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指先の爪の様子から健康状態を推し量ることができます。よくある爪の異常(に思えるもの)6つと、爪の健康を取り戻す方法をお伝えします。
私の爪には縦に線が入っています
実は、私、数年前から、ずっと爪に縦に線が入って気になっていました。10本の指先の爪、すべてに入っています。ちょうど、西式甲田療法の食事に替えたばかりの頃だったので、もしかしたら栄養が足りないのかな、といぶかっていました。
気にはなるものの、ズボラな私はそのまま放置していました。私は、化粧はいっさいしないので、爪も伸びてきたら切るぐらい。まめにネイルカラーを塗っている人ならもっと気になったかもしれません。
とうとう最近、この縦線について調べてみました。爪に出る縦の線、縦スジは、老化の印だそうです。単に私が年をとったから線が出ているらしいのです。
お肌にでるシワのようなものなのですね。安心するやら、がっかりするやら、複雑な気持ちです。では、まず「爪」はいかなる組織なのか、というところから説明します。
そもそも爪とは?
爪は、手や足の指先に生える角質の部分のことです。硬いので骨の仲間みたいに思われることもありますが、皮膚の一部です。
人間のような爪は平爪(ひらづめ)と呼び、猫や鳥の爪は鉤爪(かぎづめ)、牛や馬の爪は蹄(ひづめ)と呼びます。
ちなみに、英語では平爪は nail、 鉤爪は claw、 蹄は hoofと、やはり違う名前がついています。
爪の成分はケラチンと呼ばれるタンパク質です。
爪の三日月の部分、つまり付け根の白いところ(爪半月)は、まだ角質化していない部分です。昔は、三日月が出ていると健康、と言われましたが、必ずしもそうではありません。個人差があります。
爪は何のためにあるのか?
爪は何のためにあるのか疑問に思ったことはありませんか?
爪の役割は
●指先と足先の保護
●爪があるから、指先と足先に力を加えたり、細かい動作ができる
この2つです。
爪がない状態になったことがないので、爪のおかげでこうしてパタパタとキーボードを打てているのかどうか実感できないのですが、毎晩ブログを書くことができるのも、爪のおかげなのでしょうね。
爪の下には、毛細血管が集中しているので、爪は血液の健康状態に影響を受けやすいそうです。だから、爪の状態を見れば、その人の健康状態を知るヒントになるのです。
強く健康な爪は、ネイルカラーが映えるだけでなく、全身の健康を象徴するものなのですね。
それでは、よくある爪の異常(に思えるもの)とその対策を紹介します。
1.弱い爪、折れやすい爪、割れやすい爪、2枚爪
全体的に弱い爪は、こんな状態を表している
●年をとっている(加齢)
●爪が弱っている。なぜ爪が弱るかというと、マニキュアのしすぎです。爪にやさしくないきつい化学薬品のいっぱい入ったマニキュアや、除光液のせいで弱くなってしまうのです。
特にアセトンが入っている除光液は、爪によくありません。
また最近はやりのつけ爪など、人工的な爪(アクリル樹脂でできた爪)を自前の爪にぱかっとつけると、爪は弱くなります。自前の爪からは水分が蒸発していますが、つけ爪をつけるとそれが妨げられるからです。
●ビタミン不足
先に書いたように爪の主成分はタンパク質です。爪が弱い人は、タンパク質を代謝するのに必要なミネラル類が足りてない可能性もあります。特にビタミンA、ビタミンC、ビオチン(ビタミンB複合体)不足が疑われます。
こういうビタミン類のおかげで、強い爪がコンスタントに伸びるようになります。
弱い爪を改善するには?
マニキュアをしたり、つけ爪をする頻度を落とします。筋肉や髪、胃腸、脳など人のからだのすべての組織と同様、爪も休ませてあげるべきです。爪は、脳や胃腸に比べたら、それほど重要な仕事はしていないかもしれません。ですが、いたわってあげましょう。
ビタミン不足だな、と思ったら、加工食品を控え、野菜や果物をたくさん食べてください。もちろんたんぱく質も適度に摂取してください。
☆爪を健康にするお手入れ法はこちら⇒間違いだらけのネイルケア。健康な爪のために今すぐやめたい10のお手入れ
2.黄色い爪
黄色い爪の原因
さまざまな理由で爪が黄色くなります。タバコのヤニで黄色くなるし、乾癬(かんせん)と呼ばれる皮膚病でも黄色くなります。
マニキュアの塗料(ネイルラッカー)によって染まっているのかもしれません。ダークな色が好きでよく塗っていると、だんだん染まってきます。
黄色い爪対策は?
