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断捨離テクニック

片づけが続かない人へ。脳に完成図を見せると動き出す

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中学校で英語を習い始めたとき、先生に言われるがまま、単語と文法をバラバラに暗記していきました。

テストの点はそこそこ取れるのに、いざとなると一言も口から出てきませんでした。

毎日コツコツ続けているのに、いつまでたっても英語の全体像がつかめず、もやもやしたまま何年も勉強したものです。

こんなふうに、最初の入り方を間違えると、努力がなかなか実を結びません。

実はこれと同じことが、片づけにも起こります。

ものを減らせない、捨てたそばから散らかってしまう。こんな悩みは、最初の段取りを少し変えるだけでずいぶんラクになります。

今日は、片づけが続かない人のために、脳のしくみを味方につける考え方をお伝えします。

脳が求めているのはパーツではなく全体像

片づけても片づけても、すぐ散らかってしまうという声をよく耳にします。

これは性格や根気の問題というより、脳に渡している情報がまずいからだと思います。

人の脳には、先に全体を見渡してから、足りないところを補っていこうとする性質があります。

ここでいう全体像とは、心理学でゲシュタルトと呼ばれるものです。

脳はパーツをひとつひとつ見るより、全体を把握したいのです。

英語の習得にすごく時間がかかったので、フランス語と韓国語を始めたときは、まず、初心者向けの文法書を、ざっと通読するところから入りました。

中身を覚えようとしたわけではありません。

ただその言語が大まかにどんな形をしているか理解しようとしました。

その後、単語や文法の勉強に入りましたが、向かう先がイメージできているのでモチベーションが続いています。

片づけも同じです。

自分の暮らし全体がどんなふうになっていたら気持ちがいいか。まず、そこを意識してください。

この感覚をつかむために、ジグソーパズルを思い出してみましょう。





モナリザのパズルでわかる、完成図の威力

ジグソーパズルは、完成図がないとすごく作りにくいですよね。

これは、目の前にあるひとつのピースの意味が、出来上がりの絵と照らし合わせて初めてわかるからです。

私は若いころ、世間でモナリザのジグソーパズルが大流行しました。私もしっかりハマって、夜なべして取り組んでいました。

ピースの色だけをじっと見ていると、どこに置けばいいのかさっぱりわかりません。

ですが、箱の絵のほうに目をやると、暗い背景の右上か、肌色の頬のあたりか、おおよその見当がつきます。

プラモデルでも、できあがりの写真がパッケージに載っているから、細かいパーツを組む気力が湧いてきます。

パズルもプラモデルも、完成図がまったくない状態だと、どこから始めたらいいのか途方にくれます。

片づけをするとき、多くの人が、ゴールを意識しないまま手を動かし始めます。

捨てる・残すの決断で、毎回迷うのは、当たり前なのです。

ゴールなき断捨離が失敗に終わる理由

ゴールがないまま動くと、こんな失敗をします。

  • 捨てれば人生が変わると思って勢いで処分し、あとで必要になって買い直す
  • SNSや雑誌で見た収納グッズに飛びついて、自分の動線に合わずに、収納用品ばかりが増えていく
  • 最初に思い出の品から手をつけ、ひとつ捨てようとするたびに、悩み疲れて自己嫌悪におちいる

どれも、目の前のものだけを見て動くからです。

ゴールを把握しないまま捨て始めると、多くの人がリバウンドを繰り返します。

ぼんやりとでも向かう先のイメージがあれば、こうした遠回りはずいぶん減らせます。

捨ててはリバウンドを繰り返した私の体験

私も何も考えず断捨離をしていたので、同じ失敗を繰り返しました。

断捨離を始めたのは27歳ですが、いったん捨てても、いつのまにかものが増えていました。

部屋がぐちゃぐちゃだから、目の前にあるものをとにかく減らしたい。そう思って、ガーッと捨てました。

ところが、何年か経つとまた元通りになるんです。

37歳になる直前、カナダに来たときはボストンバッグ一つで身軽な生活を始めました。このときも、子どもが生まれてから、またものが増えました。

常に身軽に暮らせるようになったのは、ずっと後、筆子ジャーナルを始めてからのことです。

読者の方からいただく失敗の話を読ませてもらったり、自分でもどうすれば気持ちよく手放せるかを考えたりするうちに、ゴールを意識しないとダメなんだと、ようやくわかりました。

