歩く人

ミニマルな日常

最終更新日: 2018.07.10

突然の変化や人生の転機にうまく対応するには?

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大学生の娘が家を出ると言ったので、目の前が暗くなり、心の整理がつきません。どうしたらいいのかアドバイスください、という問い合わせをいただきました。

今回は、この質問に回答します。

まずメールをシェアしますね。kotohaさんからです。



何をどうしたらいいのかわかりません

私は50代主婦で大学生の娘がいます。

その娘が先日、自宅を出て奨学金をとり、ひとりで暮らしたいと言いました。

夫は厳しく支配的な人で、私は子供中心の生活をしてきました。

目の前が暗くなるような気持ちがして、心の整理がつきません。

私には貯金も仕事もありません。何をどうしたらよいかアドバイズをいただけるとありがたいです。

kotohaさん、お便りありがとうございます。

そうですねえ。まず思ったのが、質問のメールがかなり短い、ということです。

あまりにもメールが短いと、状況がよくわからないため、検討違いのことを書く恐れがあります。ご了承願います。

質問が短すぎると回答しにくい話はこちら⇒母にガラクタを捨ててもらうにはどうしたらいい?←質問の回答。





いったい何が問題なのか見極めてみては?

kotohaさんのこの154文字のメールは、一見、簡潔にまとめられているようでありながら、私には、何を質問したいのか、よくわかりませんでした。

いったい何を悩んでいるのでしょうか? どんなアドバイスを求めているのでしょうか?

まあ、何がなんだかわからないから質問されたと思うのですが、自分でちょっと考えてみるとわかったりしますよ。

少なくとも、自分が何を悩んでいるのか、ぐらいは。

娘さんは、「ひとり暮らししたい」と言ったそうですが、実際はまだ実家にいるのですよね? 

できれば、娘さんにひとり暮らししてほしくないから、止める方法を知りたい、という質問でしょうか。

それとも、娘さんが家を出ることは確実なので、さみしいし、ショックだ、どうしたらいいんだろう、と悩んでいるのですか?

娘さんは奨学金で暮らすといっているが、それだけでは足りないので、援助したいが、自分は貯金がない、困ったな、と思っているのですか?

娘さんの意向をご主人に伝えると、ご主人は怒るに決まっている、家庭の平和が乱れるからいやだな、と思っているのですか?

子供中心の生活をしていたから、娘さんが家を出てしまうとやることがない、困ったな、ですか?

夫はワンマンだから、2人だけで暮らすのは、つらい、自分も家を出たいが、仕事も貯金もない、困ったな、でしょうか。

まずは、自分がいったい何を悩んでいるのか、問題は何なのか、そこを考えてください。

あとは、その問題を1つひとつ解決していくだけです。

具体的なやり方はこちら⇒この先どうしたらいいのかわからないと悩んだらこれを読んでください。

心に向き合えば、気持ちの整理ができる

kotohaさんは、心の整理がつかないというより、自分で整理しようとしていないと思われます。

汚部屋を放置すれば、いつまでも汚部屋のままであるように、心の中のごちゃごちゃも、そのまま放置していると、ごちゃごちゃのままなのです。

自分が何を考えているのか、客観的に考えてみるといいですよ。

もちろん、何かショックなことがあったら、誰だっておろおろします。ですが、時がたてば、次第に気持ちは落ち着いてきます。

最初のショックが100だとすると、そのショックを100のまま、何ヶ月も持ち続ける人なんていません。

人はものを忘れるようにできていますから。

あまりにショックなことがあるとトラウマとなって残ることもあります。

ですが、kotohaさんの場合は、単に、成長した娘さんが家を出るという、子供をもつ親なら誰もが体験するできごとを体験しようとしているだけです。よって、トラウマなんかにはなりません。

さて、kotohaさんの真の悩みがわからないので、今回は「突然の変化にうまく対応するにはどうしたらいいのか?」という観点から4つアドバイスします。

1.ショックはショックとして受け止める

とりあえず、娘さんの言葉から始まったショックを受け入れてください(なかったことにはしない、ということです)。

人生はどんどん変化するという性質を持っています。だから、「今までどおりしゃないできごと」が起こるのは、ある意味、日常茶飯事です。

進学、就職、結婚したり、恋人や配偶者と別れたり、親と死に別れたり、大事なペットがいなくなってしまったり、会社が突然倒産したり、リストラされたり、地震で家がこわれたり、などいくらでもありますね。

人生は変化する話⇒この先の人生について考える指針(イチオシ記事紹介最終回)。

人も変わる話⇒人は変わり続ける。未来の自分に対する心理:ダン・ギルバート(TED)

