シニア目前、主婦でミニマリストなブロガー筆子が、断捨離と節約をして「老い支度」に励む日々をつづっています。

幸せになれる動きとは? 姿勢や動作が気持ちに与える影響(TED)


幸せになるヒントが詰まっているTED動画を紹介します。タイトルは How Your Body Affects Your Happiness(身体があなたの幸福にいかに影響を与えるか)、プレゼンターは Tal Shafir(タル・シャフィール)さんです。

シャフィールさんはダンス・ムーブメント・セラピーや身体心理学、運動科学の研究者。人の姿勢や動きがどんなふうに気持ちに影響を与えるのか、わかりやすく説明してくれます。

身体が気持ちにどんなふうに影響を与えるか?

独立イベントのせいか、日本語字幕はありません。英語その他、7つの言語の字幕を表示させることができます。

ジャフィールさんが最初に卒業した大学はヘブライ大学なので、たぶんイスラエル出身です。そのせいか多少アクセントがありますが、ゆっくり話しているし、単語や構文は難しくありません。

2013年、Jaffa(ヤッファ)で収録された動画です。長さは14分47秒。動画のあとに抄訳を書きます。

動作が感情に影響します

ある一定の動きをするだけで、気持ちに影響があることをご存知ですか? 運動をすると気分がよくなるという話ではありません。

ある感情に関係のある動きをして、その感情をより高める話です。

楽しい気分になる動きを日常生活に取り入れ、ネガティブ感情を引き起こす姿勢や動きをやめれば、より気分がよくなります。

これは私の研究からわかったことですが、最初は個人的な体験から始まりました。

ダンスセラピーとの出会い

若い頃、ダンスが好きでした。ダンスの先生をめざし、勉強していたとき、アメリカからやってきたダンス・ムーブメント・セラピストのワークショップに出ました。

この先生の指示に従って身体を動かしていたら、自然に自分の心からわいてくる感情と同じように、感情がわいてきました。このときはじめて動作が感情に大きな影響を与えることに気づきました。

この経験は私にとって、とても意味があったので、ダンス・ムーブメント・セラピストになることに決めました。

その後、数年セラピーをしてから、研究生活に入り、仕事や家庭、勉強などで忙しくなり、ダンスをやめてしまいました。

ダンスのおかげで困難を切り抜けられた

10年後、私はプライベートなことで、とても悩んでいました。そのときたまたま、街でダンスをするイベントに参加しました。

街角で皆、スイングを踊っていたのです。

スイングミュージックが気に入り、定期的にスイングを踊るようになりました。ダンスを踊り始めたら、とても楽しい気持ちになりました。

踊るたびに、より幸せを感じ、気力が生まれ、やる気になりました。この感情は踊っているときだけでなく、その後も、数時間続きました。

難しい時期に、ダンスが私を助けてくれたのです。

ダンスを始めたら、昔、ダンス・ムーブメントセラピーをやっていたことを思い出し、家でも踊るように。

社交ダンスやスイング、家での踊り、すべてが、私を楽しい気分にさせてくれました。

とても効果があったので、どうしてダンスの動きが人を幸せにするのか、本格的に研究したいと思いました。

なぜ動きがこんなに感情に大きな影響を与えるのか? 踊っているとき脳は何をしているんだろう? 心理的、精神的に問題をかかえている人を、身体運動が助けることはできないだろうか?

そんなふうに思ったのです。

動きが感情に影響を与える仕組み

これらの質問の答えを探す前に、まず、感情とは何か理解する必要があります。

気持ちや感情が何か、ご存知ですか?

私たちの身体は、常に脳にシグナルを送っています。危険な目にあったら、こうしたシグナルが、私たちが無事でいられるように、脳に特定の行動の司令を出すよう促します。

シグナルは化学的、電気的なものですが、じつは私たちの無意識の感情なのです。それが意識的な感情に変換されます。

たとえば、身体はいつも血糖値を脳に伝えています。血糖値が下がりすぎたことを脳が感知したら、脳は、血糖値を上げるため何かを食べるという行動を起こさせようとします。

すると私たちは、おなかがすいたと感じ、食べるという行動に出ます。


ドキドキするから恐怖を感じる

別の例を出します。

もし何か恐ろしいものを見たとしましょう。

アラスカで楽しくハイキング中、突然、大きなグリズリー・ベア(ハイイログマ)を見ました。

実はこれ、数年前、私の身に本当に起きたことです。目の前にはいませんでしたが、500メートル先の、私がいた道と並びの道にいたのです。

幸い風向きのせいで、クマは私の匂いをかぎませんでした。

クマを見た直後から、大丈夫だとわかるまで、ものすごく心拍数があがり、瞳孔は拡大し、すべての血液は筋肉に向かいました。

闘うか、逃げるか、その場で凍りつく準備のために。

このように身体から脳に送られるシグナルが、ダーウィンやジェームス、その他の学者によれば、私に恐怖を感じさせたのです。

怖かったからドキドキしたのではなく、心拍数が上がったから、恐怖を感じたのです。

身体からのフィードバックが、脳に届き、それが感情を決めるのです。どなたも経験があると思います。

なぜ深呼吸するとリラックスできるのか?

