ひとりぼっちの人。

ミニマルな日常

最終更新日: 2019.03.26

友達が欲しいけどできない。だって傷つきたくないから←質問の回答。

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友達の作り方に関する質問をいただきましたので、この記事で回答します。

「捨てる話と関係ないよね?」と思うわけですが、たまに、友達がいなくて寂しくて、買い物に走ってしまう、という人からメールをもらうことがあります。

そこで友達に関する問題を、一挙に片付けることにしました。

では、まずいただいたお便りをシェアします。もがちょさんからです。



人間不信で友達ができません

件名:暗い過去が邪魔して友達が作れない

筆子さん、初めまして!関西在住 34歳 主婦です。

仕事はしていません。

服を買う前に自問自答したい10の質問」の記事に出会ったことから筆子ジャーナルにはまって、「それって、必要?」も買わせていただきました。

本当にいい本なので、色んな人とシェアしたくて、読み終えたあと図書館に寄贈。

お陰様でミニマル思考も育っています。

さて、大ファンの筆子さんならどう仰るか、是非お尋ねしたい相談事があるのです。

私は14歳で不登校になり、同じ年頃の子が高校に通っている3年間丸々引きこもりでした。

原因なんてありがちな、いじめ。仲間外れにされないよう いじめ・いじめられのガラの悪い中学でした。

今思えば、家庭が暖かい場所なら へこたれず通えたでしょうけれども、親は無関心。解らないことは「先生に聞け」。そのくせ「薬剤師になって、親に楽させろ」と言う始末。

その仕事が人の役に立って 素晴らしいからとか、そういう理由ではなく、ただ塾の費用を払い 学校に行かせていたら いい高校・大学を出て元がとれる

という考えだったのでしょう。

要するに両親とも毒親です。姉にもいびられていました。(あぁ!暗いですね!!筆子さんの一日が重いものになりませんように……)

これは大人になって、内観するようになって、やっと客観視できるようになったこと。

というのも、転機は24歳の時 結婚して家を出たから。

主人は30歳年上です。60で定年退職してから5年も何もやることがなくて、フラフラしています。

定年前から危機感を懐いた私は「定年前に読みたいブッダの言葉」とか本をプレゼントしたのですが……やはり人を変えることはできませんね。

私が31歳の時、花屋さんでパートを始めたのですが 専業主婦だったひとが社会復帰をするのは難しいです。年の差夫婦と職場で知られると、好奇の視線やら やっかみやら(稼ぐ必要あるのかとか)

実際、お局様の罠にはめられて、お客様に平謝りすることに。人間不信になりました。何度目かの。でも小さな愚痴や、相談事も誰にも言えません。夫婦仲は冷えきっています。

学生時代からの友人もいない。若い頃、バイト先で友達もできたけど長続きしない。

唯一、相談できるのは物心ついたときから親が信仰していたお寺。お坊さんと話す機会は多いものの、結局最後は「自分次第」という結論に至るのです。アドバイスをもらっても、実際に行動を起こすのも自分。誰のせいでもなく。

……話がズレましたが、自分の心が、もう傷つきたくない!でも友達がほしい  と相反する意識を持っている場合 どうすればいいですか?

人との仲が深まると 必ず学生時代は何部だった、どこそこの高校だったとか話題になります。

わたしの空白の時代、語ることはありません。

今、とあるバンドに夢中なのですが、4月30日のコンサートチケットを2枚買ってしまいました。

誰かと行きたい。毎月お寺で会う信者さんを誘ってみようか、一応バンドに興味をもってる従兄弟を誘うか(37歳、でも家庭があるからなぁ……)こんなことで悩んでしまうのです。

あ、そこのお寺の娘さんを誘ってみたのですが興味無さそうで、断られました。

苦しいのは、自分は相手に差し出せるものが何もない、と思うこと。セルフエスティームの問題なのでしょうね……きっと。

どうか、忌憚なきアドバイスをお願いします。





もがちょさん、お問い合わせありがとうございます。

本を読んでいただき、ありがとうござました。とてもうれしいです。

忌憚なきアドバイスって、遠慮のないズバっとした意見、ということですよね?

