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クローゼットのいちばんいい場所に、あまり着ない服をぶらさげている。
ばかげたことですが、こういうことはよくあります。
それが当たり前になっているからです。
当たり前を疑って、収納場所をアップデートする方法を6つ紹介します。日々の小さなイライラを見逃さないようにしましょう。
まず、当たり前だと思っていた不便から、抜け出すことができた読者のメールを紹介します。
コツメカワウソさんからいただきました。
朝のストレスが減りました
件名:普段使わないものを一番いい位置に置いていました…
40代共働き、1児の母です。
筆子さんのブログに励まされ、だいぶ汚部屋も床が見えてきました。
夫と子供の物のよりも、私の物で家が倉庫になっていましたが、8割捨てたところで、ようやくゴールが見えてきました。
クローゼットにスペースが出きたところで、気がつきました。
一番使わないブラックフォーマルを一番手前に置いていました。
ここ最近は、家族葬が主流なので、葬儀に行くこともなくなりましたし、よく行く神社の御垣内参拝(みかきうちさんぱい)もコロナウイルスの影響で出きなくなり、ブラックフォーマルを着る機会がめっきりなくなったのに…
毎日、クローゼットを開けるたびにブラックフォーマルの奥に腕を伸ばして、今日着る服を取り出していました。
今までは、そういうものだと思っていましたが、少しづつ家がきれいになっていくと、感性が鋭くなって違和感を感じる様になったのだと思います。
着る頻度の高い服と入れ替えたら、朝のストレスが軽減しました。些細な事のように思えますが、こういう状況を少しずつ改善することが、日々の生活を楽にしていくのだろうと気づきました。
捨てることが進み、ようやく片付けの段階に近づくと、見えてくることが変わるのですね。
これからもきれいにしてから味わえる感覚を探したいと思います。
家にいるのが楽しくなりました。
筆子さん、ありがとうございます。
カワウソさん、はじめまして。メールありがとうございます。
見える床の面積が増えてきたのですね。すばらしいです。
がんばりましたね。私もとてもうれしです。
クローゼットのアップデート
御垣内参拝って、とばりの向こう側でする参拝ですよね?
かわうそさんは、神社の参拝が趣味だから、フォーマルウエアを、取り出しやすいところに入れておいたのですね。
実際は、その服はもうあまり着なくなっていたのに、相変わらず、クローゼットの一等地をあてがっていたことに気づき、置き場所を変えたら、朝の身支度がすごく楽になった、というわけです。
これささいなことではなくてすごく重要なことですよ。
いまの自分の生活に合わせてクローゼットの内容をアップデートしたのですから。
パソコンだってOSのアップデートをしないと、不具合が解消されず、動きも不安定になります。
なんでもアップデートしないと、手持ちのリソースをフルに活かすことができないどころか、逆に、自分の足をひっぱられます。
これからも、その調子で実情に合わせてどんどんアップデートしてください。
クローゼットの中身や、置き場所のアップデートを加速するための方法を6つ書きますので、参考にしてください。
1.違和感を感じたらちょっと考えてみる
服を取り出すとき、「取りにくいなあ」とか、「これ、邪魔だなあ」と軽くいらっとくることがあったら、そのちょっとした不便をそのままにせず、「どうしてこうなるのかな?」と考えてみます。
まあ、朝の忙しいときに、じっくり考えたりはできないでしょうから、まとめて考える時間を作るといいのではないでしょうか?