このような変化が突然起こると、誰だってショックをうけて、強いストレスを感じ、おろおろしたり、悲しくなったり、うつうつとしたりします。

それはごくふつうのことなので、「あ~、ショックだわ」と思いながら、自分をいたわる時間をもうけてください。

悲しいことがあると、その悲しみをまぎらわすために、ばりばり働く人がいますが、私は逆にちょっとのんびりしたほうがいいと思います。

私の娘も、去年家を出ましたが、このとき、私はとても寂しかったです。家事や仕事は最低限にして、ぼーっとしていました。親しい友だちに、できごとについて話すのもいいですね。

セルフケアの仕方は以下の記事を参考にしてください。

つらいことがあったとき、自分で応急手当する方法。心の傷をないがしろにしてはいけない(TED)

セルフコンパッション(自分にやさしくする)の実践で人生を変える(TED)

ものすごくつらい体験をして悲しい時に立ち直る10の方法。

2.変化はチャンスだと考える

突然の変化があると、目の前が真っ暗になるような気がするのは、意図していないタイミングで、無理やり、外的な力によって、コンフォートゾーンから引きずり出されるからです。

コンフォートゾーンとは、自分が慣れ親しんだ世界のことで、ある程度、先の展開が予測できる安全圏です。

コンフォートゾーンから出るのはどちらかというと、好ましいことです。ずっとコンフォートゾーンにいると、なんの成長も発展もありません。

この点についてはこちらの動画を見てください⇒快適な状態にとどまると人生はだめになる(TED)

ですから、kotohaさんも、今回の変化を自分を成長させるチャンスだと、考えてください。

これまで、お子さん中心に生きてきたのですよね? そのお子さんが自立したあとは、自分中心に生きればいいんじゃないですか?

自分の軸が定まっていれば、たとえワンマンなご主人であろうともうまくやっていけると思います。自分の本当の気持ちを尊重したら、夫と別れることになった、という展開もありえますが。

3.優先順位の高いことをする

お子さんの世話に費やしていた時間を、今度は、自分のために使ってください。そのさい、優先順位の高いことからやるといいですよ。

「こんな状態はいやだ!」と思うことがあるなら、そうならないように、行動を開始してください。

貯金や仕事がない状態がいやなら、その逆の状態になるようにするだけです。

逆のベクトルに動く話はこちら⇒問題の前で立ち止まったままでいるか、それとも前に進むか(TED)

仕事をしたいと思うなら、仕事を探せばいいし、貯金がほしいなら、実際に貯金をすればいいのです。

たとえ仕事をしていなくても、貯金はできます。世間には、自分は仕事をしていなくても、家計のやりくりをしながら、しっかりへそくりを貯める奥さんもいますので、不可能ではありません。

「不用品をメルカリに売って、お金にした」というメールを読者からしばしばいただきます。金額は3万円~30万円までさまざまです。

汚部屋の片付けをしただけで、お金がでてきた、という人もいます。こちらも数千円から10万円まで金額はさまざまです。

ワンマンなご主人に従うだけの生活がいやなら、その生活を変えるチャンスですね。

優先順位について⇒人生で解決すべき問題の優先順位のつけ方。何から始めたらいいのかわからない人へ。

4.自分のしたいことをして、前向きに生活する

自分には、自分の人生を創り出していく力がある、と信じて、前向きに生活してください。

お便りに、「ご主人は支配的な人である」と書かれていましたが、kotohaさんの側に、その支配を許していた部分もあったのではないでしょうか?

日本の結婚は自由意志で行われますから、無理やり独裁者と結婚させられて、何年も暮らすはめになった、ということはないと思います。

先日、年金について質問してきた方も自分の貯金はないそうです⇒カナダの年金をもらうには?←老後が不安な主婦の質問に回答。

この方のご主人も、ワンマンなタイプとのこと。そのご主人に経済的に頼り切っていた自分も悪かった、とメールに書かれていました。

独善的なご主人というのは、経済的な面倒は、最後まで、しっかりみてくれそうです。けれども、kotohaさんは、これを機会に、ご自身の精神的な自立や、経済的な自立について少し考えてみてはどうでしょうか?

kotohaさんには、自分で考えたり、仕事をしてお金を稼ぐパワーがあります。そのパワーを、これまで発揮してこなかっただけなのです。

*******
今回は、突然の変化にうまく対応する方法をお伝えしました。

人生の変化は、ピンチではなくチャンスと捉えたほうがいいですね。チャンスが無理なら、チャレンジでもいいです。

人生は変化の連続なので、50年以上生きてきた人は、すでに何度も変化に対応してきています。今度だってうまくやれるし、やればやるほど上手になるので、これまでで一番うまくやれるかもしれませんね。





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