では、ご希望におこたえして、やや辛口でいきます。以下の4つを行ってみてください。

1.カーネギーの「人を動かす」を読む

まずは、この本、読んでください。たまにブログで取り上げていますが、デール・カーネギーの「人を動かす」です。

「人を動かす」オリジナル版

翻訳はこんな表紙です。

この本は別に人の操り方がテーマではなく、人とうまく接するにはどうしたらいいか書かれた本です。とくに、人付き合いが苦手な方におすすめです。

パート1は、Fundamental Technique in Handling People (人を扱う根本的な技術)で、3つの原則が書かれています。

1番めの原則を説明する章のタイトルは、If You Want to Gather Honey, Don’t Kick Over the Beehive. です。

「人を動かす」パート1

ハチミツが欲しかったら、ハチの巣をけリ倒すな。

原則1は、Don’t criticize, condemn or complain. 「批判したり、責めたり、文句を言うな」。

人を動かす・原則1

人とうまくやっていきたかったら、相手をジャッジしたり、相手の欠点をなじったり、相手の行動を責めたり、あれこれ文句を言うべきではないのです。

考えてみればあたりまえのことです。自分だって、他人から批判されたり、文句をたらたら言われたら、不愉快になります。

この原則をふまえて、もがちょさんのメールの前半、800文字ぐらいにわたって語られている身の上話の部分をもう一度読んでください。

見事に人の悪口ばかりです。人の悪口を言ったり、愚痴をこぼすことに自分のリソースを使うことをやめてください。不幸になる一方です。

その点についてはこちらの記事にも書いています⇒幸せになるために今すぐ捨てたい7つのもの~暮らしをシンプルにしよう 4番の「人の悪口を言うこと」を読んでください。

たぶん、もがちょさんは、悪気はないと思います。無意識のうちに、これまで出会った人の悪いところばかり、ぼんぼん浮かんでくるのでしょう。よいことは1つも思い出せずに。

この思考のクセを変えます。

カーネギーの本はとても有名なので、図書館にもあります。買うか借りるかして読み、自分はどんなふうに人と接しているか、接してきたか、振り返ることをおすすめします。

2.過去のできごとに片をつける

過去にあったあれやこれやに引きずられるマインドセットを捨てます。

もがちょさんの両親は毒親だったのかもしれません。学校ではいじめられたのでしょう。勤め先でもお局さまにいじめられたのでしょう。

ですが、すべてもう終わったことですよね? ご両親は健在でしょうが、もがちょさんはもう大人になり家を出ています。

どうしていつまでも引きずっているのですか?

お便りのタイトルに、「暗い過去が邪魔して」とありますが、そういう状況を作っているのはもがちょさんご自身です。過去のできごとに、今の生活を左右させる生き方を選んでいるのは自分なのです。

「どうしても、昔のうらみつらをが忘れられなくて、夜も眠れない」と思うなら、決着をつけてください。ずっと恨み続けたところで、よいことは何もありません。

過去のできごとに片をつける方法はこちらに書いています⇒過去の嫌な記憶を消す7つの方法。辛い思い出はこうして手放す。 特に、7番の「被害者意識を捨てる」を読んでください。リンクしている記事にも目を通してくださいね。

3.思い込みを捨てる

次にすることは根拠のない思い込みを捨てることです。

もがちょさんのメールには過度のひとり合点による意見がいくつか見られます。

親に関する思い込みを疑ってみる

「塾の費用を払い 学校に行かせていたら いい高校・大学を出て元がとれると考える親たち」。もがちょさんが考えているご両親像です。

ですが、本当にご両親はそう考えていたのでしょうか?

元をとるとは、塾の費用の倍返しとかそういう考え方ですか?