私は、ちょっと気づいたことや、「あれ?」と思ったことは、とりあえず付せんに書いて、デスクの上に貼り、何枚かたまったところで、1つずつ検討しています。
特に自分のアクションが無駄に多くないか、考えてみるといいでしょう。
何かを作業する場所が、物置き場になっていると、作業する前に、いちいち片付けという行動をしなければなりません。
2.まめに写真をとる
過去記事でも書いていますが、クローゼットの中、ひきだしの中、部屋の様子、その他、まめに写真をとって、じっくり見てください。
肉眼で見ているだけではわからない問題点が浮き彫りになります。
断捨離に行き詰まったときも、気分転換がてら、写真を撮るとおもしろいと思います。
3.関係ない物を外に出す
連日書いていますが、クローゼットやたんすには、いまの自分の生活に関係のある物だけを入れます。
他人、過去の自分、いつ来るかわからない未来のやせた自分、この世に誕生するかどうかわからない子供や孫。
そのようないまの自分とは違う人間に関係のある物まで入れているから、押入れの中がぐしゃぐしゃになるのです。
いまの自分には関係ない、と思うものを取り出して、箱なり袋なりに入れて、別の場所に置きます。
捨てるわけじゃないから、できるでしょう?
まずは、小さなもので、「関係ない物出し」をして、練習するといいかもしれません。
私は、昔、たくさんボールペンを持っていましたが、日頃使うボールペンを1本だけターゲットを決めて、ほかのボールペンは全部輪ゴムでまとめて、別の場所に置いておきました。
そうしたら、当たり前ですが、ボールペンやらを置いていた場所がとてもスッキリし、格段に使いやすくなりました。
もちろん、ボールペンの使い切り作業も加速⇒持たない暮しをめざすなら、ぜひマスターしておきたいボールペンを使い切るコツ
このようにターゲットを決めて、1つずつ使い切るのは、いまもやっています。
4.フィードバックをもらう
家族や親しい友人などに、押入れを見せて、ときどき意見を聞いてください。
自分1人だけだと、どうしても、自分の価値観の枠にとらわれてしまいます。違う人の目で見てもらって、意見を聞くと、思いもよらなかった気づきを得られることがあります。
汚部屋の人は、自分が汚部屋に住んでいることを隠す傾向がありますが、むしろ開示したほうが、早く問題が解決すると思います。
私はあまり、人に意見を聞かないほうですが、たまに、娘に意見を聞いてます。
予想外の返答が返ってきますよ。
5.ルーティンを変えてみる
いつもルーティンを作ることをおすすめしていますが⇒忙しいからこそ家事のルーティンが必要。汚部屋掃除の手順はこうして身に付ける
状況がなかなか改善しないときは、たまにルーティンを変えることも有効です。
朝、A⇒B⇒Cと3つのことをやっているとしたら、C⇒B⇒Aと、やる順番を変えてみたり。
あまり頻繁に変えているとわけがわからなくなるので、ある程度固定化したルーティンを1つだけ、ちょっと変えてみる、という方法がいいと思います。
やる順番や、量を変えてみると、それだけで、いろいろな気付きがあります。
「ああ、やっぱりA⇒B⇒Cのほうがいいな」と思ったら、戻せばいいのです。
6.質のいい小説を読む
小説と片付けに何の関係があるのか、と思うかもしれませんが、断捨離本や片付け本などのマニュアル本より、質のいい小説を読んだほうが、洞察力が得られます。
作家は人間の行動や思考、感情などをものすごく細かく観察して、小説にしていますから。
本を読むと語彙も増えるので、自分のもやもやした感情を言語化することもできるようになります。
もやもやを言語化できるということは、状況をより具体化できるということなので、自分の部屋、たんす、クローゼット、押入れの本質的な問題についても、言語化できるようになります。
そうすれば、「では、どうしたらいいのか」という対策を自分で考えられます。
汚部屋という問題があって、それがなかなか解決しないとき、本質とは、全然関係のないことを「問題」だと思って、そちらをやっきになって、なんとかしようとしていることがあります。
問題の核心がさっとわかるようになると、よけいな努力をしなくてすみます。
特に、ふだん浅い思考で止まっていると自覚があるなら、ぜひともよい小説を読んでください。
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40年近く前、私が日本で会社員をしていたとき、電車に乗ると、文庫本を読んでいる人が多かったです。
いまは、きっとスマホを見ている人のほうが多いですよね?
週5日、スマホを見ながら通勤している人は、「1日だけ、本にする」というようにルーティンを変えてみると、読書時間を増やすことができますよ。