り組みやすくなるマインドセットを7つ紹介しました。
部屋を整えるのが苦手な人でも、考え方を変えれば、今よりずっと取り組みやすくなります。
今回紹介したマインドセットを、一度にすべて取り入れる必要はありません。まずは一つだけ考え方を変えてください。
また、「片付け=よいこと」「散らかっている=悪いこと」とあまり思い込まないほうがいいです。
多少散らかっていても、その人や家族にとっては暮らしやすいこともあります。
「きれいにしなきゃ」「片付けなきゃ」と思えば思うほど、片付けがつらくなります。
片付けは、自分の暮らしをよくするためにします。部屋をきれいにしようと躍起にならないほうが、片付けのハードルが下がり、結果的に部屋がきれいになります。