古い物の片付け

実家の片付け

最終更新日: 2023.07.20

家族の物(遺品)の片付けが拷問のように感じられるときの対処法。

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きょうはペロさんのリクエストに答えて記事を書きます。

片付けられない人ではなく、ミニマリストが家族の不用品を捨てるときの心得を知りたい、という内容です。



祖父母のものを片付け中

ペロさんはメールを引用しないでくれと書いているので、簡単に事情を書きます。

ペロさんは、今、去年亡くなられたお祖父さんと、存命だけど、認知症のお祖母さんの荷物を自分のために整理しているそうです。

片付けが時間の無駄に感じられ、拷問のように感じられるそうです。





片付けの心得は万人に共通

ペロさん、こんにちは。リクエストありがとうございます。

べつにマキシマリストであろうとミニマリストであろうと、他人のものを片付けるコツは変わらないんじゃないですか?

ミニマリストは、不用品を持ち続けることにこだわらないので、物をたくさん所有するのが好きな人に比べたら、さくさく作業できると思います。

以下の手順を踏めば、拷問とは感じないでしょう。

1.その作業をする理由を再検討

ペロさんは自分のために片付けを始めたそうですが、その理由をもう少し深掘りしてください。

「なぜやっているのか?」「この作業をすることにどんな意義があるのか」をはっきりさせると、「自分にとって意義のあることだから」と納得して作業できると思います。

家族のものを片付ける理由として考えられることを以下に書きます。

自分自身の不安をやわらげるため

今から片付けておけば、「将来、あれもこれも片付けなきゃならないんだ」という不安から逃れられます。

自分が大切な人のためになる

お祖母さんのものをある程度片付けて、使いやすくしておけば、お祖母さんが生活しやすくなり、自分もうれしい気持ちになります。

経済的に得られるものがある

ごみ袋が有料になったりして、時間がたてばたつほど、片付けに必要がかかるので、早めに片付けておけば、安くあがります。

ネガティブな結果を避けられる

何もせず、ガラクタを放置しておくと、自分が年をとって体力がなくなったときに、一気に片付けることになります。

通常、ガラクタを放置すると物は増えるので、今のうちから少しずつ捨てておけば、あとで大々的に断捨離する負担を軽減できます。

セルフイメージがよくなる

自分で片付けスケジュールを作り、日々こなしていくのは自分との約束を守る行為です。

継続できれば自信がつくし、セルフイメージもよくなります。

心のガラクタが減る

室内で、視覚的ノイズとなっているもういらない物を捨てれば、ノイズが減るので、気分がすっきりします。

視覚的ノイズ(見た目のごちゃつき)を極力なくすコツ(その1)~飾り物を減らす。

どうせやらねばならないことに、早めに着手しておくと、先延ばしをしているときの気持ち悪さから解放されます。

自分の価値観にそった行動ができる

ペロさんはミニマリストだそうなので、なぜミニマルな暮らしを選んでいるのか考えてください。

ミニマルライフを選ぶ価値観が、お祖父さん、お祖母さんの物を処分させているのであれば、価値観にそった行動ができているので、気分がいいはずです。

暮らしやすくなる

スペースを占領している遺品を整理することによって、現在の生活の暮らしやすさが向上します。

ストレスが減る

ここまで書いてきたことすべてが相乗効果として現れ、日常のストレスが減ります。

こんな感じで片付け作業をする意義がわかれば、それは自分の幸せのためにする行為ですから、拷問とは感じません。

2.拷問と感じるポイントを洗い出す

片付け作業の何がそれほどつらくて拷問に感じるのか、嫌なポイントを具体的な言葉にしてください。

片付けが嫌な理由はいろいろあるでしょう。たとえば、

・捨てても捨ててもたくさんあって徒労感がある

・作業が退屈だ

・意味が感じられない

・時間がかかるのが嫌

・とにかくうっとうしい(古い物の匂いや、ホコリがいやだ)

・死んだ人の物を捨てているとうつうつとした気分になる

・お祖父さんやお祖母さんとのよくない思い出がよみがえってきて嫌になる

・こんなことしても誰からも何も言われない(承認欲求が満たされない)