子育ては投資とは違います。子ども1人育てるのは簡単なことではないです。

お金がいりますし、自分の時間だって取られます。何より、精神的エネルギーの消費量は半端ではありません。損得考えて子育てしてる人なんていないのでは?

仮に、もがちょさんのご両親が本当に、「私たちはあなたが薬剤師になってお金を稼ぎ、老後の面倒を見てくれることを期待して、日々の生活費や塾の費用を払っているのです」と言ったとしましょう。

ですが、その意見は、ご両親が考えていることのほんの一部であり、ほかにもいろいろなことを思って大人になるまで面倒を見てくれた、と考えることはできないでしょうか?

個人的な経験から普遍的な法則を作り出すのをやめる

過去に自分だけに起こった、数度の体験だけをもとに、世の中を判断しないようにしてください。

「専業主婦だったひとが社会復帰をするのは難しいです」。いまは専業主婦がたくさん起業する世の中です。

「人との仲が深まると 必ず学生時代は何部だった、どこそこの高校だったとか話題になります」。そうとも言えません。

私は、夫に、高校のとき何部だったかなんて話したことはないですし、そもそもどこの高校に行ったかなんてことすら話していません。

ほかの友達とのやりとりを考えてみても、やはり学生時代の話なんてろくにしてないです。

「すごく校則がきびしかった」という話題をネタとして話す程度。

友達の間柄では、いわゆる近況、つまり、最近、何をやっているか、どんなことがあったか、共通の趣味、共通の友人、このあたりが話題になるのではないでしょうか? まあ、その友達によって違うでしょう。

「友達を作ると傷つく」。これも、とんでもない思い込みです。

友達の存在はどちらかというとポジティブなものですよね? 

もがちょさんのご両親、学校でもがちょさんをいじめた人、職場のお局さまは、友達ではありませんから、このような人に深く傷つけられたとしても、これから友達になる人がもがちょさんを傷つけるとは言えません。

友達がいると、むしろ楽しいことがいっぱい起こるでしょう。

それと、何度もブログに書いていますが、起きたことをどう解釈するかは、自分次第です。

こちらをお読みください⇒認知行動療法(CBT)を使って片付けられない思考を手放す方法。

自分に関する思い込みも捨てる

最大の思い込みは「自分は相手に差し出せるものが何もない」。これです。

どうしてですか? 高校に行ってなかったから、学校の思い出話を語れないからですか? 

もがちょさんが差し出さないだけじゃないですか?

実はもがちょさんの中には人に差し出せるものがたくさんあるのです。ただ、ネガティブ思考のせいで、それに気づいていないだけ。

被害者意識が強い人は、人に何かをしてもらうことばかり考えています。そういう人は、相手からさまざまなものを「奪う人」です。

この態度を改めるだけで、差し出せる人になります。

この記事を読んでください⇒あなたは与える人、それとも奪う人?:アダム・グラント(TED)

4.友達の作り方に従って友達づくりに励む

「友達が欲しい」と思っている人が、友達を作るのはごく簡単です。

友達を作るのに必要なのは、1.)友達の素材、2.)知り合うきっかけ、3.)自分自身。この3つです。

幼稚園児だって友達を作って帰ってきたりしますので、あまり深刻に考えすぎないほうがいいでしょう。

具体的には以下のようにします。

1.)友達になる人を用意する

もがちょさんはコンサートに一緒に行ってくれるような人、小さな愚痴や相談ごとを話せる友達が欲しいのですから、相手は人間ですね。

ということは、他人がたくさんいるところに出向けば、友達もできるわけです。

今、仕事をしていないのは、体調が悪いとかそういう理由があるのでしょうか?

