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来年の春、引っ越しを予定している読者から、引っ越しをスムーズに行うためのコツを聞かれました。
私がおすすめしたいのは最初に気持ちの整理をすることです。
引っ越し前はふだんは感じない感情が一挙に押し寄せてきます。
長く住んだ家や環境への名残惜しさ、新生活への不安と期待、引っ越しがスムーズにできるかどうかという心配。
感情にのまれて、なかなか準備が進まず、ギリギリになり、持っていかないほうがいいものまで荷造りしてしまうことがあります。
実際私も、時間切れで見切り発車した経験が何度かあります。
以下に、気持ちを整理するポイントを7つ紹介します。ひとつずつクリアしていってください。
1. どんな生活にしたいか最初に決める
まず新生活のビジョンを描きましょう。
これからの生活の方向性が決まれば、持って行くものや捨てたほうがいいものはおのずと決まります。
たとえば
・家族が集まりやすいリビング
子どもが遊びやすく、大人もくつろげるスペースを中心に生活を整えます。ものは最小限にして、いろいろなことに活用できるひろびろとした空間を作ります。
・趣味を楽しむコーナー
主婦が読書や手仕事できる小さなスペースを確保します。お気に入りの道具だけを持ち込み、集中できる環境を作ります。
・来客を迎えやすい家
玄関やダイニングを整えて、急な訪問でもあわてない家にします。
・スムーズに身支度できる生活
クローゼットや洗面所をシンプルに整えて、朝の準備が短時間で終わるようにします。服や小物は、今の自分が本当に使うものだけにします。
ほかにも、「もっと掃除が楽な家にしたい」「何もない空間を作りたい」「家事をラクにしたい」などいろいろと考えられます。
2. ものを減らすことを覚悟する
引っ越し前は、「これは手放そうか、それとも持って行く?」と時間をかけて考える余裕がありません。気が急いているので、つい「全部持っていこう」と判断してしまいます。
そこで、「ある程度は手放すことになる」と最初に覚悟しておきましょう。
覚悟といっても、大げさなものではありません。「捨てたくない」と思うのはごく自然なことです。無理に割り切る必要はありません。ただ、「今回は減らす方向で行く」と決めればいいのです。
・捨てるのがもったいない
・いつか使うかもしれない
・せっかくお金を出して買ったのに
こんな気持ちになったら客観的に現実を見るようにしましょう。
実際、引っ越しは荷物が少なければ少ないほど、準備も片付けも圧倒的にラクです。引っ越し料金も抑えられるかもしれません。
未来の自分がラクになる選択をしましょう。
3. 今の家の状態に執着しすぎない
長く住んだ家の収納や家具の配置に慣れていると、「新居でも同じようにしたい」「同じようなものを使いたい」と無意識に思ってしまいます。すると今使っているものをそっくりそのまま持っていこうとします。
たとえば、新居のレイアウトは無視して、
・今の家で使っている収納家具をそのまま持って行く
・同じ場所に同じものを置きたくなる
・お気に入りの飾りものを全部持って行く
こんなふうに意識が働きます。
引っ越しは、生活をリセットして身軽になるチャンスです。
新居の間取りや生活動線は、今とはまったく違うと考えましょう。今の部屋の形や習慣をそのまま持ち込む必要はありません。
新しい家は、新しい暮らしに合わせて整えていけばいいのです。
今の暮らしを再現しようとはせず、1で考えた「これからの暮らし」を基準にして持っていくものを選びましょう。
4. 「新居なら使える」という期待は捨てる
今死蔵品になっているものを、「新しい家なら活用できるかもしれない」と期待するのはやめましょう。
死蔵品ができるのは、場所に問題があるのではなく、自分や家族の暮らし方に活用するチャンスがないからです。
今使っていないものは新居でも出番がありません。
・広くなるから置けるだろう
・新生活で気分が変われば使うはず
・せっかく買ったから活かしたい
こんな期待は手放してください。
実際、せっかく引越し先に持っていっても、使わないものはたくさん出てきます。
中には段ボール箱に入れっぱなしで、次の転勤のときそのまま新しい場所に持ち込むこともあります。
環境が変わっても、人の習慣や好みはそう簡単には変わりません。今使っているものだけを持っていきましょう。
5. 不安を整理して「念のため」持っていかない
引っ越し前は、ふだんより不安を感じやすい時期です。
過去に体験した災害の記憶がよみがえったり、新しい生活にうまくなじめるか心配になったりして、「ないと困るかもしれない」という気持ちが強くなります。
そのため、ふだんなら手放せるものまで残してしまうことがあります。
でも、念のためにものを増やしても、不安そのものは解消しません。段ボールが増え、荷造りも荷解きも大変になり、新生活のスタートをしづらくなるだけです。
心配になったら不安の正体を言葉にしてみましょう。
・災害が心配なのか
・子どもの生活に不安があるのか
・新しい家で家事がうまくできるか不安なのか
実は新居に対して一番不安なのは、環境になじめるかどうかではないでしょうか?
