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人生後半の断捨離で、いらない物をきっちり捨てるコツを2回に分けてお伝えします。
50歳ぐらいになると、「私も断捨離したほうがいいかもしれない」と思う人が増えてきます。
老後(死ぬ時)が迫ってくるため、これまでの人生を総括したくなるのです。
実家の片付けや、親の所持品の始末で苦労したのがきっかけで、シンプルライフに向かう人もいます。
ですが、物を捨てるのは、何歳になっても、簡単ではありません。
「もったいない、まだ使える」とか、「私は使わなくても、いつか子供が使うんじゃないか」と考えて、不用品を捨てない人がたくさんいます。
しかし、ここできっちり捨てておくと、老後の生活が格段にラクになります。
前編では、どんな手順で進めるべきか、見ていきましょう。
1.物をたくさん持っていることを自覚する
まず、自分が物を持ちすぎていることを自覚してください。
「そんなに持っていない」と思っていると危機感がないので、捨て方が甘くなります。
山のように不用品があるのに、「我が家は物は少ないほう」「余分な物なんてそんなにないはず」と思っている人がいます(例:私の母)。
しかし、長く生きていれば生きているほど、たくさんの物を所有しています。
50歳を過ぎている人が、30歳の人よりたくさん持っている物
50歳すぎの人の家には以下のガラクタがひそんでいます。
・すでに成人した子供が幼いときに使っていたもの/作ったもの
・すでに成人した子供が置いていったもの(本来なら、子供が自分の家に置いておくべきもの)
・自分が若いときに使っていたもの/買ったもの
・長年継続してためこんできたもの(古い領収書、日記、家計簿、趣味グッズ、コレクションしたもの)
・長年ためこんできたギフト(人の結婚式の引き出物、お歳暮、その他のもらいもの)
・遺品、親や親族から引き継いだ物
・配偶者が長年かかってためてきた物
どんな物も、管理しなければならないため、あなたは不用品の世話で毎日忙しくしているかもしれません。
これら全部を持って老後に突入する意味なんて、全くありませんよね?
死ぬまで自宅に住んで、ある日、ぽっくり眠るように死にたいと願っている人は多いと思いますが、そういう死に方はまれです。
たいてい、介護ホームに行ってそこで死ぬか、病気になって、病院で死にます。
つまり自宅にはもういないのですから、使わない物をたくさん持っていても、仕方ありません。
2.これからの生活をイメージする
捨て始める前に、これからどんな生活をしたいか、どんなふうに生きていきたいか考えてください。
私は、50歳になったとき、「ミニマルライフにしよう」と決めました⇒まさかの断捨離リバウンドで家の中がまたぐしゃぐしゃに、それにはこんな深い理由があった~ミニマリストへの道(23)
その後せっせと物を捨てていたのですが、そのうち、「夫が死んだら(夫のほうが先に死ぬと思っている)、ワンルームのすごく小さいアパートに引っ越せばいい。ベッドは使わないから、広いスペースなんていらない」と思うようになり、今も生活を縮小中です。
以前、アメリカのミニマリスト、ピーター・ローレンスの部屋を紹介したことがありますが⇒ミニマリストの部屋公開~最小限のモノで生活して40歳でリタイヤした男、理想は彼のような生活。
ただし、こんな大きなマンション(コンドミニアム?)は掃除が大変だし、住居費もかかるので、もっとずっと小さい住まいです。
このように、理想の生活を決めてしまうと、やるべきことの優先順位が定まるので、断捨離しやすいと思います。
理想の生活をイメージしたら、「これからはこんなふうに生きていく」とか、「老後はこんな暮らしにしたい」とどこかにちゃんと書いておくといいでしょう。
捨て作業に煮詰まるたびに、理想の生活を再確認します。
将来像をイメージできていないと、簡単に断捨離に挫折します。
というのも、50歳、60歳、70歳と年齢を重ねると、周りで人が順番に死んでいくので、遺品や形見をもらってしまうことが多いのです。
人によっては、思い出品に対する執着も強くなるので、捨てるつもりだったことを忘れて、買い物ばかりして物を増やす生活に逆戻りします。
3.具体的な「捨て目標」とアクションプランを考え実践する
理想の生活に近づくために、具体的に何をすべきなのか、捨て目標や、生活目標を立ててください。
私はコンパクトな住まいにしたいと思ったので、「ミニマリストになる」「できるだけ不用品を捨てる」という目標を立てました。
