自分の創造性を解放しよう:イーサン・ホーク(TED)

TEDの動画

ページに広告が含まれることがあります。

創造的になるヒントを教えてくれるTEDトークを紹介します。

タイトルは、Give yourself permission to be creative(クリエイティブになる許可を自分に与えなさい)。

邦題は、『自分の創造性を開放しよう』

講演者は、俳優のイーサン・ホーク(Ethan Hawke)さんです。

創造的になれ:TEDの説明

Reflecting on moments that shaped his life, actor Ethan Hawke examines how courageous expression promotes healing and connection with one another — and invites you to discover your own unabashed creativity. “There is no path till you walk it,” he says.

人生を形作った瞬間を振り返りながら、イーサン・ホークは、勇気をだして表現することが、いかに癒やしや他人とのつながりをうながすか説明し、皆に、ものおじせず創造的になるようすすめます。

「歩かなければ道はできません」。こう彼は言います。

収録は2020年の6月。動画の長さは9分。日本語字幕もあります。

☆トランスクリプションはこちら⇒Ethan Hawke: Give yourself permission to be creative | TED Talk

☆TEDの説明はこちら⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に

イーサン・ホークは、脚本や小説も書くし、監督もするせいか、ストーリーテリングがうまいですね。

イントロダクション

きょうは創造性についてお話しします。

創造的になることを自分に許さない人がたくさんいます。まあ、みな、自分の才能を少しばかり疑っているからそうなりますね。

バカになる

20代のはじめに出会った話が、私にとってずいぶん意味のあるものになりました。

当時、アレン・ギンズバーグが大好きで、彼の詩を読んでいました。

ギンズバーグは、たくさんインタビューに答えています。

ある時、ウイリアム・F・バックリーのやっていた、Firing line というテレビ番組にギンズバーグが出演し、ハルモニウムを弾きながら、ハレ・クリシュナの歌を歌ったんです。

その後、ギンズバーグが、ニューヨークに戻ったら、インテリの友人たちに、「みんな、きみのことバカだと思ってるし、国中で、きみのことバカにしてるって、知ってる?」と言われました。

ギンズバーグは、こう答えました。

「それが私の仕事だ。私は詩人だから、バカを演じるよ。

みな、一日中仕事をして、家に帰れば夫婦喧嘩して、食事をして、古いテレビをつければ、誰かが何かを売りつけようとする。

そういう生活をこわしただけさ。

テレビに出てハレークリシュナと歌えば、ベッドの中で、『あの、バカな詩人はいったい誰だ?』と考えて眠れなくなるだろ?」

それが彼の詩人としての仕事なのです。

世間の評価なんて気にしない

このエピソードを聞いて、すごく自由になりました。

私たちはみな、この世界に何かいいものを提供したいと考えています。

世間が、よくて重要だとしているものを。

この考え方がよくないんです。

だって、自分のやっていることがいいことかどうかなんて、自分で決めることじゃないし、歴史からわかるように、世間は、まったく当てにならない批評家ですね。

だから、自分にこう問いかけなくちゃならない。「人間の創造性は重要だと思うか?」

アートが大事になる瞬間

まあ、詩について長々と考える人はそんなに多くありません。生活しなきゃなりませんから。

アレン・ギンズバーグの詩だろうと、ほかの詩人の詩だろうと、皆、そんなに関心はない。

父親が死んで葬儀に出たり、自分の子供が死んだり、誰かに傷つけられたり、愛してないと言われるまでは。

こんなとき、突然人生の意味を知りたくなります。

「ほかの人も、こんな気持ちになったことがあるのかな? どうやって立ち直ったのかな?」と。

逆のケースもありますね。何かすばらしいことが起きたとき。

誰かに出会って、心が爆発する。愛しすぎて、まともに考えることができない。めまいがするようなとき。

「誰か、こんなふうに感じたことあるのかな? いったい僕、どうしちゃったんだろう?」と。

そんな時、アートは、贅沢品じゃなくて、食べ物です。必要なものです。

創造性は自分の中にある自然

人間の創造性は、私たちの中に現れる自然です。

私たちはオーロラを見ますよね。

若い時、White Fang(ホワイトファング)という映画に出ました。

アラスカで撮影したのですが、空が、紫、ピンク、白の波になって、それはもう美しかった。

本当に空が遊んでいるように見えて。

グランド・キャニオンの日没もきれいですよね。そういうのはきれいだとわかっています。

では、恋に落ちることは?

