ページに広告が含まれる場合があります。
秋冬に気分が落ち込む人が少なくありません。今回は、季節性のうつを解消する方法を5つお伝えします。
ポイントはお金をかけないことです。
気分がうつうつとすると、すぐにスイーツを食べたり、買物で気分転換しようとする人がいます。こういう行動は、短期的にはハッピーになりますが、長期的にみると逆効果です。
スイーツを食べると、あとでまた気分が落ち込むし、買物をすれば、お金が出ていき、ガラクタが増えるので、それがストレスになります。
まず、季節性うつとは何か、簡単に説明しますね。
季節性うつとは?
季節性うつの正式な名前は季節性情動障害(きせつせいじょうどうしょうがい)です。
季節せいうつは、その名のとおり、特定の季節に起きるうつ症状です。
英語では、Seasonal Affective Disorderなので、頭文字をとってSADと呼ばれることもあります。
特に冬季に多いので、ウインターブルーという名前もあります。
ウインターブルーは一般に秋冬に気分が落ち込み、春になると回復します。日本では、春に気分が落ち込む人もいますが、これは季節というより、新年度だから、という社会的要因のせいだと思います。
また、夏に気分が落ち込む人もいます。
アメリカでは6人に1人、SADの症状があるそうです。かなり多いですね。
SADの原因の一つとして考えられるのは、秋冬、日照時間が短くなることです。太陽に当たらないと、人を明るい気分に保つセロトニンという物質の分泌が減ります。
また、1年の特定の時期に、特定のホルモンの量が変化し、これが脳の機能に影響を与え、うつになる、とする専門家もいます。
SADは男性より女性が多いそうです。また、日照時間に関係があるので、年中常夏のような場所では、SADにかかる人は少ないです。
セロトニンについてはこちらで詳しく説明しています⇒セロトニンを自然に増やす5つの方法。サプリは使わず幸せになる
季節性うつの症状
以下の項目をチェックしてください。もしこんな症状が出ていれば、ウインターブルーの可能性が高いです。
●力が出ない、がんばりがきかない(エネルギーの低下)
●集中できない
●疲労感がある
●食欲が増す
●1人になりたい
●眠い(朝、なかなか起きられません)
●体重が増える
食欲が増し、体重が増加するのはウインターブルーの特徴で、夏のうつは逆に食欲が減退し、体重も減ります。
ただ、夏は、夏バテもあるので、どこまでがうつでどこまでが夏バテなのか判断が難しいところです。
症状には軽いものから重いものまで多岐に渡ります。あまりに重い症状で、生きているのがつらい、と感じるようなら、医者に行って治療を受けたほうがいいです。
そこまで重くないけど、最近うつうつとするぐらいなら、以下の方法で改善、克服できます。
1.太陽の光をあびる
セロトニンレベルが落ちてうつうつとするのですから、なるべく太陽の光をあびることで気分が安定します。
医者は早起きして太陽の光をあびろ、と言います。
とはいえ、早起きしても外は真っ暗ですよね?私の住んでいるところは、現在、日照が朝の8時半ごろ、日没が午後6時です。
多くの会社は8時半には始まっているので、暗い中出勤することになります。
通勤で、太陽の光を取り込むことができません。
そんなときは、昼休みに散歩してください。室内に閉じこもらないほうがいいです。
歩くすすめ⇒ウォーキングを開始して楽しく歩く4つの工夫:メリットとコツを知り継続する
日光をあびるとビタミンDを生成することができ、より元気になれます。なるべく午前中に太陽の光をあびてください。
午後に光をあびすぎると睡眠パターンがくずれる恐れがあるので、午前中がおすすめなのです。
庭にうっそうと木がしげっていて日当たりが悪いなら、少し木を切ってください。窓のそばに余計なものがいっぱいで、光が入らないなら、物をどかします。
自宅でも、学校でも会社でも喫茶店でも、できるだけ窓際に座るようにしてください。冬季のうつの解消法の一番のポイントはひまわりのように太陽を追い求めることです。
2.早起きする
秋冬にうつの人は、朝、なかなか起きられません。また、寒いから布団から出たくなくなります。
そこで、夜、意識して早く寝て、早起きを心がけてください。
たとえ、外が真っ暗でも、早朝外に出ると、新鮮な空気を吸って元気になれます。気分も変わります。
実は、季節性うつとは関係なく、朝気分が落ち込む人はたくさんいます。
原因はさまざまですが、その人にとって朝という時間がいやな時間帯、ストレスのかかる時間帯になっていると、朝になるやいなや、うつうつとします。
毎朝、ストレスがあると、朝=うつ状態、という連携ができてしまうのです。
朝、うつになる人は、目覚めるとすぐに「ああ、きょうも仕事であんなことやこんなことをしなきゃいけないんだ」「ああ、きょうの会議はどんなふうになるんだろう、心配だ」と脳が無意識にネガティブなことを考えてしまいます。
