古い家

実家の片付け

最終更新日: 2022.10.5

夫の実家と自分の実家の両方を片付け終えて思うこと~物がなくても、その人のことは忘れない。

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ご主人の実家と、自分の実家の2軒を片付けた方からメールをいただきましたので、紹介します。

今日の内容:

・実家の片付けを2軒終えて思うこと 

・使っていないものはいい加減、あきらめて手放そう by 筆子

・エッセオンラインに新しい記事が掲載されました by 筆子

では、まずお便りを紹介しますね。

hiro さんからいただきました。小見出しは私が入れています。



物はなくても、その人のことは忘れない

件名:実家の片付け

毎日楽しみに読ませていただいてます。

4年前に引越しを機に断捨離しようといろいろブログを読んでる時に筆子さんのブログに出会いました。

その時「これだ!」と思い、本も買わせていただき、今も迷ったら愛読してます。

年齢は61歳。筆子さんより1つ下です。

主人の実家の片付け

10年前に主人を亡くし一人っ子だった主人の両親を5年前に見送って、主人の両親の家を1人で片付けをしました。

大正生まれ、戦争を体験してる世代なので、どんな物でも取って置く両親でしたから、6つあった部屋は物でいっぱいでした。

亡くなる2年前から施設に入ったので2年間はたまに換気に行ったくらいで、義理両親でもあるし、勝手に家の中の物をさわる事にためらいもあり、そのまま放置してました。

亡くなって、家を片付け始めたのですが、物が多いのと湿気もすごいのか至るところカビだらけで、臭いもあり1階は自力で片付けましたが、2階と庭は重たい物も多く業者にお願いしました。

2日間かけて総人数8名で、4トントラック5〜6台分の荷物を処分しました。

かかった費用は50万円でした。





自分の実家の片付け

昨年から私の母も施設でお世話になる事になり、家に帰れるのはほぼ不可能な状態なので、今は実家の片付けをやっています。

前々から母と私とで片付けてはいましたが、やはり60年住んでいるといろいろな物が残ってます。

でも自分が「これは持って帰りたい」と思う物がほぼありません。

そりゃそうですよね。必要な物は多分揃ってますから。

親にしてみれば、子供に置いといてあげようと思っていた物もあったと思うのですが…

呉服もたくさんあり、さすがに値段のはる物もあるので、何枚か持って帰り、リフォームしようと試みたのですが、何十年箪笥で寝ていた生地は簡単に裂けてしまい、あきらめ、しっかりした物だけ残しました。

1ヵ月2〜3回通い、ゴミ袋5〜6個を作り、1年かけて大型のもの以外はかなり処分できました。

今のところ家自体はカビもなく、あまり臭いも気になりません。

今の心境

2つの実家を片付けて思った事があります。

自分がこの世から居なくなる時には、なるべく残した物が、悩まず手間もかからず処分できるようにしておきたいと。

主人が亡くなっった時、私は主人の物を見るのが辛くて、ほとんどの物を処分しました。

でも10年間、主人を思い出さない日は1日もありません。

義理両親の事もそうです。忘れる事は決してありません。

しっかり3人の思い出が心に詰まっています。

物を見て思い出すことはあまりありません。

だから子供達には、私に何かあったら迷わず全部処分する様に言っています。遺品に惑わされない様に。

長々と失礼しました。

これからも筆子ジャーナル楽しみにしています。

どうぞお身体に気をつけて頑張って下さい。

hiroさん、はじめまして。お便りありがとうございます。

ブログや本を読んでいただき、とてもうれしいです。重ねてお礼申し上げます。

実家の片付け、お疲れさまでした。義理のご両親の家まで片付けたのですね。

2軒、片付いて、一安心ですね。

hiroさんのお便りは、実家の片付けに苦しんでいる人の、励みになると思います。

ご主人、早くに亡くなられたのですね。そりゃあ、悲しいのも当然です。

確かに、物はなくても大事な人のことは忘れません。

私は、母親と娘と離れて暮らしていますが、この2人のことを考えない日はありません。

まあ、娘とは、スナップチャットで、朝のあいさつのスナップを交換しているし、仕事ばかりしている娘の、安否がとても気遣われますが、めったにメールをよこさない日本に住む母のことも1日のどこかのタイミングで必ず考えています。

大事なことは、脳は忘れないのです。

自分の思い出にしても、大切だと思っていることは、脳に刻みこまれているから、「思い出の品だから」と、たくさんの物を家の中にぎゅうぎゅう詰めにして暮らす必要はありません。

思い出の品で家を倉庫にするな。たまりすぎた古い物を捨てるコツを書いた記事のまとめ。

自分の意識さえ残っていれば、思い出は枯れることなく、いくらでもでてきます。

では、hiroさん、これからもお元気で、楽しい毎日をお送りください。

使っていないものはいい加減、あきらめて手放そう

実家の片付けの体験談を読むとむなしくなることがあります。

本人が、直前まで使っていた物(これを遺品という)を片付けるのは遺族の当然の仕事です。

しかし、本人が、全然使っておらず、存在すら忘れていたであろうものが、大量に残され、それを、遺族が、時間、体力、お金をかけて、必死で片付けるなんて。

あまりにも、バカバカしいと思いませんか?

