シニア目前、主婦でミニマリストなブロガー筆子が、断捨離と節約をして「老い支度」に励む日々をつづっています。

吊り下げ収納?何でもぶらさげる母に資本主義社会の構図を見た~実録・親の家を片付ける(15)


50代主婦の私が実家に帰り、81歳の母と断捨離した体験をつづっています。今回は、吊り下げ収納のワナについてお話します。

母は、もとは4人家族が住んでいた一軒家に20年ほど一人暮らししています。この年齢の人にありがちなことですが、ひたすら物をためこんで住環境を悪化させていました。

今は使っていないし、今後もまず使わないであろう物を、押入れや、物入れにどっさりしまっていたのです。

毎日少しずつ捨てながら、私は母の「ぶら下げるテクニック」がかえって物を多くしていることに気づきました。いわゆる吊り下げ収納です。

吊り下げ収納とは?

吊り下げ収納は、その名のとおり、物を吊り下げて収納するやり方です。

このテクニックがよく使われるのはキッチンです。たとえば、壁にバーを渡してフックをぶら下げ、お玉や栓抜きや泡だて器、ピーラーなどをぶら下げます。

母の場合:
タイルにフックを貼ってぶら下げています。

流しの棚

いろいろ吊り下げています

また天井から鍋をぶら下げるのも外国のインテリア雑誌によく出てきます。外国の家は天井が高いからこそできる技です。

さらに穴がたくさんあいた専用のボードを壁にとりつけて、そこにフックをかけ、物をぶらさげるやり方もあります。

金物屋のディスプレイみたいに。

マグネットを取り付けて、そこにいろいろなものをくっつけて収納する、というやり方もありますね。

吊り下げ収納は一見スマートで洗練された収納術に見えます。引き出しに入れないから、取り出しやすいです。

しかし、この収納をおしゃれに見せるためには、もともとスッキリとしたあまり生活感のない大きな住まいが必要です。

壁や空間の余白を奪う収納方法なので、狭くて、物がわさわさとある日本家屋でやると、ごちゃごちゃ感と生活感が倍増し、目にうるさく、神経を疲れさせるだけです。

物をいろいろぶら下げるようになったら、ガラクタは相当たまっていると思われます。


母の吊り下げ収納

母は、なぜか物をぶら下げるのが好きで、家のあちこちにぶら下げていました。私の部屋の壁に置き物をぶらさげていたのはすでに記事に書きました。

ほかにも

ぶら下げ例1:やたらと大きな玉のれん

玄関に続く廊下のはしに茶色い大きな玉のれんをぶらさげていました。素材はプラスチックだとおもいますが、こげ茶色で一見木製に見えました。

ここを通るたびにじゃらじゃらとうるさくて不快でした。「玉のれんは涼しげに見えるので夏にオススメ」、などと言いますが、実家にあったのは長くて、くぐるたびにからだにまとわりつき、かえって暑苦しい代物です。

しかも母はこののれんのところどころに人形やぬいぐるみをぶら下げていたのです。何かのおまけの熊のプーさんの友だちのティガーとか、自分で作った編みぐるみとか、弟がUFOキャッチャーでとったおかしな顔の薄汚れた人形とかを。

のれんだけでもうっとうしいのに、人形が物理的にも視界にもうるさいので、すべて撤去しました。

ぶら下げ例2:3年以上ぶらさげていたこわれたラジオカセット

ラジカセ

カレンダーの前にぶら下がるラジカセ

カレンダーの隣には、かもいにかけたフックにぶら下げたバッグが見えます。
このカセットについてはこちらに書いています⇒断捨離をして「未完了の問題」にきちっと片を付けろ~実録・親の家を片付ける(10)

ぶら下げ例3:ピンクのひも

さらに台所の流しの天袋のドアの取っ手にこんなピンク色のひもをぶらさげていました。

ピンクのひも、フック付き

謎のピンクのひも

わかりにくいですが、このひもの先には、母が大きなクリップを折り曲げて作ったフックがついています。

これは上で書いたラジオカセットを台所で使うときにぶらさげるためにあるそうです。

カウンターの上がほかのものでいっぱいでラジオを置くスペースがないから、ぶら下げるのです。

ラジオは捨てたので、このひもも断捨離しました。

ピンクのひも

ピンクのひもを断捨離

★このシリーズを最初から読む方はこちらから⇒実録:親の家を片付ける(1)~まずは自分のものをどんどん捨てる

吊り下げ収納はガラクタを増やすだけ

吊り下げ収納はインテリア的に難しいのですが、もっと困るのは、いらない物を増やしてしまうことです。

そもそも「物を吊り下げなければ片付かない」というのが問題です。

一般的な家にふつうについている収納スペースや、たんすに入りきらなかったら、それは物を持ちすぎているからにほかなりません。

物があふれたら、断捨離すべきなのです。

吊り下げるものはクローゼットや洋服ダンスの服にとどめておくべきです。

母は自分の部屋に洋服を吊り下げるバーを渡して、そこにもバッグや服を、これでもか、というほど重ねてぶらさげていました。

吊り下げ収納は、ひとつのぶら下げる場所(フックなど)に対して、2つも3つもかけることができるので、どんどんぶら下げがちです。

さらに、クローゼットの収納力をあげる「便利」収納雑貨も売っています。ふつうは1着しかぶら下げられないところに、形の変わったハンガーを使って、2着とか3着ぶら下げるアイデア雑貨です。

けれどもこんな収納雑貨を使ったら物は増えるいっぽうです。

断捨離ポイント:ぶら下げる前に捨てる!

快適に暮らすためには、収納テクニックに走るのは禁物です。

快適に暮らしたいなら資本主義社会の渦から一歩身をひく

なぜ人は、今も昔もこれからも使わないような物を、こんなにたくさん家の中にためこんでいるのでしょうか?

テレビや雑誌は「これはマストアイテムです」と書いていますが、そんな文句にまどわされてはいけません。

これまで自分が必要だと思っていたその「需要」はメディアによって作為的に作られているのです。

そうやって物をためこみすぎて、身動きできなくなったら、今度は「収納力抜群のこれを買いましょう」と、収納雑貨を押し付けられます。

神がかり的な収納グッズを使っても、さらに物があふれて、途方にくれると、今度は「断捨離」とか「片付けの魔法」の本やDVDを買いなさい、セミナー受けなさい、コンサル受けなさい、この本を買って読んでミニマリストになりなさい、なんて言われます。

最初に物をたくさん買ってためこまなければ、それ以後の収納雑貨とか、断捨離本は全く必要のないものだったのです。

資本主義社会とはそうしたものだ、と言えばそれまでですが。

このような社会で真に自分らしい快適な暮しをするためには、メディアの言うことは鵜呑みにしないほうが賢明です。

うるさい宣伝は勝手にやらせておき、自分は一歩下がって、ほんとうに必要なものをを少しだけ持って静かに暮らすのが1番いいのではないでしょうか?

☆この続きはこちら⇒洋服が捨てられない母はこんなふうに説得した~実録・親の家を片付ける(16)

それにしても、台所は、調理をして、食事を楽しむ場所なのに、これではまるで、調理器具、調理雑貨、食器の倉庫です。

昔の日本家屋はすべてがすっきりしていたのに、いつから日本人はこんなに物をためこむようになってしまったのでしょうか?

和洋折衷のライフスタイルがいけないのかもしれません。


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