ストレスを感じたり、心配なとき、深呼吸をすると気持ちが落ち着きます。

通常、リラックスしているときの呼吸のように、ゆっくりと深く息をすれば、脳に、リラックスしていると伝えることができます。すると穏やかな気持ちになり、落ち着くことができるのです。

動きも呼吸と同じです。

身体の動きが脳にシグナルを送ります。

血糖値やホルモンのレベル、心拍数、呼吸の回数、筋肉の収縮の度合い、関節の角度や動く度合いなど、すべてが脳に、いま自分はどんな姿勢や動きをしているのか伝えます。

血糖値が下がると「おなかがすいた」と感じるのと同じように、特定の筋肉や関節の動きが、ある特定の感情を引き起こします。だから姿勢や動作は人の気持ちに影響を与えるのです。

2分間縮こまるだけでストレスレベルがあがる

あるリサーチによると、2分間、身体を縮こませて立ったり、座ったりすると、無力感や服従する気持ちが強くなります。

それだけでなく、思い切ったことをする気持ちがなえ、コルチゾールのレベルもあがります。

コルチゾールはストレスを感じたとき分泌されるホルモンで、うつを感じているときにレベルがあがります。

たった2分、身体を丸めた姿勢をとるだけで、ストレスホルモンが上昇するのです。1日8時間縮こまってパソコンに向かっていたら、どこまでコルチゾールのレベルがあがることでしょう。

踊っていると想像するだけでも気持ちが変わる

私の研究からわかったことですが、ある動作をすると、ある特定の感情になるだけでなく、その動作を見たり、自分がそうしていることを想像するだけで、少し弱くはなりますが、感情に影響を与えることができます。

昔、カンファレンスに出席するために飛行機に乗ったとき、40代の女性と隣合わせ、話をしました。

この人は、病気で身体が不自由になり、杖を使って歩いていました。昔ダンスが好きだったけど、もう踊れないから、今は結婚式で人が踊るのを見たり、自分も踊っていることを想像するそうです。

ありありと想像できれば、楽しい気持ちになれると語っていました。

誰でもスキップで楽しくなれる?

スキップ

スキップをするとハッピーに。

このように、動きで気持ちを変えることができるのですが、ではどんな動きをすればいいのでしょうか?

幸福感を高める動きの1つにスキップがあります。特に女性に効果があります。スキップを始めるとすぐに、童心に戻り、笑顔になり、楽しくなります。

ですが、男性の中には自然にスキップをできない人がいます。スキップをするとき、考えなければならないのです。足を出して、ジャンプ、また足を出して、ジャンプ、というように。

この場合はもちろん幸せな気分にはなりません。うまくできなくて恥ずかしいと思うでしょう。

だから、すべての動きが、すべての人の感情に同じ影響を与えるとは言えません。ですが、誰かが幸せそうに動いていれば、それは幸せに関係があり、悲しそうな動作をしていれば、それは悲しみを促す動きだとわかります。

そこで、ある特定の動作をしてもらうのではなく、本人が心地よく感じる動きをしてもらう実験をしました。ただし、動き方を一定にしてもらいました。すべての動作を早くしたり、逆にすべての動作を遅くするといった動き方です。

人々が動きでいろいろな感情を表現しているところを撮影し、Laban(ラバン)と呼ばれる動きの分析法を使って分析しました。

どんな動きが、どんな感情を表しているのか調べたのです。

いくつかの動作をしてもらったあと、どんな気持ちになったのか被験者に聞きました。このようにして、ある特定の動き方が、ある特定の感情を高めることをつきとめました。

幸福度をあげる動き方とは?

実験結果の詳細は省き、人々の関心が高い、幸福にかかわる動きについてだけお伝えします。

幸せになれる動きは、まず軽い動き。そして、身体を広げます。水平方向に広げたり、垂直に広げます。ジャンプをしたり、腕をあげたりする、上に伸びる運動がいいです。

そして、何回も繰り返すリズム運動です。

もし、幸せになりたいなら、いま言ったような動きを日常生活に取り入れればいいのです。通りを歩くときは、軽やかに歩きます。重たく歩かないでください。

重い動きは、悲しみを促す動きです。

朝起きたら、ストレッチをしましょう。あらゆる方向に伸びをします。ストレッチを日に何度かしてください。

今、実際にやってみましょう。

まず、縮こまったポーズをとり、どんな気持ちか感じてください。そして、ストレッチをします。腕を伸ばしたり。私の真似をせず、自分が心地いいと思うストレッチを自由にやってください。

