札束

お金を貯める

最終更新日: 2021.12.18

定年後、お金の使い方を変えられるかどうか不安。贅沢するクセは直らないのではないか?

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退職後の生活を不安に思っているらっし灯りさんから、さらなる相談メールをいただきました。

・退職金をぱーっと使ってしまいそう。

・贅沢するクセは直らないのではないか?

こんな不安があるそうです。このメールに回答しますね。

まず、メールをシェアします。



ぱーっと退職金を使ってしまいそうです

件名:お金があってもその分出て行きました

筆子さん、今年も残り少なくなってまいりました。

何十年来と気にかかりつつも見過ごしていた場所の断捨離にようやく着手できたことは筆子さんのおかげと感謝しています。

来年いよいよ定年を迎えることは以前筆子さんにお話いたしました。

2021.10.19 定年前に不安になっている人に私が思うこと。

本当に自分が恵まれていたことに気づかせて下さってありがとうございました。

お言葉がしみてとても謙虚な気持ちになりました。

さて定年にあたり退職金が入る予定です。

その後は働く予定がないので大切に使っていかなければ、と思いながら、まとまった金額でつい気がゆるんでしまいそうな気がしています。

今までこんなに辛い思いをしてきたんだから少しくらい贅沢しても、、、という気持ちがわいて来て仕方ありません。

会議で壮絶なパワハラを受け号泣しながら話したこと、意地の悪い先輩に気を遣ってきたこと、産後おっぱいが張り職場で絞ったこと、仕事で子供の行事にいけなかったこと・・・

この汗と涙の退職金を思いっきり贅沢に使ってしまいたい、という葛藤です。

まとまったお金といっても、そんな風に使ってしまえばあっという間に消えてしまうでしょう。年金もまだ受給出来ませんし。

もう組織にしばられたくない、60歳から倹しくやりくりしていけば何とか大丈夫だろうと計画して退職を決め、そのことに後悔はないのですが、このままですと大金に浮かれてとんでもないことになりそうです。

今までも働いているんだからと、家事代行を頼んだり平気でグリーン車に乗ったりしてきました。

ああ、もう少し倹約していたらもっとお金が溜まっていたのに、、、と最近よく考えるようになり、このまま老後に散財していては、将来泣くことになってしまいそうです。

食べていくことに不自由しないだけで十分、身の丈にあった生活でストレスのない生活をしようと計算し決めたことなのに。

私は本当はそんな生活などできない人間じゃないのか、贅沢な癖は治らないんじゃないか、と思うようになりました。

実際私の計画では今より遥かに生活費は少なく見積もっています。

その時は十分やっていける、と清々しい気持ちだったのですが。

親しい友人たちにこんな悩みは相談しにくいのです。

もし筆子さんからアドバイスをいただけましたら幸いです。

謙虚な気持ちで日々過ごせるようになりましたのに、お金のことに関しては気持ちがざわついて、想定外でした。





灯りさん、こんにちは。お便りありがとうございます。

退職金(まとまったお金)が入るのですね。うらやましいですね。

灯りさんは、定年退職したいのか、そうじゃないのか、一度、自分の心としっかり相談したほうがいいですよ。

完全に仕事をやめることで、お金に関する心配が尽きないなら、やめないほうがいいんじゃないですか?

今回は4つアドバイスします。

1.コントロールできないことをコントロールしようとしない

まず、未来のできごとをコントロールしようとするのはやめましょう。

それは、自分ではコントロールできないことです。

コントロールできないことを、コントロールしようとすると取り越し苦労が絶えません。

取り越し苦労をやめる7つの方法。先のことを心配して物をためこむあなたへ。

先のことについて「ああでもない、こうでもない」と長時間、うだうだ悩むのは時間とエネルギーの無駄です。

そういう心配事に、自分のリソースを費やすことができる灯りさんは、やはり恵まれていると思います。

エッセオンラインの記事に、不安の手放し方を書いているので、読んで実践してください。

老後に向けて不安を手放す。50代からやるべき6つのこと | ESSEonline(エッセ オンライン)

特に
2:心配ごとを書き出す
3:コントロールできないことは心配しない
4:うだうだ考えるより行動する

この3つをやるといいと思います。

エッセオンラインの記事は、一般読者むけに軽めに書いているので、読んでも「ふ~ん」で終わるかもしれません。

ですが、私は自分でやってみて、「効果がある!」と信じていることしか書いていません。

2番から4番を徹底的にやってみてはどうでしょうか?

ブレインダンプして、心配事を書き出すといいですよ⇒頭の中のガラクタを断捨離するブレインダンプのやり方

先のことは、その時にならないとわからないので、今の時点で、「正解」を出すのは不可能です。ある程度、計画を立てて、あとは生活しながら調整するしかありません。

人生ってそういうもんですよね?

