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健康・アンチエイジング

最終更新日: 2017.09.12

部屋の汚れた空気が人を病気にする。室内空気汚染の8つの原因。

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室内の空気は、思ったより汚れています。今回は、汚れた空気が人に与える影響と、室内空気汚染をおこすものを紹介します。



外気より、室内の空気のほうが汚い

汚部屋に住んでいる人は、家の中の空気がきれいかどうかなんて、考えたこともないでしょう。

ですが、ほとんどの場合、室内のほうが外の空気より汚れています。なぜなら、室内の空気は外気のように循環しないから。

江戸時代の長屋ならともかく、最近の家は気密性が高いですからね。

EPA(アメリカ合衆国環境保護庁)によると、室内の空気は最悪の場合、外気より100倍、汚れることもある、とのこと。

きれいな部屋に住みたい人は、物を片付けるだけでなく、空気の質にもこだわってください。

目に見えないけれど空気はとても大切

空気を吸わないと人は死んでしまいます。酸素を取り込まないと、細胞が食べた物をエネルギーにすることができません。

私たちは毎日、想像以上にたくさんの空気を吸っています。人はだいたい4秒に1回呼吸しているそうです。1回の呼吸で取り入れる空気は、およそ500ml(0.5リットル)。

これを1日に換算すると、14,400リットル。人は毎日、およそ20キロの空気を吸っているのです。体格や呼吸の仕方で誤差がありますが。これは、ペットボトル2万本分だそうです。かなりの量ですね。しかも、人は酸素を蓄えることはできません。

ごはんを数日間食べなくても生きられますが、空気は、そのつど吸ったり吐いたりしなければなりません。

最近、水や食べ物に気を使っている人は多いのですが、空気に気を使っている人は少ないです。

すでに花粉症、アレルギー、シックハウス症候群に悩んでいる人ぐらいでしょうか?

というのも、昔から空気は無料で吸えたし、何も考えなくても、自律神経のおかげで、勝手に呼吸しています。そもそも目に見えないから、空気のことなんて考えなくても生きてこられたのです。

ですが、現代はもはや「いつでも、どこでも、ただでおいしい空気を吸える」と思い込むことはできない時代です。





室内の汚れた空気が人に与える影響

毎日汚れた空気を吸っていると、こんなことが起こります。

呼吸器系の病気になる

くしゃみや咳が出たり、息が切れたり、喉が痛くなります。目が痛くなったり、痒くなったり、涙が出ます。ひどい時には、気管支炎や喘息になることも。

風邪などほかの病気にもなるし、治りにくくなる

呼吸器官や粘膜が痛むので、免疫力が落ちます。すると、風邪やインフルエンザにかかりやすくなり、治りも悪くなります。

皮膚にゴミが付着して、敏感な人は肌が荒れたり、痒くなったり、皮膚炎になることもあります。

恒常的に、汚い空気の中で暮らしていると、肺など呼吸器の病気だけでなく、心臓病やガンになることもあります。

エアコンや暖房機器の効きが悪くなる⇒お金と手間がかかる

汚れた空気の中には無数のほこり、ちり、その他の汚れの微粒子が含まれています。これがエアコンや暖房機器のフィルターやファン、通気管などにたまり、機能が衰えます。

効きが悪くなるので、電気代がよけいにいるし、耐用年数も減ります。フィルターがすくに汚れるので、お手入れもまめにする必要あり。

空気清浄機にしても同じです。
室内の空気が汚れていれば、空気清浄機も汚れるので、へたすると、清浄された空気ではなく、あまりきれいでないカビ臭い空気が排出される、なんてことも起こります。

仕事の効率が悪くなる

室内の汚れた空気のせいで、咳やくしゃみが出たり、頭痛がすれば、当然生産性は落ちます。

空気に関係している機器(エアコン、暖房機器、空気清浄機、加湿器など)からも、汚れた空気が出るので、頭痛、涙目、喉の痛みが起こり、仕事どころではありません。

室内の空気を汚す8つのもの

こんなものが、室内空気汚染の原因になっています。

1.ほこり

ほとんどのほこりは布から発生します。

外から入ってくるというより、家の中でほこりができています。たとえば、カーテン、ふとん、洋服、タオル、カーペットなどがほこりの原因です。

紙の繊維からもできます。新聞、雑誌、本、ティッシュ、トイレットペーパーなどです。また、ダニはほこりの中に生息しています。

特に、布や紙が外に出ていると、どんどんほこりが産出されます。この点からも、汚部屋にしておくべきではないのです。

よけいな服は極力断捨離です⇒必ず知っておきたい洋服を減らすコツ~私はこんなふうに衣類を断捨離しました

洗濯ものは出しっぱなしにせず、タンスやクローゼットにきっちりしまってください。

ほこりを減らす方法はこちらで詳しく説明しています⇒部屋のほこりを簡単に減らす9つの方法。まずほこりの元を断て。

2.ホルムアルデヒド

ホルムアルデヒドはつーんと鼻に来る刺激臭のある気体です。有機物(動物や植物)を燃やしたとき、不完全燃焼すると発生します。食品を燻製するときに出る煙の中にもたくさんあります。