恋人はきれいですよね。私は、4人子供がいますが、子どもたちが蝶のふりをして走り回って遊んでいるのも、すごくきれいです。

お互いに助け合って成長する

私たちが、宇宙のこの星にいるのは、お互いに助け合うためだと私は信じています。

まずは生き残り、次に、成長しなければなりません。

成長するためには、自分自身を表現しなければなりませんよね。ここで難しいのは、自分自身を知らなければならないということ。

自分が何を好きか?

大好きなものに近づけば、自分が誰であるのか、おのずと表現され、それはひろがっていきます。

私が大好きなこと

私の場合、好きなものは、はっきりしていました。

12才のとき初めてプロとして舞台に立ちました。ジョージ・バーナード・ショーのSaint Joan(セイント・ジョーン)という芝居で、マッカーター劇場でした。

このとき、いきなり恋に落ちて、世界が広がりました。

私はそろそろ50才ですが、この仕事は、ずっと私にいろいろなものを恩返ししてくれていて、しかも、いろいろな役を演じるにつれて、ますますいろいろ与えてくれるんです。

刑事、犯罪者、聖職者、罪人と、いろいろ演じながら、30年以上この仕事をしています。生涯をとおして演じ続けてわかったのは、自分の体験は、自分が思っていたほどユニークではないということです。

これまで演じてきた人たちとの共通点がいっぱいあるんです。

つまり、私たちは、つながっているのです。

曾祖母のキルト

私の曾祖母、デラ・ホール・ウォーカー・グリーンは、死を間近にして、病院で短い伝記を書きました。

たった36ページですが、そのうちの5ページを費やして、ある劇のために衣装を作ったことが書かれています。最初の夫については、1パラグラフなのに。

50年続けてきた綿花栽培についても、ふれていたけれど、衣装作りに5ページですよ。

母に、曾祖母が作ったキルトを1枚もらいましたが、曾祖母を感じることができます。

曾祖母は、キルトに、自分自身を表現していて、そこには本物のちからがあります。

兄の創造性

まま兄と一緒にTop Gun(トップガン)を見に行ったことを覚えています。

モールから出てきたとき、すごく暑かった。2人とも、この映画を神の啓示のように感じていました。

私は俳優になりたい、人を感動させるものを作りたいと思いました。その一部になりたいと。

兄は、軍隊に入りたいと思ったのです。

FBIごっこや軍人ごっこ、騎士ごっこをして遊んでいましたから。

そして兄は軍隊に入り、グリーンベレーの大佐を退役したところです。

兄はアフガニスタンやイラクで戦ったベテランで、今は、戦士した兵士の子どもたちに、セーリングを教えています。

兄は、大好きなことをして生きてきました。兄の創造性は、リーダーシップ、人を導くこと、勇気、そして人を助けることに発揮されたのです。

兄はそれを天職と感じ、自分を捧げたら、いろいろなものが返ってきました。

大事なことに時間を使っているか?

人生は短いとみな知っています。

その時間をどんなふうに過ごすか、自分にとって大事なことをに使っているか?

多くの人にとってはそうではないでしょう。難しいことです。

習慣の引っ張る力はとても強力です。

だからこそ、子どもたちは、すばらしく創造的なのです。

子どもたちは、習慣がなくて、それがいいか、悪いかなんて気にしていません。

「すばらしい砂の城の作り手になるぞ」なんて考えて、砂の城を作るわけじゃない。子どもたちは、目の前にあることに夢中になるだけです。

踊り、絵を描くこと、何かを作ることに。

チャンスがあればいつでも、自分の個性を発揮しようとします。それはとても美しいことです。

創造性は必要不可欠なもの

創造性の話をするとき、ちょっと心配なことがあります。創造性はなんだかいいもの、温かいもの、心地よいものというイメージがありますから。

そうではありません。

創造性は必要不可欠なものです。

創造性は私たちがお互いを癒やす方法です。

歌を歌い、物語を語り、「ねえ、僕の話を聞いてよ。僕もきみの話を聞くから」と招き合い、対話を始めます。

すると、癒やしが始まって、みな、自分の箱から出てきて、お互いの共通の人間性を目の当たりにします。

主張することを互いが始めるとき、本当にいいことが起きます。

自分自身を表現するには?