こんなふうに、嫌だと思うポイントをブレインダンプで出せるだけ出しましょう。

頭の中のガラクタを断捨離するブレインダンプのやり方

3.嫌だと思うポイントを解決する

次に、片付けを拷問と感じさせるポイントを、大きなものから1つずつ解決してください。

徒労感があるなら

やってもやっても終わらないと思うときは、どこまでやったか可視化することで、「やればやっただけ進んでいる」と感じられます。

片付けスケジュールを立てて、1日15分ほど、コツコツと片付け、できた分は文字や写真で記録したり、シールを貼ったりすると、「わ~、こんなに進んだ」と思えますよ。

相手は物で、勝手に増殖はしませんから、やればやっただけ、スッキリ環境に近づきます。

また、「まだできていない」「まだあんなにたくさんある」と、できていない部分に目を向けるのではなく、たとえどんなに少しでも、できている部分に目を向けてください。

これをたっぷりあるマインドと言います⇒たっぷりあるマインドになるおすすめの練習法6つ~もう十分ある、と考える。

作業が退屈なら

同じ作業の繰り返しで飽きるなら、目先を変える工夫をしてください。

わりと手軽にできるのは、数値目標を作って、がんばることです。

毎日何個捨てていますか? 数値目標を決めると確実に物が減ります。

捨てる対象を変えたり、作業する場所や時間帯を変えたりしても、新鮮な気分で取り組めます。

意味が感じられない

これは、1番の作業である、意義の再確認をまじめにやれば、解決できます。

時間がかかるのが嫌

時間を取られると思うなら、1回の作業時間を短くしてください。

1日5分やるとか、1日5分を朝晩に分けて2回やる、という感じです。

うっとうしい

古い物のほこりくささや、匂いがうっとうしいと思うなら、できるだけ、気分よくいられる場所や時間帯に片付けるといいでしょう。

日当たりのいい部屋や、窓から美しい景色が見える部屋を場所を選んで片付け作業をしてみては?

好きな音楽を聞きながらやってもいいです。

3分で断捨離スイッチオン~片づけが進むおススメの音楽はこれ

私は、音がない中で作業するほうが、はかどりますが、音楽はガラリと気分を変えてくれるので、うまく使えば効果的です。

アロマオイル(エッセンシャルオイル)やお香を部屋焚きして、いい香りをくゆらせるのもいいですね。

遺品を片付けているとうつうつする

もう死んだ人の物を片付けているとき、死をイメージしてうつうつするなら、人間はいつか死ぬ、死があるから生が輝くと考えましょう。

祖父母とのネガティブな思い出

お祖父さんやお祖母さんとのネガティブな思い出があるときは、そのできごとに対する考え方を変えてください。

お祖父さんは私にあんなことを言った/したけど、それはいったいなぜだろう?

お祖父さんはこんな気持でいたのかもしれないな、と想像をめぐらすことで、過去のできごとの解釈をポジティブに(それができないなら、ニュートラルに)変えることができます。

過去の再定義⇒60歳以降は可能性に満ちている「人生の第3幕」ジェーン・フォンダ(TED)

もし、お祖母さんが片付けに参加できる状況なら、一緒に片付けるのも楽しいですよ。

誰からもほめられないむなしさ

承認欲求が満たされなくて、作業が進まないときは、承認を取りにいけばいいでしょう。

SNSなどで、つぶやけば、フォロワーが「いいね」をつけてくれるかもしれません。

ほかの家族に、「ここまで捨てたんだよ」と報告すれば、「わ~、すごい、がんばったね」と言ってくれます(普通はそうです)。

外部に承認を求めるのではなく、自分で自分をほめる手もあります。

その他、ペロさんが、拷問だと思ってしまう要素を見極めれば、それに応じた対応策が取れるので、「拷問だ」とざっくり表現するのではなく、どこがどうして、つらいのか、つまらないのか、嫌なのか、明らかにしてください。

私は片付けは拷問ではないと思います。拷問は、肉体的苦痛を与えて、自白を強制する行為ですから。

肉体的な苦痛を最小限にしたいなら、業者に頼んでしまえばいいですね。

それでは、ペロさん、どうぞお元気でお過ごしください。

*****

家族の物を片付けるのが拷問のように感じられるときの対処法を書きました。

どんな片付けにも言えることですが、作業が大変なときは、簡単にすぐに終わる作業に細分化するのがおすすめです。

がんばってください。





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