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老前整理とは? 65歳の私が見直した5つのもの

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老前整理として私が何をどんな風に捨てたか、そして捨てつつあるか紹介します。老前整理では、ものだけでなく資産や人間関係も見直しますが、この記事では最初に手がけやすい持ち物にフォーカスして説明しますね。

長年使い続けた持ち物の数々。これまでの思い出が詰まったものたちを手放すことは、簡単ではありません。でも、元気なうちに、自分の手で見直しておくべきだと考えています。

実家の片づけを経験してわかったことがあります。

それは、自分の持ち物が、将来、誰かの負担になるかもしれないということ。わたしは、娘にそのような負担をかけたくありません。

財産は残せそうにありませんが、自分の暮らしを自分で片づけておくことが小さな贈り物になると思います。

この記事では、私自身が意識して見直しているものを紹介します。何から手をつければいいか迷っていたら、ぜひ参考にしてください。



老前整理とは?

老前整理は、高齢期を迎える前に身の回りや生活を整理し、心身ともに穏やかな老後を過ごす準備をすることです。

生前整理の一種ですが、もっと前向きで生活に密着した考え方です。

亡くなる前に片づけるというより、これからの人生をすっきり暮らすために整えるというニュアンスが強い言葉だと思います。

体力も判断力もまだある60代のうちに、自分の暮らしを見直しておく。

そうすれば年を重ねても安心して暮らせるし、身軽に過ごせる時間が増えます。もちろん、死んだあと、子どもや周囲の人に迷惑をかけずに済むというメリットもあります。

片づけや整理整頓は、急にはできません。とくに、思い出や感情がからむ持ち物は、時間をかけて向き合う必要があります。

だから、「そのうち」ではなく「今のうちに」。60代で私が老前整理をすすめるのも、そんな思いがあるからです。





ではここから、見直しをしておくとよさそうなものを5種類紹介します。

① 衣類

クローゼットや引き出しに、着ていない服が何枚も入っていませんか?

私の場合、衣類は50歳になってミニマリストになろうと決めた時に大方処分しました。

私がたくさん持っていたのは安い値段に引かれて買ってしまった服です。若い頃着ていた服はほとんど実家に置いてきたのでそんなにありませんでした。

でもずっと日本に住んでいたり、転居が少ないと、若い頃の服も残っているかもしれませんね。

年齢を重ねると、似合う色や形が変わってくるし、ライフスタイルもシンプルになっていくので、今の生活に合わせてアップデートすることをおすすめします

私は今、週の大半を自宅で過ごしているので、外出用の服は特に準備していません。

いちばんよく着ているのは、動きやすくて洗濯も簡単な数枚のTシャツとレギンスです。

衣類を集中的に断捨離していた時は、1ヶ月ごとに手持ちの服を見直し、ちゃんと着る服だけを残すように心がけました。

私は同じ服を何度も着るのが好きなので、「1年使わなければ手放す」というルールで判断して処分しました。

自分のユニフォームを決める12のヒント。おしゃれミニマリストになる道もある

② 書類

紙は1枚1枚はたいしてかさばりません。でも、増えると場所を取ります。

保険の証書、年金関係、医療記録、古い契約書、説明書など、いろいろと取っておきたくなりますが、すべてが重要な紙ではありません。

私はペーパーレスを目指しているので、新規で発生する書類はほとんどデジタルにしています。

紙をたくさん持っていた時は、本当に必要な紙を種類を分けて3つ穴バインダーに閉じていました。

「今使っているか?」「今後も必要か?」この2点でチェックすると、ただなんとなく残しているけれど実はいらない書類が多いことに気づきます。

私のようにしっかりペーパーレスを目指さなくても、できるものはデジタル化すると量が減りますよ。

PDFや写真にしておけば十分なものもありますし、いまはクラウドで保存できるサービスも充実しています。

紙や書類が散らからない家にする7つの秘訣~紙をためない生活を始めよう。

③ 思い出の品(写真・手紙・アルバムなど)

