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不用品を捨てているつもりだけど、いつまでたっても部屋が汚い。片付かない。なぜなの?
その理由を検証しています。
初回は、フィラー(場所をふさいでいるだけのもの)を捨てていない話をしました。
今回は、ただ物を移動させているだけで、ちゃんと捨てていないケースをみていきましょう。
置き場所を変えてるだけ
「あんたの部屋、すっごい汚部屋。ものすごいカオスだから少し片付けなさい!」と親に言われたとき、たいていの人は
1。机の上や床の上に散らばっているものを拾い集める
2。拾い集めたものを所定の場所(押入れ、棚、本箱、引き出しなど)に戻す、または押し込む
3。障害物がなくなった床に掃除機をかけ、机の上などをぞうきんで拭く
4。片付けが終わる。部屋もきれいだ。満足だ♪
こんなステップをとります。
確かにこうすると部屋はきれいになります。
片付けは、「散らばっているものをきちんとした状態にすること、ごたごたしている物事を整理すること」と辞書にあるので、これでいいと思うのも無理はありません。
小学校、中学校、高校を通じて、教室を掃除するときも、同じステップを取っていたでしょう。
しかし、こういう片付け方をしていると、すぐに、もとのカオスに逆戻りします。
不用品A、B、C…を、机や床の上から、本箱や棚、押入れの中に移動させただけですから。
何かのきっかけで、また、机や床の上に散乱しますよ。
もちろん、物は自分では動きませんが、使うときに引っ張り出すし、本当に使いたいものを取り出すときに、ちょっとどけたりもします。
そうこうしているうちに、また散らかってしまうわけです。
「いつまでたっても片付かない」と思うなら、「片付け」と称して、自分がやっている作業を冷静に考えてください。
不用品(いま使っていないもの、もう使わないもの、使いたくても使えないものなど)ちゃんと捨てていますか?
場所を移動させているだけではないですか?
不用品を捨てるステップを入れる
これまで、場所を移動させていただけなら、上に書いた片付けのステップの1番と2番の間に、以下の作業を入れてください。
1.5 不用品を捨てる
毎回、この作業をはさんで、今の生活に関係ないものを、しっかり手放せば、「片付かない~~~」と悩むことはなくなります。
本当ですよ。
家の中に物がたくさんありすぎるから、部屋が片付かないだけです。
すぐに部屋が散らかるのは、「私、だらしないから」とか、「片付け苦手だから」なんて理由ではありません。
雑誌には、しょっちゅう片付け特集がのっていますが、しっかり捨てきれば、こんな特集も、もちろん私のブログももう読む必要はなくなります。
私、筆子でも、汚部屋の人と同じくらいたくさん物を持っていたら、片付けが追いつかず、物だらけの部屋に住んでいるはずです。
実際、若いときは、自室は物だらけでした。
だまされたと思って一度、不用品をがっつり捨ててください。
「捨てなくても片付く片付け方」、「たくさんしまえる収納術」「すっきり片付く収納グッズ」といった記事にまどわされないように。
不用品を捨てない限り、問題は解決しません。
今の自分の生活に関係のないものは捨てる
部屋の中で散らかっているものを拾ったあと、機会的に元の場所に戻すのではなく、「これって、しまう価値のあるものなのかな?」と考えてください。
いまの生活でよく使っているものか?
ないと困るものか?
これからも何度も活躍させる気があるものか?
初回の記事に書いたように⇒片付けているつもりなのに片付かない? そもそも、いらない物を持ちすぎなんです。
今の日本に住んでいると、なくてもいいものまで、所有してしまいます。
あなたが、今、棚にしまおうとしているそれ、こんなものじゃないですか?