自分のコミュニティや家族、友人を助けたいなら、自分自身を表現しなければなりません。

自分を表現するためには、自分自身を知らなければなりません。

すごく簡単なことですよ。

自分が愛情を感じるものについていくだけです。

道はありません。

自分が歩かない限り。

進んでバカにならないとだめなんです。

読むべき本を読むのではなく、読みたい本を読んでください。

かつて好きだった音楽を聴くのではなく、新しい音楽を探して聴きましょう。

ふだん話をしない人と話をしてください。

そういうことをすれば、自分がバカみたいだと感じるに決まってます。

そこが肝心です。バカを演じてください。

[歌]

さて、私はオースティンに行きたいけど、家にもいたい。

友人を招いて、1人でいる。

クールに振る舞おう。

バカでいる自分を皆に尊重してもらおう。

//// 抄訳ここまで ////

単語の意味など

Hare Krishnah  ハレー・クリシュナ ハリ神であるクリシュナよ。ヒンズー教の神をたたえる言葉。キリスト教の「ハレルヤ!」みたいな感じです。

boreal  北の

the rub  障害、困難

Green Beret  グリーン=ベレー、陸軍特殊部隊員

step brother  継(まま)兄弟。継父/継母の息子。日本語ではあまり、まま兄、まま姉と、言う機会がないかもしれませんが、アメリカあたりでは、step brother や step sister はたくさんいます。

half brother/sister は 母親が違う兄弟姉妹、義理の兄弟は、brother-in-law です。

創造性に関するほかのプレゼン

人に注目されたいと思いすぎると、創造性がなくなる(TED)

誰にでも創造性はある。自分はクリエイティブだと自信を持つ方法(TED)

物が少ないメリット:足りないからこそクリエイティブになれる(TED)

問題があるからこそ、人はクリエイティブになれる(TED)

制限があるからこそ素晴らしい物が生まれる:震えを受け入れる(TED)

脳はどうやって新しいアイデアを作り出すのか(TED)

心が満たされないのは本当のことを言わないから(TED)

遠慮しないで自分を出そう

私が創造性に関するプレゼンをよく紹介するのは、自分の人生を生きることは、自分のクリエイティビティを発揮することだと思っているからです。

ミニマルライフは、自分の人生を生きることです。

もちろん、「マキシマリストとして生きることが、私の生きる道だ」という人もいるでしょう。

しかし、いらない物をいっぱい持ってしまうのは、たいてい、世間がよしとする(と自分が思っている)生活をしているからです。

自分の意向より、世間の意向を優先してしまうと、不用品が多い家に住み、やらなくてもいいことや、やりたくないことをいっぱいやってしまう暮らしになります。

そんなときに、「もっと創造性を発揮しよう」と決めると、自分が主役の人生を取り戻せます。

そう。

誰でも、子供の時は、自分が主役だったはずです。

ところが、親が世間体を気にするタイプだったり、想像力やオリジナリティがない人だったりすると、物質的に世間並みな生活を志向するよう、教育されてしまいます。

ですが、そうした生活は決して幸せではありません。

イーサン・ホークの言うように、自分が好きなものを追求してください。

いらないものを削ぎ落とすことは、自分自身を知る助けになります。

*****

私がはじめてイーサン・ホークを見たのは、Dead Poets Society (いまを生きる)という映画の中で学生(高校生あたり)を演じていたときです。

1989年の映画なので、30年ほど前です。映画館で見ました。

この頃、彼は弱々しい美少年でしたが、その後、創造性を発揮したせいか、立派な俳優になりましたね。

この映画けっこうおもしろいし、詩など文学作品の一節もいろいろと出てくるから、特に文学や学園ものが好きな方におすすめです。

時代背景は、1959年なので、古い映画ですが、古くありません。

関連記事

カナダ在住の60代。ミニマリストです。

ブログをメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

1,741人の購読者に加わりましょう
カテゴリー
アーカイブ
TOP
CLOSE