ヤニやネイルラッカーのせいなら、単に染まっているだけなので、爪用のブリーチや、入れ歯をきれいにする薬剤などできれいになります。ただし、このブリーチの成分もよく調べてください。塩素系ではなく、酸素系がよいです。
マニキュアをする人は、ベースコートで爪をカバーしてから、マニキュアをのったほうがいいでしょうね。ベースコートも質のいいものを選んでください。
黄色がなかなかとれなかったり、痛みがあるときは、皮膚科に行ったほうがいいです。爪が染まっているのではなく、内臓の病気かもしれません。
3.白い斑点のある爪
爪の上に、白い点々が出ることがあります。この斑点は「幸運の印」と言われたりしますが、人の幸不幸には関係ありません。
これは爪の成長がふだんとはちょっと違うことを表しています。指先をどこかにぶつけたり、キューティクル(甘皮)のはがしすぎなどでも起きる現象です。
ほっておけば、いつもの爪になっていくので心配無用です。
ちなみに、私は甘皮の処理は、生まれて一度もしたことがないのですが必要なんでしょうかね?
4.縦すじのある爪
先にも書いたように、縦すじはたいていは加齢が原因です。まれに、からだが疲れすぎていたり、過度にストレスを受けてなることもあるそうですが、ほとんど老化のせいです。
過度のストレスを受けているときは、爪だけでなくほかに症状が出ていると思います。
また、縦すじに黒い色がつくことがあります。色素が沈着するとそうなりますが、もしかしたら皮膚がんかもしれないので、医者に行ってください。
5.横すじのある爪
縦すじは心配ありませんが、横すじは健康上の問題が懸念されます。とていってもその原因は、軽い栄養不足から、重い病気までさまざまです。
横すじが出ているということは、体がほかの病気を治すなど、別の仕事で忙しく、爪までかまっている余裕がない、ということを表しています。
体調不良やストレスがあるのかもしれません。心あたりがあったら、あまり無理をせず、のんびりペースで仕事をしたり、睡眠をしっかり取ってください。
しつこいですが睡眠は大事です⇒見逃しがちな睡眠の7つのメリット。若さを保ちたいなら夜はしっかり寝よう
さらに、ストレスを感じないようにするのも大切です。
6.陥没している爪
ふつうの爪は、中央がこんもりしていますが、たまに陥没している爪があります。
このような爪は、英語でspoon nails (スプーンネイル)と呼びます。その名のとおり、スプーンのように真ん中にくぼみができている爪です。浅いくぼみから深いくぼみまであります。
爪が陥没してしまうのは、貧血のせいです。軽い貧血ではならないと思います。先日、記事に書いたように、私は健康診断で落ちるような貧血の持ち主でしたが、爪がスプーンのようにはなりませんでした。
私が貧血になった話はこちら⇒セロトニンを増やす食品はあるのか?過度の糖質制限は危険
爪が陥没気味なら医者にみてもらったほうがいいです。
番外:明らかに病気かもしれない爪
このほかにも爪が白っぽくぼろぼろになってきたり(爪水虫の可能性あり)、みょうにそりかえってきたり、こんもり腫れてきたりすることがあります。
足の爪の色が変わってくることもあります。こういう症状は明らかに異常なので、放置せず、一度お医者さんに行ってください。
また、巻き爪というのもありますね。巻き爪は、爪の両端が内側にカールしている(巻き込んでいる)状態です。爪が肉に食い込んで痛いので、この爪の持ち主は、すでに医者に行っているとは思います。
昔の巻き爪の治療は、爪を抜くことが多かったのですが、今は爪を温存して矯正していく治療が多いようです。爪の切り方などコツがありますので、一度専門家に相談したほうがいいでしょう。
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爪の形にも個人差があります。自分のふだんの爪の状態をよく知っておくことが、異常を察知するコツです。たかが爪、されど爪。指先は、毎日大活躍です。健康に感謝しつつ、爪もいたわってあげたいと思います。