・別にいらないけど、買いたくなって買ってしまったもの
・別にいらないけど、セールだったから「お得だ!」と思って買ってしまったもの
・家に同じものがあるのに、なんとなく買ってしまったもの
・店先で目についたから、深い理由もないのに買ってしまったもの
・いらないのに、うっかりもらってきてしまったサンプル
・いらないのに、雑誌についてきたポーチ
・いらないのに、家族や友達がくれたもの
・昔、ちょっと使ったけど、今は全然使っていないもの
・めったに使わないもの
・かわいいけど使いにくいもの
・もう読んだ雑誌や本
・読もうと思っているけれど、いまだに読んでいない本
・なくても困らないけど、家の中にあるから、なんとなく持ち続けているもの
こうしたものを、しまってはいけません。
捨てるべきです。
とりあえず、ゴミ袋に全部入れてしまい、部屋の片付け(掃除)が終わったら、1つずつゆっくり分別して、完全に手放すようにしてください。
判別はシビアに、しかしさっさとする
不用品を捨てるコツを1つお教えします。
「いる・いらない」の判別はどこまでもシビアにします。
「いつか使うかな?」「そのうち使うかな?」「あれば便利かも?」と思うものは、いらないものです。
「毎月爪を切るのに使っている」「いつもレポートを書くのに使っているボールペンだ」「雨が降るたびに、さしている傘だ」「毎晩、ごはんをよそうのに使うしゃもじだ」、
こんなふうに具体的な使いみちが思い浮かぶものだけを、しまいます。
ほとんどの人は、ミニマリストではないし、ミニマリストになりたいとも思っていません。
「シビアに判別しよう」と思って区別しても、けっこう不用品を残します。
だから、「大事なものを捨てちゃうかも?」という心配は不用です。
さらに、要不要の決定は、さっさとしてください。
じっくり考え込む必要などありません。
自分の部屋にあるからといって、すべてが大事なものだとは言えません。
「どうしても必要だから」と思って買ったものなど、ほんの少しです。
「買いたい欲」に突き動かされて買ってしまったものがほとんどではないでしょうか。
汚部屋になってしまうほど、ものがあるなら、ほとんどのものはいらないものです。
具体的で説得力のある使いみちが思い浮かばないなら、それはもういりません。
寄付箱に入れっぱなしは厳禁
いらないものを、そのままゴミにするのは忍びない。
そう思う人は、寄付したり、売ったりするでしょう。
私も、使えるものは、寄付センターに持ち込んでいます。
寄付するつもりのものは、袋や箱に入れておいたり、所定の棚に入れておいたりすると思います。
袋や箱に入れたら、最短で寄付してください。
いつまでも、家の中に置きっぱなしにしないように。
捨てるつもりのものも同じです。
ゴミ袋にまとめたら、できるだけ早く、ゴミ収集所に持っていきます。
「ゴミの日に出し忘れてしまった」なんてもってのほかです。
粗大ゴミは、自分で処理施設に持ち込んだほうが早いこともあります。
もう1つ、不用品を捨てるコツを書いておきます。
手放すと決めたら、できるだけ早く、完全に手放しきること。
捨てようと思ったものや、寄付しようと思ったものを、ガレージや物置にずっと置いておいても捨てたことにはなりません。
これも結局、ものの場所を移動させただけです。
「メルカリで売るから」と言って、手放すのを先延ばしにする人がいます。
先延ばしなら、もう充分すぎるほどしたんじゃないですか? 汚部屋になるほどまでに。
もちろん、一度にすべての不用品を捨てきることなど不可能です。ゴミの収集だって、週に1度か2度かもしれません。
それでも、「最短で捨てる」ことを意識してください。
大きな作業は細分化して、順番にすすめ、捨て忘れがないように、付せんや手帳にメモをします。
☆この続きはこちら⇒必要のないものを買っていませんか?:いつまでも部屋が片付かない理由(3)
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不用品をしまいこむと部屋が片付かない話を書きました。
シンプルライフをめざしている人でも、不用品を捨てずにしまっていることがあるので、気をつけてください。
「部屋の片付けが得意で大好きだ」という人も、いらないものまで、押入れにしまって、貴重な時間や体力を失う結果になっているかもしれません。
もういらないものは、外に出す。それも、できるだけ早く、徹底的に完結させる。
これを意識して実行すれば、物だらけの部屋にはなりません。