2.自分に対する期待を変える

2週間前にこんなTEDトークを紹介しています⇒なぜ人は欲しいものを手にいれることができないのか?(TED)

「自分が求めているものと、期待していることが一致していないから、欲しいものを手に入れることができない」という内容です。

このトークに、恋人が欲しいと思っている女性が、「どうせまたろくでもないデートになる」と思い込んでいて、その予想に合わせて行動したため、恋人を作るチャンスを逃す例が出てきます。

灯りさんも、自分に対して、「私は贅沢なくせが直らない、退職金もぱーっと使ってしまうんだ、そして、その後お金がなくなって泣くことになるんだ」と予想していると、そうなると思います。

しかし、自分自身について、「退職後は、これまでのような贅沢をせず、身の丈にあった暮らしができる」と確信していれば、そのようになります。

このとき、自分が本当に求めているものを知っている必要があります。

退職金を全部使うことを強く願っているのなら、迷わず、全部使えばいいでしょう。

心底、自分が求めている行動であれば、後悔はないと思います。

その後、年金が入るまで、貯金を取り崩して生活するなど、調整すればいいのですから。

しかし、灯りさんの本音が、「少しは退職金を残しておきたい」なら、そのようにしたほうがいいです。

結局、自分が何を求めているのか、自覚することが重要です。「私が本当に求めているもの、求めていること」というタイトルでも、ブレインダンプをしてください。

3.1ヶ月シミュレーションしてみる

前回のお便りに定年退職まであと1年とありましたので、それまでのどこかで1か月だけ、退職後の予算で生活してみてください。

実際にやってみると、「これは、とても無理だ。できっこない」とか、「ちょっとがんばればできそうだ」など、感じがつかめるでしょう。

無理すぎると思ったら、計画を変えてください。場合によっては、退職するのをやめるとか、すぐに再就職する手はずを整えるといった行動も必要でしょう。

大丈夫そうなら、たいてい大丈夫なので、「たぶん大丈夫」と思って、心配するのはやめましょう。

4.浪費グセは直ります

浪費グセは生活習慣の1つです。

習慣は変えることができるので、「贅沢するクセが、直らないんじゃないか」と不安に思うことはありません。

どこかのロイヤルファミリーのプリンセスで、生活費について、まったく心配したことがなく、お金は使いたい放題で40年ぐらい生きてきた人が、いきなり庶民の生活をするのは、かなり抵抗があるかもしれません。

しかし、灯りさんは一般人であり、単に、退職後は、現在の仕事からの収入のなくなる生活になるだけだし、年金だってもらえるのですから、堅実に暮らすことは十分可能です。

浪費グセが直らないとしたら、本人に直す気がないからです。

ここでもやはり、灯りさんが、贅沢するクセをやめたいのか、どうかにかかっています。

堅実に暮らしていきたい、身の丈にあった生活をしたい、と思うなら、そのような生活習慣を身につけるよう努力すればいいのです。

習慣の変え方は、過去記事にたくさん書いているので、読んでいただきたいのですが、だいたいの流れを書いておきます。

1.)変えたい習慣や、身につけたい習慣を1つだけ決める。例:(今は毎月生活費として30万円使っているのを)月々18万円以下で暮らす

2.)どうしたらそうできるか、自分で戦略を立てる。例:シーズンごとに新しい服を買うのをやめる、車を手放す、外食しない、全部自炊。

節約の戦略を立てるさい、現在、どこにどれだけお金を使っているか把握する必要があります。

3.)新しい予算(月18万円)で一ヶ月暮らしてみる

4.)うまくいったこと、いかなかったことを振り返り、新たな戦略を立てる

5.)場合によっては、1番のゴールを調整する

これを繰り返せばいいのです。

参考⇒今日からできる貯金につながる行動。今年は貯金できなかった。来年こそがんばると言うあなたへ。

今回のアドバイスをまとめると

1.未来のできごとをコントロールしようとしない(取り越し苦労するのに、時間やエネルギーを使いすぎない)

2.自分に対する期待を変える

3.1ヶ月、退職後の予算でシミレーションして、計画を練る

4.(直したいなら)浪費グセを直す

以上です。

もう1つ、何かを予想したり、心配したりするとき、もう少し具体的な言葉を使うことをおすすめします。

たとえば、「退職金をぱーっと使いたい」「老後に泣くことになる」「身の丈にあった生活」は、具体的にどういう状況をさすのでしょうか?

退職金が2000万円あったとして、そのうちいくらを何に使うのか、もう少し、具体的に思い浮かべてみると、事実と妄想がごっちゃになって、不安がふくれあがることを防止できます。

******

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あなたも、質問、感想、その他、伝えたいことがありましたら、お気軽にメールください。

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