身体をまっすぐにして、胸をはり、深呼吸します。

気分がよくなったんじゃないですか? 前よりエネルギーを感じていると思います。

考えてみれば、ダンスはみな、繰り返すリズム運動です。ダンスをすると気分がよくなるのも不思議ではないですね。

フィットネスバイクよりハバ・ナギラ

ドイツで最近行われた研究によると、イスラエルのフォークダンスであるハバ・ナギラ(Hava Nagila)は、フィットネスバイク(stationary bike)より、うつ状態改善に効果的です。

フィットネスバイクはよい有酸素運動ですし、うつをなくす効果もあります。しかし、ハバ・ナギラはリズム運動であり、ジャンプもあり、水平方向に身体を伸ばす動きもあるので、自転車にのるより、幸せになるのに、より効果があるのです。

スキップと同じで、誰もがダンスでハッピーにはなれないかもれません。けれども、ほとんどの人々の感情に、踊りは大きな違いを生みます。

そこで、自分がどんな動作をしているのか、注意を向けてください。身体は常に脳にシグナルを起こり、気持ちに作用しています。

より幸せになりたいなら、身を縮こまらせたままにせず、重たい動きもやめてください。ともに、ネガティブな感情を生む動きです。

そして、先に述べた、軽くて、身体を広げる動作をしましょう。できるときはいつもダンスをしてください。

ナイキは、Just do it!(ジャスト・ドゥ・イット とにかくやりなさい)と言いました。私は、Just dance it!(ジャスト・ダンス・イット! とにかく踊って)です。

//// 抄訳ここまで ////

補足説明と関連記事

Laban ラバン
ルドルフ・フォン・ラバン (Rudolf von Laban 1879-1958)という人が中心になってまとめた、人の心理状態と身体運動の関係を明らかにした理論。

ラバンさんは、ヨーロッパにおけるモダンダンスの第1人者とのこと。

ラバンの理論は、もともとは、ダンスでうまく感情表現するために生まれましたが、動作を観察して、その心理状態を推定するのにも使われます。

Hava Nagila ハバ・ナギラ
イスラエルの民謡で、ユダヤ教徒が結婚式や成人式などお祝いの席で歌い、踊る曲です。

Hava nagila はヘブライ語で「喜びましょう」という意味です。

こんな踊りです。動画は2分58秒。ダンスは2分10秒で終わりますが、エンドクレジットが40秒ほど続きます。

お祝いの席の踊りだからか、確かにみんなとても楽しそうですね。空気もとってもおいしそうです。

☆ボディアクションが感情に影響を与えることを説明しているべつのTEDの動画⇒2分で人生を変える方法「ボディランゲージが人を作る」(TED)

☆姿勢の重要性について⇒猫背でパソコンに向かう弊害は腰痛や肩こりだけではない。

☆ハッピーになれる運動、ジャンピング・ジャックを紹介⇒嫌な気分や落ち込みを2分で解消できる7つの簡単な方法。 5番です。

自分の動作に意識を向けるススメ

深呼吸が気持ちを落ち着けるのにいいと知っていても、なぜそうなのか、考える人はあまりいないと思います。

私は、深く呼吸すると、単に体内に新鮮な空気(酸素)が送りこまれるから、穏やかな気持になるのかな、と思っていました。

しかし、それだけじゃないんですね。

身体が脳に、「私はいまこんなゆっくりな呼吸をしてとってもリラックスしてますよ」と信号を出し、脳が、「そうか、じゃあ、リラックスモードになる司令を送ろう」と神経伝達物質を出すから、気持ちが落ち着くわけです。

「疲れたな~」という気持ちになるのも、手足や肩の筋肉が硬直したり、血の流れが悪くなって、それを脳が察知し、「私はいま疲れている」という気持ちにさせて、休息を取らせようとするのでしょう。

日常的に運動をして、足腰を鍛えておくと、長時間働いても身体の状態があまり変わらないから、疲れもあまり感じないのかもしれません。

脳とほかの臓器はお互いにフィードバックを送り合っているので、どこから始まって、どこで終わっているのかは、簡単にはわかりません。

ですが、ちょっとした動きで、気持ちが上向くのを知っていると、感情のコントロールをしやすいですね。

穏やかで幸せな気分になるためには、ゆっくり、丁寧な動作をしたほうがいいのではないかと思います。

私は子供の頃、怒ると、机の引き出しやドアにあたっていました。まあ、子供にはありがちな行動かもしれません。大人はあまりやらないと思います。

このような行動は、かえってストレスを増やし、まったくイライラの解消になっていなかったわけです。

子供の頃は、ストレスなんて言葉は知りませんでしたが。

物にあたると、家や引き出しが痛みますが、自分の心も痛みつけていたのです。

心配ごとが多く、暗い気持ちになりやすい人は、一度、自分のふだんの動作に注意を向けてください。知らず知らずのうちに、身を縮こませているのかもしれません。

寝る時の姿勢も大事ですから、手足を伸ばして、ぐっすり眠れないほど、寝室が散らかっている人は、断捨離をしてください。


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