つまり、近所の人とうまくやっていけるか、騒音などわずらわしいものはないか、通勤が大変ではないか、子どもが学校になじめるかといったことです。
こうした問題は、どれだけものを持っていても解決できません。実際に引っ越してみてはじめてわかることなので、問題が生じてから解決策を考えましょう。
6. 思い出の品と気持ちの折り合いをつける
引っ越し前は、家の中にあるすべてのものを取り出すので、過去の出来事や家族の成長を思い返す機会が増えます。
その結果、強く感情が動き、「これは絶対捨てられない」と古いものに必要以上に執着してしまいます。
特に、子どもが昔使っていたものや、子どもが作ったものなどに対して、そういう感情になりやすいと思います。
しかし、思い出の品をずっと持ち続けようとするのは現実的ではありません。
新居のスペースが圧迫され、管理する負担も増えてしまいます。
思い出の品に対する感情と「ものそのもの」を切り離すようにしましょう。
どうしてもものが必要なら、思い出すきっかけだけを少なめに残してください。
・写真として記録する
・代表を選んで残す
・思い出を書き留める
こんな方法を取れば、たくさんの思い出の品を荷造りしなくてすむでしょう。
7. 方針を家族と共有する
家族といっしょに引っ越す場合、それぞれの考え方や好みはどうしても違います。
価値観は人それぞれですが、話し合いをして引っ越しの方針を共有しておきましょう。そうすれば準備が格段にスムーズになります。
「どんな暮らしをしたいか」という大きな方向性だけでなく、具体的で実務的なことも話し合っておくといいでしょう。
・今あるものをどの程度減らしたいか
・段ボール箱はいくつ使うか
・どうしても持っていきたいものはあるか
・大きな家具の新居での置き場所
・捨てたいもの(大きなもの)
・粗大ゴミはいつ、どこに捨てるか
・思い出の品の扱い方
こうしたことをだいたい決めておくと、不用品を捨てているときに、「家族はどう言うかな?」と考えなくてすみます。
家族と方針を話し合うと「私だけが頑張っている」という悲壮な気持ちにもなりません。「引っ越しは家族の共同作業だ」と認識できるので心理的な負担が減ります。
◆引っ越し関連記事もどうぞ:
⇒あんなに不用品を捨てたはずなのに、引っ越ししてみたら、ものだらけの現実に直面した。
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引っ越し作業に着手するまえに気持ちの整理をしておくことをお伝えしました。
実は、過去の私は、「不用品は捨てる」という心構えこそできていましたが、その他のことはあまり考えず、いつも時間に迫られ、焦りながら作業をしていました。
わりと余裕を持って引っ越し作業をできたのは、去年、1人で引っ越したときと、カナダに来て1回目の、まだ所持品がすごく少なかった引っ越しのときだけです。
ものや一緒に引っ越しをする人が多いと、考えごとも作業も増えるので、先に気持ちを整理して、スケジュールを立て、計画的に引っ越しをしてください。














