先にも書きましたが、「専業主婦だった人間は社会に出られるはずがない」というのは誤った認識です。もしこの思考のせいで家にいるのなら、ただちに改め、パートやアルバイトでいいので、仕事を探してください。

働きに出れば、家でぶらぶらしているご主人を見なくてすみますから一石二鳥です。

人間、同じ場所に長時間いると、自然に親しくなります。職場に行けば、友達ができるでしょう。少なくとも一緒にコンサートに行く人ぐらいはできます。

通勤電車で一緒になる人と友達になる可能性もあります。毎朝散歩をしている私の母は、散歩の途中でいつも出会う人と友達になりました。

仕事をしたくないなら、ボランティアでもいいです。何か習い事にいくのもいいでしょう。セミナーや交流会でもいいです。

要するに自分以外の人間が複数いるところならどこでもいいのです。そういうところに出向いてください。

2.)知り合うきっかけ作り

他人がたくさんいるところへ行っても、だまって突っ立っているだけでは、友達はできません。

日本人はシャイなので、自分から両手を広げて、「あなたのような人が来るのを待っていたのよ(このあとハグする)」という人はあまりいないでしょう。

そこで、こちらから声をかけます。世間話をしていると、共通点が見つかったりしますから、それをきっかけにしてもいいし、相手が困っているときに助けてあげたりしてもいいです。

帰り道が一緒だったら、お茶に誘ったりとか。まあ、こんなことはわざわざここに書くまでもありません。

ポイントはフレンドリーにしていること。自分がされて嫌なことは相手にしないこと。ギバー(与える人)になることです。

3.)自分自身でいる

友達作りの最後のポイントは自分自身のあり方です。

自分を偽っていると、本当の友達はできないし、友達と一緒にいても、苦痛です。

さしさわりのない程度に、本音でつきあったほうがいいと思います。とくに、もがちょさんは相談ごとをできる人を求めているわけですから。

カーネギーの本を読み、彼のアドバイスに従うことをおすすめします。

ラディカルセルフラブのプレゼンで、ガラさんが最後に言っている「ラディカル・セルフ・ラブ宣言」もおすすめです。

できることから実行してください⇒もっと自分を好きになろう。ラディカル・セルフ・ラブのすすめ(TED)。

コンサートに行く相手の見つけ方

最後に4月30日にコンサートに一緒に行く相手を見つける方法を2つ書いておきます。

1.)きょうから、誰かに会うたびに、コンサートに行かないか聞いてみる。

顔を合わせた人全員を誘います。この中にはご主人も含まれています。街を歩いている不特定多数の人はのぞきます。

もちろん、声をかけてもいいのですが。

一緒に行く相手が見つかるまでこれを続けます。

2.)そのバンドのファンサイトで一緒に行く人をつのる

たいていのバンドにフェイスブックページなど、ファンが集うコミュニティ・掲示板みたいなものがあると思います。

そのようなサイトに、「自分は〇〇あたりに住んでいる30代の主婦です、お近くの人、一緒にコンサートに行きませんか? チケットが1枚余ってるんです」という投稿をします。

これで見つかると思います。

*********
この記事に書いたことは、過去記事でも何度かふれています。

心の断捨離の記事を中心に読み直してください。TEDの記事も忘れずに。

最後に読者の皆様にお願いがあります。

今回友達の作り方をお伝えしましたが、「恋人ができません」とか「職場でいじめられています」「会社をやめるべきでしょうか?」「離婚したほうがいいでしょうか?」などの、ミニマルライフや物を捨てる話とは関係のない人生相談・お悩み相談を送るのはご遠慮ください。

このブログは人生相談ブログではないし、自分で何とかする方法を過去記事にたくさん書いています。

どんな質問をいただいても私の答えはいつも同じです。以下のプロセスを試してください。

1.どんな状況になったら自分は満足するのか(目標やゴール)を見極める。
2.現状の確認。
3.満足する状態と現状のギャップを埋める。そのために、いますぐできることから、少しずつ実践する。

3の段階で必要なら身近な人、プロに助けを求めてください。この方法でやってみて、ときどき振り返り、方法の微調整をしたり、自分の軸がぶれていないか、ゴールが非現実的ではないかといったことを検証します。





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