その後、家の中を片付けるために、フライレディのメールを取り始めて、指示に従って捨てたり⇒アメリカのお片づけ指南サイト、フライレディに関する記事のまとめ
カレン・キングストンの本を読んで⇒『ガラクタ捨てれば自分が見える』で衝撃のスペースクリアリングに出会う~ミニマリストへの道(20)、ガラクタを見つけて捨てたりしました。
うまく捨てられるように、ウィークリープランを作ったり、その年/その月の目標を作って、実践したりもしました。
このように、ゴールをイメージし、そのゴールに近づくために、目標を作り、さらにその目標をクリアできるように、日々のアクションプランを作って実践していくと、うまく断捨離できると思います。
たとえて言えば、10歳ぐらいの子供が、「大きくなったら、ショパンコンクールで優勝して、世界をまたにかけて活躍するピアニストになる」という将来像をイメージし、
その後、優勝するために、どうしたらいいのか考えて、街のピアノ教室に入るとか、音楽科のある高校に進学するなどの目標を立て、
さらに、その目標をクリアするために、現在できるアクションプラン(とりあえず毎日、運指の練習をするなど)を考えて、やっていく感じです。
不用品を捨てて、ダウンサイジングすることは、プロのピアニストになるよりずっと簡単です。
4.捨てる時間を確保する
アクションプランを立てたら、いつ捨て作業をするか、考えてください。
「今年こそ断捨離するぞ!」と念頭に意気込んでも、断捨離できないのは、捨てる時間を確保していないからです。
「捨てるぞ!」と思って、捨てることができるなら、みんなとっくに断捨離できています。
地道な捨て作業をする時間をちゃんと確保して、カレンダーやスケジュール帳に書き込み、その時間が来たら、何がなんでも捨てましょう。
私は、捨てるのがすっかり癖になっているので、特に、「捨て作業タイム」をもうけなくても、仕事や家事の合間に、息抜きとして、そのへんの物を捨てることができます。
しかし、これまで、ためる一方で、物を捨ててこなかった人は、必ず、片付けや不用品を捨てる作業にあてる時間を作るべきです。
新しい習慣を構築しなければなりません。
捨てるのは、1日15分ぐらいでOKです。
若くない人は、一気に捨てようとすると、ギックリ腰や、五十肩に悩まされる可能性があがるので、注意してください。
いきなり、「捨てましょブギ」を踊ることができる人もいますが⇒「15分で27個捨てましょブギ」を続けて気づいた「捨てる」最大のコツとは?~ミニマリストへの道(30)
そうできない人もいるかもしれません。
捨て作業タイムになっても、何を捨てていいのか考えてしまい、何も捨てられないかもしれません。
それでも、捨てる時間が来たら、他のことはやめて、不用品を捨てることに意識を向けましょう。
5.作業が進まないときは人とやってみる
捨てることに不慣れで、なかなか捨てることができないときは、家族や友人と一緒に捨ててください。
私の母は、物を捨てない人ですが、一度、かなり徹底的に私と断捨離したら、一人でもちょこちょこ捨てられるようになりました。
物を全く捨てられない人は、不用品を捨てることがイメージできない人だと思います。
押入れに入っているあらゆる不用品が、不用品に見えない人、とも言えます。
そばで誰かが、「これはもう、全然使ってないからいらないよね」と言って、ゴミ袋にぽいっと捨てるのを見れば、「ああ、そうか。使ってない物はいらない物で、いらないからゴミ袋に捨てればいいんだ。確かにそうすると、押入れにスペースができて、物の出し入れがしやすくなるね」と思うことができます。
不用品を捨てて、暮らしをよくしていくことを想像できるようになれば、あとは、片付け本を読んだり、このブログで読者の体験談を読むだけで、「そういえば、キッチンのあの棚、物がいっぱい詰まってて、全く動きがないよね? 中身、きっといらないよね? 捨てるべきかも」と思いつきます。
お子さんに、「あの部屋片付けたいんだけど、ちょっと手伝って」と頼んでみるといいでしょう。
後編はこちら⇒すぐにスタートしよう~人生後半の断捨離を成功させるコツ(後編)
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人生の後半になってから取り組む断捨離を成功させるコツをお伝えしました。
若い方でも応用できることがたくさんあるので、日々の断捨離にお役立てください。感想もお待ちしています。