昔の写真や手紙、旅先で買った小物。こうした思い出の品は、手放すのに時間がかかりますよね。

私は若い頃から写真があまり好きでなかったので、自分の写真は大してありませんが、デジタルカメラを導入する前に撮影した娘の写真がたくさんありました。

アナログのカメラなのでスマホのカメラほどたくさん撮っていないと思いますが、子供は成長が早いので、その変化を記録するために、毎日のように写真を撮りました。

自分のためというよりも日本にいる母に送るためです。

撮った写真は毎回2枚プリントして、ひとつは母に送り、もうひとつは写真屋の袋に入れたままどんどん本箱に並べていました

これを全部出して、1枚1枚見ながら、「もういらないな」と思う写真を捨てていきました。

ネガは全捨てしました。

実家に里帰りしたとき、私が送った写真をアルバムに貼ってあるのを見ました。何冊も立派なアルバムがあり、それでもまだ整理しきれていない写真が袋に入っているのを見て、「全部送らず厳選して送れば良かったな、そうすればお母さんの仕事が増えなかったし…」とすごく反省しました。

写真の量を絞るのは自分だけでなく周囲の人のためになります。

お気に入りだけを残して、あとはスマホで撮影してクラウド保存。手紙は引越し前にすべて捨てました。

箱いっぱいの思い出品を減らすと、過去への執着も少しずつ手放せるでしょう。

古い写真を整理するとき、残す写真を選ぶ基準。箱にまとめて入れてます。

④ 趣味の道具・雑貨

昔好きだった趣味の道具や、いつか再開するつもりで取っておいたもの。

それらも、私にとっては見直すべき対象でした。

子供が生まれて16年ぐらいは主婦業に専念していましたが、その頃私が好きだったのはお菓子作りです。

ベーキングの道具がものすごくたくさんありました。

高いものはそんなに買えませんでしたが、クッキー型などは安いのでひとつ、またひとつと買ってどんどん増えてしまったんです。

お菓子作りに本当に熱を上げていた期間は多分10年くらいです。

10年は長いですから、かなり貧乏だった私でもたくさんの道具を抱え込んでしまいました。

昔 Yahoo オークションで、クッキーやゼリーの型を中心としたお菓子作りの道具をまとめて買ったことがあります。

すごく安かったんですが、届いたものは今思うと100均商品の寄せ集めでした。

こんな買い物をしていると、ものはどんどん増えます。

子どもが大きくなり、自分も甘いものを食べるのやめたタイミングでお菓子作りはすっぱりやめて、持っている道具も全部捨てました。

お菓子作りの道具を断捨離したきっかけとそのプロセス。

⑤ 食器・キッチン用品

料理に情熱がない私ですが、その割には食器やキッチン用品をたくさん持っていました。

私なりに食器にこだわりがあったからです。

石黒智子さんの台所にあこがれたが:ミニマリストへの道(52)

また、できるだけ扱いやすい道具、調理のしやすいツール、安全なもの、でも自分で買える範囲で、といろいろこだわっていたせいで、キッチンで使うものも増えていました。

50代のときに大半を捨てました。

見直し方はほかのものと同じで、「今本当に使っているか?」「これからも使い続けたいか?」です。

ある時、朝起きてから夜寝るまでに自分が使ったものを1週間記録してみたことがあります。記録に残らなかったものは不要なので、意識して手放しました。

今は一人暮らしをしているので、食器も最小限を心がけています。

****
よく断捨離は人生のリセットと言われますが、老前整理はこれまでの人生とこれからの人生をつなぐ大切なプロセスだと思います。

持ち物を見直すと、自分がこれまでどんなふうに生きてきたか考えることになります。その後、反省も踏まえてこれからどう生きたいか考え、その人生に「いらないな」と思うものは手放します。

それは、2度人生を生きるようなもの。

なんだかお得な気がしませんか?

すべてを一度に整理する必要はありません。毎日少しずつ、未来に連れて行きたくないものを手放しましょう。





朝日が差し込む部屋断捨離と浪費をくり返しても大丈夫。少しずつ変わった2人の話前のページ

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