室内の空気を汚すのは接着剤や塗料、防腐剤などに使われている工業的に作ったホルムアルデヒドです。

シックハウス症候群はホルムアルデヒドのせいでおこります。

ホルムアルデヒドは安く作ることができるので、合成樹脂の原料として、いろいろな物に使われています。ですが、有害なことはわかっているので、使う量は規制されています。

あまりに安物の家具は買わない、出処がしっかりしていて、安全性を検査している家具を買う、そもそも、余計な家具は買わないなどして自衛することができます。

塗料にはまだたくさん使われているので、DIYをは、換気をしながらやってください。

3.たばこの煙

たばこの煙は言うまでもないでしょう。

間接喫煙で、目や喉が痛くなります。長期的には、肺がんなど、吸っている人と同じリスクをこうむります。

たばこの煙は、換気をまめにすることで防ぐことができます。

家族に喫煙者がいる場合は、外で吸ってもらいましょう。特に、妊婦さんや赤ちゃんがいる家で、たばこを吸うのは、わざわざトラブルを引き寄せるようなものです。

大昔、派遣社員をやっていたとき、煙もくもくの大部屋オフィスで3年ぐらい働いていたことがあります。服にヤニの匂いがつきそうでした。

今はもうこんな職場がないことを祈ります。

4.カビや病原菌

カビ菌や細菌、動物の毛や皮膚から剥がれ落ちる微粒子なども空気中に舞っています。もちろんウィルスも。

5.暖房機器など(一酸化炭素を出すかもしれないもの)

私が子供のころ、七輪や火鉢で、一酸化炭素中毒になる人がいました。

一酸化炭素は、木炭のように炭素を含んだ物質を燃やした時、酸素が充分にないと、発生する気体で、有毒ガスです。

酸素が充分あれば二酸化炭素が出ます。

一酸化炭素を出す可能性のあるものは意外と身近にあります。

たとえば、ガス湯沸し器、ガスストーブ、日本にはあまりないでしょうが暖炉など。こうしたものが、不完全燃焼すると、一酸化炭素が出ます。

このような機器は、気をつけて使えば大丈夫です。酔っ払ったままストーブをつけっぱなしにして寝てしまう、というようなことはしないでください。

6.塗料や接着剤

ペンキやニスも有毒ガスを発するので室内の空気を汚染します。塗料の原材料によっても違いますが。

ほとんどの塗料が、乾くときに、揮発性の有機化合物(ホルムアルデヒド、トルエン、ベンゼンなど)を出すので、換気をしっかりしていないと、頭痛、吐き気、めまいが起きます。

合成のりや接着剤も同様です。身近なところでは、安物のマニキュアや除光液も危ないかもしれません。

7.化学物質を含んでいる消臭スプレーなど

ファブリーズや柔軟剤など空気や布に不自然な匂いをつける商品は室内の空気を汚染しています。

詳しくはこちら⇒私が香水やオーデコロンを使うのをやめた理由。その香料は本当に安全か?

人体にもよくありません⇒フタル酸エステル(環境ホルモン)の毒性とは?プラスチック、ヘアケア製品、化粧品に入っています

この話をすると、夫も娘もいや~な顔をします。そして、人のことを何か汚い物を見るかのような目で見ます。

ですが、化学的に匂いをつけた商品は確実に空気を汚染していますので、書いておきます。

もちろん、一つひとつの害はほんの少しかもしれません。

しかし、現代人は、ほかのルートからも、化学物質を取り込んでいます。化学物質を使ったもので、「こんなものは別にいらないな」と思える商品があるのなら、生活から断捨離したほうが、より健康になれるのではないでしょうか?

特にアレルギーのある人、理由のない頭痛に悩まされている人、生理痛や更年期障害に悩んでいる人などは空気をきれいにすることを検討してみては?

自分の内側より、外側に原因があるのかもしれません。

番外:アスベスト(石綿 せきめん)

アスベストは、綿みたいに見える、天然の繊維です。

加工が簡単で燃えにくいので、建築材や工業用の何かの材料に幅広く使われています。

しかし、発がん性があるため、最近は一般住宅には使っていないはずです。古い大きな建物(大勢の人が集まる場所)にはまだ残っています。鉄筋コンクリートの柱や梁(はり)、その他いろいろな建材に使われています。

ボイラー室などに仕事で入る人以外は、今やアスベストはそんなに心配しなくていいと思います。

☆室内の空気をきれいにする方法はこちらで詳しく解説⇒室内の空気をきれいにする3つの方法。心身の健康が向上します。
~~~~~
室内の空気を汚染しているものは、まだまだあります。たとえば最近、欧州では、ラドンによる汚染が問題になっています。

ラドンは怪獣の名前ではなく、天然の放射性物質です。地下の壁の隙間などから入って、地下にたまって、これが室内の空気を汚染します。

見えないからといって、その空気がきれいであるとは限らないのです。





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