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ものをせっせと片づけている親から、「これ、あなたが預かっといてくれない?」と言われた。こんなとき、不要なものをもらいすぎないコツを5つ紹介します。
親が終活を始めると、子どもの側に「これ、持っていって」と言うことがあります。
親は善意のつもりでも、受け取る側にとっては置き場所や管理の手間が増え、気持ちが重くなることがありますよね。
とはいえ、正面から断ると角が立ち、あとで後悔したり、罪悪感にさいなまれたりします。
親の気持ちを傷つけず、自分も負担にならないように、あらかじめ対処する方法を考えておきましょう。
目次
- 1. その場で即答しない
- 2. 量・期限・親の目的を確認する
- 3. 置き場所を先に決める
- 4. 「全部は無理」を上手に伝える
- 5. 受け取らない選択もある
1. その場で即答しない
親が「私の着物もらってくれない?」などと言ったとき、その場の勢いで「いいよ」とは言わないでください。
まず保留が基本です。どうするか判断する時間を確保しましょう。
以下のように返事をして、少し考える時間を取ってください。
「ちょっと考えてから返事してもいい?」
「家にも似たようなものがあったかも。確認してから決めたい」
「量を確認してからでいい?」
こんなふうに言えば、その場で結論を出さずにすみます。
このとき、親の気持ちを傷つけない一言を添えましょう。
「とっても素敵ね」「お母さん、ずっと大事にしてきたんだ」などと言えば、親は気持ちを否定されたとは感じません。
可能なら、メモを取るといいでしょう。品名、量、親の希望をさっと書いておきましょう。
記録しておくと、あとで冷静に判断できます。
何も考えずにものを持ち帰ると、玄関に置きっぱなし、家族の不満がたまる、親にもイライラする、という悪循環に陥ります。
2. 量・期限・親の目的を確認する
親がくれようとしているものを、しっかり確認してください。
まず、どれくらいの量なのか聞きましょう。段ボール何箱なのか、袋何個なのか、家具ならサイズはどれくらいか。
量が曖昧だと雪だるま式に増える可能性があります。というのも、親自身が、自分が何をどれぐらい持っているのか把握できていないことがよくあるからです。
「全部でどれくらいあるの?」とストレートに聞きましょう。
次に、いつまでにもらう必要があるのか確認します。今すぐなのか、1か月以内なのか、特に期限はないのか。
たとえば、施設入居や引っ越しが来月に迫っている、半年以内に家を売りたいからそれまでに持っていってほしいなど。
期限が差し迫っていると、すぐに自分の家にものが入ることになります。
「いつまでに実家から出したいの?」「引っ越しや片づけっていつ頃なの?」と聞いてください。
期限がわかれば、自分のスケジュールも調整できます。
さらに、なぜ子どもに渡したいのか、目的も確認しましょう。
捨てられないから、記念として残したいから、手続きに必要だから。ものを子どもに譲りたい理由はいろいろです。
目的が分かると代替案を考えることができます(具体的な代替案は5番で説明します)。
「何のために残したいの?」「どうして、私の家に置いておかないとだめなのかな?」と聞いてみてください。
親を責めずに事実の確認だけをしましょう。
3. 置き場所を先に決める
どこに置くか決めてから受け取ってください。
「親のためにこうしてあげたい」という気持ちより、もらうことが物理的に可能かどうか考えてみるのです。
引き受けるのは、置き場所があるものだけです。
たとえば、棚の一段、引き出し一つ、クローゼットのこの箱。こんなふうに具体的な場所を用意しましょう。実際に目で見て確認してください。
置き場所が決まっていれば、どこかに仮置きしたり、床に置いたりしなくてすみます。
量も決めておくと安心
受け取る形や量も決めておきます。
「段ボール1箱まで」「ファイル1冊まで」「写真はこのケース1つだけ」。
こんなふうに上限を決めれば、もらいすぎません。