人生後半の断捨離を成功させるコツ(前編)。ポイントはゴールをイメージすること

完璧なゴールは不要。ざっくりしたイメージの力

思い浮かべるゴールは精密なものである必要はありません。

むしろ、雑誌に載っているような、生活感のないモデルルームみたいなものをゴールにしてしまうと、そんなのとても無理だと、はじめの一歩でくじけます。

モナリザのパズルを作っているとき、私は箱の絵をすみずみまで覚えていたわけではありません。

頬のあたりはこの色、背景はこんな雰囲気、というおおまかな印象を眺めただけです。

それでも、ピースを手にとった瞬間に、脳が勝手に置き場所の見当をつけてくれました。

片づけでも、同じ脳の働きを活用できます。

朝、リビングに入ったときにすーっと息ができる部屋、ストレスなく支度ができるキッチン。このぐらいのざっくりしたイメージで十分です。

家具の色、配置、照明の明るさまで、決め込まなくてかまいません。

ぼんやりした輪郭でも、何かを手に取るたびに、頭のなかでそのイメージと照らし合わせて判断できます。

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ここまで読んでくださった方に、すぐ試せる片づけの入り方をお伝えします。

捨てるテクニックというより、脳に暮らしの絵を渡すための段取りだと考えてください。

ステップ1:場所選び

家のなかで、今いちばん気になっている場所を1箇所だけ選びます。

リビング全体ではなく、ダイニングテーブルの上、洗面所のカウンター、玄関の靴入れというように、小さな範囲にしましょう。

大きな場所を選んでもいいですが、作業がしんどくなります。

最初は小さな場所で練習するのがおすすめです。

ステップ2:完成をイメージ

その場所がどうなっていたらうれしいか、メモに書いてください。

朝、ここに座ったときに新聞を広げられたらいい、料理を始めるときにカウンターが空いていたらいい、こんなふうに書きます。

書くのは、スマホのメモでも、紙の手帳でも構いません。

イラストが得意なら絵にしてもいいです。

ステップ3:ひとつだけアクション

メモを見ながら、完成図に近づくために何を動かしたらいいか考えてください。

作業はまずひとつだけ考えます。

たとえば、テーブルの上の郵便物の山を仕分ける、洗面所のコップをひとつ片づける。こんなふうに、小さなアクションです。

片づけが進んだら、また新しいゴールを考えましょう。

最初は朝の支度がラクな洗面所、そのうち、家族と話す時間が楽しいリビング。こんなふうに展開していきます。

気分や暮らしの変化に合わせて、完成図を更新させましょう。

ゴールを思い描いて断捨離を加速~スッキリ生活のための実践ガイド

****

片づけが進まないとき、多くの人は自分の根気のなさや決断力を責めます。

でも、つまずいてしまうのは、全体像を意識していないから。

私自身、長いあいだ、ゴールを持たないまま動いては、リバウンドを繰り返していました。

ゴールを持たないまま動くのは、完成写真なくして、ジグソーパズルを始めるようなものです。

さっそく、今日、完成写真をイメージしましょう。

ものがたくさんあると、なかなか完成に近づかないと思うかもしれません。

でも焦らなくても大丈夫。確実に前に進んでいます。

ジグソーパズルも、少しずつピースをはめていくうちに、ある瞬間から急に全体が見え始めます。

片づけも同じで、最初は変化がないように見えても、ある日ふっと視界が開けます。

その日のために、今日、ひとつピースを動かしてください。





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