このような朝のうつを防ぐためにも、できるだけストレスのない朝をむかえるように生活を改善してください。
早起きすれば、朝あわてて支度をせずにすむので、その分確実にストレスが減ります。
ストレスフリーな朝の作り方⇒汚部屋改善につながる朝の過ごし方。この5つの習慣がおすすめ。
3.できるだけ体内時計を正常に保つ
人には体内時計があり、自然に日中は活動的になり、夜は休息モードになります。
この体内時計のリズムが狂うと太陽の光を充分あびることができません。
体内時計のリズムをキープするために最も大切なのは睡眠をしっかりとることです。やはり寝るべきときは寝たほうがいいのです。
夜間の仕事をしている人はべつとして、昼間の時間帯に仕事をしているのなら、どんなに遅くても夜11時前には寝てください。
寝る6時間ぐらい前からカフェインをとるのをやめ、夜は明るい光をあびないようにします。
夜間、たった5分間、明るい光を見るだけで、睡眠ホルモンであるメラトニンの生成がうまく行われず、睡眠の質が4時間損なわれる、と言われています。
特にブルーライトは極力回避してください⇒睡眠障害を引き起こすブルーライトとうまくつきあう方法
体内時計についてはこの記事で詳しく説明しています⇒寝られない夜はこれで解消。寝る前によけいなことを考えない6つの方法。
4.明るい気分になる食べ物を食べる
野菜や果物を食べている人のほうが、加工食品や砂糖のいっぱい入ったものを食べている人より、うつになるリスクが少ないです。
砂糖が大量に入っている食品を食べると、ネガティブ思考になる理由はこちらで説明⇒砂糖を摂り過ぎるとイライラしたり気分が落ち込んだりうつになる理由。
ウインターブルーのときは、チョコレートやパン、白いごはん、パスタなど甘いものや炭水化物を食べたくなります。
そこをぐっとがまんして、野菜や果物を多めにとるようにしてください。
うつは心の病気と言われますが、結局、脳内の神経伝達物質やホルモンのアンバランスが原因である、という考え方が、最近の研究では有力です。
特定の物質が不足したり、受け渡しがうまくいかないと、うつうつとしたり、集中できなくなるのです。
特に大事なのが、先にも書いたセロトニンです。ノルアドレナリンというアドレナリンになる前の物質も大切です。ノルアドレナリンは人のやる気や集中力に影響があります。
もちろんうつの原因は1つではありません。肉体的な要因に、外的な要因が複雑に影響しあってうつという症状になるのでしょう。
ですが、脳がうまく機能できるように整えれば、軽いゆううつなら改善できます。
砂糖をたくさん食べると、脳内物質の分泌に悪影響を及ぼします。気分が落ち込んでいるからと、スイーツで気分をあげようとしないほうがいいのです。
甘いものがほしかったら、フルーツを食べてください。
野菜や果物だけでなく、鮭などの魚も脳によいです。
果物の食べ方にはコツがあります⇒砂糖断ちに上手に果物を取り入れる方法。ドライフルーツは注意が必要
5.運動する
冬場は家の中に閉じこもりがちですが、ゆううつなときこそ、意識して運動をしてください。
運動をすると、脳内のセロトニンのレベルが上昇するので、簡単に幸せな気分になります。お金もかからないし、とてもよい方法です。
週に3回、30分ほど何か運動するだけで、うつになるリスクを減らすことができるという研究もあります。
実は、どのぐらい運動したらいいのか、ということに関してはいろいろな説があります。個人的には、疲れない程度ならどれだけやってもいいと思います。
セロトニンを増やすためには、リズム運動がいいです。リズム運動とは同じ動きを繰り返す運動です。
たとえばウォーキング、ジョギング、スクワットなど。自転車に乗るのもおすすめ。
私がやっているミニトランポリンもリズム運動です⇒ミニトランポリン歴1年7ヶ月の私が伝える、7つの健康効果
私は30分ぐらい飛びますが、セロトニンレベルの上昇を狙うなら5分でいいでしょう。疲れすぎると逆効果です。
太陽の光をあびる、という点では外で運動したほうがいいです。一人暮らしで、ふだん誰ともしゃべらない人は、ほかの人とやる運動を始めるといいかもしれません。
人と話しをすることも、セロトニン分泌に効果があります。
====
このほかに、明るい気分になる音楽を聞くのもいい方法です。多少お金がかかる気分転換としては、旅行にいくというのがあります。
時間とお金に余裕のある方は旅に出てください。
さて、日中は活動的に動くのがいいのですが、忙しすぎないようにしてください。
ウインターブルーになってしまう人の中には、秋口や冬のはじめにどーんと気分が落ち込み、冬が本格的なると、ふつうに戻る人がいます。
ですが、春までしっかりうつうつとした気分でいる人もいます。
このうつうつには、12月と1月の忙しさが関係あるのではないでしょうか?
欧米ではクリスマス、日本ではお正月のお祝いを大々的にしますが、これがけっこうストレスになるのです。
何ごともストレスになるほど無理をしないのがポイントです。