だから、50歳~60歳を過ぎたら、もうあまり物をたくさん買い集めようと思わないほうがいいし、これまでためこんだものは、せっせと使うか、処分するかしたほうがいいです。

タオルや衣類(洋服や着物)をしまいこんでいる人が多いと思いますが、時間がたつうちに、物は劣化しますよ。

「大事なものを入れた箱」から、取り出してみると、黄ばんで、かび臭くなって、ものによっては、虫がたかっていたりします。

日本は高温多湿なので、劣化するスピードは速いです。

押し入れに入れておけば、いつまでも、美しい状態で保存されると、思わないように。

時間がたてば、質が変わるのは、人間も同じです。

私たちは、毎日少しずつ年をとって、80歳、90歳、100歳あたりで、100%死にます。

例外なし。

自宅で死にたいと思っている人がわりといますが、たいてい病院か施設で死にます。

こちらにある2000年の統計によると⇒Microsoft PowerPoint – 資料2参考1 看取り(PDFなので、ブラウザによっては開かないかもしれません)

死ぬ場所は、病院が81%、施設が2.4%、自宅が14%(13.9%)です。

ただ、これは20年前の古い統計で、今は、高齢者施設で看取られる人が増えています。

こちらの記事参照⇒日本人の「死ぬ場所」が変化、施設死が急増している理由 | 医療・介護 大転換 | ダイヤモンド・オンライン

どちらにしても、自宅で亡くなる人が、全体の13%だとすると、7~8人に1人ぐらいです。

自宅にいるといっても、ずっと今みたいに、元気で暮らしているわけではなく、最後のほうは、家族が介護していたりするでしょう。

病院や施設に行くにしても、自宅で誰かに介護されるにしても、押し入れにためこんでいるものを使う機会なんてありません(きっぱり)。

こう書くと、「いやいや、私が介護してもらうとき、押し入れにしまってあったたくさんのタオルが活躍しますよ」と考える人がいますが、ただでさえ大変な介護人に、「押し入れの中から、カビ臭いタオルを引っ張りだして、煮沸消毒する」なんていう余計な仕事をさせてはいけません。

私と同世代の人は、あと30年もしたら、生きていたとしても、よぼよぼになっているので(人によりますが)、使っていないものは、今のうちにさっさと使ったほうがいいですよ。

よく退職した人が、「いやいや、私はもう余生なんですの。ほほほ…」などと言うけれど、自宅の押し入れには、大量の日用品のストックや、若いときの趣味グッズやらが、いっぱいあったりします。

つまり、本人は、これからも、今のまま、えんえんと生きて、「いつか使う」と思っているわけです。それ、余生じゃないですから。

余生というからには、それらしい暮らしをしてください。

適量のもので生活すれば、後始末が簡単になりますが、何よりも、今の自分の暮らしの質があがります。

長年、筆子ジャーナルを読んでいるのに、いまだに、不用品を手放さない、そこのあなた! 今日から少しずつ捨てましょう。

エッセオンラインに新しい記事を書きました

月に2本(多少ずれることあり)、記事を書かせていただいているエッセオンラインに新しい記事が掲載されました。

こちら⇒60代ミニマリストが実感する「少ないもの」で暮らすメリット | ESSEonline(エッセ オンライン)

今回は、所持品が少ないと、どんないいことがあるのか、書いています。50代向けを対象としていますが、若い人にもメリットはたくさんあります。

エッセの記事には、自宅や私物の写真をのせるように言われてるから、そうしていますが、ほかの人のおしゃれな部屋やクローゼットと比べると、異空間ですね。

でも、これ、わざとボロボロに見せているわけではなく、リアルです。

この家は1972年の建築で、来年、築50年。

新しいテナントを募集する前に、毎回、家主が、改装をしていますが、根本的な家の構造は変わらないし、夫も私も家具を買わないから(夫はお金がないので、もらった物や拾ってきた物で対応する)、新しくておしゃれな物は何もありません。

*****

実家の片付けに関する記事を紹介しました。

感想などありましたら、またお気軽にメールください。お待ちしています。





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