親に伝えるときは、「うちは狭いし、押入れはすでにいっぱい、廊下の物入れに入る分だけなら受け取れるよ」みたいに言いましょう。
具体的に話すと、親も納得しやすくなります。
4. 「全部は無理」を上手に伝える
親が「あなたにあげる」というものを全部もらう必要はありません。一部だけもらうことにして、うまく断りましょう。
このとき言い方に気をつけてください。
「お母さんのものは不要」「お父さんのものはガラクタ」と聞こえない言い方を心がけます。
断る理由は、好き嫌いより、管理能力・スペース・暮らしの方針などにしてください。
たとえば、量のリミット、受け取る種類の上限、重いものは不可、など具体的な話をします。
以下のように方針を決めて親に説明しましょう。
・写真はアルバム1冊まで
・形見は2種類だけ
・かさばるものは受け取らない
伝え方のテンプレートも用意しておきましょう。短く、淡々と伝えるのがコツです。
「全部は管理できないから、○○だけ受け取るね」
「私の家のルールで、これ以上は増やせないんだ」
こんなふうに言えば、角が立ちません。
ここで大事なのは、強い罪悪感を持たないことです。
「断るとお母さん、がっかりするかも」「お母さんの最後の願いだから叶えてあげたほうがいいかも」
子どもの側のあなたはこんな気持ちになるでしょう。
でも、親のものを受け取らないことは、親を否定することではありません。
全部をもらうのは無理だから、もらえない分をどうするか、親と一緒に考えればいいのです。
5. 受け取らない選択もある
1つも受け取らない選択もできます。このとき、代替案を出すと、親が納得できる形にできます。
親が「その品物を子どもに渡したい本当の目的」を別の形で満たすことを考えてください。
以下は、提案できそうな代替案の例です。
・写真やアルバム:スマホで撮ってデータ化する、代表的なものだけ残して親が保管
・思い出の小物:写真に残す、手作り品ならどこかに寄付
・日記や手紙:親の手元で保管(子どもが読まないのなら持っている意味がない)
大きいものは、処分先を一緒に調べてみてください。自治体回収やリサイクルなど、方法はいろいろあります。
気持ちだけ受け取る
受け取らないことは、親の気持ちを否定することではありません。
親の気持ちには感謝するが、品物はいらないことを、親がわかるように伝えます。
「私のことを考えて、それを贈りたいと思う気持ちはありがたい。でも、ものとしては持てないから、こうしたらどうかな」
受け取らない選択をするのは、冷たいことでも、自分勝手なことでもありません。それは、自分の暮らしのペースを守ることです。
親は子どもが自分らしく、楽しく暮らしていたら幸せを感じます。
自分が気分よくいられる選択をしましょう。親孝行は、ものを引き受けることだけではありません。
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親に、「これ、あんたが持っといて」と言われたときの対応の仕方を紹介しました。
親のものを受け継ぐのは、多くの場合遺品整理ですが、まだ親が元気なときに、子どものほうにものが回ってくることは意外とあります。
たとえば、親が片づけや終活を始めたとき。写真、アルバム、手紙、賞状、作品、節句人形などを「あなたに」と渡そうとします。
引っ越しや住み替え(施設入居、ダウンサイジング)のときも同じです。住まいが小さくなると、真っ先に思い出の品が行き場を失い、子どもに回ってきやすくなります。
入院や体調悪化、実家の処分、リフォーム、売却の話が出たときも、「念のため渡しておく」「今のうちに」モードになり、突然ものを渡されます。
こんな機会に、「あんた、これあげる」と言われることはふつうにあるんです。
すべてを引き受けると、家がものだらけになります。今のうちに準備しておきましょう。
優しい気持ちから引き受けてしまうと、自分の家にものが増えることを忘れないでください。
今、一部をもらっても、遺品整理の段階でさらにものは出てきます。
自分が気持ちよく管理できる分だけもらってください。













































